JPS62159044A - 採尿カツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 １０発明の背景 （先行技術） 本発明は、採尿カップに関するものである。詳しく述べ
ると本発明は、使用後に水に溶かして廃棄できる採尿カ
ップに関するものである。

（先行技術） 尿検査時に使用される採尿カップは、通常１度使用され
た後には、廃棄されるものである。このため、従来、採
尿カップとしては、使い捨てできるようにろう用紙ある
いはポリプロピレン等の合成樹脂などの素材により成形
されたカップなどが用いられ、また収納時および廃棄時
に嵩高とならないように、折りたたみ式の紙カップある
いは１枚のろう用紙を使用時に折込んで袋状とするもの
等も用いられている。ところでこのような採尿カップは
、使用後に一般ゴミとして廃棄することは、衛生上問題
が多く、一度殺菌を行なった後廃棄するか、あるいは別
個に焼却処分する必要性も生じている。従って常に多く
の採尿が行なわれる病院内のみならず、採尿が行なわれ
る被検者の家庭内においても、採尿カップの処分につい
ては繁雑な問題となっている。上記のように嵩高となら
ないように設計されたものを用いても、廃棄物の嵩が少
なくなるという程度で、根本的な問題は解消できず、ま
たこれらのものは採尿自体が行ないにくいという別の問
題も有しているものであった。

ＩＩ、発明の目的 従って本発明は、新規な採尿カップを提供することを目
的とする。本発明はまた、採尿ないしは検査終了後に水
に溶かして廃棄できる採尿カップを提供することを目的
とする。本発明はさらに、収納時にはコンパクトであり
かつ採尿の行ないやすい形状を有する水に溶かして廃棄
できる採尿カップを提供することを目的とする。

上記諸口的は、一方の表面のうち少なくとも尿と接触す
る部位が難水溶性ないし非水溶性の合成樹脂薄膜により
被覆されている速分散溶解性紙により形成されているこ
とを特徴とする採尿カップにより達成される。

本発明はまた、速分散溶解性紙が、カルボキシメチルセ
ルロ−ス あるいはこれらのアルミニウム塩、バリウム塩、亜鉛塩
、錫塩またはマンガン塩を含有する抄紙原料により抄紙
されかつアルカリ金属化合物が添加されてなるものであ
る採尿カップを示すものである。本発明はまた、合成樹
脂薄膜が１〜５０μｍの厚さのものである採尿カップを
示すもので必る。

本発明はさらに、難水溶性ないし非水溶性の合成樹脂薄
膜が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルま
たはポリビニルアルコールフィルムである採尿カップを
示すものである。本発明はまた、採尿カップが山−谷一
山状に折込まれた１枚の速分散溶解性紙の両側端部を接
合して形成された折りたたみ式のものである採尿カップ
を示すものである。本発明はさらに、採尿カップの上辺
には、斜度がつけられているものである採尿カップを示
すもので必る。本発明はさらに、採尿カップには取手が
つけられているものである採尿カップを示すものである
。

ＩＩＩ　、発明の詳細な説明 以下、本発明の採尿カップを実施態様による図面に基づ
きより具体的に説明する。

第１図は、本発明の採尿カップの一実施例の断面図、第
２図は同カップの展開図であり、また第３図および第４
図は同カップの斜視図を示す。

本発明の採尿カップ１は、第１図からも明らかなように
一方の表面Ａのうち少なくとも尿と接触する部位が難水
溶性ないし非水溶性の合成樹脂薄膜２により被覆されて
いる速分散溶解性紙３により形成されているものである
。なお第１図において、合成樹脂薄膜２および速分散溶
解性紙３は誇張した厚さで画かれている。

本発明の採尿カップ１に用いられる速分散溶解性紙３と
は水と接触すると、速やかに水に溶解ないし分散溶解す
るものをさし、特公昭３８−２５。

１５９号、同３９−１５２号、同４０−９６８号、同４
２−２，９２５号、同４３−１．２１４号、同４８−２
７，６０５号公報等に述べられる方法等によって得られ
うるちのであり、例えばカルボキシメチルセルロース、
カルボキシエチルセルロースあるいはこれらのアルミニ
ウム塩、バリウム塩、亜鉛塩、錫塩またはマンガン塩を
含有する抄Ｍ１原料により抄紙されかつアルカリ金属化
合物が添加されてなるもの亦ある。この速分散溶解性紙
は、カルボキシメチルセルロース シエチルセルロースがそれぞれアルカリ土類金属した、
あるいはカルボキシメチルセルロースまたはカルボキシ
エチルセルロースの上記の如き金属塩を含有する紙の表
面および繊維間に該アルカリ金属化合物が付着した形態
を有しているために、該速分散溶解性紙が水中に入れら
れる等により水と接触すると、紙の近傍に一時的に微ア
ルカリ性水溶液が形成され、水に速やかに分散溶解され
るものである。もちろん本発明に用いられる速分散溶解
性紙としてはこれらに限定されるものでなく、公知のい
ずれのものを用いてもよい。

