JPS6198262A - カテ−テル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は人体の血管内患部状態検査および治療などのカ
テーテル交換術に用いるカテーテルに関するものである
。さらに詳しくは抗血栓性にすぐれ、しかもガイドワイ
ヤおよび血管内膜との摩擦が少ないため、す°べりやす
く操作性が良好で、血管内膜を傷付けることがなく、と
くに・超選択的な血管カテーテル術に適した医療用カテ
ーテルに関するものである。

（従来技術） 人体の血管内に発生した患部の状態検査や、その患部へ
治療薬液を輸送し治療することからなるいわゆるカテー
テル術は、まず血管内ヘガイドワイヤを送り込み、次い
でその外壁面に沿ってカテーテルを挿入することにより
行なわれる。

このカテーテル術において使用される従来のカテーテル
は、たとえば米国Ｃ００Ｋ社、ＢＥＣＴＯＮ−ＤＩＣＫ
Ｉ−ＮＳＯＮ社、ＩＪＭＩ社、ＥＣＣ社およびＵＳＣＩ
社などが製造販売している合成樹脂製チューブが主流で
あるが、これらのチューブカテーテルは使用中に血栓が
付着し易いばかりか、ガイドワイヤおよび血管内膜との
摩擦係数が大きいため、たとえば蛇行した血管や末梢血
管へ導入することが困難であり、操作性に劣るという問
題があった。

（本発明が解決しようとする問題点） すなわち従来のカテーテルを実際に用いて治療しようと
する際には、カテーテルの表面特性が満足すべきもので
ないため、血栓の付着が著しく、しかもガイドワイヤに
そってカテーテルを挿入したり、カテーテル内からガイ
ドワイヤを抜き出す時のＦＪ擦が大きくて操作が困難で
あり、患者に苦痛を与えたり、充分な治療ができないケ
ースがしばしば起こるのである。

そこで本発明者らは合成樹脂製カテーテルの抗血栓性お
よび操作性を改良することを目的として鋭意検討した結
果、カテーテル素材として特定の樹脂組成物を用いるこ
とによって、上記目的が効果的に達成できることを見出
し、本発明に到達した。

（問題点を解決するための手段） すなわち本発明はポリオレフィン系樹脂に対し、オルガ
ノポリシロキサンを０．５〜３．０重■％含有せしめた
組成物を、チューブ状に溶融紡糸してなるカテーテルを
提供するものである。

本発明のカテーテルの素材であるポリオレフィ）　　　
　　ンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよ、
１　　　　　びポリブテンなどが挙げられるが、なかで
も低密度ポリエチレン、とくに低密度ポリエチレンに少
割合の高密度ポリエチレンを配合したものが、操作性の
面でより望ましい効果を発揮する。

また本発明で用いるオルガノポリシロキサンとしては、
ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサンお
よびメチルフェニルポリシロキサンなどの通常シリコー
ンオイルと称されるものが使用できるが、なかでも生理
的に無害な医療用シリコーンと称されるものの使用が望
ましい。

オルガノポリシロキサンのポリオレフィンに対する配合
量は、０．５〜３重Ｍ％、とくに０．５〜２重量％が好
適であり。０．５重量゛％未満では抗血栓性および操作
性の改良効果が小さく、また３重量％を越えると溶融紡
糸性が不安定となり紡糸して得られるカテーテルの真円
性および線径安定性が低下するため好ましくない。

ポリオレフィンに対するオルガノポリシロキサンの配合
手段はトライブレンド法、トライブレンド−再ペレタイ
ズ法および溶融時混合−再ペレタイズ法などが採用でき
、とくに制限はないが、なかでも均一分散性が達成でき
る点でオルガノポリシロキサンを１０〜２０重ω％程度
含有するポリオレフィンのマスターベレットを予め調製
しておき、これをポリオレフィンベレットと混合してオ
ルガノポリシロキサン濃度を所望の範囲に希釈し、溶融
紡糸に供する方法が望ましい。

なお上記のポリオレフィン組成物には、臨床時に体外か
らカテーテルの挿入位置をモニターするためのレントゲ
ン線不透過物質、たとえば酸化ビスマスや＠酸バリウム
などの微粉末などを配合することができる。さらには染
料や顔料を配合して所望の色に着色することも可能であ
る。

