JPS62139665A - 人工臓器の高圧蒸気滅菌法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は人工臓器の高圧蒸気滅菌法に関する。

［従来の技術およびその問題点］ 人工腎臓などの人工臓器の滅菌方法としては、これら人
工臓器内にホルマリン等の殺菌剤入り水溶液を充填する
方法、エチレンオキサイドガス等の滅菌ガスを人工臓器
内に充填し、実質上乾燥状態で滅菌する方法などが知ら
れている。しかし、このような従来の方法では、人体に
有害である減面剤あるいは減面ガスが人工臓器内に残留
するため、使用時に内部を洗浄する必要がある。しかも
洗浄によって滅菌剤を完全に除去することは困難であり
、その一部は人工臓器内に残留するため好ましい方法で
はない。その改良法として、このような滅菌剤を使用せ
ずに、人工臓器内に生理食塩水または無菌水などの液体
を充満させ、オートクレーブにより加圧、加熱する高圧
蒸気滅菌法が提案されている。しかしながら、この場合
人工臓器内に充填された液体が熱膨張により漏洩したり
、人工臓器がひび割れあるいは変形することがあり問題
であった。

［問題点を解決するだめの手段］ 本発明は、人工臓器内の液体が漏洩したり、人工臓器内
にひび割れあるいは変形を生じたりすることのない高圧
蒸気滅菌法に関する。７すなわち本発明は、液体が充填
された人工臓器の、少なくとも一個のポートを移動可能
な栓で密閉し、７０〜１３０°Ｃの温度で高圧蒸気滅菌
することを特徴とする人工臓器の高圧蒸気滅菌法に関す
るものである。

高圧蒸気滅菌処理のため、生理食塩水または無苗木など
の液体を充填した人工臓器に密栓を施し、常温でオート
クレーブ中に静置する。次いで滅菌のため７０〜１３０
°Ｃに加熱する。この加熱により人工臓器に充填された
液体は体膨張を生ずる。

人工臓器そのものの熱膨張率は、充填液体の熱膨張率と
比較して小さいため、温度が上昇してもその内容積の増
加は充填液体の体膨張と比較して少ない。そのため、人
工臓器の各ポートすべてが緊密に密閉されている場合は
、液体が漏洩したり、増加した液体の圧力により、人工
臓器がひび割れたり変形を生じたりする。

本発明では、人工臓器の少な（とも−個のポートに、移
動可能な栓を取り付は密閉する。この移動可能な栓が移
動することにより、人工臓器の内容積は、充填された液
体の体積増加分に相当する量だけ増加する。このため人
工臓器内に内圧が発生することがなく、液体が漏洩した
り、人工臓器がひび割れたり変形を生じたりすることが
ない。

この様な栓の形状および材質は特に限定されるものでは
ないが、人工臓器に充填された液体と接触するため、生
体に害のある材質であってはならない。また、７０〜１
３０°Ｃの高温にも充分耐えるものでなければならない
。この様な点から、シリコンゴム裂の栓が最も好適に用
いられ得る。

以下に本発明の方法を実施例および比較例により具体的
に説明する。

［実施例］ φ孔質ポリプロピレン中空糸型血漿分離器（膜面積０．
４ｍ）の多孔質ポリプロピレンを親水化した後、生理食
塩水を血漿分離器内に充填した。血淀分離器の血禁入口
側には密栓を固定し、出口側には移動可能な栓を装着し
た。この血漿分離器をオートクレーブ内に静置し、常法
に従って１２１℃の温度で２０分間高温蒸気滅菌した。

滅菌後室温にまで冷却し、オートクレーブ中より血５ｉ
分離器を取り出した。取り出した血漿分離器にはひび割
れあるいは変形はまったく観察されなかった。

加熱時に生理食塩水の体積増加により移動していた栓は
、取り出した時には当初の位置に戻っていた。充填され
た生理食塩水の漏洩もまったくみられなかった。

［比較例］ 実施例と同一の血漿分離器を用い、同様に生理食塩水を
充填し、血漿分離器の入口側、出口側共に密栓にて固定
した。その後実施例１と同様にしてオートクレーブ内で
高温蒸気滅菌を実施した。

冷却後取り出した血５ｉ分離器を観察したところ、入口
側および出口側の密栓近傍に微細なひび割れが認められ
た。また、生理食塩水が密栓個所から浸出しているのが
観察された。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 液体が充填された人工臓器の、少なくとも一個のポート
   を移動可能な栓で密閉し、７０〜１３０℃の温度で高圧
   蒸気滅菌することを特徴とする人工臓器の高圧蒸気滅菌
   法。