JPS6153691B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 光フアイバーは極めて細く、しかもその中を通
過する光の直径方向分布濃度は、中心程大きいの
で、光フアイバー同士をコネクターをもつて接続
する場合には、光の伝達損失を少くするため、両
光フアイバーの軸線同士を、高精度をもつて整合
させる必要があり、そのため、使用するコネクタ
ーは、高精度のものが要求される。

コネクターの材質としては、特別に機械的強度
を必要としないので、多量製産の容易な、軽量か
つ安価で、耐腐食性のプラスチツクの成型品が望
ましいが、光フアイバーの接続に使用しうるよう
な高精度の成形は、極めて困難であつた。

また、光フアイバーの結合は、現場作業を主と
するため、その結合に特別な治具を使用しない
で、高精度の結合を得られるものが望まれてい
る。

本発明は、光フアイバーの軸線同士の整理に必
要な光フアイバーの端部を支持する部材のみを、
高精度に成形し、この部材を、通常の精度をもつ
て成形した外装体内に浮かせるように内装して、
コネクターを結合させた時に、高精度部材同士を
自動的に調心させて、両光フアイバーの軸線同士
を整合させるようにした、プラスチツク製のコネ
クターに関するもので、以下添付の図面に基いて
具体的に説明する。

第１図において、Ａは雄型コネクター、Ｂは雌
型コネクター、１ａ，１ｂは光フアイバーで、両
コネクターＡ，Ｂは、プラスチツクを成型してな
る外装体２ａ，２ｂの、長方形をなす結合面の、
長手方向両端に連設した結合片３を、ビス４をも
つて締結して結合するようになつている。

第２図において、雄型コネクターＡの外装体２
ａには、互に平行をなす取付孔５ａ（他方の取付
孔は図示省略）が形成され、取付孔５ａの外端部
には、外方に向つて次第に拡径するテーパー孔６
ａ，６ｂが連設され、各テーパー孔６ａの内端に
は、内向環状溝７ａが形成されている。

取付孔５ａには、若干の間隙８ａを設け、外装
体２ａより長寸の外筒９ａが、一端を外装体２ａ
の遊端より突出させて内嵌されている。

外筒９ａの外面における上記内向環状溝７ａと
対向する個所には、外向環状溝１０ａが形成さ
れ、外筒９ａの結合端部内面には、内径が若干小
径となる係止段部１１ａが形成されている。

外筒９ａは、両環状溝７ａ，１０ａにはめ込ん
だ、たとえばＯリング１２のような弾性環をもつ
て、軸線方向と直径方向に若干遊動しうるよう
に、外装体２ａに対してフローテイングして装着
されている。

外筒９ａの結合端部１３ａには、短寸の結合筒
１４ａが、内嵌され、結合筒１４ａの外面中央に
形成した拡径段部１５ａは、外筒ａ内面の係止段
部１１ａに当接している。

結合筒１４ａの外端部は、外筒９ａより突出
し、同じく内端部の内径は、段部１５ａにおい
て、外端部より若干大径となつている。

結合筒１４ａは、膨張係数と経年変化の小さい
プラスチツクをもつて、外径と内径は、所定の寸
法に対し誤差数ミクロン、真円度５〜10ミクロ
ン、偏心度数ミクロンの高精度をもつて成形され
ている。

外筒９ａには、結合筒１４ａの他に、結合筒１
４ａの内端部と外径および内径の等しい、複数個
に分割された短寸の多数の内筒１６ａが内嵌され
ている。

上記光フアイバー１ａは、各内筒１６ａとの間
に、若干の間隙１７ａを設けて挿通され、結合筒
１４ａの外端部を弛みなく貫通して、端部が外方
に突出している。

上述のように、雄型コネクターＡにおいては、
小形の結合筒１４ａのみが、高精度に成形されて
いる。

雌型コネターＢにおける２ｂは、上記外装体２
ａと長さのみ異なる外装体で、取付孔５ｂの両端
には、テーパー孔６ｂと内向環状溝７ｂが設けら
れている。

取付孔５ａに内嵌された、外装体２ｂと等長か
つ上記外筒９ａと等径の外筒９ｂは、その外面両
端に形成した外向環状溝１０ｂと、上記内向環状
溝７ｂに、Ｏリング１２をはめ込むことにより、
若干遊動しうるように、外装体２ｂに対してフロ
ーテイングして装着されている。

