JPS6187539A - 慢性関節リウマチ患者の予後を補助するための方法及びこのような患者の病態活動の評価を補助するための方法 - Google Patents

慢性関節リウマチ患者の予後を補助するための方法及びこのような患者の病態活動の評価を補助するための方法

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JPS6187539A
JPS6187539A JP20459385A JP20459385A JPS6187539A JP S6187539 A JPS6187539 A JP S6187539A JP 20459385 A JP20459385 A JP 20459385A JP 20459385 A JP20459385 A JP 20459385A JP S6187539 A JPS6187539 A JP S6187539A
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ヘルギ・ヴアルデイマーソン
イングバー・テイトソン
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、慢性関節リウマチに感染した人の予後を補助
するための方法及びこのような患者の病態活動を評価す
るための方法に関する。
凝集性のリウマトイド因子(RF)は、慢性関節リウマ
チ(RA)患者の75%以−1−に検出されており、細
胞内免疫グロブリンG−リウマトイド因子(IgG R
F)複合体は、血清陰性の慢性関節リウマチ患者の滑脱
組織に特に多いと報告されている。このように、リウマ
トイド因子は慢性関節リウマチの顕著な免疫学的特徴で
あるとともに、発症に直接関与している可能性もある。
しかしながら、リウマトイド因子と臨床上の病態活動の
間の関係については不明な点が多い。オッテンとベルブ
(「アナルズ拳すウマトイドやディシーズ」第18巻2
4〜28ページ、1959年)は、凝集性リウマトイド
因子のレベルと病態活動の間に密接な関係はないことを
明らかにしたが、大部分の報告者がこれに同調している
。凝集性のリウマトイド因子は免疫グロブリンM(Ig
M)アイソタイプが圧倒的に多いが、IgG RFおよ
びTgA RFも検出されることが知°られている。最
近ヤは、固体層免疫検定法の進展により、アイソタイプ
に特異的なリウマトイド因子検定法の開発がnf能とな
っている。
慢性関節リウマチは、軽度の症状から全身性合併症によ
り死亡に至る進行性かつ破壊性の症状を示すものまで多
彩である。現在まで、金塩などの「特異的」薬剤を用い
た治療により慢性関節リウマチの経過を好転できること
を示す証拠がかなり存在している。しかしながら、金製
剤あるいはペニシラミンで治療した患者の20〜40%
に副作用が生じており、副作用は時に患者の生命を脅か
すこともあるため、症状筋型□い患者゛に対するこれら
の「特異的」な薬剤の使用は留保される傾向にある。「
特異的」な治療は慢性関節リウマチの初期に最も有効で
あることが確認されているため、予後不良の患者な早′
期に識別することが重要である。すでに何人かの研究者
は、初期慢性関節リウマチ患者の展望的研究において、
予後」−重要な特徴を識別することを試みている。初期
慢性関節リウマチの正確な経過予想は困難であるが、一
般的に、リウマトイド因子の凝集テストで、始まりは遅
いが′強い陽性像を示す場合が予後不良を暗示すると考
えられている(「アメリカン・リウマトイド・ディシー
ズ」第23巻 193〜204ページ、IH4年; 「
アナルズ・リウマトイド・ディシーズ」第18巻24〜
28ページ、 1959年、;「ブリティッシュ・メデ
ィカル・ジャーナル」第2巻86〜100ページ、 1
973年;および「アナルズ会すウマトイド・ディシー
ズ」第35巻357〜360ページ、 1978年)。
IgM抗体以外の抗体は、凝集性が弱いので、凝集テス
トでは主としてIgM抗体が検出される。しかし、1g
M以外のアイソタイプのリウマトイド因子も存在してお
り、これらのリウマトイド因子は慢性関節リウマチの病
因に重要な係わりを持っている可能性がある。本研究の
主たる目標は、個々のリウマトイド因子アイソタイプを
測定することの初期慢性関節リウマチにおける臨床的価
値を評価すること、ならびに個々のリウマトイド因子ア
イソタイプのレベルの変動と臨床病態活動指数との関係
を一層明確にすることである。結果は、IgA RPの
血清濃度が高いことは、慢性関節リウマチの予後不良の
信頼できる早期標識であることを示すとともに、さらに
、jgA l’lFの血清レベルは、IgG RFやI
gM RFのレベルに比べて病態活動の変動をより密接
に反映していることを示している。
彬什九丈1 A、IgARFの予後にの価値 リウマトイド 子のlI″− 血清および滑液中のIgM 、IgAおよびIgGの各
アイソタイプのリウマトイド因子を測定するための酵素
結合免疫吸収検定法(ELISA)が開発された(ティ
I・ソン、[リウマチ性疾患に関連した抗グロブリン:
ELiSAの開発ならびに展望的研究および家族研究へ
のその応用」ロンドン大学博士論文、 1883年)。
ウェルが平たいマイクロプレート(M29AR,英国ス
テリリン有限会社)を正常型1gM溶液10#Lgl−
