JPS6212229Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は食品等の要冷蔵商品を展示、貯蔵する
冷蔵オープンシヨーケースに関するものである。

かかるオープンシヨーケースでは、ケース本体
内を仕切り、商品貯蔵室と気流用ダクトに区画
し、ダクト内に蒸発器を配設し、ダクト端を商品
取出用の開口部上部に設けた吹出口に連通し、開
口部下部には吸込口を設け、その後方に送風機を
設置して、この送風機で気流用ダクトに気流を送
り込むようにしたものである。

従来の冷蔵オープンシヨーケースでは、ケース
本体内の仕切りはすべて亜鉛メツキ鋼板や断熱材
を中間に挟んだ断熱ボード等で形成されていた。

また、なるべく冷気洩れを防ぎ、動力費用を低
減する目的で、夜間の閉店時や休店時などシヨー
ケースの不使用時にはナイトカバーにより前面開
口部を塞ぐようにしているが、このナイトカバー
は、例えば薄いシートをパーマネント加工して巻
取りぐせを付けて自動復帰するようにしたものを
ケース本体の天井部、あるいはケースのトツプの
照明カバー内に収納し、または塩化ビニール樹脂
等の合成樹脂の成形加工板やそれに断熱材を貼付
けたボードを前面開口部に吊り下げたり、立て掛
けたりするものであつた。

本考案の目的は、ナイトカバーを気流用ダクト
内に収納させることができるので、ナイトカバー
の収納部を特別設けることが不要となりケース全
体の美感を損なう恐れのない冷蔵オープンシヨー
ケースを提供することにある。

しかしてこの目的は本考案によれば、ケース本
体の前面に商品取出し用の開口部を形成し、本体
内部を仕切つて商品貯蔵室と気流用ダクトとに区
画し、上記開口部をエアーカーテンで閉塞する冷
蔵オープンシヨーケースにおいて、横移動可能な
可撓性シートをダクト内に収納し、同可撓性シー
トの先端を上記開口部の上部の吹出口から顕出さ
せ、この開口部下部には可撓性シート先端を着脱
自在に係止する係止部を形成することにより達成
される。

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図、第２図は本考案の第１実施例を示し、
特に開口部を保護気流及び冷気流の二重のエアー
カーテンで閉塞するオープンシヨーケースに本考
案を用いた場合を示すものである。

なお、このようにエアーカーテンを二重構造と
することは、冷気流を内側に位置させ、この冷気
流よりも速度が遅く、しかも幾分温度の高い保護
気流のみを外気と接触させて、商品貯蔵室内へ外
気がエアーカーテンにより巻込流入するのを防ぐ
ためである。

前面に商品取出用の開口部１を有するシヨーケ
ース本体２の断熱内壁３の内側を仕切り板４で仕
切り、商品貯蔵室５と通風路とに区画する。

さらにこの通風路を横移動可能な耐湿性及び可
撓性シート６で仕切り冷気用ダクト７と保護気流
用ダクト８に区画し、冷気流用ダクト７内に蒸発
器９を配設する。

なお、図中１０は上記可撓性シート６を屈曲し
て支持する回転軸である。

両ダクト７，８の端部をそれぞれ開口部１の上
部に設けた吹出口１１，１２に連通し、開口部１
の下部には吸込口１３を形成し、その後方に送風
機１４を設置する。

吹出口１１と１２の間に形成したスリツトから
可撓性シート６の先端を顕出し、ここにストツパ
ー機能を持つ整流ガイド板１５を取付け、整流ガ
イド板１５に係止具１６を設け、また開口部１の
下部吸込口１３の上面に係止部１７を形成する。

この係止具１６は例えば輪体で、係止部１７は
鉤状体で構成することが考えられる。

一方、第３図の要部拡大断面図が示すように、
可撓性シート６の根本部６ａは断面し字形で冷気
流用ダクト７及び保護気流用ダクト８の入口境界
に設けた収納兼ガイド板１８に挿入可能とし、さ
らに第５図の要部斜視図が示すように、同根本部
６ａの最端に棒状重り１９を取付け、この重り１
９に外側に押開くように付勢したスプリング付蝶
番２０を介して遮蔽板２１を取付ける。

なお、この遮蔽板２１はシート６の根本部６ａ
が収納兼ガイド板１８内に挿入されたときはシー
ト６とほぼ平行になり、これから出た場合はシー
ト６に対して直角に位置するように蝶番２０で取
付けたものである。

