JPS6161075B2

JPS6161075B2 -

Info

Publication number: JPS6161075B2
Application number: JP52090134A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Kawasumi
Original assignee: Suwa Seikosha KK
Current assignee: Suwa Seikosha KK
Priority date: 1977-07-27
Filing date: 1977-07-27
Publication date: 1986-12-24
Also published as: JPS5424673A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、小型電子腕時計に関するものであ
る。近年、精度の良さ、高い信頼性を背景に電子
時計、特に水晶腕時計の普及は目覚ましいものが
ある。しかしながら、小型化が難しく、デザイン
面、製造面、アフターサービス面、更には時計体
の品位の面ではもう一歩の感があつた。本発明は
かかる不具合点の解決により、より完成度の高い
電子腕時計を提供しようとしたものである。以
下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明の実施例を示す電子腕時計の
表側外観図である。ここで全体のレイアウトを説
明すると、１は輪列ブロツク、２は変換器を構成
するコイル、３は電池、４は回路ブロツクであ
る。巻真５と輪列ブロツク１、コイルとはほぼ直
線状に位置している。電池３は巻真５と輪列ブロ
ツクを結ぶ線と90゜方向のスペースに配置されて
いる。回路ブロツクは、水晶振動子６、MOSIC
７、トリマコンデンサー８、コンデンサチツプ
９、抵抗チツプ１０とから構成される。これらの
回路素子は、それぞれトリマコンデンサー８は、
巻真５と電池３との間のスペースに、水晶振動子
をはじめ他の回路素子は、巻真・輪列ブロツクを
挾んでトリマコンデンサー・電池とは反対側にレ
イアウトされている。時計体自身の厚みを減らす
ためには、輪列・変換器・回路のそれぞれを互い
に重ねることなく配置し、しかも、個々のサイズ
の大きい回路素子は、各々を重ならないよう配置
されることが要求される。従つて、構成部品の大
きさ、接続端子の位置、接続・固着手段を総合的
に評価すると、第１図に示し説明したレイアウト
が最も効率が良い。第２図以下に更に細部を詳細
に説明する。

第２図は、本発明の機能を説明する組立平面
図、第３図は、輪列ブロツクの組立断面、第４
図・第５図は、回路ブロツクとコイルとの関係を
示す組立断面図である。輪列は本中三針構造であ
り、二番車１２は、地板１３に設けた柄穴に立て
られ、二番受１４で支持される。二番受はピン１
５、ネジピン１６で案内され、ネジ２６によつて
締着される。１７が三番車、１８が四番車、１９
が五番車、２０は変換器であるステツプモーター
のローターであり、それぞれ三番受２１により支
持される。ステツプモーターは、ローター２０、
ステーター２２、コイル２から構成され、コイル
は、磁心２３、コイルリード基板２４とコイル線
２５から構成されている。ローター２０は、ロー
ターカナ２７、ローター磁石２８、ローター座２
９から成り、組立時には、ステーテー２２に打込
まれたステーターブツシユ３０とローター座２９
とによつて、ローター磁石がステーターと引き合
つて倒れることを防止し組立性を良くしている。
ステーターブツシユは、黄銅等の非磁性材料を使
用している。三番車、五番車についても組立性を
良くするための工夫がなされている。三番車につ
いては、三番カナと二番受１４に設けた逃げ穴１
４ａとの隙間を最小限に押え、五番車について
は、二番受の外形の一部１４ｂと、ステーターの
外形の一部２２ａとがそれぞれ五番カナとの隙間
を押え傾きを防止し、組立性を良くしている。３
１は筒カナ、３２は筒車である。（第３図に示
す）３３は、リセツトレバーで、リセツトレバー
の一端に打込まれたピン３４と巻真５の先端部５
ａと係合し、巻真の引き出し・押し込みによつて
作動する。巻真を引き出すと、先端部５ａとピン
３４との係合が外れ、リセツトレバーの３３ａと
係合している規正レバー３５を軸３６を中心に回
動させ、規正レバーの先端部３５ａ部と四番歯車
とを接触させることにより秒針を停止する。この
時、リセツトレバーの先端３３ｂが、回路ケース
１１に固着されているリセツトピン３７と接触
し、回路がリセツトされる。リセツトレバーは、
秒針停止時には必らずリセツトされるよう、関係
部品のバラツキが吸収できるよう３３ｂ部付近を
細くしバネ性を有している。リセツトレバーは、
３３ｃ部がメインバネとなつており、地板に打込
まれたピン３８と係合し、常に巻真に押しつけら
れている。

