JPS6153659B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、計測電極として役立つ、外側ホーロ
ー層を有するホーロー引きの管状鋼体より成り、
その中に標準電極が緊密に挿入され、その電解質
が電解隔膜（以下単に隔膜という）を経て計測液
体と連絡されている、特にPH計測に用いる液体イ
オン濃度決定用計測ゾンデに係るものである。

この種の公知の計測ゾンデ（ドイツ特許第
2133419号）の場合には、計測ゾンデを担持して
いる管状の鋼体が外側及び内側でホーロー引きさ
れ、標準電極を担持しているホーロー引きの棒状
鋼体を包囲し、その鋼体の下端が、両鋼体の隣接
したホーロー引き表面の間に隔膜を予め備えうる
ように拡大され、この隔膜を経て標準液体が計測
液体と連絡されるようになつている。この種の計
測ゾンデはガラス電極を有する公知の単桿計測チ
エーン（Einstabmessketten）と比べて機械的に
十分安定しており、従つて特に多大の負荷が生ず
る回転撹拌機を備えた化学装置に於けるPH値の計
測を可能にするという利点を有するものである。
それに反して、機械的強度の点で敏感なガラスよ
り成る単桿計測チエーンを挿入する場合、例えば
比較的高い流速を有する管路中に、又は高粘性の
液体又は固体混合物中に挿入する場合は、保護か
ご、防御板、又は鉄線格子のような特別の保護装
置を予め備えることがしばしば必要であり、この
ような保護装置にあつては表示が遅れ、計測値が
粗雑になり、極端な場合には、単桿計測チエーン
の機能が全く発揮されないこともある。しかし公
知のホーロー引きゾンデの短所は、機械的強度の
点で敏感な単桿計測チエーンを小さい直径にする
ために、例えば12mmのような小さい直径に形成す
ることはホーロー引き技術の理由からしてできな
いという点にある。

従つて本発明の課題は、一方では機械的に安定
した構造を可能とし、また他方では通常の単桿計
測チエーンの寸法と比敵しうるできるだけ小さい
実施形態を可能とし、このようにして製作費を減
少せしめることにより、この種の計測電極を幾重
にも挿入しうるように改良することである。この
課題は本発明により、冒頭に述べた種類の計測ゾ
ンデに於て特許請求の範囲１に記載の構成によつ
て解決されるものである。

公知の単桿計測チエーンに対する本発明の単桿
計測チエーンの特別の利点は、機械的安定性が高
く、しかもその標準電極は比較的安価で且つ容易
に管状鋼体より取り外して交換し得ること、或は
所望の場合にこれを他の電極、例えば酸化還元電
極（Redoxelektrode）を挿入することによつて
他の計測目的を達成しうることである。

それ故に、本発明の計測ゾンデはガラス電極よ
り成る単桿計測電極に代えうるばかりでなく、標
準電極が容易に交換できることにともなつて種々
の利用性があり、特に経費の節約が可能である。
これに対して、公知の単桿計測電極の場合は標準
電極の交換ができないために、これが弱つてしま
うと全計測チエーンの使用が不可能になる。本発
明の装置においてはさらに標準電極を盲プラグで
置換してもよく、この場合は別に一つの標準電極
が必要である。又この交換可能な電極を計測電極
とし、ホーロー引き電極を標準電極として用いる
こともできる。

以下本発明を添付図面に示す実施例について説
明する。

以下に述べられる実施例の場合は、管状の鋼体
１が予め備えられ、これはその外側及び内側の端
部領域に於て連続的に管状鋼体の周面上にホーロ
ー引きがなされており、右側の端部領域には、以
下更に詳述されているように、イオンに感じやす
いホーロー引き計測電極１９を担持している。管
状鋼体１中にはポリテトラフルオルエチレンより
成る中空円筒体２が挿入され、その中に電解質充
填物を含み、またその中には計測技術的にホーロ
ー電極と所望の方法で同調させた標準電極システ
ム１０が配置されている。例えば多孔性焼続セラ
ミツクより成る隔膜１１を含んでいるこの中空円
筒体２の端部はきのこ状頭部２１に形成され、そ
の頭部の下面が内側で単に端部領域２３に於ての
みホーロー引きされた管状鋼体１のホーロー引き
された周面２２に隣接している。中空円筒体２の
右側端部には、ホーロー引きされた端部領域２３
に対向して周囲溝が形成され、その中に緊塞され
たＯリング１２がはまつている。きのこ形頭部２
１の形成によつて、一方では標準電極システム１
０を含んでいるポリテトラフルオルエチレンより
成る中空円筒体２を簡単に引き出したり押し込ん
だりすることが可能となる。他方では、ホーロー
引きされた周面２２に隣接する頭部下面によつ
て、ホーロー引きされた鋼体１の特に衝突の危険
がある端部の補助的な保護が保証される。