本発明のカテーテルは上記のポリオレフィン組成物を、
チューブ状に溶融紡糸することにより得られるが、溶融
紡糸機は通常の装置を用いることができ、組成物を溶融
、計量、中空口金より紡出、サイジング、冷却装置によ
り冷却、チューブとして巻き取ることにより製造するこ
とができる。

かくして得られる本発明のチューブ状カテーテルの長さ
および直径は治療個所や患者の年齢および病気の種類な
どに応じて任意に選択することができる。また本発明の
カテーテルには所望に応じて切断、先端溶封、室孔、延
伸および折り曲げなどの任意の後加工を施して使用に供
することができる。

（発明の作用） 本発明のカテーテルを血管内に挿入する場合には、まず
ガイドワイヤを目的とする血管内の箇所まで挿入してお
き、このガイドワイヤに沿ってカテーテルを挿入するこ
とにより行なわれるが、オルガノポリシロキサンの配合
によりカテーテルの抗血栓性が改良されると共に、摩擦
係数が減少しているので、この挿入作業は従来よりもき
わめてスムースに行なわれ、カテーテル素材を容易に目
的位置へと到達させることができる。また挿入したガイ
ドワイヤの抜き出し作業もきわめて容易であり、カテー
テルがガイドワイヤと共に抜き出されるようなことがな
く、治療を達成するための準備が確実に完了する。

以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。

（実施例１〜３および比較例１〜３） 三菱油化（体製の低密度ポリエチレン（ＥＨ−３０）７
０重量部および三菱油化曲製高密度ポリエチレン（ＥＸ
−４０）３０重量部を溶融混合した混合樹脂組成物に対
し、東し・シリコーンｉ！１！！ｌジメチルポリシロキ
サン（ＳＨ−２００）をそれぞれ表−１に示した配合量
となるようにトライブレンド、溶融混合、再ペレタイズ
した。

次に各ベレットを３０ｍｍψの溶融押出機に供して溶融
し、ギアポンプにて計量した後、中空口金より吐出ｆｆ
１２３ｑ／分にて紡出せしめ、サイジングしてから９．
２ｍ／分の速度で巻き取ることにより、外径２．０ｍｍ
、内径１．３ｍｍのチューブ状カテーテルを得た。

各カテーテルについて抗血栓性、Ｊ！！ｍ係数、ガイド
ワイヤ通過性および線径安定性を次の基準にしたがって
評価した結果を表−１に併せて示す。

セ １）、１□、ｔ！ ラビットの大腿動脈部にカテーテルを挿入、接続、固定
して３昼夜放置し、抜き出したものの血栓付着状態を肉
眼にて観察した。

◎・・・・・・血栓付着全くなし Ｏ・・・・・・血栓付着はとんどなし △・・・・・・血栓付着わずかに発生 Ｘ・・・・・・血栓付着かなり発生 （２）摩擦係数 エイニー側蓋（体製摩擦測定装置を用い、　直径２５ｍ
ｍのアルミナ製丸棒表面″を速度１５ｍ／分で走行させ
た時の摩擦力を測定した。

（３）ガイドワイヤ通過性 長さ１．０ｍのカテーテルをＳ字型に固定し、これに長
さ１．３ｍのスチールコイル製ガイドワイヤを挿入する
際の通過性を次の基準で判定した。

◎・・・・・・きわめてスムース ○・・・・・・スムース Δ・・・・・・やや悪い ｘ°°°°°°悪０゛１ （４）線径安定性 長さ１ｍのカテーテルについて１０カ所の直径を測定し
、最大直径と最小直径の差から、次の基準で判定した。

◎・・・・・・直径差５０μ以下 Ｏ・・・・・・直径差５０〜１００μ Ｘ・・・・・・直径差１０１μ以上 表−１ 表−１の結果から明らかなように、本発明のカテーテル
は抗血栓性、操作性および線径安定性がきわめてすぐれ
ている。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明のカテーテルは抗血栓性に
すぐれ、しがもガイドワイヤおよび血管内膜との摩擦が
少ないため、すべりゃすく操作性が良好で、血管内膜を
傷付けることがなく、とくに超選択的な血管カテーテル
術に適した医療用カテーテルである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポリオレフィン系樹脂に対し、オルガノポリシロキサン
   を０．５〜３．０重量％含有せしめた組成物を、チュー
   ブ状に溶融紡糸してなるカテーテル。