次に回路ブロツクを第２図・第４・第５図とに
よつて説明する。回路ブロツクの構成は先述した
とおり、回路ケース１１、水晶振動子６、
MOSIC７、トリマコンデンサー８、コンデンサ
ーチツプ９、抵抗チツプ１０とリードフレーム３
９とから構成される。リードフレーム３９は元々
は一体形成し、回路実装の段階で必要に応じて切
断していく。水晶振動子６は、回路ケース１１の
凹部にセツトし、端子６ａ，６ｂをリードフレー
ムに溶接・接続する。更にプラスチツクより成形
された水晶押工４０で回路ケースに押圧固着す
る。水晶押工４０は、回路ケースの成形ピン１１
ａ，１１ｂによつて、単独に或は、リードフレー
ムと共に熱カシメによつて固着する。回路ケー
ス、水晶押工が共にプラスチツクであるために、
水晶振動子は弾性をもつて固着支持されるため
に、耐衝撃性が向上する。MOSICは、ICチツプ
７ａとリードフレーム３９とを金線にて接続し、
樹脂封止後、リードフレームを回路ケースに熱カ
シメすることにより固着される。トリマコンデン
サー８は、トリマコンデンサーステーター８ａを
回路ケースの成形ピン１１ｃの熱カシメで回路ケ
ースに固着する。リードフレームは一端３９ａを
曲げてバネ性を持たせながらトリマコンデンサー
ステーターの固定電極と接続する。一方、可動電
極側は固定バネ８ｂの一端を回路ブロツクを地板
に組み込むことにより地板に接触させ、地板を介
して導通させる。このトリマコンデンサー固着手
段によれば、旧来の可動電極、固定電極それぞれ
にリード端子を具備したものに較べ、直接トリマ
コンデンサーステータを固着するため安定性が高
く、又、固定電極側にはリード端子は不要となる
利点がある。コンデンサーチツプ９は、回路ケー
ス１１の凹部１１ｄ部に装着し、リードフレーム
の３９ｂ，３９ｃ部で押圧支持する。更に、水晶
押工の一部４０ａがコンデンサーチツプの一部を
覆い、コンデンサーチツプの飛び出しを防いでい
る。これは、コンデンサーチツプを挿入する際に
は支障のない程度のものである。抵抗チツプも同
様に回路ケースの凹部１１ｅ部に装着、リードフ
レームの３９ｄ，３９ｅ部で押圧支持される。抵
抗チツプも又、水晶押工の一部４０ｂ部でチツプ
の抜け防止をしてる。以上の如く、回路素子の全
てと、リードフレームは回路ケースの地板側下面
に固着されているため、回路ブロツクの表面に
は、回路素子はひとつも存在せず、回路ケースに
よつて完全に保護された状態となつている。

変換器のコイルと回路との接合部を第２図、第
５図によつて説明する。磁心２３はステーター２
２の上面に載置される。磁心の上面にはコイルリ
ード基板２４が固着され、コイルリード基板上の
導体パターンの一端には、コイル線２５の端末処
理（半田付）がなされ、他の一端には回路ブロツ
クのリードフレームの３９ｆ，３９ｇが接触して
おり、回路信号をコイルに伝達している。コイル
線は非常に細いもので、特に端末部は取扱い上、
ピンセツト等で切断しやすいと言われていたが、
本実施例によれば、コイル端末部も回路ケース１
１で覆われており、その点も改良されている。コ
イル２とステーター２２とは、回路ブロツク４と
共にネジで締着される。４１はリード板でピン
４２によつて回路ケース１１に固着され、リード
フレームとは溶接により接合し、電池との導通経
路をなす。４３はリード板で地板１３にネジに
より締着され、電池の他の導通経路を構成する。
電池３は、回路ケースの凹部に挿入し、リード
板４１、リード板４３を介して回路に電気エネ
ルギーを伝達している。４４はシールド板Ａで２
カ所の突起部４４ａ，４４ｂが地板孔１３ａ，１
３ｂに挿入され回路ケース１１で上部を押えて固
着する。このシールド板Ａと地板裏面に固着した
シールド板Ｂ４６とを組み合せ、時計の耐磁性を
確保している。これによれば、旧来の時計体全体
をシールド枠で覆うものより、部品製造が容易
で、しかも、時計体の大きさに影響することな
く、シールド枠構造と同等の性能を得ることがで
きる。