でコーティングし、1%ウシ血清アルブミン(BSA)
を加えた。続いて、このプレートを、0.5M塩化ナト
リウムおよび0.5Xトウイーン(Tween) 20
を含むリン酸緩衝溶液(PBS)で希釈した試ネ1と共
にインキュベーションた。使用した試料の希釈度は、I
gM RFとIgA RPニツイテはI/10.1/1
00およびl/1000とした。rgc RFは1.希
釈度が大きいと反応性が低下するので1/10のみとし
た。
IgG RFの測定では、ワーニックらによって「アン
スリティス・リウマトイド」、第24巻1501〜15
11ページ (1981年)に記載されているとおり、
あらかじめ試料をペプシン(カタログナンバーp−70
12、シグマ・ロンドン)で消化した。
続いて、このプレートをボッ−らによって[ブリト、7
ンW)10J 第53巻550B5(197B年)に記
載されているとおり、アルカリホスファターゼ(AP)
(Vll−Sタイプ、シグマロンドン)で標識した抗ヒ
ト免疫グロブリンの希釈液と共にインキュベートした。
この場合、IgG RFの測定では、アフィニティクロ
マトグラフィーで精製した山羊抗ヒト1gM(コード番
号4102.タボインコーホレーテッド。
米国)を使用したが、IgA RPの測定には、兎抗ヒ
1− IgA RFのF(ab’)2画分を使用した。
IgG RF検定では、試料のインキュベーションに続
き、非標識中クローン性マウス抗ヒトFabガンマ(コ
ード番号83−070 、マイルズラボラトリーズ、リ
ミテッド)と共にインキュベーションを行った。続いて
、このプレートを、山羊抗マウスIgGのAP複合F、
(ab’) 2両分(コード番号4250 。
タボインコーホレーテッド、米国)と共にインキュベー
トした。非標識マウス抗体を使用したのは、IgMRF
はマウスIgGとの反応性が弱いことが見出されており
、グルタ、ルアルデヒド凝集tgc抗体がIgM R,
Fとの反応性を増強することを示すためであり、その結
果、IgM RFが存在すると偽陽性の結果が得られる
からである。
最終的に、このプレートを、リン酸p−ニトロフェニル
(p−nitrophenyl phosphate)
溶液11Rg/a/と反応させ、マイクロプレート用測
定器[チターテック・マルチスキャン] (フロー・ラ
ボラトリーズ)により405nmの波長で測定した。
リ ウマ ト イ ド   −°Il″″? ′  の
    と  I: ヒ各試料希釈液をIgGをコーテ
ィングしない1個のウェルとそれに隣接するIgGをコ
ーティングした3個のウェルでインキュベートした。I
gA RF測測定よびIgM RF測測定は、各希釈液
について平均純吸光度を、そして3つの希釈液について
は複合純吸光度(CNA)を算出した。IgG RFの
平均純吸光度およびCNAの値は、内部標準の希釈曲線
と対照して読み取り、測定結果はl−当りのRFの単位
数で表現した。内部標準は、それぞれのRF測測定例外
的に強く反応した3つのリウマチ血清とした。
IgM RF標準は、[慢性関節リウマチ血清の第−芙
国標準」([ブリトランWHOJ 第42巻 311〜
318ページ、1870年)に基づいてギヤリプレージ
ョンを行ったが、 1−当り875国際単位(rU)を
含んでいた、IgA RP標準およびIgG RF標準
は、いずれも便宜−I−10000/WLlと決めた。
IgA RP標準をペプシンで消化すると、IgA R
Pのレベルにあまり影響を及ぼすことなくそのIgM 
RF活性が失われることがわかった。
個々のリウマトイド因子アイソタイプについて正常な1
−限値を確定するため、健康な 102人のコーカサス
人 (年齢7〜80才)の血清を用いて、IgM RF
 、 IgA RFおよびrgc RFの測定を行った
r究の対象とした患者 初対面昨に疾病期間が1年未満の初期炎症性関節痛患者
33名を2〜4年にわたり追跡調査した。
患者の詳細は後に記すが、これらの患者は、慢性関節リ
ウマチを示唆する周囲滑膜炎を呈していた。追跡調査で
は、3ケ月毎に、早朝のこわばり(EMS) 、全体的
な痛4. (PVAS (水平アナログ表示[1盛を使
用))、リッチ−関節指数(1’1AI) 、握力(C
S)および赤血球沈降速度(ESR)を検査した。これ
ら5つのパラメータを用いて、1回の検査毎に病態活動
の全体的指数(IOA)を算出した。
血清と滑液のサンプルを追跡調査期間中に集め、−70
℃で保存しておき、研究の最後に3つのリウマトイド因
子アイソタイプについて測定を行った。測定が2日以に
にわたると誤差を生じる可能性があるので、各患者の全
サンプルはその日のうちに測定した。
研究開始時とその後1年毎に、手および手首のX線検査
を実施した。各患者の一連のX線フィルムは、患者の識
別または臨床像に関する知見を考慮することなく評価し
、個々のフィルムについて全体の欠損スコア(浸食数)
を測定した(「アルスリティス・リウマトイド」第14
巻708〜720ページ、 1971年)。
゛ 1北欠圭 臨床像と最終的な浸食カウントとの関係を、スピアマン
の順位相関法を用いて評価した。最初のRFレベルが正
常な患者と高い患者の結果の違いは、ウィルコクソンの
2標本検定、イエーツの補正を用いたカイ2乗検定およ
びフィッシャーの直接確率検定法を使用して評価した。
