JPS62156095A

JPS62156095A - 硬化肉盛用Ｎｉ基高靭性耐熱合金

Info

Publication number: JPS62156095A
Application number: JP29871685A
Authority: JP
Inventors: Kanichi Tanaka; 田中　完一; Kensuke Hidaka; 日高　謙介
Original assignee: Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk; Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Current assignee: Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk; Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Priority date: 1985-12-27
Filing date: 1985-12-27
Publication date: 1987-07-11
Also published as: JPH0262116B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、各種プラント内の摺動部表面硬化肉盛用とし
て用いられる、靭性及び耐熱性を兼ね備えたＮｉ基肉盛
合金に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、硬化肉盛用Ｎｉｉ合金としては、ＡＷＳ−ＮｉＣ
ｒ−八〜Ｎ１Ｃｒ−Ｃに代表される自ン容合金があるが
、これらの合金は靭性に乏しいため、大型の母材や熱膨
張率の差が大きい母材に硬化肉盛する際、肉盛層に「割
れ」を生じる欠点があった。

本発明者らは、こうしたことから先に重量でＣｒ５〜１
５％、Ｂ　０．０５〜１．５％、　Ｓｔ　５〜７χ、Ｆ
ｅ５０％以下、Ｃ０００５〜１．５Ｌ　Ｗ　５％以下で
残部が実質的にＮｉからなる高靭性Ｎｉ基肉盛合金（以
下「先の発明合金」と呼ぷ）を開発、特許出願した。（
特公昭５９−３５４２２）しかしながら、上記光の発明
合金は従来の自溶合金に比べ飛躍的に靭性の向丘が得ら
れたものの、７００℃〜９００℃といった高温域での使
用においては、従来の自溶合金と同様、合金の軟化現象
が起こり、このためこの温度領域での使用は実用上不可
能であった。

Ｃ本発明が解決しようとする問題点〕本発明は、上記の問題点を解決する目的で、Ｃ。

基肉盛合金に匹敵する靭性及び耐熱性を仔し、かつ高価
な元素を含まず経済性にも（ＺれたＮｉ基肉盛合金を提
供することにある。

本発明者らは、先の発明合金をベースに、種々の元素添
加による特性向上の研究を進めた結果、八１を所定範囲
内で含有させることにより、硬さ及び衝撃強さが向上す
ると同時に、耐熱性も向上することを見出した。

〔問題を解決するための手段〕

本発明の合金は（１）重量でＣｒ５〜１５％、　Ｂ　０
．０５〜１．５Ｘ、Ｓｉ　５〜７％、　Ｆｅ　２０Ｚ以
下、　Ｇ　０．０５〜１．５％、　Ａｔ０．５〜５χを
含有し、残部が実質的にＮｉからなることを特徴とする
硬化肉盛用Ｎｉ基高靭性耐熱合金。

（２）重量でＣｒ　５〜１５Ｚ、　Ｂ　０．０５〜１．
５％、Ｓｉ　５〜７ＺＦｅ２０％以下、　Ｃ０．０５〜
１．５％、　ＡＩ　０．５〜５！、　Ｗ　５Ｘ以下を含
有し、残部が実質的にＮｉからなることを特徴とする硬
化肉盛用Ｎｉ基高靭性耐熱合金である。

〔作用］次に本発明の合金の成分元素の含有量限定理由について
述べる。以下％は重量％を示すものとする。

ＡＩｏ、５〜５．０％ＡＩは本発明において最も重要な元素で、ＡＩを０．５
〜５χの範囲で含有させたとき、硬さ及び衝撃強さが共
に向上し、Ａｔ　２χのとき硬さ及び衝撃強さが共に最
大値を示す。

本発明の合金に含有されたＡＩは、合金の基質部を形成
しているＮｉ固溶体中に入り、Ｎｉ、ＡＩで示される金
属間化合物を生成し、合金の強化を果たしている。

ＡＩの含有量が０．５％以下となると、この効果がなく
なり、５χを超えると含有の効果がなくなるばかりでな
く、肉盛溶接性にも悪影響を及ぼす。

以上の理由から、ＡＩ含有量は０．５〜５χと限定した
。

Ｃｒ５〜１５％Ｃｒは耐熱性、耐食性を維持する上で必須な元素である
。この目的には、最低５χを必要とするが、Ｃｒの含有
量が１５χを超えるとＢ、Ｃとの間に金属間化合物を形
成し、合金の靭性が低下する。

以上の理由から、Ｃｒの含有量は５〜１５χと限定した
。

Ｂ　　０．０５〜０．５％・Ｓｉ　５〜７％Ｂ及びＳｉ
は共に高硬度の金属間化合物を形成し、合金中に析出し
、合金の硬さを向上させるとともに、肉盛性を改善する
働きを有する。Ｂ　０．０５％以下、　Ｓｉ　５％以下
となると、硬さがＨＣ３５以下となるとともに、肉盛中
に自溶１生の無いスラグを多く発生し、肉盛溶接性が害
される。また８１．５％以上、　Ｓｉ　７％以上になる
と、合金の靭性が低下する。

