JPS6210552Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気制御箱等に内装した電気制御機
器に接続されるケーブルの一端を電気制御箱に固
定するブツシングに関する。

一般に、ケーブルを電気制御箱に固定する手段
としては、ケーブルに嵌装したゴムブツシングを
制御箱の側壁に設けた孔に挿入し、このゴムブツ
シングを皿ビスなどの締結具により側壁に固定す
るものがあるが、部品点数が多くなつて取付け作
業に多大の時間と労力を要するとともに高価にな
る欠点がある。また、ゴムブツシングのみを用
い、このゴムブツシングを予め制御箱の孔に装着
し、しかる後にケーブルをゴムブツシングに挿通
するものがあるが、この場合には、ゴムブツシン
グによるケーブルを締め付ける機能がほとんどな
く外れやすいとともに、振動等でキヤツプタイヤ
がブラブラするため断線のおそれがある。

本考案は、上述した問題に鑑みてなされたもの
で、以下、図面を用いてこの考案の実施例を詳細
に説明する。

第１図は本考案に係る第１実施例のブツシング
１の縦断面図で、このブツシング１は、截頭円錐
体状に形成したゴムまたは合成ゴムの如き弾性材
からなる本体部の軸心に、ケーブル２（第２図参
照）を挿通すべくその外径と同程度の内径を有す
る孔３を設けるとともに、本体部の外周に、その
小孔端部（第１図において左端部）から大径端部
へ向けて順に径方向（第１図いおいて上下方向）
に突出した補強突起部４、外側突起部５およびこ
の外側突起部５より大きい内側突起部６を、軸方
向（第１図において左右方向）へ適宜に離隔して
一体形成して設けてある。

前記外側突起部５および内側突起部６は、第２
図に示すように、電気制御箱あるいは端子箱の筐
体７にブツシング１が装着された際に、それぞれ
側壁８の外壁面および内壁面に接触されるもの
で、両突起部５，６の間隔は、側壁８の厚さより
多少小さく設けてあり、また、両突起部５，６の
間におけるブツシング１の外径は、側壁８に穿設
した装着孔９の内径より大きく設けられている。
なお、内側突起部６における外側突起部５側に
は、円滑に形成した水密面１０が設けてある。こ
の水密面１０は、ブツシング１が筐体７の装着孔
９に装着された際に側壁８の内壁面に密着され、
筐体７内への水の侵入を防止するためのもので、
孔３の軸線方向と直交する平面に形成してある。

上述したブツシング１を装着する筐体７の側壁
８に設ける装着孔９としては、第２図に示すごと
きものが望ましい。すなわち、装着孔９は、ブツ
シング１の外周形状に係合すべく外方が狭くなる
ように突出して形成したフランジ部１１を備えて
おり、このフランジ部１１は、側壁８を外方に打
ち出し加工した打出し部１２に連接して一体的に
形成してある。なお、フランジ部１１と打出し部
１２との接合部は、ブツシング１における内部突
起６の水密面１０による効果を一層高めるために
アール状に形成してある。

以上の構成のブツシングにより、ケーブル２を
筐体７に固定するには、ケーブル２を筐体７の装
着孔９に挿通し、ついで予めケーブル２に嵌装し
たブツシング１を第１図における矢印Ａ方向に強
く押し、外側突起部５を装着孔９のフランジ部１
１の端部から突出させる。この状態において内側
突起部６の水密面１０が打出し部１２の内壁面に
密着されるとともに、外側突起部５と内側突起部
６との間におけるブツシング１の外周面がフラン
ジ部１１の内周面によつて中心方向に押圧される
ことにより、ケーブル２が耿体７に固定される。

第３図は本考案に係る第２実施例のブツシング
１３の縦断面図で、この実施例のものは、前述し
た第１実施例のものと同様に、截頭円錐体状に形
成したゴム等の如き弾性材からなる本体部の軸心
にケーブル（図示省略）を挿通するための孔１４
を設け、この本体部の外周に、筐体に設けた装着
孔（共に図示省略）の周縁の内側面または外側面
と接触される多数の突起部１５を、径方向へ突出
するとともに筐体の側壁等の板厚より適宜小さい
間隔で軸方向へ離隔し一体形成して設けてある。

以上の構成のブツシング１３により、ケーブル
を筐体に固定するには、第１実施例のものと同様
に、予めケーブルに嵌装したブツシング１３を、
筐体の内側からその小径端部（第３図において左
端部）を筐体外へ突出せしめるが如くして挿着孔
へ挿入するとともに、本体部をその外径が挿着孔
の孔径より大きい位置まで押し込んで行なわれる
ものであり、相隣る１対の突起部１５は、筐体の
内壁面および外壁面に押圧された状態で接触され
るものである。

以上の如く本考案は、截頭金錐体状に形成した
弾性材からなる本体部の軸心にケーブルを挿通す
る孔を設け、前記本体部の外周に筐体における装
着孔の周縁の内、外側面と接触される多数の突起
部を軸方向へ離隔して設けたものであるから、ブ
ツシングのみでケーブルを筐体に容易にしてかつ
確実に固定することができるとともに、１種類の
ブツシングで孔径の異なる各種の挿着孔を有する
筐体にケーブルを固定することができる等の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る第１実施例のブツシング
の縦断面図、第２図は第１実施例のブツシングに
よりケーブルを筐体に固定した場合の断面説明
図、第３図は本考案に係る第２実施例のブツシン
グの縦断面図である。 １……ブツシング、２……ケーブル、３……
孔、５……外側突起部、６……内側突起部、７…
…筐体、９……装着孔、１３……ブツシング、１
４……孔、１５……突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 截頭円錐体状に形成した弾性材からなる本体部
   の軸心にケーブルを挿通する孔を設け、前記本体
   部の外周に筐体における装着孔の周縁の内、外側
   面と接触される多数の突起部を軸方向へ離隔して
   設けたことを特徴とするブツシング。