B、病態活動との関連 I しの文・ とじた声 「リウマチ病外来部」を訪れたとき疾病期間1年未満の
慢性関節リウマチを示唆する活動性の周囲滑膜炎をvし
ていた患者を研究の対象とした。
金製剤やペニシラミン、副腎ステロイド剤あるいは細胞
毒を使用した治療を受けたことのある者、ならびに通風
、強直性を椎炎、ライチル病、乾解性関節炎もしくは大
腸炎性関節症(coliticarthropathy
)を示す証拠を有する者は除外した。
゛自″; 、合価;録表 患者の追跡調査は、研究の全期間を通じて1日の同じ時
間帯に開いた特別な外来用診療室で行った。評価は、記
録表に従って3ケ月毎に実施したが、治療のため必要な
場合は患者を見る回数を増やした。臨床評価はすべて同
じ医師が実施した。
最低2年の追跡調査後において患者が無症候性であった
場合は、時に評価の間隔を6ケ月に延長した。
記録表の内容は次のとおりである。
(a)  早朝のこわばり(EMS)の時間(分)(b
)  10cm長の水平アナログ表示目盛で記録した患
者の全体的な痛み (C)  リッチ−らの方法を用いリッチ−関節指数(
RAI)として表現した全体の関節の圧痛(「キュー・
ジェイ・メデイ」第37巻393〜406ページ、19
68年) (d)  特別な作りの握力測定用バッグで測定した握
力(GS) (プロシーディング・ロイヤル・ソサイエ
ティ・メディシン」第59巻 (補遺)85〜88ペー
ジ、  1988年) (e)  普通の凝集テス) (RAHA (関節リウ
マチへモアグルチニン法)とラテックス漿果反応)およ
びアイソタイプ特異的EL ISAの両方を用いて赤血
球沈降速度およびRFのレベルを測定するため各評価時
に採血を行った。血清が少なくとも1回RA)IA陽性
(力価≧1/40)となった患者は、血清陽性に関する
ARA(米国リウマチ協会)の第8基準を満すとみなし
た(ブリトウンφリウマI・イド−ディシーズ」第9@
175〜176ページ、 1858年)。
L二久次j 患者の来院4ηに、病態活動の全体的な指数(IOA)
を51算した。?朝ノコhlfす(EMS) 、 全体
的な痛み(PVAS)、リッチ−関節指数、握力および
赤血球沈降速度は、マリアとメイス ([リウマトロジ
ー・リハビリテーション」第20巻1417ページ、 
1981年)の表に従いグレードlからグレード4の4
段階に分けた。グレードlは正常な状態を示し、グレー
ド4は疾患による極度の傷害を示す。これら5つのパラ
メータのグレードの平均を病態活動の全体的指数((I
OA) (1,0−4,0)) トした。
IgM RF、IgA RFオヨびTgG RFニ対す
ルELISA (7)結果は、1−記のように単位(U
)/−で表した。各患者の臨床および血清に関する追跡
調査は、スピアマンの順位相関法を用いて別々に分析し
た。パラメータ間の相関係数(γS)は、BMDP統計
パッケージ(カリフォルニア大学、米国ロサンゼルス)
を使用して81算した。続いて、各係数をその近似標準
偏差1/「1−7丁(nは個々の患者の臨床評価数)で
除して係数の分布の正規化を行った。そして、どの2つ
のパラメータについてもγs「1−=1の平均値はゼロ
になるという仮説を検証することにより、33人の患者
集団における個々のパラメータ間の関連を判定した。こ
の判定では、スチューデントのE検定を用いた。
Iglll RFのELISA とRAHA羊細胞凝集
テスト ([メゾ・ラボ・チクノロJ 第3I@ 32
3〜326ページ、1874年)を比較すると、単一の
希釈液の純吸光度より、1/1O1I/100および1
/1000の右釈液の複合純吸光度の方がRAHAとの
相関が強いことがわかった。従って、定量をより正確な
ものとするため、IgM RF(7)測定では試料を汎
用的jl/10、I/100およびI/1000に希釈
した。IgA RPの場合も同様である。
第1図に、102の正常な血清におけるリウマトイド因
f−のレベルを示す。85%レベルを正常−1−限と定
め、IgM RFは2010/−を越えた場合を、rg
t RFは+00/ral以−にを、rgc RFは8
.OU / aJ以−にを、それぞれ11常上限を越え
たレベルとみなした。
臨1j1」」“像と干 よび手−の 食との第1図に、
研究対象患者33名の最初の来院時におけるRFレベル
を示す。症状が始まってからこの時までの経過期間は4
.7±3.0ケ月(平均±1標準偏差)である。RFの
レベルが正常−に限を越えている患者数は、IgM R
Fが10人、IgA RFが7人、そしてIgG RF
が4人であった。
表1に、患者33人の手および手首の最終的な侵食カウ
ントと初診時の臨床像との関連を示す。最初の来院時に
おける握力、赤血球沈降速度および病態活動指数は、侵
食カウントとの相関が著しかった( p < o、o+
)。
l 患者33名における手および手首の最終的侵食カウ
ントと臨床像(初来院時および最終来院時)との関連 γS*p 年令(初診時)        0.350  0.0
5早朝、のこわばり(初診時)   0.384  0
.05全体的な痛み(初診時)    0.021  
特定されずリッチ−関節指数(初診時)  0.412
  0.02握力(初診時)       −(1,5
4?   0.01赤血球沈降速度(初診時)’0.4
72  0.01病態活動指数(初診時)    0.
