JPS6185401A - 澱粉糊化物の調製方法 - Google Patents

澱粉糊化物の調製方法

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JPS6185401A
JPS6185401A JP20551284A JP20551284A JPS6185401A JP S6185401 A JPS6185401 A JP S6185401A JP 20551284 A JP20551284 A JP 20551284A JP 20551284 A JP20551284 A JP 20551284A JP S6185401 A JPS6185401 A JP S6185401A
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松元 信也
Etsuko Nakajima
中嶋 悦子
Tomoko Yokota
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は澱粉糊化物の調製方法に関し、さらに詳しくは
最終製品として又は各種の工業分野における中間原料と
して有用な、所定の澱粉濃度及び所定の粘度を有する澱
粉糊化物の調製方法に関する。
(従来の技術) 澱粉は食品製造、製紙、繊維製造等各種の産業分野にお
いて広く使用されている。これらの分野において澱粉を
使用する場合、所定の澱粉濃度と所望の粘度とを同時に
有し、しかも不所望の不純物を含有しない澱粉糊化物を
調製することがしばしば要求される。しかしながら、こ
れらの要求上すべて満たす澱粉糊化物の調製方法は知ら
れていなかった。
所定の粘度を有する澱粉糊化物を調製する方法として澱
粉濃度を調整する方法が知られている。
この方法によれば澱粉濃度を低くすれば澱粉糊化物の粘
度を低くすることができ、澱粉濃度を高くすることによ
って澱粉糊化物の粘度金高くすることができる。しかし
ながら、この方法においては一定の71粉濃度を有する
澱粉糊化物の粘度を広範囲に変えることはできないから
、所望の澱粉濃度と所望の粘度との任意の組合わせを有
する澱粉糊化物を調製することはできなかった。
また、糊化に際して糖、塩、有機酸等が存在する場合に
澱粉の粘度特性が変化することが知られている。この現
象全利用することによって、所望の澱粉a度と所望の粘
度とを同時に有するL′Ji扮湖化物の調製がある程度
可能となることが予想される。しかしながらこれらの添
加物を澱粉糊化物から除去することは実質上不可能であ
るから、この方法により調製される澱粉糊化物の用途は
穫めて限定されたものとなる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、広範囲に選択し得る所望の素粉濃度と広範囲
に選択し得る所望の粘度とを同時に有し、しかも不所望
の添加物を含有しない、最終製品又は中間原料としての
澱粉糊化物の新規な調製方法を提供することを目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前記の要請を満足させる澱粉糊化物の調
製方法を開発すべく、種々の生澱粉原料と種々のアルコ
ール類とを組合わせて澱粉の糊化過程を詳細に検討した
結果、糊化過程におけるアルコールの存在により粘度上
昇温度が変化するのみならず、糊化後の粘度の経時変化
が前記アルコールの存在によって異シ、しかも特定の澱
粉の種類について特定のアルコールの種類及びアルコー
ル濃度を選択することによって前記経時変化を任意に変
えることができるという全く新しい知見を得、この知見
に基いて本発明を完成した。
従って前記の問題点は、生澱粉原料をアルコール含有水
性液中で粘度上昇温度より高温に加熱し、そして所望に
よりこれを冷却することを特徴とする本発明の青粉糊化
物の調製方法により解決される。
(作用) 澱粉の糊化け、澱粉を水の存在下で加熱等により処理し
た場合に澱粉と水分子との相互作用によって生ずる。澱
粉粒子は多数の水素結合を含んで構成されているがこの
水素結合は温度の上昇と共に不安定となる。他方、液体
の水は水素結合により多数会合しているが、温度の上昇
と共に単分子の水の割合が増加する。この会合度の低い
水分子が澱粉の微結晶近くまで浸入し、高温で不安定に
なった澱粉粒子中の水素結合の破壊上もたらす。