また、該速分散溶解性紙としては、水中において１０秒
以内、好ましくは３秒以内で分散溶解し、かつ採尿カッ
プとして構成された場合に良好な保形性を有するように
腰のあるものが望ましい。本発明に用いられる速分散溶
解性紙はまた、通常０゜１〜Ｑ、４ｍｍの厚みを有する
。

このような速分散溶解性紙３の一方の表面Ａのうち少な
くとも尿と接触する部位を被覆する難水溶性ないし非水
溶性の合成樹脂薄膜２は、本発明の採尿カップ１を用い
て採尿ないしは尿検査を行なう間に、該採尿カップ１に
存在する尿が速分散溶解性紙３に接触するのを妨げるた
めに設けられるものでおり、第１図に示すように採尿カ
ップ１の採尿部４および採尿の際、尿が飛散する虞れの
ある部位に存在すれば十分であるが、速分散溶解性紙３
の一方の表面Δ仝而を覆うものであってもよい。特に第
１〜４図に示すような構造の採尿カップの場合、一方の
表面Ａ全面を覆うものであると、不用意に採尿カップの
外面側をぬらしても採尿カップが溶けることがないので
好ましい。該薄膜は、難水溶性ないし非水溶性の合成樹
脂であれば特に限定されるものではなく、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステルおよびポリビニ
ルアルコールフィルムなどが用いられ得るが、好ましく
は採尿ないし尿検査終了後に廃棄する際には、水中で溶
解していく程度の難水溶性を示すものが好ましく、例え
ば比較的高分子量の樹脂をグリセリン等で可塑化して製
造されたポリビニルアルコールフィルム等が好ましい。

これらの合成樹脂薄膜２は、尿ないし水に対する溶解度
にもよるが、通常１〜５０μｍ１好ましくは１０〜４０
μｍ程度とされる。すなわち、該薄膜があまり薄すぎる
と採尿ないし尿検査時に、尿が該薄膜２を通過して速分
散溶解性紙３を溶解する虞れがあり、一方あまり厚すぎ
ると廃棄時に水圧等のある程度の力がかかつても該薄膜
２が原形をとどめて残存する虞れがおるためである。こ
のような合成樹脂薄膜２の速分散溶解性紙３の一方の表
面Ａへの接合は、好ましくは一部を、ヒートシール等に
よりあるいは、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール等の水溶性接着剤を介しての接着により行
なわれる。

本発明の採尿カップ１は、好ましくは、収納時に嵩高に
ならないように折りたたみ式とすることが望ましい。例
えば第２図に示されるように展開される、所要部位を合
成樹脂：Ｆｌ、膜２で被覆された１枚の速分散溶解性紙
３の折り目５．６．’ｒを山−谷一山状に折り込み、図
面上で斜線を付して表わした両側端部８，９を水溶性接
着剤等により接合して形成する。このように構成してお
くと、収納時には、第３図に示すように折りたたまれた
状態としておくことができ、嵩高とはならず、使用時に
は中央部を押し広げ第１図および第４図に示す状態へと
すればよい。また、第２図に示すように採尿カップの中
央部となるところに、型押しにより折り目１０をつけて
おくと、押し広げた際に第１図に示すように、採尿部４
の底面１１が容易に形成され、また外面となるところに
切込み部１６．１７を設けておけば、より容易に押し広
げることが可能となる。第１図および第４図に示すよう
に押し広げられた状態にすると、而１１，１２゜１３が
採尿カップ１の採尿部４を形成するが、一方、面１４，
１５は、脚間となり採尿カップ１を立てておくことがで
きる。ざらに本発明の採尿カップ１において、第３図お
よび第４図に示すように上辺１８（すなわち第２図にお
ける折り目５゜７に相当する。）に適当な斜度をつけて
おくと、被検者が女性の場合であっても採尿が行ない易
く、さらに一方の側端部９に孔１つを設け、該側端部９
を取手状とすることによってより扱い易いものとするこ
とができる。