487  0.01リッチ−関節指数(終了時>  o
、4e2o、ot握力(終了時)       、−0
,8840,0011γSニスピアマンの順位相関係数 第2図に、初診時におけるX線診断の結果とRFレベル
の関連を示す。IgA RPのレベルが正常」二限を越
えていた7人は、全員侵食性疾患を発現しており、また
集団としてみた場合、他の26人の集団より侵食数が著
しく大きかった(侵食カウントのメジアンは、それぞれ
、11およびO、ウィルコクソンの2標本検定でp <
 o、ol)。古典的な慢性関節リウマチおよび確実な
慢性関節リウマチのARA判定基準を全く満さない5人
の患者のTgA RFレベルは、全員正常−■〕限以下
であった。これら5人の患者を分析対象から除外しても
、侵食カウント番ヒは依然として著しい差があった(ウ
ィルコクソンの2標本検定でp<0.02)。これに対
し、血清IgM RFのレベルが正常上限を越えた10
人の患者は、残りの23人に比べて侵食数が大きくなか
った(侵食カウントのメジアンは、それぞれ、0.5お
よび1)。IgG RFのレベルが正常上限を越えたの
は4人であるが、これらの患者の場合も、IgM RF
が正常な患者と侵食の度合にあまり差はなかった(侵食
カウントのメジアンは、それぞれ2および1)。
IgA RPが正常」−眼を越えた患者のうちの5人は
、血清1gN RFのレベルも正常」二限を上回ってい
た。しかしながら、表2に示すように、 IgM RF
のみ正常−上限を越えた5人の患者には手および手首の
侵食はなく、これは、IgA RPが正常上限を越えた
7人が、IgM RFレベルの正常非正常に関係なく全
員侵食性疾患におかされていたことと著しい対照をなし
ている。両者の差は、統計的に著しかった(フィッシャ
ーの直接確率法でp=0.0013)。
友」 初診時における手首の侵食性疾患とIgA RP
の正常上限超過ならびにIgM RFのみの正常]二限
超過との関連 手および手首の疾患(患者数) 侵食 非侵食 p* *p:フィッシャーの直接確率法 し  、−のRFレベルと、 時の重態゛ の「 −I
gA RPのレベルが正常上限を上回った7人の患者は
、研究の終了時点では、他の患者の集団に比べて赤血球
沈降速度がかなり速く、握力はかなり弱かった(表3)
。しかしながら、初診時に正常」−限を超過したrgに
RFもしくはIgG RFと来院終了時の病態活動との
間には、このような関係はみられなかった。
表4 初診時におけるIgA RPレベルと来院終了時
における赤血球沈降速度および握力との関係 8ウイルコクソンの2標本検定 力吟゛のRFレベルとその の°  との 128人の
慢性関節リウマチ患者のうちlグループとなりそうな1
4人を、追跡調査期間中、金(アウロチオマレイン酸ナ
トリウム)、ペニシラミンもしくは経ロプレドニンロン
を使用して治療を行った。表4に初診時のrgc RF
レベルとその後の金、ペニシラミンまたはプレドニソロ
ンによる治療の必要性との関係を示す。これら3種の薬
剤のいずれも各患者に使用できるものとしたので、患者
がn人の場合、治療機会数は3nとなる。IgA RP
のレベルが正常上限を越えた7人の患者は、残りの28
人に比べて薬剤の必要度が著しく高く(イエーツの補正
を用いたカイ2乗検定でP<0.001.x2=17.
0) 、これら2集団の差は、非慢性関節リウマチ患者
5人を除外してもなお著しかった(p<0.001.x
 2= 12.1)。
1 初診時のIgA RFレベルとその後の金、ペニシ
ラミン、ステロイド剤による治療の必要性との関係 < 100/m!28   14  84  p < 
0.00181人の患者に金、ペニシラミンもしくはプ
レドニソロンのうちの2つないし全部の薬剤を投与した
場合もある。
■イエーツの補IFを用いたカイ2乗検定r 、の文・
 とじた川−、h=−H’−46人の患者が研究の対象
となったが、うち33人について、発症から少くとも2
4ケ月の間追跡調査を行った。二重間の追跡調査を完了
できなかった13人のうち、2人は死亡(1人は肺ガン
、他は心筋梗塞)、3人は英国外に移住し、残る8人は
追跡調査を受けなくなった。この8人のうちの6人は、
最後の検査時において関節症状が全く存在しなかった。
特に記載のない限り、以下の分析は2年間以l−追跡調
査を行った33人の患者のみに基礎をおくものである。
表5にこの集団の年齢および男女の別を示す。
この33人の患者集団は、女性21人に対し男性12人
で1女性が男性の1.8倍であった。年齢の範囲は22
歳から80歳、発症時の平均年齢は52.8歳である。
28人の患者は、追跡調査中にいずれかの段階で、慢性
関節リウマチ(RA)のARA判定基準の52ないしそ
れ以1−を満した。これらの患者は、(古典的なまたは
確実な)慢性関節リウマチに分類し、他の5人は非RA
に分類した(表5)。
28人のRA患者のうちの17人(61%)は、追跡調
査期間中に手および手首の侵食性疾患を発現した(表5
)。発症時から最後のX線撮影までの期間は24〜28
ケ月にわたったが、疾病期間と侵食カウントの間には著
しい相関は存在しなかった(ピアソンの積率相関法でp
、> 0.05.  r = 0.37)。
8人のRA患者は金(アウロチオマレイン酸すトリウム
)による治療を必要としたが、表5に示すように、その
うちの6人はペニシラミンも、そして1人はアザチオプ
リンも必要とした。これら8人の患者全員と他の6人の
RA患者(RAグループの5oz)は、追跡調査のいず
れかの段階で、ステロイド剤(少量のプレドニソロン)
の経口投与により治療を行った。「特異的」な薬剤また
はステロイド剤による治療の決定は、非ステロイド抗炎
症剤を使用して十分な治療を施しても滑膜炎が持続し身
体障害の症状がある場合や、X線検査で骨の侵食が進行