以上説明したように、本発明の実施例によれば
輪列ブロツク、変換器を構成する部材の大部分
は、回路ブロツク、即ち回路ケースが覆つてお
り、全体を保護している点に特長を有する。又、
輪列・変換器のみならず、回路素子類も時計体の
表面に出ることがなく、取扱いを容易にしなが
ら、すつきりした品位の高い外観を提供してい
る。更に、回路ブロツクは、上面にネームプレー
ト４５を具備している。回路ケースの孔１１ｆ，
１１ｇにネームプレートの一部４５ａ，４５ｂを
差し込み固着したものである。４５ａ，４５ｂ部
は第２図・第４図に示す通りの形状を呈し、回路
ケースの孔には差し込み易く、抜け難くなつてい
る。しかし、意識的に抜こうとすれば、回路ケー
スが弾性のあるプラスチツクであるため抜くこと
も可能であり、繰り返しにも耐えられる。これ
は、回路ブロツクは全く同じで、ネームプレート
のみが変更可能となつているということで、仕様
が同じで仕向先によつてネームプレートの記載内
容のみが異なる場合には非常に便利である。

本発明は上述したとおり、輪列、変換器回路及
び電池のレイアウト、並びに回路ブロツクを構成
する回路素子のレイアウトを工夫することによ
り、薄くてスマートな時計体を提供し、更に回路
ブロツク（回路ケース）で他のブロツクの周囲を
覆うことによつてそれらを保護し、製造上、或
は、アフタサービス上での取扱いを容易にし、よ
り完成度の高い電子腕時計を提供可能にしたもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例を示す電子時計の表
側外観図、第２図は、本発明の組立平面図、第３
図は、本発明の輪列ブロツクの組立断面図、第４
図・第５図は、本発明の回路部を示す組立断面
図、１……輪列ブロツク、２……コイル、３……電
池、４……回路ブロツク、５……巻真、６……水
晶振動子、７……MOSIC、８……トリマコンデ
ンサー、９……コンデンサーチツプ、１０……抵
抗チツプ、１１……回路ケース、１２……二番
車、１３……地板、１４……二番受、１７……三
番車、１８……四番車、１９……五番車、２０…
…ローター、２１……三番受、２２……ステータ
ー、２３……磁心、２９……ローター座、３０…
…ステーターブツシユ、３３……リセツトレバ
ー、３５……規正レバー、３９……リードフレー
ム、４０……水晶押工、４１……リード板、４
３……リード板、４４……シールド板Ａ、４６
……シールド板Ｂ、４５……ネームプレート。

Claims

【特許請求の範囲】

１ステツプモータが永久磁石ロータと板状ステ
ータ及び駆動コイルから構成され、地板の中心部
に輪列部を設け、前記地板の周辺部に沿つて巻
真、電池、ステツプモータの駆動コイル及び
MOSICを互いに重ならないように配置して成る
と共に、前記MOSICはICチツプとリードフレー
ムを金線で接続した部分を樹脂封止して形成さ
れ、且つ前記リードフレームの樹脂製回路ケース
に固着される電子時計において、前記回路ケース
は実質的に前記輪列、電池及び駆動コイルと重な
らないように前記地板外周部に沿つて配置される
と共に、前記MOSICを境にして一方の側に水晶
振動子及びトリマコンデンサ等の電子部品を配置
し、他方の側に前記電池との接続部及び前記駆動
コイルとの接続部を設けて成り、且つ前記駆動コ
イルと前記輪列部の径方向間に配置された前記回
路ケースの一部分に電池マイナスリード板を固定
して成り、更に前記電池マイナスリードは前記板
状ステータと平面的に重なると共に、前記巻真と
平面的に重ならない位置に配置されたことを特徴
とする電子腕時計。