JPS6173850A - 溶接割れ抵抗性の高いNi−Cu合金 - Google Patents
溶接割れ抵抗性の高いNi−Cu合金Info
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- JPS6173850A JPS6173850A JP19371784A JP19371784A JPS6173850A JP S6173850 A JPS6173850 A JP S6173850A JP 19371784 A JP19371784 A JP 19371784A JP 19371784 A JP19371784 A JP 19371784A JP S6173850 A JPS6173850 A JP S6173850A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は、優れた耐食・耐酸性、加工性、高温強度を
有することはもちろんのこと、特に、溶接時の熱影響部
に生じがちなis温割れに対する抵抗性が極めて大きい
Ni−Cu合金に関するものである。
有することはもちろんのこと、特に、溶接時の熱影響部
に生じがちなis温割れに対する抵抗性が極めて大きい
Ni−Cu合金に関するものである。
近年、化学工業プラント、海水利用設備、或いは石油精
製用機器類等を始めとして、各種工業設備における高性
能化指向は加速の度合を一層増しており、適用される金
属素材に対する性能要求も゛苛酷°′と表現できるほど
に厳しくなってきている。
製用機器類等を始めとして、各種工業設備における高性
能化指向は加速の度合を一層増しており、適用される金
属素材に対する性能要求も゛苛酷°′と表現できるほど
に厳しくなってきている。
中でも、海水淡水化等の海水用機器、化学工業用耐酸耐
食機器、石油精製用機器、又は紙・パルプ工業用耐食機
器等の使用環境は通常のステンレス鋼等では対処しきれ
ないほどに厳しくなってきており、より優れた耐食性や
強度、更に加工性を備えた素材選択の必要が叫ばれてい
た。
食機器、石油精製用機器、又は紙・パルプ工業用耐食機
器等の使用環境は通常のステンレス鋼等では対処しきれ
ないほどに厳しくなってきており、より優れた耐食性や
強度、更に加工性を備えた素材選択の必要が叫ばれてい
た。
〈従来技術及びその問題点〉
上記のような状況から、最近では、前記各設備を中心に
JIS NCuP相当(7)Ni :63〜70巾
吊%程度を含有するNi−Cu合金が多用されるように
なってきた。
JIS NCuP相当(7)Ni :63〜70巾
吊%程度を含有するNi−Cu合金が多用されるように
なってきた。
このJIS NCuP相当材(゛モネルメタル°。
として知られている)は、
a)耐内水性が優れている、
b)塩化物による孔α、隙間1満食、応力腐食^11れ
に対して強い低抗性を示す、 C)耐酸性に優れ、特に弗酸や弗素ガスに対して強い低
抗性を有する、 d) 耐アルカリ性に優れ、苛性ソーダ70%までは完
全な耐食性を維持する、 e)延性が大きく、加工性や切削性が良好である、 「)強度、特に高温強度が高い、 等の諸特性を具備しており、苛酷な腐食環境中で優れた
性能を発揮することから今後一層の需要増が見込まれる
ものではあったが、一方で、使用実績の増大にともない
、その溶接性にやや難点のあることが指摘されるように
もなっていた。つまり、溶接施工の際、その熱影響部に
高温割れを生じる頻度が比較的高いことが問題視される
ようになってきたのである。
に対して強い低抗性を示す、 C)耐酸性に優れ、特に弗酸や弗素ガスに対して強い低
抗性を有する、 d) 耐アルカリ性に優れ、苛性ソーダ70%までは完
全な耐食性を維持する、 e)延性が大きく、加工性や切削性が良好である、 「)強度、特に高温強度が高い、 等の諸特性を具備しており、苛酷な腐食環境中で優れた
性能を発揮することから今後一層の需要増が見込まれる
ものではあったが、一方で、使用実績の増大にともない
、その溶接性にやや難点のあることが指摘されるように
もなっていた。つまり、溶接施工の際、その熱影響部に
高温割れを生じる頻度が比較的高いことが問題視される
