JPS62117721A - 数値制御装置による射出成形機の背圧制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は射出成形機における背圧制御方式に関する。特
に、サーボモータによって射出機構を駆動し射出を行い
計量時には上記サーボモータにトルクリミットをかけて
背圧制御を行う数値制御装置による射出成形機の背圧制
御方式に関する。

従来の技術 従来の射出成形機においては射出機構を油圧で駆動し、
計量時の背圧も油圧によって制御するようになっていた
。又、近年、射出機構をサーボモータで駆動し、背圧も
該サーボモータにトルクリミットをかける方式で背圧制
御を行う方式も開発されている（特願昭６０−８８９１
１＠参照）。

射出成形機の計量工程においては、スクリューの回転に
より、成形材料の樹脂が加熱シリンダ内で可塑化され溶
融状態となり加熱シリンダの先端部に溶融した樹脂が貯
えられ、この溶融された樹脂の圧力、いわゆる背圧によ
りスクリューは後退（射出方向とは逆方向で加熱シリン
ダの反ノズル側方向）し、設定計量位置までスクリュー
が後退するとスクリューの回転を止め計１工程が終了す
る。

この計量工程における背圧制御において、スクリューを
軸方向に駆動させる射出機構の駆動源にサーボモータを
使用した場合においては、設定された背圧からトルクリ
ミット値を計算し、該トルクリミット値をかけて、上記
スクリューが現在位置を保持するよう上記射出用のサー
ボモータを駆動し、一方、スクリューの回転により発生
した背圧によりスクリューが後退し、位置誤差が生じ、
これによりスクリューを元の位置に復帰させるようサー
ボモータに駆動指令が出されるが、これは上記トルクリ
ミット値によってサーボモータの駆動電流が制限される
ため設定した背圧以上の力が樹脂には加わらない。そし
て、生じた位置誤差は該位置誤差がなくなるようエラー
レジスタの値をフォローアツプする。即ち、サーボモー
タはトルクリミット値によって制限されたトルクによっ
て樹脂に圧力を加え、樹脂に生じた背圧がこの圧力以上
になることによりスクリューが後退すれば、数値制御装
置はエラーレジスタの値をゼロにするようフォローアツ
プしてスクリューが現存位置を保持させるように連続し
て制御を行う。この際、数値制御装置がエラーレジスタ
の値を検出して、該エラーレジスタの値を該エラーレジ
スタから引いてゼロにするようフをローアツブするまで
には実際には遅れが生じるため、この遅れの間スクリュ
ーが後退し、フォローアツプしてもエラーレジスタは実
際にはゼロにならず、その結果書にトルクリミット値に
対応するモータ駆動電流指令が出され、モータはトルク
リミット値に従った出力トルクを出すこととなる。そし
て、スクリューが後退し設定計量位置に達するとスクリ
ューの回転を止め計量工程は終了する。

発明が解決しようとする問題点 サーボモータで背圧を制御する方式は上述したとおりで
あるが、サーボモータを駆動しスクリューにそのトルク
を伝動する場合、サーボモータの回転トルクをボールネ
ジやナツト等の伝動機構を介しスクリューに伝動するこ
とから伝動機構の構造上からその摩擦力が影響してくる
。油圧でスクリューに設定背圧を加える場合は伝動機構
が簡単なため、伝動機構の摩擦力を考慮する必要は少な
いが、サーボモータでスクリューを駆動する場合には上
述したように回転運動を直線運動に変換するためのボー
ルネジやナツト等の伝動機構の摩擦力が生じてサーボモ
ータで出力されるトルクが摩擦力の影響を受けて、樹脂
に加わる力が変動することとなる。即ち樹脂に加わる力
としての背圧は第１式のようにモータの出力トルクに摩
擦力を加えたものとなる。

背圧 ＝モータの出力トルク＋摩擦力・・・・・・（１）従っ
て、モータの出力トルクを制限するトルクリミット値は
第２式のように、設定背圧から摩擦力を引いた値に対応
する値とすればよい。

モータの出力トルク ＝設定背圧−摩涼力　　　　　・・・・・・（２）設定
背圧が摩擦力より大きい場合には上記第２式で示すモー
タの出力トルクに対応するトルクリミット値をかければ
よいが、摩擦力が設定背圧より大きい場合には単にサー
ボモータの出力トルクを変えるだけではだめで力の方向
を変えスクリューを後退する方向に駆動させねばならな
い。即ら、設定背圧か摩擦力より大きい場合には、モー
タの出力トルクと摩擦力の方向は同じ方向となるから、
樹脂に加わる力は第３式のようにトルクリミット値によ
って発生したモータの出力トルクに摩擦力を加えたもの
となり第２式を代入することにより設定背圧となる。