外筒９ｂの結合端部（図面右端部）１３ｂに
は、短寸の結合筒１４ｂが内嵌され、それぞれに
形成した係止段部１１ｂと段部１５ｂが当接して
いる。

結合筒１４ｂの外端部は、外筒９ｂより、上記
結合筒１４ａの突出長と等長だけ凹入し、内径は
段部１５ｂにおいて、内端部が外端部より若干大
径となつている。

外筒９ｂの結合端部１３ｂの内径と、結合筒１
４ｂは、雄型コネクターＡにおけると同様、高精
度に成形されている。

外筒９ｂには、結合筒１４ｂの他に、上記内筒
１６ａと同様の内筒１６ｂが内嵌されている。

上記光フアイバー１ｂは、各内筒１６ｂとの間
に間隙１７ｂを設けて挿通され、結合筒１４ｂの
外端部に弛みなく挿通して、端面は、上記光フア
イバー１ａの突出長と等長だけ、結合筒１４ｂの
結合端面より凹入している。

上記構成の両コネクターＡ，Ｂを結合すると、
雄型コネクターＡの結合筒１４ａと光フアイバー
１ａの突出部が、それぞれ雌型コネクターＢの外
筒９ｂの結合端部１３ｂと、結合筒１４ｂ内に嵌
入して、両光フアイバー１ａ，１ｂの端部同士が
当接する。しかして、結合部が、上述のように高
精度に成形されているので、両光フアイバー１
ａ，１ｂの軸線は、精度よく整合する。

また、１組のコネクターＡ，Ｂをもつて、複数
本の光フアイバー１ａ，１ｂを結合する際、結合
部以外の個所の寸法誤差により、各結合筒１４
ａ，１４ｂの相対位置に、若干の狂いが生じて
も、外装体２ａ，２ｂ内を、それぞれの外筒９
ａ，９ｂが間隙８ａ，８ｂの許す範囲で遊動しう
るので、各光フアイバー１ａ，１ｂの結合になん
ら支障がない。

本発明のコネクターにおいては、小形部材であ
る両結合筒１４ａ，１４ｂと、外筒９ｂの結合端
部１３ｂの内面のみ、高精度に成形すればよく、
外筒９ｂにおいては、外面と内面の偏心度は、高
精度を必要としないので、プラスチツクによる成
形が容易で、安価に製作することができる。

また、両結合筒１４ａ，１４ｂと内筒１６ａ，
１６ｂが小形短寸で、光フアイバー１ａ，１ｂと
の間に、間隙１７ａ，１７ｂを設けてあるので、
長尺繊細な光フアイバー１ａ，１ｂの挿通が容易
である。

さらに、高精度の結合が要求される部分は、外
装体等の基部に対して相互にフローテイングされ
て、自動求心され、そのため治具の使用又は熟練
を要することなく、現場作業用に最適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明コネクターの正面図、第２図
は、第１図Ｘ―Ｘ線分解拡大断面図である。 Ａ……雄型コネクター、Ｂ……雌型コネクタ
ー、１ａ，１ｂ……光フアイバー、２ａ，２ｂ…
…外装体、３……結合片、４……ビス、５ａ，５
ｂ……取付孔、６ａ，６ｂ……テーパー孔、７
ａ，７ｂ……内向環状溝、８ａ，８ｂ……間隙、
９ａ，９ｂ……外筒、１０ａ，１０ｂ……外向環
状溝、１１ａ，１１ｂ……係止段部、１２……Ｏ
リング、１３ａ，１３ｂ……結合端部、１４ａ，
１４ｂ……結合筒、１５ａ，１５ｂ……段部、１
６ａ，１６ｂ……内筒、１７ａ，１７ｂ……間
隙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 適数の取付孔を形成した外装体と、取付孔に
   若干遊動可能に内設した外筒と、外筒の一端部に
   内嵌して、外端部が外筒より突出し、外径と内径
   の寸法真円度および偏心度を高精度に成形した外
   筒より短寸の結合筒と、結合筒と同軸をなして外
   筒に内嵌し、内径を結合筒の外端部の内径より若
   干大径とし、かつ複数個に分割された内筒とより
   なる雄型コネクターと、 雄型コネクターの取付孔と対向する個所に取付
   孔を形成した外装体と、この取付孔に若干遊動可
   能に内設され、一端部の内径の寸法と真円度を高
   精度に成形した外筒と、この外筒の一端部に内嵌
   して、外端が上記雄型コネクターにおける結合筒
   の突出長と等長だけ凹入し、外径と内径の寸法お
   よび真円度および偏心度を高精度に成形した外筒
   より短寸の結合筒と、結合筒と同軸をなして外筒
   に内嵌され、内径を結合筒の外端部の内径より若
   干大径とし、かつ複数個に分割せれた内筒とより
   なる雌型コネクターとをもつてなる光フアイバー
   用プラスチツク製コネクター。