JPS6185460A - 導電性樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気伝導性が良好で、がっ耐撃性の優れた成型
加工性の良好なスチレン系樹脂を主要樹脂とする導電性
樹脂組成物に関するものである。

従来より汎用樹脂であるポリオレフィン系樹脂にカーボ
ンブラックを配合した電気伝導性の良好な導電性樹脂は
よく知られており、近年ＩＣ部品の静電気防止用ケース
、例えば■Ｃキャリヤケースやコンテナ等への使用も試
みられている。

しかし、ポリオレフィン系樹脂使用の成形品は、寸法精
度に問題があり、精密性が求められるＩＣ部品の静電気
防止用ケース等に使用することは、不適当であった。

このためポリオレフィン系樹脂に比べて、成形時の収縮
率が小さく寸法精度が良好であり、剛性も大きいスチレ
ン系樹脂、例えばポリスチレン、耐衡撃性ポリスチレン
、ＡＢＳ樹脂等の使用が検討されている。しかし、スチ
レン系樹脂に多量のカーボンブラックを配合すると、機
械的強度、特に耐衝撃性の低下がはげしく流動性が悪い
ため射出成形性も劣り、このためスチレン系樹脂を主要
４′、４脂とした４電性樹脂は非常に限定された範囲で
使用されていた。

本発明者らは、上述のような欠点を解決するためスチレ
ン系樹脂を主要樹脂として、機械的強度及び射出成形性
に優れた導電性樹脂組成功を得るため鋭意努力した結果
、スチレン系樹脂にポリカプロラクトンを一定割合で配
合した担体樹脂に導電性カーボンを配合した導電性樹脂
は、耐衡撃性に優れ、成形加工性の良好な導電性樹脂組
成物が得られることを知見したのである。

すなはち、本発明は、（Ａ）スチレン系樹脂と（Ｂ）ポ
リカプロラクトンを、（Ａ）：（Ｂ）＝９８＝２〜８０
　：　２０の割合で（Ａ）＋（Ｂ）＝ｌＯＯ重量部から
なる担体樹脂に、（Ｃ）　導電性カーボン５〜５０重量
部を配合してなる導電性樹脂組成物である。

本発明で使用する（Ａ）スチレン系樹脂としては、ポリ
スチレン、耐衡撃性ポリスチレン、ＡＢＳ樹脂、ＡＳ等
が挙げられる。特にＡＢＳ樹脂及び耐衡撃性ポリスチレ
ンが好ましい。

（Ｂ）ポリカプロラクトンとしては、例えば特開昭５６
−４９７２８号や特開昭５８−６１１１９号で示された
方法で製造されるものであり、本発明で使用される（Ｂ
）としては数平均分子量が２０．０００〜２００．００
０　、好ましくは４０．０００〜１４０．０００である
。

（Ｃ）ｉ電性カーボンとしては、樹脂中に配合すること
により高い導電性を付与し、樹脂組成物の体積固有低値
を大巾に低下させることが可能な炭素質物質であればよ
く、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、炭素せん
い等があるが、作業上、物性上からみてアセチレンブラ
ンク及びファーネスブラック等が好ましく使用される。

ファネスブラックとして具体的にはケンチェンブラック
ＥＣ（ライオンＡＫＺＯ社製商品名）、パルカンＸ０７
２（米国ＣＡＢＯＴ社製商品名）、コンダクテックスＳ
Ｃ＃９５０、＃９７５（コロンビヤカーボン社製商品名
）等の市販品がある。

これらは単独でも、また２種以上を混合してもよい。

担体樹脂１００重量部中に占める（Ｂ）ポリカプロラク
トンの使用量は（Ａ）スチレン系樹脂に対して、（Ａ）
：　　（Ｂ）＝９８　：　２より少量であると得られる
導電性樹脂の射出成形性が劣り、このため金型内への樹
脂の充填が不完全になり（所謂：ショートショソト）、
耐衝撃値が著しく低下して好ましくない。又、（Ｂ）が
（Ａ）：　（Ｂ）＝８０　：２０より多量であると得ら
れる導電性樹脂使用の成形品の熱変形温度の低下やスチ
レン系樹脂の特性である剛性が損われてしまう。

（Ｃ）ｉ電性カーボンの配合量は、良好な導電性（体積
固有抵抗値１０〜１０’°Ωｃｍ）を保持するために。

担体樹脂１００重量部に対し５〜５０重量部必要であり
、５重量部より少ないと良好な導電性を示さず、又、５
０重量部より多いと耐衡撃性及び成形加工性の低下が大
であり、良好な成形品が得られず好しくない。

このように本発明の導電性樹脂組成物は、（Ａ）、（Ｂ
）、（Ｃ）の３成分が上記に示す範囲にある時に成形時
の流動性、成形品の熱変形温度、耐衡撃性が良好であり
、しかも体積固有抵抗値が良好（１０〜１０１°Ωｃｍ
）な値を示すものである。