管状鋼体１は、熱膨脹が極めて低く、ホーロー
引きが可能な鋼から成る。ホーロー引きの前に管
状鋼体の端部に沿う穿孔が、内側のホーロー引き
すべき端部領域に対応した間隔で行なわれ従つて
ホーロー引きの後に、円筒状の内室が管状鋼体の
長さに沿つて生じ、その中へポリテトラフルオル
エチレンから成る中空円筒体２をうまく導いて差
し込むことができる。

中空円筒体２の他端は、ポリテトラフルオルエ
チレンより成る閉鎖プラグ８によつて閉鎖され、
このプラグは中空円筒体２の円筒状内壁に対向し
て、Ｏリング９及びそれに対応する環状溝によつ
て緊塞されている。鋼体１のこの端部には金属製
ねじ挿入物５がねじ込まれ、その中へ接触ピン７
が押し込まれており、このピンは閉鎖プラグ８中
の差し込みブツシユに構成された接点１７と差し
込み結合の状態にある。

外側のホーロー層２０は計測電極１９として役
立つ領域を有し、この領域は導線１８を経てはん
だ接続部１６と連結している。導線１８はホーロ
ー層２０中に埋め込まれた白金バンドによつて構
成されている。

ホーロー引き管状鋼体１の最大外径は、図示の
実施例の場合には12.5mmであり、従つて慣用のガ
ラス電極の外径に相当する。先細になつている管
状鋼体１の左端上にかぶさつて、Ｏリング６によ
つて緊塞された緊塞スリーブ４が装着され、これ
に対し密閉キヤツプ３が隣接し、その前面にＯリ
ング１３がはまつている。密閉キヤツプ３及び緊
塞スリーブ４は、例えばガラス繊維で補強したポ
リテトラフルオルエチレンから実用的に構成され
ている。これらの緊塞スリーブ及び密閉キヤツプ
には一つの組込みプラグ１５及び一つのケーブル
がハンダ付けされている一つのねじ差込み口１４
が計測装置に電極を接続するために配置されてい
る。

この種の装置はまた、管状鋼体１の内部に同心
的に配置された標準電極が電気的に遮蔽され、該
電極の計測電極に対する電位差に関してはチエー
ンの零点（Kettennullpunkt）が予め与えられた
PH値の近くにあるように設計しうるという利点を
も提供する。特に零点はPH７に固定される、何と
なれば、それは実施に於てしばしば望まれるから
である。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明による計測ゾンデの縦方向断
面を示すものである。 図に於て、１……管状の鋼体、２……中空円筒
状物体、５……挿入物、７，１７……差込み接
続、１０……標準電極システム、１１……隔膜、
１９……計測電極、２１……きのこ形頭部、２３
……端部領域。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 計測電極として役立つ外側ホーロー層を有す
   るホーロー引きの管状鋼体より成り、その中に電
   解質溶液を含む標準電極が緊密に挿入され、その
   電解質が隔膜を経てイオンを含む計測液体と連絡
   されている。特にPH計測に用いる液体イオン濃度
   決定用計測ゾンデに於て、前記標準電極はポリテ
   トラフルオルエチレンのような電気的絶縁材料か
   ら成る交換可能に挿入された中空円筒体２の形の
   容器によつて構成され、該中空円筒体は電極シス
   テム１０及び隔膜１１を含むこと、前記管状鋼体
   １の内面は端部封鎖領域２３に於てのみホーロー
   引きされていること、及び該中空円筒体２の挿入
   端部が標準電極と管状鋼体とを接続するための接
   点１７を備えていることを特徴とする液体のイオ
   ン濃度決定用計測ゾンデ。 ２ 隔膜１１を含んでいる中空円筒体２の端部が
   きのこ形頭部２１として形成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の計測ゾン
   デ。 ３ 管状鋼体１中の金属製挿入物５と標準電極と
   の間に差込み接続７，１７が予め備えられている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２
   項に記載の計測ゾンデ。 ４ 管状鋼体１が、内側のホーロー引き端部領域
   ２３の長さに沿つて穿孔されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれ
   か一つに記載の計測ゾンデ。