JPS6210244Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、螺旋状ベルトコンベヤに関するも
のである。

従来から、地上設備としての袋入りの穀物，セ
メント，肥料等のカサ物の昇降用として、埠頭用
カサ物のアンローダや積込機用として種々の螺旋
状ベルトコンベヤが使用されている。しかしなが
ら、これら従来の螺旋状ベルトコンベヤではベル
ト張力の作用によつてベルトを螺旋中心軸側に引
き寄せる方向に働く力を考慮して、いずれもベル
トの螺旋外周側にベルトの保持装置を取り付けて
いた。

このため、ベルト螺旋外周側端部と保持装置部
分の構造が複雑となり、螺旋状に配置したベルト
コンベヤの螺旋外周側にベルトの保持機構を設け
るため装置が大型化し、保守点検に際しても不都
合であつた。

そこで、この考案の目的はこうした従来の螺旋
状のベルトコンベヤの欠点を解消して、構造が簡
単で保守点検も容易に行なえる螺旋状ベルトコン
ベヤを提供するものである。

この考案による螺旋ベルトコンベヤによれば、
駆動装置でベルトに作用する張力を螺旋外周側に
集中さるとともに、水平方向のベルト支持は螺旋
外周側に設けたローラまたはスライドベースだけ
で行うものである。

以下、図示する本考案の実施例について説明す
る。

１は無端のベルトで鉛直方向に螺旋状に配置さ
れている。このベルト１の上端は駆動プーリ２
で、下端はテールプーリ３で各々支持されてい
る。この駆動プーリ２はベルト１の螺旋中心軸に
向うように駆動プーリ１３軸が配置され、その両
端部はフレーム１１に取り付けた軸受１２，１２
で回転自在に支承されている。この駆動プーリ軸
１３の上記螺旋中心軸側には駆動部シエル１４が
固着され、当該駆動部のシエル１４の螺旋外周側
にはアイドラ部シエル１５が隣り合うように駆動
プーリ軸１３に挿通されている。そして隣り合う
アイドラ部シエル１５と駆動部シエル１４とは、
双方で断面が螺旋中心軸側に収束する円錐台形で
あり、駆動部シエル１４幅はアイドラ部シエル１
５幅より極めて幅小でベルト１の螺旋中心軸側端
部に面接する。

また、駆動プーリ軸１３の外側端には減速機７
を介して駆動モータ８が接続され、この駆動モー
タ８の駆動力は駆動部シエル１４からベルト１に
伝達される。ここで、ベルト１の螺旋中心軸側端
全周には繊維またはロープ等で芯体が形成され、
上記のように駆動部シエル１４がベルト１螺旋中
心軸側端に当接するため駆動張力が適切に伝達さ
れる。

テールプーリ３は、第３図に示した駆動プーリ
２において駆動部シエル１４を除外し、駆動プー
リ軸１３に挿通したアイドラ部シエル１５のみで
ベルト全幅を支持するよう構成されている。

また、螺旋状に配置したベルト１の所定位置に
は螺旋中心軸に向かうとともに等しい角度間隔で
ベルト１，１を保持するベルト保持機構１６が設
けられている。

ベルト保持機構１６は、第４図に示したように
上昇側のベルト１と下降側のベルト１′下面を
各々支持する一組のアイドラ９，９′と、中心フ
レーム６に支持されるとともに、ベルト１，１′
螺旋中心軸側端に当接するサイドローラ１０，１
０′とで構成される。このため、ベルト１，１′の
自重と運搬物荷重はアイドラ９，９′で支持さ
れ、ベルト１，１′の張力はベルト１，１′の螺旋
中心軸側端の芯体をサイドローラ１０，１０′で
当接支持されるためベルトの座屈が生じることも
ない。

また、ベルト１′のテールプーリ３付近の所定
位置にはスナブプーリ５，５とテークアツププー
リ４とが設けられ、ベルト１，１′に適切な張力
を与えるようになつている。

こうした構成の螺旋状ベルトコンベヤにおい
て、ベルト１，１′は駆動プーリ２によつて駆動
制御され、特にベルト１，１′螺旋中心軸側端に
形成した芯体部分に駆動部シエル１４から駆動力
が伝達され、さらに所定間隔で複数個設けたサイ
ドローラ１０，１０′でベルト１，１′螺旋中心軸
側端の芯体部を当接支持しているのでベルト１，
１′はベルトにたわみ、座屈も発生させることな
く、螺旋状に案内，支持される。

この考案の螺旋状ベルトコンベヤは以上のよう
な構成であり、ベルトにたわみ、座屈を発生させ
ることなく、かつ保持機構を簡単な構造のものと
することができ、ベルトの螺旋外周に保持機構等
を配置する必要がないのでベルト巾を有効に利用
でき、かつ機器のベルト螺旋外周側から保守点検
を容易に行なうことができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による螺旋状ベルトコンベヤの
概略を示す正面図、第２図は同じく平面図、第３
図は駆動プーリの部分拡大図、第４図はベルト保
持機構の部分拡大図である。 １，１′……ベルト、２……駆動プーリ、３…
…テールプーリ、４……テークアツププーリ、５
……スナブプーリ、６……中心フレーム、７……
減速機、８……モータ、９，９′……アイドラ、
１０，１０′……サイドローラ、１１……フレー
ム、１２……軸受、１３……駆動プーリ軸、１４
……駆動部シエル、１５……アイドラ部シエル、
１６……ベルト保持機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ベルトを螺旋状に無端に配置する螺旋状ベルト
   コンベヤにおいて、 ベルト下面を支持するアイドラと当該アイドラ
   に隣接して設けられベルトの螺旋中心側端に配置
   したサイドローラとを有するベルト保持機構と、 螺旋中心側の駆動部シエルと外周側のアイドラ
   部シエルとで螺旋中心側に収束する円錐台状に形
   成され、駆動部シエルでベルトの螺旋中心側部分
   にのみ張力を与えるよう構成された駆動プーリと
   を備えたことを特徴とする螺旋状ベルトコンベ
   ヤ。