本発明の導電性樹脂組成物は、（Ａ）　、　（８）　、
　（Ｃ）３成分を通常の方法、例えばヘンシェルミキサ
ー、タンブラ−等の混合機を用いて、あらかじめトライ
ブレンドし、得られる混合物をバンバリーミキサ−、ニ
ーダ−、ロールミル、押出機等の混練機を使用して、−
ｉにベレット状に成形して、これを使用して押出機や射
出機により成形を行えばよい。

尚、本発明の導電性樹脂組成物は、その性質を損わない
程度であるならば、必要に応じて他の添加剤例えば、酸
化防止剤、滑剤等を任意に適当量配合してもよい。

以下、実施例及び比較例を述べる。

実施例１ （Ａ）スチレン系樹脂としてＡＢＳ樹脂（電気化学工業
製商品名ＧＲ４０００）９０重量部、分子量７万の（Ｂ
）ポリカプロラクトン（ダイセル化学工業製品商品名Ｐ
ＬＡＣＣＥＬ　ｌｌ−７）　　ｌ　Ｏ重量部、及び（Ｃ
）導電性カーボンとしてケ・ノチェンブランクＥＣ（ラ
イオンＡＫＺＯ製商品名）１１重量部を混合し、この混
合物を３１ニーダ−により混練し、４抛／ｍφベント車
軸押出機でペレット化し、本発明の導電性樹脂組成物を
得る。

更に、上記のペレットを使用してインラインスクリュー
インジェクションにより試験片を作製し、（イ）耐衝撃
性、（０）体積固有抵抗値、（ハ）熱変形温度及び（ニ
）成形性を求め、結果を第１表に示す。

実施例２ 実施例１に使用の（Ｃ）成分をアセチレンブラック４５
重量部にかえる以外は実施例１と同しである。

実施例３ 実施例１に使用の（Ｂ）成分を分子１１５万のもの（ダ
イセル化学工業商品名ＰＬＡＣＣＥＣＨ−４）にかえる
以外は実施例１と同じである。

実施例４ 実施例１に使用の（Ａ）成分を耐ｆ′ｊｔ　Ｔ：’＝：
性ポリスチレン（電気化学工業商品名デンカスチロール
Ｈ１−３−２）にかえる以外は実施例１と同じである。

比較例１ 実施例１に於いて、（Ｂ）成分を使用せず（Δ）成分を
１００重量部使用する以外は実施例１と同じである。

比較例２ 実施例１に於いて使用の（八）成分を９９重量部、（Ｂ
）成分を１重量部にかえる以外は実施例１と同じである
。

比較例３ 実施例１に於いて使用の（Ａ）成分を７５重里部、（Ｂ
）成分を２５重量部にかえる以外は実施例１と同じであ
る。

比較例４ 実施例１の（Ｃ）成分の使用量を４重量部にかえる以外
は実施例１と同じである。

比較例５ 実施例２の（Ｃ）成分の使用量を６０重量部にかえる以
外は実施例１と同じである。

以上実施例１〜４及び比較例１〜５で得られた、（イン
耐衡撃性、（０）体積固を抵抗値、（ハ）熱変形温度及
び（ニ）成形性についての測定結果を第１表に示す。

尚、測定法については下記に示す通りである。

（イ）耐衝撃性 ＪＩＳＫ７１１０に準じて測定し、次の３段階評価を行
った。

○・・・・・・・・・・・・４　ｋｇ　ａｍ　／　ａａ
以上△・・・・・・・・・・・・３〜４ｋｇｃｍ／ａｍ
×・・・・・・・・・・・・３　ｋｇ　ｃｘ　／　ｃｓ
以下（ロ）体積固有抵抗値 日本ゴム協会標準規格５ＲＩＳ２３０１に準じて測定し
た。

（ハ）熱変形温度 ＪＩＳＫ７２０７に準じて測定し、次の３段階評価を行
った。

○・・・・・・・・・・・・７０℃以上△・・・・・・
・・・・・・６０〜７０°Ｃ×・・・・・・・・・・・
・６０℃以下（ニ）成形性 射出成形の安定性、成形物外観及び寸法精度を総合的に
判断する。

◎・・・・・・・・・・・・非常に良好○・・・・・・
・・・・・・良好 ×・・・・・・・・・・・・不良 第　　１　　表 以上第１表の結果より理解されるように本願発明の導電
性樹脂組成物は、（ニ）成形性が良好であり、又得られ
た成形品は（イ）耐衝撃性、（ロ）体積固有抵抗値、（
ハ）熱変形温度の４条件を満足しており、比較例１〜５
に比べはるかに優れた物性を示すものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （Ａ）スチレン系樹脂と（Ｂ）ポリカプロラクトンを、
   （Ａ）：（Ｂ）＝９８：２〜 ８０：２０の割合で（Ａ）＋（Ｂ）＝１００重量部から
   なる担体樹脂に、（Ｃ）導電性カーボン５〜５０重量部
   を配合してなる導電性樹脂組成物。