樹脂に加わる力 ＝モータの出力トルク十摩擦力 ＝（設定背圧−摩擦力）十摩擦カ 一般定背圧　　　　　　　　　・・・・・・（３）しか
し、摩擦力が設定背圧より大きいときには、エラーレジ
スタの値をゼロにしてモータの出力トルクをゼロにして
も摩擦力が背圧として７ＪＯねり設定した背圧が樹脂に
加わらないこととなる。そこで、本発明は設定背圧がＩ
ＨＷＡ力よりも小ざい場合でも設定背圧を樹脂に加える
ことかできるようにしたものである。

問題点を解決するための手段 そこで、サーボモータによりスクリューを軸方向に駆動
する射出成形機において、上記問題点を解決するために
、本発明はサーボモータのトルクをスクリューに伝動す
る伝動機構の摩擦力が設定背圧より大きい場合には、摩
擦力と設定背圧との差に応じた値をトルクリミット値と
して印加し、さらに数値制御装置が有するＤ／Ａ変換器
等のオフセット電圧を補正するためのオフセット機能を
利用して、上記スクリューが後退する方向に上記サーボ
モータが駆動されるようにオフセラ１〜電圧を速度指令
に加粋することによってモータの出力トルクの方向を変
えて上記問題点を解決した。

作用 上記伝動機構の摩擦力が設定背圧より大きい場合には、
摩擦力と設定背圧との差に応じた値をトルクリミット値
として印加し、かつオフセット電圧により、スクリュー
が後退する方向にサーボモータを駆動するよう、サーボ
モータに駆動の方向を与えたから、樹脂に加わる力は第
４式のようになり、設定背圧が加わることとなる。

樹脂に加わる力 ＝摩擦カー（摩擦カー設定背圧） 一般定背圧　　　　　　　　　・・・・・・（４）そし
て、樹脂の溶融圧が上記設定背圧以上となり、スクリュ
ーが１多退し、エラーレジスタに位置誤差が生じても、
順次エラーレジスタをゼロにするようフォローアツプさ
れるから、サーボモータの出力トルクは上記設定したト
ルクリミット値に応じた一定の出力が出されスクリュー
は常に設定背圧で樹脂を押圧することとなる。

実施例 第１図は、本発明を実施する制御装置の要部ブロック図
で、本実施例では直流サーボモータＭを使用したときの
例を示している。１は射出成形機を制御するための数値
制御装置（以下ＮＧという）、Ｍはスクリューを軸方向
に駆動させるだめの射出用のサーボモータ、２は演算制
御回路、ＰはサーボモータＭに設けられたスクリューの
位置、速度等を検出するためのパルスエンコーダ、４は
ＮＣからの移動指令とパルスエンコーダ２からの移動量
との差を記憶するエラーレジスタ、５は該エラーレジス
タ４の値をアナログ信号に変換するＤ／Ａ変換器、６は
上記Ｄ／Ａ変換器５から出力される速度指令の電圧に後
述するオフセット電圧を加算した電圧とパルスエンコー
ダ２からの周波数を電圧に変換するＦ／Ｖ変換器からの
現在の速度に対応する電圧との差を増幅し、サーボモー
タＭの電機子への駆８電流指令を出力する誤差増幅器、
８は設定背圧に保持するため上記誤差増幅器６の出力を
一定値でクランプするトルクリミット手段で、演算回路
２からの指令をＤ／Ａ変換器１２でアナログ量に変換し
て演算回路２から指令された値でクランプするものであ
る。９はトルクリミット手段８から出力される駆動電流
指令と電流検出器１１で検出したサーボモータＭの現在
の駆動電流の差を増幅する誤差増幅器、１０は誤差増幅
器９の出力に応じて作動する電力増幅器である。

以上のような構成において、設定背圧が伝動機溝の摩擦
力より大きい場合においては、演算回路２からはオフセ
ット出力を出さずに、演算回路２からのトルクリミット
指令は第２式で示すように設定背圧から摩擦力を差引い
た値に対応するトルクリミット指令を出すようにする。