ようになってきたのである。
〈問題点を解決するための手段〉
このようなことから、本発明者等は、前記Ni−Cu合
金における溶接熱影響部のυ1れ発生原因を究明づると
ともに、優れた耐食・耐酸性、強度、加工性並びに溶接
性等を有していて、化学工業プラントや海水利用設備等
に適用して十分に満足し得る金属材料を提供すべく、様
々な観点からの研究を重ねた結果、以下に示される如き
知見を得るに至ったのである。即ち、 (ア)通常、この種のNi−CLI合金は、合金溶製時
の脱酸剤としての添加やスクラップ等からの混入等が原
因で、0.05%前後(多い場合は0.08%程度)の
Mgを不純物として含むが、Ni−Cu合金における溶
接熱影響部割れの原因はこのMgにあること。
金における溶接熱影響部のυ1れ発生原因を究明づると
ともに、優れた耐食・耐酸性、強度、加工性並びに溶接
性等を有していて、化学工業プラントや海水利用設備等
に適用して十分に満足し得る金属材料を提供すべく、様
々な観点からの研究を重ねた結果、以下に示される如き
知見を得るに至ったのである。即ち、 (ア)通常、この種のNi−CLI合金は、合金溶製時
の脱酸剤としての添加やスクラップ等からの混入等が原
因で、0.05%前後(多い場合は0.08%程度)の
Mgを不純物として含むが、Ni−Cu合金における溶
接熱影響部割れの原因はこのMgにあること。
つまり、Ni−C+J合金に溶接を施すと、その際の溶
接熱により、前記Mgは合金構成成分たるCLI及びN
iと結合して熱影響部の結晶粒界にM(1−Cu系又は
M(] −Cu−Ni系の低融点物質を生成することと
なる。従って、結晶粒界の局部的溶融が起こり、凝固の
際の収縮応力によって該部分が開口し割れに至ること。
接熱により、前記Mgは合金構成成分たるCLI及びN
iと結合して熱影響部の結晶粒界にM(1−Cu系又は
M(] −Cu−Ni系の低融点物質を生成することと
なる。従って、結晶粒界の局部的溶融が起こり、凝固の
際の収縮応力によって該部分が開口し割れに至ること。
なお、第2図は、このようなM(]−C1l系又はMg
−Cu−Ni系低融点物質に起因して生じたところの、
66Ni−32Cu合金の溶接熱影響部に生じた割れを
示す顕微鏡組織写真図(倍率:100倍)である。
−Cu−Ni系低融点物質に起因して生じたところの、
66Ni−32Cu合金の溶接熱影響部に生じた割れを
示す顕微鏡組織写真図(倍率:100倍)である。
(イ) しかしながら、Ni−CLI合金中のfvl含
有吊を特に0.04%(以下、合金の成分割合は重量ヰ
準で表わすこととする)以下の値に調整すると、溶接熱
影響部の結晶粒界におG−する面記Mq−C:u系又は
Mg−Cu−Ni系低融点物質の生成が抑制され、高温
割れ感受性(よ実用F問題を生じない程度にまで軽減さ
れること。
有吊を特に0.04%(以下、合金の成分割合は重量ヰ
準で表わすこととする)以下の値に調整すると、溶接熱
影響部の結晶粒界におG−する面記Mq−C:u系又は
Mg−Cu−Ni系低融点物質の生成が抑制され、高温
割れ感受性(よ実用F問題を生じない程度にまで軽減さ
れること。
(つ) 従って、Ni−Cu合金の化学成分組成を従来
のJIS NCuP材相当に調整づるとともに、該合
金中のM9含有吊を0.04%以下に抑制すると、先に
述べたようなJIS NCuP相当材の特性をそのま
ま備え、かつ溶接熱影響部の高温割れを殆んど生じるこ
とのない高耐食性高強度材が得られること。
のJIS NCuP材相当に調整づるとともに、該合
金中のM9含有吊を0.04%以下に抑制すると、先に
述べたようなJIS NCuP相当材の特性をそのま
ま備え、かつ溶接熱影響部の高温割れを殆んど生じるこ
とのない高耐食性高強度材が得られること。
この発明は、従来は顧みられることもなかった゛Ni−
CLI合金中のfvl+J”と溶接熱影響部割温割れ現
象との関係を明らかにした上記知見事項に基づいてなさ
れたものであり、 Ni−Cu合金を、 C:0.30%以下、3i:0.50%以下。
CLI合金中のfvl+J”と溶接熱影響部割温割れ現