している場合など普通の基準に従って行った。
と」 少なくとも2年以上の追跡調査を実施した33人
の患者の臨床像と薬剤治療の実施状況患者総数    
    285 女性/男性       19/9    2/3初診
時の年齢範囲   22〜80歳   26〜52歳侵
食性疾ff1(手ト手首)  17(81%)   0
ステロイド剤(S)を使用 1’4(50%)    
0金(G)を使用      8 (29%)   0
ペニシラミン(P)を使用 6(21駕)   Oアザ
チオプリン(A)を  1 (4%)    0使用 G/P/Aを使用      8 (29%)    
O5/G/P/A tr−使用+4(50%)   0
33人の患者グループのうちの13人(35%)は、リ
ウマトイド因子のRAHA凝集テストで1度ないし数度
、血清陽性(力価≧1/40)となり([メゾ中ラボ・
チクノロ」第31巻323〜326ページ、 1974
年)、従って、血清陽性に関するARAの第8基準を満
した。この13人の患者は全色古典的または確実な慢性
関節リウマチを発現しており、RA患者グループにおけ
る血清陽性の発現度数は46%であった。
患者からは血清および滑液の試料を合計851個採取し
、既に述べたように、酵素結合吸収検定法(ELISA
)を用いてIgM RF、 IgA RFおよびIgG
 RFの測定を行った。測定結果は純吸光度で表したが
、IgA RPのレベルは、全体でIgM RFとのか
なり著しい相関を示した(ピアソンの積率相関法でr−
0、B?B、N = E151. p < 0.001
)。さらに、IgM RFのしベルは、全体でIgG 
RFと著しい相関を示した(ピアソンの積車相関法Y:
 r = 0.407.N = Et43. p <0
.001’)。
33人の患者のうち19人(58%)が、いずれかの段
階において、IgM RF、 IgA RFまたはIg
G RFのレベルが正常上限を越えた。5人の非RA患
者を除外すると、リウマトイド因子が正常」−限を越え
た患者は、28人中18人(84%) テlル。表6に
発症後4.7±3.0ケ月(平均±1標準偏差)の初来
院詩にEl、ISAで測定した個々のRFアイソタイプ
の正常−1−限超過度数を示す。IgA RFおよびI
g、M RFは、それぞれ、7人(21%)および10
人(3[H)が正常上限を−に回った。その後の期間に
RFのレベルが正常]二限を越えたのは、IgA RF
の場合がわずかに2人、IgM RFの場合も3人であ
った。
この33人の患者グループには、関節性症状の発現はほ
とんどみられなかった。IgA RFの血清レベルが継
続して高かった1人の婦人は、フェルティ症候群を発現
した。リウマチ結節がみられたのは1人のみで、この患
者は、IgM RFおよびIgA RFのレベルが正常
上限を越え、IgG RFは正常であった。血清陰性の
1人の患者は、ショーグレン症候群を発現した。
と」 初診時および追跡調査中の33人の患者のリウマ
トイド因子正常」−限超過度数 IgA RP  < 100/m/   7 (21%
)   9 (2B)IgM RF  < 2010/
 −/  IQ(30X)   13(39X)IgG
 RF  < 800/m/   4 (12%)  
  8 (24%)*102の正常血清の85%レベル
を正常−1−限とした。IgA RF、 IgM RF
およびIgG RFは、それぞれ、≧100/+a/ 
、 > 20IU/a/ 、 ≧800/a/(7) 
トキ正常−に限を越えたとみなした。
住ハラメータと血 パラメータの IJ 、33人の患
者の各々について、追跡調査で得たV朝のこわばり(E
MS) 、全体的な痛み(PVAS)、握力(CS)、
赤血球沈降速度(ESR) 、病態活動指数(IIIA
) 、 IgM RF、 IgA RFおよびTgG 
RFのプロフィルの相関関係を、スピアマンの準位相関
法を用いて検定した。分析の基礎である患者の評価の回
数は、5〜12回におよび、平均7.6回であった。−
例として、第3図に古典的な慢性関節リウマチを発現し
た患者G、W、の病態活動指数、IgMRF。
IgA RF、およびIgG RFの追跡調査プロフィ
ルを示す。RFアイソタイプと病態活動指数の関連に対
する順位相関係数(γS)は第1図にも示しである。病
態活動指数の変動とIgA RPの相関は統計的に顕著
であった(γs = 0.’6?”、’ p < 0.
05)。
第4図に33人の患者グループにおける病態活動指数と
IgA RF、 IgM ’RFおよびIgG RFと
の関連に対する正規化したスピア萼ンの順位相関係数(
γs 「1−:T)の分布を示す。相当ばらついている
ものの、病態活動指数とIgA RPの関連に対するγ
S辷Tて]平均値は、これらの相関をかなりはっきり示
しており、〔平均値0.497(標−偏差1.0.?3
)、スチューデントのt検定でp”<0.0閃〕、この
ことはグループ全゛体で追跡調査中にIgA RF’と
病態活動の変゛動間にポジティブな関連があったことを
示唆している。しかし、病態活動指数とIgM RFお
よびIgG RFの変動間には、全体としてこのような
顕著な関連は存在しなかった(第4図)。
表7に、33人の患者グループ内におけるEMS 。
PVA5. RAI、 GS、 ESR,IgA RF
、  IgG RF、  rgM RF(7)各臨床パ
ラメータおよび血清パラメータの変動の関連に関する分
析結果をまとめて示す。表には、γs「丁τゴの平均±
1標準偏差とγS「T−1の平均のゼロからの偏差の有
意性を示す。各患者の臨床パラメータの変動は密接に関
連しており、たとえば、全体的な痛み(PVAS)とリ
ッチ−関節指数(RAI)の相互関係は、γS「1−ニ
ー1の平均±ISOが0.86±1.00(t= 5.
