JPS6211941Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープ状のシーラをワークに対し自動
的に圧着する装置に関するものである。

自動車のパネルやホイルハウスアウターの外周
フランジ等のシール部にシーラを接着している。
このシーラは片面に紙テープが剥離可能に貼着さ
れたテープ状のものがリールに巻き取つたもので
あるが、ワークへの接着においてはリールより巻
き戻したシーラを手作業によつてワークに圧着
し、紙テープを剥離していた。従つて多量生産に
おいては作業能率に悪影響を及ばし、また彎曲あ
るいは起伏があるワークに対しての手作業による
接着は非常に困難であり、これを迅速に行うには
相当の熟練者を必要としていた。

本考案は上記従来の問題を解決した自動圧着装
置を提供し、省力化並びに作業の能率化を図つた
ものである。

以下本考案の実施例について図面により説明す
る。第１図において１は基台で、ワーク支持台２
がシリンダ３によつて旋回動自在に枢支されてい
る。

基台１上端にはワークＷの形状に倣つた直角二
方向のガイドプレートが固設されている。すなわ
ち、水平方向の第１ガイドプレート４ａと、垂直
方向の第２ガイドプレート４ｂとによつて形成さ
れている。

さらに、このガイドプレートには移動体が走行
移動可能に設けられている。この移動体は支持部
材７と、垂直面を有する支持板１１との一体構成
よりなり、前記第１ガイドプレート４ａにガイド
ローラ８，１２を介して保持されている。

前記第２ガイドプレート４ｂの垂直面にはチエ
ン６（又はラツクでもよい）が設けられ、また上
端面にはラツク５が設けられている。前記チエン
６には、支持部材７上に固設されている減速装置
付のモータ９によつて回転するスプロケツト１０
が噛合されている。

前記支持板１１の垂直面には、成形シーラリー
ル１６の支持軸１５と、スプリング１８によつて
下方に付勢されている圧着ローラ１７と、さらに
紙テープの巻取り用リール１９を支持する回転軸
１４とが設けられている。この回転軸１４にはピ
ニオン１３が固着され、第２ガイドプレート４ｂ
の上端のラツク５と噛合されている。また、成形
シーラリール１６の支持軸１５には第３図に示す
ように板バネ１５ａによるフリクシヨンブレーキ
装置が付設されている。

前記成形シーラリール１６に巻き取られている
成形シーラは第４図に示すようにシーラ１６ａの
片面に紙テープ１６ｂが剥離可能に貼着されてい
る。

次に上記構成よりなる本考案装置の作動につい
て説明する。

成形シーラリール１６は支持軸１５に回転自在
に取付けられ、紙テープの巻き取り用リール１９
は回転軸１４にキー止め等によつて一体回転する
ように取付けられる。

またワークＷはワーク支持台２をシリンダ３に
よつて傾斜した状態で搬出、搬入し、搬入後は水
平方向に位置させ、ワークＷのシーラ圧着面に圧
着ローラ１７を圧接させる。

斯くして、成形シーラリール１６より巻き戻し
た成形シーラを圧着ローラ１７とワークＷとの間
に介在し、剥離した紙テープ１６ｂをリール１９
に巻き付ける。

次いで、モータ９の起動ボタンを操作すること
によりスプロケツト１０が回転し、チエン６との
噛合によつて移動体、すなわち支持部材７及び支
持プレート１１は第１、第２ガイドプレート４
ａ，４ｂに案内されワークＷに沿つて走行移動す
る。

この移動体の走行移動によつて圧着ローラ１７
はリール１６から成形シーラを巻き戻すと共に、
シーラ１６ａをワークＷに圧着させると同時に紙
テープ１６ｂを剥離する。剥離された紙テープ１
６ｂは、移動体の走行移動によつてラツク５とピ
ニオン１３とによる同期回転するリール１９に巻
き取られるのである。尚図示省略してあるが、移
動体の前進、後退端はリミツトスイツチによつて
確認されるようになつている。

以上のように本考案によると、ワーク支持台上
のワークに対するシーラの圧着は、駆動装置によ
る移動体の走行移動により自動的に行われ、作業
能率を著しく向上する。また、ワークを支持する
ワーク支持台は、シーラを圧着する水平位置と、
ワークを搬出入する下向き傾斜位置にアクチユエ
ータによつて位置変更可能であるため、ワークの
搬出入作業が容易に得られる。

さらに、成形シーラリールはフリクシヨンブレ
ーキ機構を介して移動体に回転自在に軸支されて
いるので、慣性回転等により成形シーラが必要以
上に巻き戻されてたるみを生ずることを防止し、
たるみが急激に緊張されたときの切断の不具合が
ない。また、圧着ローラ部で剥離した紙テープを
巻き取るリールは、ラツクとピニオンにより移動
体の走行移動と同期して回転駆動される回転軸上
のテープ巻き取りリールで巻き取るため、これも
紙テープのたるみの発生、切断等の不具合を防止
し、確実に巻き取り処理を行う利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一部断面正面図、第２図
は第１図矢視方向図、第３図は成形シーラリー
ルの支持軸の一部断面図、第４図は成形シーラの
断面斜視図である。 １……基台、２……ワーク支持台、３……シリ
ンダ、４ａ……第１ガイドプレート、４ｂ……第
２ガイドプレート、５……ラツク、６……チエ
ン、７……支持部材、８……ガイドローラ、９…
…モータ、１０……スプロケツト、１１……支持
板、１２……ガイドローラ、１３……ピニオン、
１４……回転軸、１５……支持軸、１５ａ……板
バネ、１６……成形シーラリール、１６ａ……シ
ーラ、１６ｂ……紙テープ、１７……圧着ロー
ラ、１８……スプリング、１９……紙テープ巻き
取り用リール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台にワーク支持台をアクチユエータによつて
   水平位置と下向き傾斜位置とに位置変更可能に設
   け、前記基台上にガイドプレートを固設し、この
   ガイドプレート上に移動体を前記水平位置のワー
   ク支持台上に置かれたワークに沿つて駆動装置に
   より走行移動可能に案内し、前記移動体に、紙テ
   ープを片面に剥離可能に貼着した成形シーラを巻
   回しフリクシヨンブレーキ機構を介して回転自在
   に軸支した成形シーラリールと、この成形シーラ
   リールから巻き戻された成形シーラを前記ワーク
   に押圧する圧着ローラと、回転軸により軸支され
   前記圧着ローラ部で剥離した紙テープを巻き取る
   ためのテープ巻き取りリールとを備え、前記巻き
   取りリールの回転軸上にピニオンを固設し、この
   ピニオンが噛合するラツクを移動体の走行径路に
   沿つて前記ガイドプレート上に固設して成るシー
   ラの自動圧着装置。