象との関係を明らかにした上記知見事項に基づいてなさ
れたものであり、 Ni−Cu合金を、 C:0.30%以下、3i:0.50%以下。
Mn:2%以−F、 Cu : 28.0〜34
.0%。
.0%。
Fe : 2.5%以下
を含有するとともに、残部がNi及び不可避的不純物か
ら成り、かつ前記不可避的不純物中のMfJ及びSの含
有量が、それぞれ、 Mリ : 0.04%以下。
ら成り、かつ前記不可避的不純物中のMfJ及びSの含
有量が、それぞれ、 Mリ : 0.04%以下。
3:0.02%以下
に抑えられた成分組成に構成することで、浸れた耐食・
耐酸性、強度、加工性はもちろんのこと、特に、高い溶
接割れ低抗性をも具備せしめた貞に特徴を有するもので
ある。
耐酸性、強度、加工性はもちろんのこと、特に、高い溶
接割れ低抗性をも具備せしめた貞に特徴を有するもので
ある。
次いで、この発明のNi−Cu合金において、組成成分
の含有割合を上記の如くに数値限定した理由を説明する
。
の含有割合を上記の如くに数値限定した理由を説明する
。
(a) C
C成分には、合金溶湯の脱酸作用や合金の強度上昇作用
があるので、合金成分として好ましい元素であるが、0
.30%を越えて含有さけると結晶粒界に析出して加工
性の劣化を招くようになることから、C含有量は0.3
0%以下と定めた。
があるので、合金成分として好ましい元素であるが、0
.30%を越えて含有さけると結晶粒界に析出して加工
性の劣化を招くようになることから、C含有量は0.3
0%以下と定めた。
なお、微量のC含有量であっても上記作用にそれなりの
効果が得られるが、好ましくは、0.05%以上の割合
でCを含有させるのが良い。
効果が得られるが、好ましくは、0.05%以上の割合
でCを含有させるのが良い。
(b)St、及びMn
これらの成分は、それぞれ、合金溶湯の脱酸剤として有
効に作用するものであるが、3i含有量が050%を、
そして1yln含有通が2%を越えると、合金の延性が
極端に低下することから、Si含有量は0.50%以下
と、また1yln含有争は2%以下と、それぞれ定めた
。
効に作用するものであるが、3i含有量が050%を、
そして1yln含有通が2%を越えると、合金の延性が
極端に低下することから、Si含有量は0.50%以下
と、また1yln含有争は2%以下と、それぞれ定めた
。
なお、これらの含有量(脱酸列間)が痕跡程度にしかな
らなかったとしても、十分な脱酸効果が得られることは
もちろんである。
らなかったとしても、十分な脱酸効果が得られることは
もちろんである。
(C) CLI
Cu成分には、Niに固溶して耐食性を向上させる作用
があるが、その含有量が28.0%未満では非酸化性酸
に対する合金の耐食性が十分でなく、一方、34.0%
を越えてCuを含有させると強度低下を来たすことから
、Cu含有聞は28.0〜34,0%と定めた。
があるが、その含有量が28.0%未満では非酸化性酸
に対する合金の耐食性が十分でなく、一方、34.0%
を越えてCuを含有させると強度低下を来たすことから
、Cu含有聞は28.0〜34,0%と定めた。
(d) Fe
Fe成分にも合金の耐食性を向上させる作用があり、合
金元素として好ましいものであるが、2.5%を越えて
含有させると延性低下を招く恐れが出てくることから、
Fe含有量は2.5%以下と定めた。
金元素として好ましいものであるが、2.5%を越えて
含有させると延性低下を招く恐れが出てくることから、
Fe含有量は2.5%以下と定めた。
なお、Fe含有量が微量であってもそれなりの耐食性向
上効果は得られるが、好ましくは0.5%以上の含有量
を確保するのが良い。
上効果は得られるが、好ましくは0.5%以上の含有量
を確保するのが良い。
(e) Mg
先にも説明したように、通常のNi−Cu合金には多量
のMIJの湿入を避けることは困難であるが、Ni−C
LI合金中にMIJが含有されていると溶接加熱時にM
g−Cl系又はMCI −Cu −Ni系の低融点物質
を生成し、溶接熱影響部の高温割れを誘発することとな
るので、Mg含有量は極力低減するのが好ましい。しか
しながら、合金中のMCI含有猪が0.04%以下であ