この結果、澱粉粒は膨潤し、糊化する。この糊化過程に
おいて、澱粉懸濁液の粘度はある温度において急激に上
昇する。このような糊化過程においてアルコールを共存
させた場合、このアルコールが糊化に関与し、澱粉粒子
、水、及びアルコールω、相互作用の結果として粘度変
化特性が変化するものと考えられる。
また、澱粉の種類によってアルコール添加の影響が異な
ゐのは、澱粉粒子の構造の差(例えば、生馬鈴薯澱粉の
新案消化性はその他の澱粉と比べて著しく低いが、これ
は澱粉粒子の表面構造などの差によるものと考えられて
いる)によることが考えら終る。
なお、前記の糊化過程において澱粉懸濁液の粘度が上昇
し始める温度を、この明細書においては「粘度上昇温度
」と称し、糊化過程を特徴付ける指標の1つとして用い
る。
(具体的な態様の説明) 本発明において生澱粉原料とは糊化に至る加熱処理が未
だ施こされていないすべての種類の澱粉及び澱粉含有物
を意味し、例えばトウモロコシ、馬鈴薯、せ薯、小麦、
タピオカ、モチトクモaコシ、米、モチ米等圧由来する
精製青粉、及び穀粉、穀粒のごとき澱粉含有物を意味す
る。
本発明の方法において使用することができるアルコール
としては、例えばメタノール、エタノール、グロA?ノ
ール類、!タノール類、ペンタノール類、−(ブタノー
ル類、ヘキサノール類、オクタツール類等を挙げること
ができる。
この発明を実施する場合の1つの態様においては、例え
ば、澱粉糊化物の使用目的に依存してまず澱粉原料の種
類、澱粉濃度及び目標とする粘度を決定し、同時に使用
し得るアルコール類の種類の範囲を決定する。例えば、
できるだけ高濃度の澱粉糊化物を必要とするがその取扱
を容易にするために粘度をできるだけ低くすることが要
求される場合がある。他方、澱粉糊化物を増粘剤として
使用する場合には、できるだけ低い澱粉濃度において高
い粘度を達成することによって原料コストを低減するこ
とが要求されよう。
次に、上に決定された澱粉の種類及び澱粉濃度において
所望の粘度を達成するために、許容される範囲内でアル
コールの種類を選択し、その・1度、及び糊化温度を決
定する。
粘度上昇温度及び糊化後の粘度に対するアルコールの影
響は澱粉原料の種類により異るが、前記のアルコールの
種類、その濃度等の可変因子は極めて簡単な実験により
容易に決定することができる。例えば所定の種類の澱粉
原料を、ある特定の種類のアルコールを所定の濃度で含
有する水溶液に懸濁する。次にこの懸濁液の温度と粘度
との関係を、例えばアミログラフにより求める。この試
験を種々のアルコール及びその濃度について行うことに
よって、糊化条件を決定することができ°る。
次に上記の実験の結果の1例を示す。
アルコールの種類について記載すれば、メタノール、エ
タノール、n−、eロノノール、n−2タノール、n−
ペンタノール、n−ヘキサノール、及びn−オクタツー
ルはいずれもトウモロコシ澱粉の粘度上昇温度を低下さ
せた。但し、この温度低下の度合はアルコールの種類に
よって異り、この度合の大きい順にならべるとn−エタ
ノール、n−4ンタノール、n−デロノ?)−ル、n−
ヘキサノール、エタノール、n−オクタツール、メタノ
ールであった。糊化後の粘度はアルコールの鎖長が長く
なるに従って高くなる傾向を示した。
次にl役粉原料の種gについて見ると、アルコールとし
てエタノール金使用した場合、トウモロコシ骨粉及び小
麦澱粉では粘度上昇温度は低下し、最終粘度は上昇の傾
向を示した。せ薯漕号、タピオカ増粉及びモチトウモロ
コシ骨粉では粘度上昇温度、澱粉糊化物の冷却時の粘度
ともに低下の傾向を示した。
また、馬鈴薯澱粉では、粘度上昇温度は上昇し、澱粉糊
化物の冷却時の粘度は低下の傾向を示した。
上記のようにして糊化条件が決定されれば、この条件に
従って、常用の澱粉糊化法により考粉瑚化処理を実施す
る。例えば澱粉Jg、科を所望濃度になるように水に懸
濁し、この懸濁液に、所定濃度になるようにアルコール
を添加する。又は、あらかじめ所定濃度のアルコール水
溶液を調製し、これに、fI粉原料’kM濁する。次に
、このようにして調製した澱粉懸濁液を常用手段にょシ
この懸濁液の粘度上昇温度より高い所定の温度まで加熱
し、必要があれば一定時間温度を保持し、所望によりこ
れを冷却する。
初期アルコール濃度は、澱粉原料の種類、調製しようと
