JPS62131902A - タ−ビンのシ−ル部間隙調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ケーシングのタービンロータ貫通部に形成し
であるタービンのシール部間隙調整装置に関する。

〔従来の技術〕

蒸気タービンにおいて、ケーシングのタービンロータ貫
通部には、蒸気洩れを少なくし空気の侵入を防ぐため、
ラビリングパッキンを有するシール部を設けである。す
なわち、第７図は、蒸気り−ビンの段落構造の一部を示
し、タービン車軸１には動翼２が植設されており、その
動翼２に対向する位置にはノズル外輪３に保持されたフ
ィンセグメント４が設けられている。フィンセグメント
４はシールフィン５を有し、このシールフィン５と′ｔ
ｈ翼２の先端との間隙εを適正に調整することによって
漏洩蒸気量を減らしている。

一方、動翼２の前方に位置するノズル６は、ノズル外輪
３およびノズル内輪７の間に固設されており、ノズル内
輪７がタービン車軸１に対向する間隙εには、フィンセ
グメント８を介してシールフィン９が配設されている。

したがって、このシールフィン９を適正に調整すれば、
タービン車軸１との間隙εが少なくなり、漏洩蒸気を防
止できる。　ところで、この種の非接触型のシール装置
において、蒸気の漏洩防止効果を決定する最大の要因は
、シールフィン５，９の先端と回転体との間隙Ｅの大き
さである。この間隙εが小さい程漏洩量は少なくなるが
、この間隙εを余り小さくすると、運転中にシールフィ
ン５，９と回転部が接触して、回転部やシールフィン５
，９が破損したり、接触により軸振動が増加して運転の
続行が不可能となったり、接触による発熱で回転部に曲
がりを生じたり等の問題がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このような接触は、タービンの運転状態により間隙値が
変化するためで、そのような変化はケーシングの不均一
な熱変形、圧力による変形、或はタービン車軸を支承す
る軸受の支持特性等の種々の要因により生ずる。そのた
め１通常のタービンの設計や組立に当っては１間隙は上
述のような条件を考え合わせて設定しなければならない
。

ところが、間隙値に変化が生じるのは起動時や停止時、
或は負荷変化時が殆んどで、定常運転時には変形量や変
化量が時間とともに一定値に落ちつくために、間隙の変
化量はきわめて小さい。したがって、起動停止、負荷変
化時の間隙状態を考慮して設定した間隙のままで運転さ
れている現在の方法では、最も長時間運転される定常時
には不必要に大きなものとなり、蒸気の漏洩防止効果は
不十分となる。

しかして、それらのタービンのシール部においては、シ
ール部の間隙調整のためにシールフィンを有するフィン
セグメントをベローを介挿して静止部に設け、ベロー内
への駆動流体を給排することによって若干の間隙調整を
可能にすることも考えられる。しかしながら、本技術に
おいては、たとえば一つの段落のＨ周全体を考えると１
通常フィンセグメントは複数個設置されており、構造が
複雑なタービン内部においてベロー駆動流体供給管を数
多く配管することは、それに要する加工。

組立上のけん雑さ、工数の問題、また高温高圧下の蒸気
環境下にさらされるためそれに伴う信頼性低下の観点か
らこの種の技術の実用化の面で１つの制約条件となって
いた。

本発明の目的は、シールフィンのシール間隙の調整が可
能でかつベロー駆動流体の供給系統を簡素に形成し得る
タービンのシール部間隙調整装置を提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明しこよるタービンのシール部間ｖＸ′ｆＡ整装置
は、タービン回転部を支持するタービン静止部において
、そのタービン静止部にタービン回転部の周面とシール
間隙を形成する複数のフィンを突設したフィンセグメン
トをベローを介挿して半径方向に移動可能に設置し、そ
の複数個のベローに対する駆動流体の供給系を並列系統
に構成したことを特徴とするものである。

〔作用〕

本発明によるタービンのシール部間隙調整装置において
は、第１図に示すようにフィン５を植立したフィンセグ
メント４を複数の第１および第２ベロー１２および１３
を介挿してノズル外輪３に設置したものである。したが
ってベロー駆動流体を供給管３５から供給していないと
きは、フィンセグメント４の上面が取付＄１０の上面１
０ａに当るようベロー１２．１３で引き上げられてフィ
ン５のシール間隙を若干大きくしている。供給管３５に
駆動流体を供給すると、フィンセグメント４はベロー１
２．１３の駆動流体圧力で取付溝ｌＯの下面１０ｂに当
るまで押し上げられて規定のシール間隙を設定する。ま
た供給管３５の駆動流体は流体通路３１．ｌ！Ｊ伏流体
流体通路３３び流体通路３２を含む両ベロー１２．１３
に対する並列系統を通るので、タービンの複雑な内部構
造体における配管系統が簡素している。

