JPS6211992B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は釘打ち機に関する、更に詳しくは倒Ｕ
字形を成す「またくぎ」と呼ばれる釘を射出し打
込む釘打ち機に関する。

この種の釘打ち機は従前から提供されている
が、従前の釘打ち機は、装置の底部に設けられた
マガジン、該マガジンの上部に取付けられ使用者
の指がハンドルを抱きこむような手で掴む部分を
備えたアーチ形のハンドル、該ハンドルを掴むと
同時に使用者が把持する作動レバー、ならびにハ
ンドルにより作動せられマガジンの一端に設けら
れた射出孔を経てマガジンから「またくぎ」を押
出すスプリング付きのストライカー機構を備えた
比較的複雑な構成のものである。この装置を使用
する際に、射出孔の口と同一平面内に置かれたマ
ガジンの下面が「またくぎ」を打込まれる物品に
接触させられ、ハンドルが作動させられ「またく
ぎ」を射出孔から射出させ射出孔に隣接する表面
に埋設させる。

従前の釘打ち機は比較的かさばり、構造上かな
り大量の素材を使用する。また、釘打ち機全体を
釘付けすべき物品の表面に接触させなければなら
ない、従つて「またくぎ」を接近不能な位置に挿
入することができない。また、例えば「じゆうた
ん」を釘付けし或いは壁掛けなど室内装飾品を釘
付けるときなど、釘付けすべき表面を圧縮しなけ
ればならない場合には、釘打ち機に大きな力を加
えなければならない。

本発明は、簡単で融通性あり従前の釘打ち機よ
りも簾価に製作せられ、従前の鋲打ち機の欠点を
低減させる釘打ち機を得ようとするものである。

本発明によれば、「またくぎ」を収容するマガ
ジン、該マガジンの一端に隣接してマガジンの下
面から下方に延び出す射出孔を形成する機構、該
マガジン内の「またくぎ」を射出孔の方に偏倚さ
せる機構、前記射出孔内で動き「またくぎ」を射
出するストライカー、「またくぎ」射出位置に前
記ストライカーを偏倚させるスプリング、ならび
に該ストライカーに係合し前記スプリングの偏倚
力に抗して該ストライカーを動かし、しかるのち
ストライカーから外ずされストライカーを釈放す
る爪を有する一体作りのハンドル兼爪機構から成
る釘打ち機であつて、前記ハンドルがマガジンの
上面に位置する囲い部材に支持された回動ピンを
介しマガジンに対し回動する如く取付けられ、前
記射出孔とは反対側のマガジンの端部に回動自在
に取付けられ、ハンドルをマガジンの上面にほぼ
平行な後退位置に保持する上向き姿勢と、前記射
出孔に協働してマガジンの下面と「またくぎ」を
打込まれる物品の表面との間に使用者の指を差込
むに充分な空間を劃定する下向き姿勢との間で回
動する足を備えていることを特徴とする釘打ち機
が得られる。

射出孔はマガジンの下部レベルを超え下方に突
出しガイド部材により形成されるようにするがよ
い。

ストライカーを偏倚させる機構は板ばねから成
り、この板ばねは射出孔から遠い方のマガジンの
端部に隣接する位置に固着せられ、板ばねの自由
端はストライカーに設けられた長孔もしくは穴に
係合している。

マガジンに取付けられ回動ピンを支持する囲い
部材が設けられ、ハンドル兼爪部材が該回動ピン
に回動自在に取付けられ、ハンドル兼爪部材には
該回動ピンを受入れる長円形の穴が設けられる。

回動ピンに隣接する区域でハンドルに突起が設
けられ、該突起は前記囲いに設けられた「止め」
に係合し、ハンドルを押下げることによりストラ
イカーが一杯に押上げられるときに突起が止めに
係合し、ハンドル兼爪部材を長円形の穴により前
記回動ピンに相対的に軸方向に動かし爪部材をス
トライカーから外ずしストライカーを釈放し「ま
たくぎ」を射出するように成されている。