する澱粉糊化物の用途、使用するアルコールの種類等に
より異るが、例えば0.1M〜5.0Mの濃度の範囲内
とする。
このようKして調製された澱粉糊化物は特定の形状に成
形して最終製品とすることもでき、又中間工業原料とし
て使用することもできる。
(発明の効果) 従来技術の澱粉糊化方法においては、所定の粘度の澱粉
糊化物を調製するためには第10図に示すごとく一定の
澱粉濃度を選択する必要があったが、本発明の方法によ
れば広範囲に選択し得る所望の澱粉濃度と広範囲に選択
し得る所望の粘度とを同時に有する澱粉糊化物を調製す
ることができる。従って例えば、澱粉糊化物を食品等の
増粘剤として使用する場合のごとく、高い粘度を必要と
するが高い澱粉濃度全必要としない場合には、澱粉糊化
物の粘度を上昇せしめる条件を選択することによって澱
粉原料の使用量全低減することができる。また逆に、食
品等VC澱粉のボディー感を付与する必要があるが、粘
度を高くすることが好ましくない場合には、澱粉糊化物
の粘度を低下せしめる条件を選択することにより目的を
達成することができる。
また、本発明の方法において使用する添加物はアルコー
ルであるから揮発性を有し、低沸点アルコールであれば
糊化のための加熱の過程において自然に揮発除去され、
また高沸点アルコールであれば常用の揮発操作により除
去することができるから、不所望の添加物を実質上含有
しない澱粉糊化物を調製することができる。これとは逆
に、アルコールを高濃度で使用し、且つアルコールカf
4発しにくい条件下で、例えば密閉容器中で1胡化処理
を実施すれば澱粉糊化物中にアルコールti留せしめる
こともでき、この場合にはある程度の防腐効果も期待で
きる。
さらに、アルコールの種類及び濃度を選択することKよ
って粘度上昇温度を低下せしめることができるから、ア
ルコールを添加しない場合より低い温度において常粉瑚
化物を調製することができる。従って、エネルギーを節
約することができる。
また、フレーバー等有用成分の熱による蒸散、有用微量
成分の熱変性等、糊化処理中に熱により生ずる不所望の
効果をある程度抑制することができる。
また、アルコールとしてエタノールを使用する場合には
、これを日本酒、みシん等の形で添加することにより、
澱粉糊化物に香味を付与することができる。
実施例 以下にアミログラフ(HAAKE社製r Mo d e
 l A V −30)での測定結果を示す。アミログ
ラフの操作条件は175 CM/GRMのカートリッツ
を用い、40℃から毎分2.5℃で90℃まで昇温し、
5分間保持後、毎分2.5℃で30℃まで冷却した。回
転数は75 rpmとした。
例1゜ トウモロコシ残粉4.5係水懸濁を対照とし、脂肪族飽
和アルコール(メタノール、エタノール、n−プロツヤ
ノール、n−フタノール、n −”eフタノール、n−
ヘキサノール、n−オクタツール)各2モル4度のアル
コール溶液で、4.5%の懸濁液を調製し、加温、保持
、冷却した場合の粘度変化をアミログラフで測定した。
その結果を図1に示す。いずれのアルコールもトウモロ
コシ澱粉の粘度上昇温度を低下させた。その度合は、ア
ルコールの種類によって異なり、例えば、エタノールで
約29℃、エタノールで約6℃であった。温度低下の大
きさはエタノール、n−4ンタノール、n−プロツヤノ
ール、n−ヘキサノール、エタノール、n−オクタツー
ル、メタノールの順であった。
粘度はアルコールの鎖長が長くなるほど高くなる傾向を
示した。
例2゜ 1.2,3,4.5モル濃度のエタノール溶液でそれぞ
れトウモロコシ澱粉4.5%Id濁液′f、ril[し
、その粘度変化をアミログラフで測定した。その結果を
図2に示す。いずれの濃度にあっても、粘度上昇開始温
度を低下させ、その度合は、2モル濃度で約6℃であっ
た。粘度が急激に上昇し、ピークに達した粘度を最高粘
度と称するが、2モル濃度、3モル濃度で約1.5倍と
なり、かつ、冷却時にあっても、いずれも安定な状態を
保っていた。ことK、3モル濃度の場合、冷却時の粘度
は約2倍を示した。濃度4,5モルにあっては、冷却時
の粘度は水懸濁液澱粉の場合よシも高い数値を示すが、
逐次低下の傾向を示した。
例3゜ 0.5,1.2モル濃度のエタノール溶液でそれぞれ小
麦澱粉6チ懸濁液を調整し、その粘度変化をアミログラ
フで測定した。その結果を図3に示す。いずれの濃度に