18.  P < 0.001)であり、握力(cs、
)の変動もリッチ−関節指数(RAI)および全体的な
痛み(PVAS)の変動と密接に関連していた( p 
< 0.001)、また、赤血球沈降速度(ES、R)
と握力(CS)の変動間にも密接な関連があり(γS「
丁)1の平均±ISO= −0,87±1.11゜p<
0.001)、赤血球沈降速度(ESR)の変動は、リ
ンチー関節指a(RAI)のそれとも顕著な相関を示し
た(0.55±1.07. p < 0.05)。しか
し、赤血球沈降速度(ESR)と全体的な痛み(PVA
S)あるいは早朝のこわばり(EMS)には、顕著な関
連はなかった。
リウマトイド因子アイソタイプの変動は、様々な興味深
い特徴を示した。まず、IgA RPと赤血球沈降速度
(ESR)の変動の間には密接な相関が存在した(0.
57±0.98. P < 0.01)。IgA RP
と握力(CS)の間にも顕著な相関があり(−0,41
±1.02゜p<0.05) 、握力(GS)の低下に
つれてIgA RPのレベルは1−Aシ、握力が増大す
るとIgA RPのレベルは低Fすることが示された。
IgG RFの変動と赤血球沈降速度(ESR) CP
 <0.02)および握力(GS) CP < 0.0
5)の変動の間にも顕著な相関が存在したが、IgG 
RFとIgA RFの変動間には顕著な関連は存在しな
かった。
一方、IgM RF(7)変動はIgA RF(0,B
O=t: 1.22゜p < 0.01)および赤血球
沈降速度(ESR)  CP <0.05)の変動と著
しく相関していたが、臨床パラメータの変動との間には
顕著な相関はなかった(表7)。
表7の患者数の欄は、はとんど33人未満となっている
が、これはパラメータが観察・測定期間を通じてほぼ一
定であれば相関係数を計算できないからである。たとえ
ば、4人の患者は、追跡調査中、早朝のこわばりを1度
も示すことがなかったので、「早朝のこわばりJの欄の
患者数はすべて28Å以下となっている。
パラメータX対パラメータYの相関係数(γS)とXお
よびYの絶対値との関連は、スピアマンの順位相関法を
用いた多次元相関分析によって調べた。一般的にこの関
連の強さは、パラメータの最初の値や平均値あるいは最
大値とは関係しておらず、たとえば、IgA RFと病
態活動指数(IOA)の関連を表すγs「1−1TとI
gA RPの最初の値との間には著しい相関関係は存在
しなかった。
”スピアマンの順位相関係数(γS)を計算できた患者
の数(≦33) ■正規化した順位相関係数(γsF丁τ丁)の平均と標
準偏差(’SD) **8スチユーデントのt検定で評価したゼロからのX
の偏差の有意性 引−遺 追跡調査を行った患者グループの本研究終了時における
病態活動(リッチ−関節指数(RAI)、握力(O3)
または病態活動指数として表現)は、手および手首の最
後のX線検査に基づく侵食数と著しく相関しており、一
方、慢性関節リウマチ(RA)における侵食の発現は、
予後不良の強力な指標であることが立証されている([
アメリカン争すウマトイドΦディシーズJ第38巻 2
74〜275ページ。
1977年)゛。従って、リウマトイド因子の予後の面
における価値を評価する場合は、侵食カウントを評価結
果の客観的証拠として使用するのが有効であると思われ
る。
我々のデータは、慢性関節リウマチの経過の早期に血清
Igi RFが上肩することが、早期に侵食の発現を伴
う重篤な病態を強く予示するものであることを示してい
る(第2図)。我々のグループが最近発表した予備的論
文(「初期慢性関節リウマチにおけるリウマトイド因子
:展望的研究」−1983年9月220〜23日のBA
RR、ヘバーデン協会。
RARのR3MセクションおよびR&Rアイルランド協
会の合同会合、リーズ大学抄録第1θ号)はさておき、
IgA RPと予後との関連の問題は、反応性関節炎の
発現に関連させられてきた(「ジャーナル・インフェク
シャス・ディシーズ」第67巻87〜114ページ、 
+!1182年)。症状の重い慢性関節リウマチにおけ
るIgA RPの存在は、発病過程にT細胞が比較的活
動的に関与していることの反映である可能性がある。何
故なら、IgA抗体の産出は、IgM抗体の産出より、
そしておそら< IgG抗体の産出よりも、T細胞の補
助に依存しているからである([イミューノロジー・レ
ビューJ1e7巻s7〜114 ヘージ+’ 1982
年)。この仮説は、1972球・マクロファージの免疫
調節機構の失調とヘルパーT細胞の影響が比較的優勢で
あることを慢性関節リウマチの特徴とするジャノッシー
らの見解(「ランセット」第2巻838〜842ページ
、 1981年)とも符合する。従ってrgARPは、
重症の慢性関節リウマチの病因であるというより、むし
ろヘルパーTMB胞の活動性の昂進を示す標識であるか
もしれない。
我々は、IgA RPは慢性関節リウマチの予後不良を
示す特異的な標識である可能性があり、従ってIgA 
RPの存在が、おそらく特異的な薬物による早期治療を
正当化するものであるということを提案するものである
慢性関節リウマチの自然な経過は、確実な慢性関節リウ
マチの普通の診断基準をかろうじて満す短期間の滑膜炎
から過酷に進行する重症の破壊的な疾患まで、極めて多
彩である。従って、長期の追跡調査を継続できるのは、
症状が重い方の患者であると推測することができる。実
際、追跡調査が中断された8人のうちの何人かは、おそ
らく、症状のない状態が続いたので来院しなくなったの
である。 − リッチ−関節指数等の評価における観測者間のばらつき
は、大きすぎて許容しえないことが明らかにされている