れば、実用1殆んど問題を生じない程度に溶接熱影響部
割れ感受性が低下することから、不純物元素であるM(
l含有量を0.04%以下と定めた。
のMIJの湿入を避けることは困難であるが、Ni−C
LI合金中にMIJが含有されていると溶接加熱時にM
g−Cl系又はMCI −Cu −Ni系の低融点物質
を生成し、溶接熱影響部の高温割れを誘発することとな
るので、Mg含有量は極力低減するのが好ましい。しか
しながら、合金中のMCI含有猪が0.04%以下であ
れば、実用1殆んど問題を生じない程度に溶接熱影響部
割れ感受性が低下することから、不純物元素であるM(
l含有量を0.04%以下と定めた。
さて、第1図は、66Ni−32Cu合金(C:0、0
46%、 3i : 0.29%、 Mn :
0.83%、P:o、oos%、 3 : 0.00
08%、 Cu :32.22%。
46%、 3i : 0.29%、 Mn :
0.83%、P:o、oos%、 3 : 0.00
08%、 Cu :32.22%。
Fe : 0.9t%、Ni及び他の不可避的不純物
:残り)中のM(l含有はを種々変化させたものについ
て実施した高温延性試験結果を示すものであるが、該第
1図からは、Mg含有量が増加すると高温延性試験にお
ける「強度がOとなる温度(NST)J及び[延性がO
となる温度(NOV)−が低下するとともに、[前記N
STに加熱後、冷却過程での延性が回復する温度(L、
BTR)Jも低くなり、脆性温度範囲の広くなることが
わかる。なお、高温延性試験は、所定成分組成に調整し
た10Ky鋳塊を熱間圧延し、焼鈍・酸洗して得た10
m厚の板材から直径8#の引張り試験片を採取し、これ
を用いて、加熱速度=180℃/sec 、引張り速度
: 33 rum/ secの条件で実施した。
:残り)中のM(l含有はを種々変化させたものについ
て実施した高温延性試験結果を示すものであるが、該第
1図からは、Mg含有量が増加すると高温延性試験にお
ける「強度がOとなる温度(NST)J及び[延性がO
となる温度(NOV)−が低下するとともに、[前記N
STに加熱後、冷却過程での延性が回復する温度(L、
BTR)Jも低くなり、脆性温度範囲の広くなることが
わかる。なお、高温延性試験は、所定成分組成に調整し
た10Ky鋳塊を熱間圧延し、焼鈍・酸洗して得た10
m厚の板材から直径8#の引張り試験片を採取し、これ
を用いて、加熱速度=180℃/sec 、引張り速度
: 33 rum/ secの条件で実施した。
また、第3図は、第1図の結果を得たのと同様の基本成
分組成を有する66Ni−320u合金において、その
M(l含有量を更に変化させて実施した円周隅肉拘束割
れ試験の結果を示すグラフであるが、この第3図からも
、Mg含有量を0.04%以下にすると溶接割れ(熱影
響部の割れ)が生じなくなることは明らかである。なお
、円周隅肉拘束割れ試験は、第4図に示される如く、ス
テンレス鋼(SUS304)製の50#I厚拘束板1上
に被試験材2(厚さ10喘×縦120mmX横120m
)を全周拘束溶接(3)シ、これに市販の゛モネル40
0”(商品名)製棒材4(厚さ30顛×直径50 tt
m )を、第1表に示す条件で円周隅肉溶接(5)シて
から、ダイチェックによりその熱影胃部の割れの有無を
確認すると言う方法で実施した。
分組成を有する66Ni−320u合金において、その
M(l含有量を更に変化させて実施した円周隅肉拘束割
れ試験の結果を示すグラフであるが、この第3図からも
、Mg含有量を0.04%以下にすると溶接割れ(熱影
響部の割れ)が生じなくなることは明らかである。なお
、円周隅肉拘束割れ試験は、第4図に示される如く、ス
テンレス鋼(SUS304)製の50#I厚拘束板1上
に被試験材2(厚さ10喘×縦120mmX横120m
)を全周拘束溶接(3)シ、これに市販の゛モネル40
0”(商品名)製棒材4(厚さ30顛×直径50 tt
m )を、第1表に示す条件で円周隅肉溶接(5)シて
から、ダイチェックによりその熱影胃部の割れの有無を
確認すると言う方法で実施した。
更に、円周隅肉拘束割れ試験の模、M(l含有量が0.