上記のような構造を有する採尿カップ１は、使用時に、
第３図に示すような状態から、第４図に示すような状態
として採尿を行なう。採尿ないし尿検査時には、採尿カ
ップ１の尿と接触する部位は合成樹脂薄膜２で被覆され
ているために、該採尿カップ１の速分散溶解性紙３の部
分が尿と接触することはなく、採尿カップは保形されて
いるが、採尿ないし尿検査が終了して、該採尿カップ１
を廃棄しようとする場合には、該採尿カップ１を単に水
中に投下するなどにより、該採尿カップ１の合成樹脂薄
膜２で被覆されていない速分散溶解性紙３の他方の表面
Ｂおよび表面Δの残部を水と接触させると、該速分散溶
解性紙３は、水に容易に分散溶解するため採尿カップ１
は、原形をとどめないものとなる。ざらに、残存する合
成樹脂薄膜２も極めて薄いものであり、保形性を有しな
いために、その嵩は非常に小さなものとなり、また水圧
等の外力が加わると容易に破裂して細片化され、さらに
該合成樹脂薄膜２が、例えばポリビニルアルコールフィ
ルムなどの場合のように、水に対してわずかながらでも
溶解性を示すものであれば長時間の後には、水中に溶解
して完全に消失してしまうことになる。従って本発明の
採尿カップは、使用後は、水に溶かして廃棄することが
でき、場合によっては、水洗トイレ等へ直接流して廃棄
することが可能である。なお、該採尿カップ１の速分散
溶解性紙３の表面のうち、水中に投下するなどにより水
に接触させる際に、他の部位より水に濡れにくい部位（
折り目部分）に界面活性剤を付しておくとより一層迅速
な溶解が期待できる。

ＩＶ９発明の効果 以上述べたように本発明の採尿カップは、一方の表面の
うち少なくとも尿と接触する部位が難水溶性ないし非水
溶性の合成樹脂Ｎ吸により被覆されている速分散溶解性
紙により形成されていることを特徴とするものであるか
ら、採尿ないし尿検査終了後は、水中に投下することに
より廃棄できるものであり、ろう用紙あるいは合成樹脂
などの素材により成形された一般的な使い捨てカップを
用いて採尿を行なっていた従来の場合と比べ、非常に衛
生的でかつ容易に廃棄できるものである。

このような効果は、速分散溶解性紙が、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシエチルセルロース塩、亜鉛塩
、錫塩またはマンガン塩を含有する抄紙原料により抄紙
されかつアルカリ金属化合物が添加されてなるものであ
り、また、合成樹脂薄膜が１〜５０μｍの厚さのもので
かつポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルまた
はポリビニルアルコールフィルムである場合には、より
顕著なものとなり、また経済的にも有利となる。ざらに
採尿カップが、山−谷一山状に折込まれた１枚の速分散
溶解性紙の両側端部を接合して形成された折りたたみ式
のものであり、採尿カップの上辺に斜度がつけられてい
るものであり、また採尿カップに取手がつけられている
ものであると、その機能性が一段と向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の採尿カップの一実施例の断面図、第２
図は同採尿カップの展開図であり、また第３図および第
４図は同採尿カップの斜視図である。 １・・・採尿カップ、　　　２・・・合成樹脂薄膜、３
・・・速分散溶解性紙、　４・・・採尿部。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）一方の表面のうち少なくとも尿と接触する部位が
   難水溶性ないし非水溶性の合成樹脂薄膜により被覆され
   ている速分散溶解性紙により形成されていることを特徴
   とする採尿カップ。
2. （２）速分散溶解性紙が、カルボキシメチルセルロース
   、カルボキシエチルセルロースあるいはこれらのアルミ
   ニウム塩、バリウム塩、亜鉛塩、錫塩またはマンガン塩
   を含有する抄紙原料により抄紙されかつアルカリ金属化
   合物が添加されてなるものである特許請求の範囲第１項
   に記載の採尿カップ。
3. （３）合成樹脂薄膜が１〜５０μｍの厚さのものである
   特許請求の範囲第１項または第２項に記載の採尿カップ
   。
4. （４）難水溶性ないし非水溶性の合成樹脂薄膜が、ポリ
   エチレン、ポリプロピレン、ポリエステルまたはポリビ
   ニルアルコールフィルムである特許請求の範囲第１項〜
   第３項のいずれかに記載の採尿カップ。
5. （５）採尿カップは、山−谷−山状に折込まれた１枚の
   速分散溶解紙の両側端部を接合して形成された折りたた
   み式のものである特許請求の範囲第１項〜第４項のいず
   れかに記載の採尿カップ。
6. （６）採尿カップの上辺には、斜度がつけられているも
   のである特許請求の範囲第１項〜第４項に記載の採尿カ
   ップ。
7. （７）採尿カップには取手がつけられているものである
   特許請求の範囲第１項〜第６項に記載の採尿カップ。