。木研究では、臨床測定および実験による測定の再現性
が優れていることが何よりも重要であるので、各患者の
血清および滑液の全試料のEL ISAによるリウマト
イド因子検定を1日で実施した。さらに、診療室は常に
1日の同じ時間帯に開き、このようにして、測定日が変
わることによるばらつきをなくした。
我々の慢性関節リウマチ患者の61%(28人中17人
)は、追跡調査期間中に手および手首の侵食性疾患を発
現した。これは、「診断上の」手の侵食を2年後に43
%(94人中40人)に見出したプルツクおよびコルベ
−/ トの報告(「アナルズ・リウマトイド・ディシー
ズ」第36巻71〜73ページ、 1977年)に大体
符合している。追跡調査期間が比較的短かかった(24
〜28ケ月)ので、我々は手および手首の侵食カウント
を結果の評価、基準として変更を加えることなく使用す
ることが正当化されると考えた。
羊細胞凝集テストで判定した慢性関節リウマチにおける
血清陽性の度数は、少なくとも75%であるといわれる
ことが多い。従って、我々の患者グループのRAHAに
よる血清陽性度数(全体の39%および慢性関節リウマ
チ患者の46z)は、かなり低いと思えるかもしれない
。しかしながら、他にも、初期慢性関節リウマチの長期
的研究において、血清陽性の度数が低かったという報告
がある。マシら(「セミナ・アルスリティス・リウマト
イド」第54299〜326ページ、 1976年)は
、古典的または確実な慢性関節リウマチを発現した38
人を含む50人の若い成人の慢性関節リウマチ患者を対
象に研究しているが、常に血清陽性であったのは44%
(50人中22人)にすぎない。我々の研究では、追跡
調査中にリウマトイド因子のレベル(ELISA)が−
に昇した患者は極めて少なかったが、マシらの場合も、
研究開始時以降に血清陽性となった患者は、50人中2
人にすぎない。
免疫複合物およびリウマトイド因子の血清レベルを臨床
像と相関させることも試みられている(「アルスリティ
ス・リウマトイド」第26巻583〜598〆−ジ、 
1983年; [ジャーナル・リウマトロシー」第1(
ls411〜417ページ+、 1983年;「アルス
リティス・リウマトロジー」第26巻(1983年4月
補遺)550ページ、 1983年)。しかし、これら
の試みでは、パラメータ(たとえば握力)のべ=スライ
ンにある個々の差異を考慮に入れることのできないクロ
スセクション分析をその計算の大部分の基礎としている
。患者のパラメータ相互の関係を長期的に研究する場合
は、従って、たとえばRFのレベルと病態活動の臨床指
数の関係を評価するといった方向が適切であるように思
われる。
3つのRFアイソタイプの中で、IgA RPが病態活
動の変動と最も密接に関連していたという我々の研究結
果は、意外に思えるかもしれない。表7のデータは、I
gA RPが急性期反応物質のように振舞っている可能
性を示唆している。しかしながら、rgc RFの変動
も、赤血球沈降速度(ESR>ならびに握力(CS)と
の著しい相関を示した。リウマトイド因子のレベルが正
常な患者の場合でさえ、リウマトイド因子の変動と臨床
パラメータの変動の間に時に顕著な関連が示されたのは
興味深かった。初期慢性関節リウマチでIgA RPの
レベルが正常−1−限より高いことは、侵食性疾患が後
に発現することと著しく関連しており、IgM RFや
IgG RFの場合は、このような関連は存在しないこ
とを我々は明らかにしているので、上記の観察は、慢性
関節リウマチではIgA RPの測定が重要な情報を提
供してくれるだろうという我々の研究結果をさらに補強
するものである。
慢性関節リウマチの病態活動および症状の程度とIgA
 RPとの関連については、あまり注意が払われてこな
かった。これはおそらく、IgAが補体および喰細胞を
活性化する働きが弱く、従って慢性関節リウマチの発症
に直接関与していることはなさそうに思えるからであろ
う。マーコロンゴら(「アナルズ・リウマトイドOディ
シーズ」第26巻412〜418ページ、 l967年
)は、大部分の慢性関節リウマチ患者の総血清IgA濃
度がl二+iシていたが、総血清IgG濃度の−にRは
、血清陽性の慢性関節リウマチのみに見出されたと報告
している。
しかし、マーコロンコらは、免疫グロブリンのレベルと
疾患の経過あるいは疾病期間との間にはいかなる関係も
見出していない。一方、金またはペニシラミンによる慢
性関節リウマチの治療は、その機序は明らかでないが、
IgAの欠乏を生じさせることがある([アナルズφリ
ウマI・イド・ディシーズ」第37巻 288ページ、
 1978年)。
最近、HLA−B2?が関連した関節症とIgAとの興
味深い関係が報告されている。ニブリンガ−([ブリテ
ィッシュ・ジャーナル拳すウマトロジー]第22巻(補
遺2)53〜66ページ、 1983年)は、強直性を
椎炎患者 122人の血清IgA 8度が赤血球沈降速
度と著しく相関していることを示し、ライトら(「ブリ
ティッシュ・ジャーナル・リウマトロジー」第22巻(
補遺2)28〜32ページ。
1883年)は、強直性を椎炎思渚においてIgAが急
性期反応物質のように振舞っていることを示唆している
。また、グランフォールら(ジャーナル・インフェクシ
ャスeディシーズJ 第141巻424〜429ページ
、 IH(1年)は、IgA抗エルシニア抗体の存続は
、エルシニア感染に引き続く関節炎の発現に直接関連し
ていることを明らかにし、そしてペナイ(「プリティッ
シュ争ジャーナルφリウマトロジー」第22巻(補遺2
)  119〜121ページ。
1983年)は、抗りレブシェラIgA抗体の血清濃度
が、非活動性の強直性を椎炎患者や乾廚性関節炎患者あ