〔実施例〕

以下本発明を第１図、第２図、第３図および第４図に示
す実施例について説明する。第１図、第２図、第３図お
よび第４図は、第７図のノズル外＠３とフィンセグメン
ト４とを組み合せたシール部を示している。本発明にお
けるシール部においても、ノズル外軸３の取付溝１０に
シールフィン５を植えつけたフィンセグメント４を設け
ている。

まず第１図および第２図において、ノズル外軸３のフィ
ンセグメント４が設けられている環状空所１１の数個所
に取付溝１０を利用して第１のベロー１２および第２の
ベロー１３を設けている。この第１および第２のベロー
１２および１３は、第３図および第４図に示すように下
端板１４および１５がフィンセグメント４の上面に溶接
などで固定され、その上端板１６および１７が空所１１
の内壁面に密着するよう設けられている。

第１のベロー１２の上端板１６には第５図に示すブツシ
ュ１８が接続されている。このブツシュ１８は中央にベ
ロー１２内に通じる流体通路１９を有し、その頭部２０
に管接続口２１を形成し、この頭部２０がノズル外輪３
のブツシュ用凹部２２に位置するよう取りつけられてい
る。また第２のベロー１３の上端１７には、第６図に示
すブツシュ２３が設けられている。

このブツシュ２３は中央にベロー１３に下部口が通じ上
部口が閉じられた流体通路２４を有し、その′血部２５
はノズル外輪３のブツシュ用凹部２６内に位置するよう
設けられている。このフィンセグメント４゜第１．第２
ベロー１２．１３および取付ブツシュ１８゜２３の構造
体は、ノズル外軸３の凹部２６にあってフィンセグメン
ト４を両ベロー１２．１３で持ち上げその上面を取付溝
１０の上面１０ａを当てた状態で保持されている。

さらに第１および第２のベロー１２および１３に組みこ
まれるブツシュ１８および２３において、その頭部２０
および２５の首下に流体通路２７および２８を設け、ま
たこの流体通路２７および２８に位置するノズル外軸３
の内壁に第３図および第４図に示すように環状空間２９
および３０を形成している。この両環状空間２９および
３０は第３図および第４図に示すようにノズル外輪３に
穿設した流体通路３１および３２を介してノズル外軸３
の外周面に形成した環状の流体通路３３に連通し、この
環状流体通路３３は環状蓋３４で密閉されている。

そして第１のベロー１２に組みこんだブツシュ１８の管
接続口２１にベロー駆動流体供給管３５を接続している
。したがってベロー駆動流体供給管３５からベロー駆動
流体を供給すると、その駆動流体１文流体通路１９を通
って第１のベロー１２に作動し、その一部の流体は第３
図の流体通路３１から環状流体通路３３に入り、さらに
第４図の流体通路３２から環状空間３０に入り、こＮか
らブツシュ２３の流体通路２３から流体通路２４を通っ
て第２ベロー１２に作動することになる。

次に本発明によるタービンのシール部間隙調整装置の作
動を説明する。タービンの定常運転時は、第２図におけ
るフィンセグメント４のシールフィン５と動翼２との間
の間隙εは、一定値に落ちついてその変化量も極めて小
さい。ベロー駆動流体供給管３５から駆動流体を供給す
ると、第１ベロー１２および第２ベロー１３に下記の並
列な流体系統を経て流体が供給される。すなわちベロー
駆動流体供給管３５→取付ブツシュ１８の流体通路１９
→第１ベロー１２の系と、ベロー駆動流体供給管３５→
取付ブツシュ１８の流体通路２７→流体空間２９→流体
通路３１→環状流体通路３３→流体通路３２→流体空間
３０→取付ブツシュ２３の流体通路２８→流体通路２４
→第２ベロー１２の系との並列系統を経て流体の供給を
受ける。