射出孔から遠い方のマガジンの端部に回動自在
に取付けられた足が設けられ、この足はハンドル
を一杯に押下げられた位置に拘束する位置に回動
する。

マガジンは装置から射出される「またくぎ」の
案内板として役立つ硬い材料から成る板を射出孔
に隣接する端部に有するアルミニウム押出製品で
製作するのがよい。

本発明の理解を容易にし本発明の特徴を更によ
く知るために、本発明を添付図面を参照して実施
例について説明すると次の如くである。

図面を参照するに、本発明の釘打ち機はマガジ
ン１を備えている。マガジンの一端には、回動自
在の足２が設けられ、足２は足がマガジン１の下
部に突出する第１図の位置から、足２がマガジン
上部に置かれる第３図の位置まで動くことができ
る。第１囲い部分３がマガジン１の上部に取付け
られ、第２囲い部分４がマガジン１の前端でマガ
ジン１の上部に取付けられ、この第２囲い部分４
は区域５に射出孔を備えている。回動ピン６が囲
い部分４に接続せされ、ハンドル７がピン６に回
動自在に取付けられている。

ハンドルが押下げられるときは、「またくぎ」
が射出孔５を経てマガジンから射出される。釘打
ち機を使用しないときは、ハンドルを押上げ、引
続き足２を第３図に示す位置に廻転させることに
よりハンドル７が後退位置に保持される。

さて第４図に眼を転ずると、装置の一部により
構成せられ下方に向けられた案内孔８を一端に有
するマガジン１が示されている。板ばね機構１０
がスタツド９によりマガジン１の上面に取付けら
れている。板ばね１０はストライカー１１に設け
られた穴に係合する。ストライカー１１は射出孔
８を貫通して滑動する。ハンドル７が、これに設
けられた長円形の溝穴１２によりピン６に回動自
在に取付けられている。ハンドルの前端１３は、
ストライカーに設けられた突片１４に係合する。
装置の作動時に、ハンドル７が押下げられ、スト
ライカー１１を位置１１′まで押上げ、スプリン
グ１０が位置１０′に置かれる。ストライカー１
１がこのように上昇するとき、マガジン１内の
「またくぎ」がマガジン内部にある偏倚スプリン
グにより射出孔に押入れられる。またストライカ
ー１１が上昇するとき、スプリング１０に張力が
加えられる。ストライカーが最上点に達すると
き、ハンドル７が長円形の穴１２によりピン６に
相対的に動きハンドルの前端１３を突片１４から
外ずす。従つて、ストライカー１１がスプリング
１０の偏倚力により下方に向い迅速に動き、「ま
たくぎ」を案内孔８を経て強制的に射出する。こ
の装置を使用する人はハンドルとマガジンとを片
手で握り、手の圧縮力がマガジンの下側とハンド
ルの上側とに加えられる。「またくぎ」は、マガ
ジンの下面レベルを超え下方に突出する射出孔か
ら射出されるから、マガジンをこのように掴むこ
とは容易に行なわれる。また、「またくぎ」が放
出される前に釘付けされる表面にかなりの力を加
えるように突出する射出孔を使用することもでき
る。

本発明はこの実施例は極く少数の可動部分を有
し、比較的簡単で、経済的に製作されることがわ
かる。また、本発明の装置は軽量で操従し易く使
用が容易である。

第５図は本発明の装置の分解図であつてこの実
施例が簡単な構成のものであることを示す。マガ
ジン１は協働する２個の部分１４，１５から構成
せられ、下部１５が前端に下方に突出する板１６
を備え、板１６は射出孔８を形成する機構の一部
となる。

第６図は、マガジン１の下部がアルミニウム押
出体となつている型式のマガジンを示すもので、
アルミニウム押出体はほぼＵ字形断面を有する
「またくぎ」を受入れる溝を形成し、更にスプリ
ング（図示せず）の作用のもとに「またくぎ」を
溝に沿い射出孔８の方に押出すプツシヤー部材１
７を誘導する機構となるものである。アルミニウ
ム押出体は前端に硬化鋼もしくは耐磨性ある類似
の硬い材料から成る板１８を備えている。それは
この板１８が射出孔８を形成する機構の一部を成
すものであり、「またくぎ」とストライカー１１
とがこの板１８の部分を反復して通過するために
磨耗作用を受けるからである。この実施例では板
ばね１０が図示の如く別個の２枚の部分から構成
されている。