104%であって割れを生じた被試験材のX線分析を行
ったところ、溶接熱影響部粒界にMg−CLI系又はM
(1−Cu−Ni系の低融点物質が生成していることが
判明し、これが局部的゛に溶融して凝固収縮応力により
割れを惹起したことが確認された。
104%であって割れを生じた被試験材のX線分析を行
ったところ、溶接熱影響部粒界にMg−CLI系又はM
(1−Cu−Ni系の低融点物質が生成していることが
判明し、これが局部的゛に溶融して凝固収縮応力により
割れを惹起したことが確認された。
第 1 表
fr) S
Sも不可避的不純物としてN i G II合合金へ
浸入する元素であり、その含有量は低いほど好ましいも
のであるが、002%を越えて含有されると熱間加工性
の劣化が極めて著しくなることから、S含有量を0.0
2%以下と定めた。
浸入する元素であり、その含有量は低いほど好ましいも
のであるが、002%を越えて含有されると熱間加工性
の劣化が極めて著しくなることから、S含有量を0.0
2%以下と定めた。
上述のように、この発明のNi−Cu合金にJ3ける最
も大きな特徴の1つは、その不可避的不純物中のMCI
含有壜を特に0.04%以下に低減することで溶接時の
Mg−Cu系又はMg−Cu −Ni系低融点物質の生
成を抑制し、溶接割れ抵抗性を高めた点にあるが、Ni
−Cu合金中のMg含有量を低減する手段としては、M
O脱酸の回避や、溶解原料の厳選、或いは溶解過程にお
ける酸化ニッケル(Ni O)添加による酸化精練等を
採用することができる。
も大きな特徴の1つは、その不可避的不純物中のMCI
含有壜を特に0.04%以下に低減することで溶接時の
Mg−Cu系又はMg−Cu −Ni系低融点物質の生
成を抑制し、溶接割れ抵抗性を高めた点にあるが、Ni
−Cu合金中のMg含有量を低減する手段としては、M
O脱酸の回避や、溶解原料の厳選、或いは溶解過程にお
ける酸化ニッケル(Ni O)添加による酸化精練等を
採用することができる。
次に、この発明を実施例により比較例と対比しながら説
明するが、該実MPAによってこの発明の技術的範囲が
制限されるものでないことは言うまでもない。
明するが、該実MPAによってこの発明の技術的範囲が
制限されるものでないことは言うまでもない。
〈実施例〉
まず、真空溶解法によって第2表に示される如き成分組
成のNi−Cu合金を溶製した。
成のNi−Cu合金を溶製した。
続いて、これらの鋳塊を熱間圧延し、焼鈍並びに酸洗を
施して101rvR厚の板材とした。
施して101rvR厚の板材とした。
更に、該板材から、縦=120姻、横:120mm 、
厚さ:10#の試験材を切り出し、第3図に示される結
果を得たのと同じ条件で円周隅肉拘束割れ試験を実施し
て、その溶接熱影響部の割れ発生状況をダイチェックに
よって調査した。
厚さ:10#の試験材を切り出し、第3図に示される結
果を得たのと同じ条件で円周隅肉拘束割れ試験を実施し
て、その溶接熱影響部の割れ発生状況をダイチェックに
よって調査した。
得られた調査結果も、同じく第2表に併せて示した。
第2表に示される結果からも、本発明合金はいずれも溶
接熱影響部に割れを発生しておらず、極めて優れた溶接
割れ抵抗性を示すのに対して、Mg含有量が0.04%
を越える比較合金では割れの発生が認められ、溶接割れ
抵抗性の劣っていることが明らかである。
接熱影響部に割れを発生しておらず、極めて優れた溶接
割れ抵抗性を示すのに対して、Mg含有量が0.04%
を越える比較合金では割れの発生が認められ、溶接割れ
抵抗性の劣っていることが明らかである。
なお、実施例における本発明合金は、いずれも、JlS
NCuP相当材と同様に優れた耐食・耐酸性、強度
、並びに加工性を兼備していることも確認された。
NCuP相当材と同様に優れた耐食・耐酸性、強度
、並びに加工性を兼備していることも確認された。
く総括的な効果〉
以上説明したように、この発明によれば、溶接性、耐食
・耐酸性、強度並びに加工性が共に極めて優れたNi−
Cu合金を、格別に困難な手段や特殊元素の添加等を要
することなく実現でき、化学工業プラントや海水利用設
備等の性能を更に向上し、その信頼性を一層高めること
が可能となるなど、産業上極めて有用な効果がもたらさ
れるのである。
・耐酸性、強度並びに加工性が共に極めて優れたNi−
Cu合金を、格別に困難な手段や特殊元素の添加等を要
することなく実現でき、化学工業プラントや海水利用設
備等の性能を更に向上し、その信頼性を一層高めること
が可能となるなど、産業上極めて有用な効果がもたらさ
れるのである。
第1図は、各種Mg含有聞の66Ni −32CLI合
金についての高温延性試験結果を示すグラフ、 第2図は、M(]を含有する66Ni −32Cu合金
の溶接熱影響部に生じた割れを示す顕微鏡組織写真図。 第3図は、各種Mg含有聞の66Ni −32Cu合金