あっても、粘度上昇温度を低下させ、その度合は、1モ
ル濃度で約5℃であった。粘度も上昇した結果となった
例4゜ 粉砕した米の粉を用いて、0.25 、0.5モル濃度
のエタノール溶液で7%のt!!l@液を調製して測定
した結果を図4に示す。例3と同様な結果であったO 例5゜ 粉砕したモチ米粉を用いて、0.25 、0.5 、1
モル濃度のエタノール溶液で7%の懸濁液を調製して測
定した結果を図5に示す。粘度上昇温度については、顕
著な低下はみられないが、粘度は上昇し、特に1モル濃
度では、2倍以上の値を示した。
例6゜ 馬鈴Nr t4粉1.5チエタノール晋濁液の場合の結
果を図6に示す。粘度上昇温度は水懸澱液に比べて上昇
し、30℃冷却時の粘度は濃度0,5モルの場合で僅か
に上昇し、1,2.3モルと濃くなると水懸濁液の場合
よシも低下の傾向にあった。
例7゜ せ薯澱粉を用いて、0.5,1,2.3モル濃度のエタ
ノール浴液で4%の懸濁液として測定した結果を図7に
示す。
例8゜ モチトウモロコシ澱粉を用いて、0.5,1.2モル贋
度のエタノール溶液で3チの懸濁液として測定した結果
を図8に示す。
例9゜ タピオカ澱粉を用いて、0.5,1.2.3モル濃度の
エタノール溶液で3%の懸濁液として測定した結果を図
9に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、2M!度の各種のアルコールを含む4.5%
トウモロコシ澱粉懸濁液のアミログラムを示し;第2図
は、種々のモル濃度のエタノールを含む4.5%)ウモ
ロコシ澱粉懸濁液のアミログラへ全示し;第3図は、種
々の濃度のエタノールを含む6%小変澱粉懸濁液のアミ
ログラムであシ;第4図は、種々の濃度のエタノールを
含む7チ米粉懸濁液のアミログラへであシ;第5図は、
擁々の濃度のエタノールを含む7%モチ米粉懸濁液のア
ミログラへてあシ;第6図は、種々の濃度のエタノール
を含む1.5%馬鉤蓄澱粉懸導液のアミログラムであシ
;第7図は、種々の、ア一度のエタノールを含む4多甘
゛1呵1ツ粉懸濁液のアミコグラムであジ;第8図は、
種々の濃度のエタノールを含む3%モチトウモロコシ澱
粉晋濁液のアミログラへてあり:第9図は、種々の濃度
のエタノールを含む3%タピオカ+W扮懸濁液のアミロ
グラへであり;そして第10図は、アルコールを含まな
い種々の・1度のトウモロコシ澱粉懸濁液のアミコグラ
ムである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、生澱粉原料をアルコール含有水性液中で粘度上昇温
    度より高温に加熱し、そして所望により冷却することを
    特徴とする澱粉糊化物の調製方法。 2、アルコールがC_1〜C_8脂肪族アルコールから
    成る群から選ばれる特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP20551284A 1984-10-02 1984-10-02 澱粉糊化物の調製方法 Granted JPS6185401A (ja)

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JPS6185401A true JPS6185401A (ja) 1986-05-01
JPH0550521B2 JPH0550521B2 (ja) 1993-07-29

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020534378A (ja) * 2017-06-26 2020-11-26 テイト アンド ライル イングリーディエンツ アメリカス エルエルシーTate & Lyle Ingredients Americas LLC 高い加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020534378A (ja) * 2017-06-26 2020-11-26 テイト アンド ライル イングリーディエンツ アメリカス エルエルシーTate & Lyle Ingredients Americas LLC 高い加工耐性を有するアルファ化澱粉、ならびにその製造及び使用方法

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