そして計量・混線工程を開始させると演算回路２からエ
ラーレジスタ４にはスクリュー位置を現在位置に保持す
るよう速度指令はゼロが出力されている。又、計量・混
練用のモータを駆動しスクリューが回転すると樹脂は溶
融され、その溶融圧力によりスクリューを後退する。そ
の結果パルスエンコーダ２からはスクリュー後退方向の
パルス（負のパルス）が出力され、エラーレジスタに加
算されることとなる。そのためＤ／Ａ変換器５、誤差増
幅器６を介してスクリューを前進させ、元の位置に復帰
させるようトルク指令、即ち駆動電流指令が出されるが
、この指令値はトルクリミット手段８によってクランプ
されるから、トルクリミット手段で設定された値以上の
駆動電流指令が出されず、スクリューはトルクリミット
手段で設定された値に対応する圧力が樹脂を押圧するこ
ととなる。即ち設定背圧が樹脂に加わることとなる。一
方、演算回路２はエラーレジスタ４の値を一定周期で読
出して該エラーレジスタ４の値をゼロにするようフォロ
ーアツプする。しかし、エラーレジスタ４の値を検出し
てエラーレジスタ４から検出した値を減算してフォロー
アツプするには遅れがおるためエラーレジスタ４はゼロ
になることなく、常にスクリューを前進させ元の位置へ
復帰するような指令が出される。このようにして、設定
背圧を樹脂に与えながら計量点までスクリューが後退す
ると（演算回路２は）ｔローアツブする毎にスクリュー
の現在位置を検出できる）、スクリューの回転を止め、
計量・混練工程は終了する。

一方、設定背圧がＩＩ！ｍ力より小さいとき、演算回路
２からはスクリューを後退させる方向のオフセット電圧
（マイナス）を出力させ、又、トルクリミット値として
は摩擦力から設定圧力を差引いた値に対応するトルクリ
ミット値を出力する。そして、スクリューを回転させて
計量・混線を開始すると、スクリューを後退させる方向
のオフセット電圧により、誤差増幅器６を介して、スク
リューを後退させるようにサーボモータＭを駆動すべき
駆動電流指令が出されるが、しかし、トルクリミット手
段８によって、その出力は設定された摩擦力から設定背
圧を差引いた値に対応する駆動電流指令しか出されない
。そこで、サーボモータＭはトルクリミット手段で制限
された値に従って、即ち、 モータの出力トルク ＝摩擦カー設定背圧　　　　　・・・・・・（５）５式
で示すトルクを出力し、スクリューを後退させようとす
る。しかし、伝動機構の摩擦力が存在するため樹脂に加
わる力はこの摩擦力からモータの出力トルクを差引いた
値、すなわち第４式に示すように設定背圧が加わること
となる。このようにして、樹脂は設定背圧で押されなが
らスクリューの回転により生じた樹脂の溶融圧によりス
クリューを後退させ、その後退量がエラーレジスタ４に
加わると、演算回路２は一定周期で前述同様フォローア
ツプし、フォローアツプ時に検出した総後退借が計量点
に達したときスクリューの回転を止め計量・混線工程は
終了する。

発明の効果 以上述べたように、本発明は設定背圧がサーボモータか
らスクリューへの伝動機構が有する摩擦力より小さい場
合に、該摩擦力から設定背圧を差引いた値に対応するト
ルクリミットをかけると共に数値制御装置が有するオフ
セット電圧を出力して、スクリューが後退する方向に上
記サーボモータを駆動するようにしたから、計量・混練
時の樹脂には常に設定背圧が加わり、最適な混練を行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明を実施する制御装置の要部ブロック図である
。 １・・・数値制御装置、Ｍ・・・サーボモータ、Ｐ・・
・パルスエンコーダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 数値制御装置により駆動制御されるサーボモータにより
   伝動機構を介してスクリューを駆動し射出を行い、計量
   時には上記サーボモータにトルクリミットをかけて背圧
   を与え、スクリューの反ノズル方向への後退により生じ
   た位置誤差に対しては位置誤差がゼロになるようエラー
   レジスタをフォローアップして背圧を制御する射出成形
   機の背圧制御方式において、上記伝動機構の摩擦力が設
   定背圧より大きい場合には、摩擦力と設定背圧との差に
   応じた値をトルクリミット値として印加し、上記スクリ
   ューが後退する方向に上記サーボモータが駆動されるよ
   うにオフセット電圧を速度指令に加算するようにした数
   値制御装置による射出成形機の背圧制御方式。