るいは慢性関節リウマチ患者より活動性の強直性を椎炎
患者の方で著しく高いことを報告している。
一方、レサードら(「ジャーナル・リウマトロジーJ第
10巻411〜41?ページ、 1983年)は、Ig
G RFのレベルは、関節指数の経時的変化および1段
階の関節指数の双方と相関があったが、IgA RFに
はこのような相関はみられなかったと報告している。し
かしこの研究は、患者に関する測定データが少ない状態
でクロスセクション分析を行っており、期間も比較的短
い(平均8.5ケ月)。
IgA RPが他のRFアイソタイプに比べて病態活動
の変動との関連がより密接である理由は明らかでないが
、おそらく、慢性関節リウマチの発生には通常複数のR
Fアイソタイプの産生が伴い、rgc RFとIgM 
RFは、補体および喰細胞を活性化することにより炎症
性反応に寄与していると考えられる。
このため、関節のtgc RFとIgM RFは、クリ
アランスと交替が速かに行われ、末梢循環には少ししか
流出しない。一方、IgA RPは、補体および喰細胞
の活性化に役立たないので、体内に長く存続し、慢性関
節リウマチの病態活動を示す検出されやすい標識の役割
を果すのだと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、正常なヒトおよび研究対象患者の血清におけ
るリウマトイド因子のレベルを示す図、第2図は初診時
におけるX線診断の結果とRFレベルの関連を示す図、
第3図は研究対象患者における古典的な関節リウマチを
発現した患者の病態活動指数、rgM RF 、 Ig
A RFおよびIgG RFの追跡調査プロフィルを示
す図、第4図は研究対象患者における病態活動指数とT
gA RF、 IgM RFおよびIgG RFとの関
連についての正規化したスピアマンの順位相関係数の分
布を示す図である。 西 4 (年)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、慢性関節リウマチに感染した人の予後を補助するた
    めの方法であって、 (a)慢性関節リウマチ患者の血液中に存在するリウマ
    トイド因子(RF)のIgAアイソタイプのレベルを測
    定し、 (b)この測定したIgA RFレベルを正常なヒトの
    IgAレベルと比較し、それによって、前記被験者のI
    gA RFレベルが実質的に正常なIgA RFレベル
    よりも高ければ、その病態が重症であって骨の侵食が発
    現する程まで進行する可能性があることを教示すること
    を特徴とする方法。 2、前記IgAレベルを免疫検定方法、好ましくは、酵
    素結合免疫吸収検定法により測定する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 3、前記検定法が、被験者の血液から得られる血清試料
    を不溶化した正常な兎のIgGを含有する固体相に接触
    させ、次いで所定のインキュベーションを行なった後、
    前記固体層を酵素で標識した抗ヒト性IgAのF(ab
    ′)_2画分と接触させ、然る後、2度目の所定のイン
    キュベーションを行ない、前記固体層を、検出可能な光
    学的な応答を発生させる前記酵素に対する基質に接触さ
    せる各工程からなる特許請求の範囲第2項記載の方法。 4、慢性関節リウマチに感染した人の予後を補助するた
    めの方法であって、 (a)慢性関節リウマチ患者の血液中に存在するリウマ
    トイド因子(RF)のIgMアイソタイプのレベルを測
    定し、 (b)この測定したIgM RFレベルを正常なヒトの
    IgM RFレベルと比較し、それによって、前記被験
    者のIgM RFレベルが実質的に正常なIgM RF
    レベルより高ければ、その病態が重症となるほどに進行
    しない可能性があることを教示することを特徴とする方
    法。 5、前記IgM RFレベルを免疫検定法、好ましくは
    、酵素結合免疫吸収検定法により測定する特許請求の範
    囲第4項記載の方法。 8、前記検定法が、被験者の血液から得られる血清試料
    を不溶化した正常な兎のIgGを含有する固体層に接触
    させ、次いで所定のインキュベーションを行なった後、
    前記固体層を酵素で標識した抗ヒト性IgMと接触させ
    、然る後、2度目の所定のインキュベーションを行ない
    、前記固体層を、検出可能な光学的な応答を発生させる
    前記酵素に対する基質に接触させる各工程ならなる特許
    請求の範囲第5項記載の方法。 7、慢性関節リウマチ疾患に感染した人の病態活動の評
    価を補助するための方法であって、(d)慢性関節リウ
    マチ患者の血液中に存在するリウマイド因子(RF)の
    IgAアイソタイプのレベルを測定し、 (b)この測定したIgA RFレベルをそれ以前に測
    定したIgA RFと比較し、それによって、以前に測
    定したIgA RFレベルに関してこの測定したIgA
     RFレベルが著しく高かったり、低かったりすれば、
    それに伴なって病態活動がそれぞれ増減したことを教示
    することを特徴とする方法。 8、前記IgA RFレベルを免疫検定法、好ましくは
    、酵素結合免疫吸収検定法によって測定する特許請求の
    範囲第7項記載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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