以上の理由から、Ｂ　、Ｓｉの含有量はＢ　０．０５〜
１．５％、　Ｓｉ　５〜７χと限定した。

Ｆｅ５０％以下ＦｅはＮｉと同族の元素で、しかもＮｉに比べて安価な
ため経済性から、できるだけＮｉの代替元素として多く
含有させるのが好ましいが、Ｆｅの含有層が２０χを超
えると、合金の硬さが低下する。

以上の理由からＦｅの含有量は２０Ｘ以下と限定した。

Ｃ０．０５〜１．５％Ｃは合金の硬さを向上させる働きを有するが、Ｃの含有
量が０．０５％以下では、硬さが低くなり、また１、５
χを超えると、合金の靭性が低下する。

以上の理由からＣの含有量は０．０５〜１．５χと限定
した。

Ｗ　５％以下 −は合金の基質部に分散し、硬さ及び耐熱性を向上させ
る働きを有するが、判の含有量が５χを超えると、合金
の靭性が低下する。

以上の理由から−の含有量は５ｚ以下と限定した。

〔実施例〕

次に本発明に基づ〈実施例として、請求の範囲内での組
成で製造した本発明の合金と比較例の合金とを比較実験
した結果を説明する。

第１表は、本発明の合金（５種類）と比較例の合金（２
種類）の組成、硬さく鋳造材硬さ）　、ｉＪｉ撃強さを
示したものである。

第１表第１図は本発明の合金（Ａ−２）　（Ａ−３）と比較例
の合金（Ｂ−１）　（Ｂ−２）の８００°Ｃにおける恒
温加熱（加熱時間ｍａｘ　１０００ｈｒｓ）後の硬さ及
び衝撃強さの変化を示したものである。

各合金は、所定の割合に母合金及び単独金属を配合し、
電気炉で溶成（アルゴン雰囲気中）後、シェル型に鋳造
、１０　Ｘ　１０　Ｘ　５５ｍｍの衝撃試験片を作成し
、試験に供した。

所定の時間恒温加熱後、試験片を加熱炉より取り出し、
シャルピー衝撃試験機（客層１５ｋｇｆ−ｍ）を用い衝
撃強さを試験した。また硬さ試験は、衝撃試験後の試験
片を研削して行った。

なお、？Ｊｉ撃試験は各点、３回繰り返し行い、その平
均値を取った。

第１図からもわかるように、本発明の合金（Ａ−２）　
（Ａ−３）は＾ｌを含有しない比較例の合金（Ｂ−１）
と比べ、常温での硬さ及び衝撃強さが向上するとともに
、恒温加熱後の硬さの低下も非常に小さい。

また比較例の合金（Ｂ−２）と比べると、その特徴がよ
り顕著にわかる。

図２は、本発明の合金（Ａ−２）と比較例の合金（Ｂ−
１）を５ＵＳ３０４母材上にＴＩＧ肉盛し、その肉盛層
の９００　’Ｃにおける恒温加熱後の硬さの変化を示し
たものである。

各合金は、所定の割合に母合金及び単独金属を配合し、
電気炉で溶成（アルゴン雰囲気中）シ５ｍｍφの鋳造溶
接棒を作成し、下記のＴＩＧ肉盛溶接条件で肉盛後、そ
の表面を肉盛層の厚さが２．５ｎ＋ｍになるように研削
し、試験に供した。

ＴＩＧ肉盛溶接条件（２層盛）極性：Ｄｓ−ｓｐ母材：５ＵＳ３０４電流：１００Ａ層間温度：３００°Ｃ以下電極径：２．４　φｍｍ（トリクン）アルゴン流ｆｆｉ　：　１０　ｆｔ　／ｍｉｎ本発明の
合金（Ａ−２）は、ＴＩＧ肉盛層においても、鋳造材同
様、恒温加熱による硬さの低下はほとんどなく、耐熱性
に優れている。

また、本発明の合金は、ＴＩＧ肉盛や、プラズマ粉末肉
盛において、従来の自溶合金や先の発明合金と同様、肉
盛溶接性は非常によ＜、ＡＩ金含有よる肉盛溶接性の劣
化は全く認められなかった。

〔発明の効果〕

以上、詳述したように、本発明の合金は、７００℃〜９
００℃といった高温域での使用において、優れた耐熱性
を示し、かつ材料費における経済的有利性も存する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の合金と比較例の合金の８００°Ｃに
おける恒温加熱後の硬さ、衝撃強さの変化、第２図は、
本発明の合金と比較例の合金のＴＩＧ肉盛層の９００℃
における恒温加熱後の硬さの変１ヒを示したものである
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量でＣｒ５〜１５％、Ｂ０．０５〜１．５％、
Ｓｉ５〜７％Ｆｅ２０％以下、Ｃ０．０５〜１．５％、
ＡＩ０．５〜５％を含有し、残部が実質的にＮｉから成
ることを特徴とする硬化肉盛用Ｎｉ基高靭性耐熱合金。
（２）重量でＣｒ５〜１５％、Ｂ０．０５〜１．５％、
Ｓｉ５〜７％Ｆｅ２０％以下、Ｃ０．０５〜１．５％、
Ａｌ０．５〜５％、Ｗ５％以下を含有し、残部が実質的
にＮｉから成ることを特徴とする硬化肉盛用Ｎｉ基高靭
性耐熱合金。