第７図は本発明の別の実施例を示すものであ
る。この実施例では、マガジン２０が一端に回動
自在に取付けられた足２１を備え、前端に垂下機
構２２を備えており、垂下機構２２は囲い部材２
３と共に下側に開放した口２４を有する射出孔を
形成する。囲い部材２３はまた装置の前部上側を
蔽う囲いを形成する。第７図では説明を明瞭にす
るために、囲い部材２３が切除されている。マガ
ジンは「またくぎ」２６を射出孔２４に押込むた
めにスプリングにより偏倚力を加えられたプツシ
ヤー部材２５を備えている。一体的なハンドル兼
爪機構２９の一部をなす爪２８に係合するストラ
イカー２７が設けられ、ハンドル兼爪機構２９
は、足２１を備えたマガジン後部の上に突出する
ハンドル３０を備えている。ハンドル３０は長円
形の穴３２によりピン３１に回動自在に取付けら
れている。ハンドル３０を図示の位置に偏倚させ
るスプリング３３が設けられている。マガジン２
の後端にリベツト３５により固着された板ばね３
４が設けられ、板ばねの前端３６がストライカー
に設けられた穴を貫通している。所望とあれば補
助ばね３７を設けてもよい。一体的なハンドル兼
爪機構２９は囲い部分２３の一部を形成する止め
３９に協働する突起３８を備えている。

この実施例の装置の作動に際し、先ずハンドル
が押下げられ、爪２８によりストライカー２７を
上昇させ板ばね３４に張力を加える。ストライカ
ーの下端がマガジンを通過するとき、プツシヤー
２５がスプリングの偏倚力のもとに前方に動き、
「またくぎ」２６を射出孔に押込む。ハンドル３
０が一杯に押下げられるときは、突起３８が止め
３９に係合し、引続きハンドルに圧力を加えると
きはハンドルをスプリング３３の偏倚力に抗して
且つ回動ピン３１を囲む長円形の穴３２の形状に
従つて（右方に）動かす。従つて、爪２８がスト
ライカーから外ずれ、ストライカーが板ばね３４
により加えられる力のもとに下方に動き「またく
ぎ」をマガジンから射出する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の一実施例の第１位
置における側面図、第２図は第１図の装置の端面
図、第３図は第１図の装置の第２位置における側
面図、第４図は本発明の装置の作動を示す線図、
第５図は第４図の装置の分解図、第６図は本発明
の変形実施例の一部を切除した分解正面図、第７
図は本発明の実施例の一部を切除した側面図であ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 「またくぎ」を収容するマガジン、該マガジ
   ンの一端に隣接してマガジン下面から下方に延び
   出す射出孔を形成する機構、該マガジン内の「ま
   たくぎ」を射出孔の方に偏倚させる機構、前記射
   出孔内で動き「またくぎ」を射出するストライカ
   ー、「またくぎ」射出位置に前記ストライカーを
   偏倚させるスプリング、ならびに該ストライカー
   に係合し前記スプリングの偏倚力と抗して該スト
   ライカーを動かし、しかるのちストライカーから
   外ずされストライカーを釈放する爪を有する一体
   作りのハンドル兼爪機構から成る釘打ち機であつ
   て、前記ハンドルがマガジンの上面に位置する囲
   い部材に支持されて回動ピンを介しマガジンに対
   し回動する如く取付けられ、前記射出孔とは反対
   側のマガジンの端部に回動自在に取付けられ、ハ
   ンドルをマガジンの上面にほぼ平行な後退位置に
   保持する上向き姿勢と、前記射出孔に協働してマ
   ガジンの下面と「またくぎ」を打込まれる物品の
   表面との間に使用者の指を差込むに充分な空間を
   劃定する下向き姿勢との間で回動する足を備えて
   いることを特徴とする釘打ち機。 ２ 前記ストライカーを偏倚させる機構が板ばね
   １０から成り、この板ばねが射出孔８から離隔し
   たマガジンの端部に隣接する位置に固着せられ、
   板ばねの自由端がストライカー１１に設けられた
   孔に係合していることを特徴とする特許請求の範
   囲１に記載された釘打ち機。 ３ 前記ハンドルが前記回動ピン６を受入れる長
   楕円形の穴１２を備えていることを特徴とする特
   許請求の範囲１に記載された釘打ち機。 ４ 前記囲い部材に設けられた止め３９に係合す
   る突起３８が回動ピン３１の区域においてハンド
   ル３０に設けられ、ハンドルを押下げることによ
   りストライカーがフルに持上げられるとき突起３
   ８が止め３９に係合して長楕円形の穴によりハン
   ドル及び爪を回動ピンに相対的に穴の長さ方向に
   動かし爪をストライカーから外ずし、ストライカ
   ーを釈放して「またくぎ」を射出することを特徴
   とする特許請求の範囲１に記載された釘打ち機。 ５ マガジンが、射出孔８に隣接する端部に装置
   から射出される「またくぎ」の案内板として作動
   するアルミニウム押出製品など硬い材料から成る
   板１８を備えていることを特徴とする特許請求の
   範囲１に記載された釘打ち機。