次に使用法及び作用について説明する。

第１図は開店中のシヨーケースの使用状態を示
し、可撓性シート６の根本部６ａは重り１９の荷
重で収納兼用ガイド板１８の最深部に挿入され、
同シート６の先端は整流ガイド板１５が吹出口１
１及び１２の下面に係止することにより固定され
ている。

送風機１４の回転で吸込口１３から流入した気
流は、冷気流用ダクト７と保護気流用ダクト８と
に分流し、冷気流用ダクト７内では蒸発器９で冷
却され、それぞれ吹出口１１及び１２から冷気流
と保護気流の二重のエアーカーテンとなり吸込口
１３に向い、このようにして循環する。

次に夜間の閉店時や休店時には、整流ガイド板
１５を手で引くと第２図に示すようにシート６は
横移動し、このシート６が開口部１を閉塞しナイ
トカバーの機能を発揮する。

この状態では、シート６の先端は整流ガイド板
１５の係止具１６を吸込口１３の上面の係止部１
７に引掛けることで固定され、根本部６ａの最端
は、第４図に示すように重り１９が上昇し、遮蔽
板２１は収納兼ガイド板１８からはみ出てシート
６に対して直角に開き、保護気流用ダクト８を閉
塞する。

以後、送風機１４からの気流は冷気流用ダクト
７のみを通過し、エアーカーテンはナイトカバー
であるシート６の内側のみに冷気流として形成さ
れる。

次に第６図は本考案の第２実施例を示す縦断側
面図で、冷気流のみの一重のエアーカーテンで開
口部を閉塞する冷蔵オープンシヨーケースに本考
案を用いた場合を示すものである。

この第６図において、第１図、第２図と同一構
成要素には同一参照番号を付している。

すなわち、この第２実施例では、前面に商品取
出用の開口部１を有するシヨーケース本体２の断
熱内壁３の内側を仕切り板４で仕切り、商品貯蔵
室５と冷気流用ダクト７に区画し、この冷気流用
ダクト７内に配設した蒸発器９の上方に可撓性シ
ート６及び可撓性シート６の根本部６ａが挿入す
る収納兼ガイド板１８を設置したもので、可撓性
シート６は冷気流用ダクト７内を途中から吸出口
１１，１２まで仕切り、可撓性シート６の両側に
冷気流が通過する点が上記第１実施例とは異なる
ものである。

その他の構成は上記第１実施例と同一であり、
また使用法もほゞ同じである。

本考案はこのように、単層のエアーカーテンで
開口部を閉塞するオープンシヨーケースにも用い
ることができる。

以上述べたように本考案の冷蔵オープンシヨー
ケースは、ケース本体の前面に商品取出し用の開
口部を形成し、本体内部を仕切つて商品貯蔵室と
気流用ダクトとに区画し、上記開口部をエアーカ
ーテンで閉塞する冷蔵オープンシヨーケースにお
いて、横移動可能な可撓性シートをダクト内に収
納し、同可撓性シートの先端を上記開口部の上部
の吹出口から顕出させ、この開口部下部には可撓
性シート先端を着脱自在に係止する係止部を形成
したので、従来必要とされていたナイトカバーの
収納部を特別設ける必要がなくシヨーケース全体
の美感を増すことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の第１実施例を示す冷
蔵オープンシヨーケースの縦断側面図で、第１図
はナイトカバー不使用時を、第２図はナイトカバ
ー使用時を示す。第３図は第１図の、第４図は第
２図の要部拡大断面図、第５図は可撓性シートの
根本部の斜視図、第６図は本考案の第２実施例を
示す冷蔵オープンシヨーケースの縦断側面図であ
る。 １……開口部、２……シヨーケース本体、３…
…断熱内壁、４……仕切板、５……商品貯蔵室、
６……可撓性シート、６ａ……根本部、７……冷
気流用ダクト、８……保護気流用ダクト、９……
蒸発器、１０……回転軸、１１，１２……吹出
口、１３……吸込口、１４……送風機、１５……
整流ガイド板、１６……係止具、１７……係止
部、１８……収納兼ガイド板、１９……重り、２
０……スプリング付蝶番、２１……遮蔽板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体の前面に商品取出し用の開口部を形
   成し、本体内部を仕切つて商品貯蔵室と気流用ダ
   クトとに区画し、上記開口部をエアーカーテンで
   閉塞する冷蔵オープンシヨーケースにおいて、横
   移動可能な可撓性シートをダクト内に収納し、同
   可撓性シートの先端を上記開口部の上部の吹出口
   から顕出させ、この開口部下部には可撓性シート
   先端を着脱自在に係止する係止部を形成したこと
   を特徴とする冷蔵オープンシヨーケース。