流体の供給を受けた両ベロー１２．１３は、伸張してフ
ィンセグメント４を押下して取付溝１０の下面１０ｂに
当ててシールフィン５と動Ｘ２との間隙を所定間隙値ε
を維持するよう作用する。そしてこの間隙値Ｅの調整は
、供給管３５への駆動流体の供給圧によって取付溝１０
の上下面１０ａ、　ｌＯｂの間で任意に調整することが
できる。例えばタービンの起動時には１間隙値εを大き
くする必要があるが、これは供給管３５への駆動流体の
供給を止めて両ベロー１２．１３によってフィンセグメ
ント４を取付溝１０の上面１０ａに当るまで持ち上げる
ことによって調整保持することができる。

さらに本発明においては、駆動流体供給管３５を接続す
る取付ブツシュ１８を有する流体供給系統に対して１個
又は複数個の取付ブツシュ２３を有する流体供給系統を
並列に設けたことにより、第１ベロー１２とともにこれ
と並列の１個又は複数個の第２ベロー１３・・・へ同時
に駆動流体を供給することができる。これはタービンの
複雑な内部構造にあって複数のベローに対する駆動流体
の配管構造の簡素化に役立つものである。

なお以上の実施例では、動翼２とノズル外輪３との間の
シール部について説明したが、第７図のノズル内軸７と
車軸１とのシール部についても同様に実施することがで
きる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明においては、タービン回転部を支持
するタービン静止部において、そのタービン静止部にタ
ービン回転部の周面と間隙を形成する複数のフィンを突
設したフィンセグメントをベローを介挿して半径方向に
移動可能に設け、その複数個のベローに対する駆動流体
の供給系統を並列に形成したことにより、タービンの定
常運転時のシール部の間隙と起動時や停止時の間隙とに
調整することが可能となり、蒸気の漏洩を有効に防止し
て効率よいタービン運転を実行することができ、かつ複
雑なタービン内部構造における駆動流体の供給系統を簡
素することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるタービンのシール部間隙調整装置
の一実施例を示す斜視図、第２図はその断面図、第３図
および第４図はその第１ベロ一部および第２ベロ一部を
示す断面図、第５図および第６図は第１ベロ一部および
第２ベロ一部に使用する取付ブツシュを示す断面図、第
７図は従来のタービンのシール部を示す断面図である。 ３・・・ノズル外輪　　　　４・−・フィンセグメント
５・・・フィン　　　　　　ｌＯ・・・取付溝１２・・
・第１ベロー　　　　１３・・・第２ベロー１４、１５
・・・ベロー下端板　１６．１７・・・ベロー上端板１
８・・・第１ベロー取付ブツシュ ２３・・・第２ベロー取付ブツシュ ３１、３２・・・流体通路　　　３３・・・環状流体通
路３４・・・環状流体通路の蓋　３５・・・駆動流体供
給管（８７３３）代理人　弁理士　猪股祥晃（ほか１名
）茅　Ｉ　図 第　４　聞 第　２　図 第５図　第６図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）タービン回転部を支持するタービン静止部におい
   て、そのタービン静止部にタービン回転部の周面とシー
   ル間隙を形成する複数のフィンを突設したフィンセグメ
   ントを複数のベローを介挿して半径方向に移動可能に設
   置し、その複数個のベローに対する駆動流体の供給系を
   並列系統に構成したことを特徴とするタービンのシール
   部間隙調整装置。
2. （２）駆動流体の並列系統は、タービン静止部を貫通し
   て第１ベローの上端板に取りつけられ駆動流体供給管接
   続口、この接続口からベロー内に通じる流体通路および
   この流体通路から分岐する分岐流体通路を有する第１ベ
   ロー用取付ブッシュ、この第１ベロー用取付ブッシュが
   貫通するタービン静止部の内面に設けられた前記分岐流
   体通路開口に通じる環状流体通路と、第２ベローの上端
   板に取りつけられ上部が閉鎖され下部がベロー内に通じ
   る流体通路およびこの流体通路から分岐する分岐流体通
   路を有する第２ベロー用取付ブッシュと、この第２ベロ
   ー用取付ブッシュが貫通するタービン静止部の内面に設
   けられた前記分岐流体通路開口に通じる環状流体通路と
   、この環状流体通路と前記第１ベロー用取付ブッシュの
   環状流体通路とを連通するよう静止部に設けた流体通路
   とから構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のタービンのシール部間隙調整装置。