についCの円周隅肉拘束割れ試験結果を示すグラフ、 第4図は、円周隅肉拘束割れ試験における試験材組立て
手段を示す概略説明図である。 図面において、 1・・・拘束板、 2・・・被試験材。 3・・・全周拘束溶接部。 4・・・市販の゛モネル400”(商品名)製棒材。 5・・・円周隅肉溶接部。 出願人 日本ステンレス株式会社 代理人 富 1)和 夫 ほか1名 第1図 Mq4有1tit:”/、1 第2図 X+00 M9含有量(!量覗)
金についての高温延性試験結果を示すグラフ、 第2図は、M(]を含有する66Ni −32Cu合金
の溶接熱影響部に生じた割れを示す顕微鏡組織写真図。 第3図は、各種Mg含有聞の66Ni −32Cu合金
についCの円周隅肉拘束割れ試験結果を示すグラフ、 第4図は、円周隅肉拘束割れ試験における試験材組立て
手段を示す概略説明図である。 図面において、 1・・・拘束板、 2・・・被試験材。 3・・・全周拘束溶接部。 4・・・市販の゛モネル400”(商品名)製棒材。 5・・・円周隅肉溶接部。 出願人 日本ステンレス株式会社 代理人 富 1)和 夫 ほか1名 第1図 Mq4有1tit:”/、1 第2図 X+00 M9含有量(!量覗)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量割合にて、 C:0.30%以下、Si:0.50%以下、Mn:2
%以下、Cu:28.0〜34.0%、Fe:2.5%
以下 を含有するとともに、残部がNi及び不可避的不純物か
ら成り、かつ前記不可避的不純物中のMg及びSの含有
量が、それぞれ、 Mg:0.04%以下、 S:0.02%以下 に抑えられた成分組成を有することを特徴とする溶接割
れ抵抗性の高いNi−Cu合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19371784A JPS6173850A (ja) | 1984-09-14 | 1984-09-14 | 溶接割れ抵抗性の高いNi−Cu合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19371784A JPS6173850A (ja) | 1984-09-14 | 1984-09-14 | 溶接割れ抵抗性の高いNi−Cu合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6173850A true JPS6173850A (ja) | 1986-04-16 |
Family
ID=16312617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19371784A Pending JPS6173850A (ja) | 1984-09-14 | 1984-09-14 | 溶接割れ抵抗性の高いNi−Cu合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6173850A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02119057A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-07 | Hitachi Ltd | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
JPH02132763A (ja) * | 1988-11-14 | 1990-05-22 | Hitachi Ltd | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
KR100256942B1 (ko) * | 1997-09-20 | 2000-05-15 | 김창국 | 니켈-구리합금 조성물 |
-
1984
- 1984-09-14 JP JP19371784A patent/JPS6173850A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02119057A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-07 | Hitachi Ltd | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
JPH02132763A (ja) * | 1988-11-14 | 1990-05-22 | Hitachi Ltd | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
KR100256942B1 (ko) * | 1997-09-20 | 2000-05-15 | 김창국 | 니켈-구리합금 조성물 |
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