JPS6152849B2 - - Google Patents

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JPS6152849B2
JPS6152849B2 JP4804479A JP4804479A JPS6152849B2 JP S6152849 B2 JPS6152849 B2 JP S6152849B2 JP 4804479 A JP4804479 A JP 4804479A JP 4804479 A JP4804479 A JP 4804479A JP S6152849 B2 JPS6152849 B2 JP S6152849B2
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JP
Japan
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polyoxymethylene
molecular weight
polymer
dioxepane
number average
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JP4804479A
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Kazuhiko Matsuzaki
Junzo Masamoto
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱的に安定なポリオキシメチレンの製
造法に関するものである。更に詳しくは数平均分
子量が10000以上であるポリオキシメチレンと
1・3−ジオキセパン
【式】とをルイ ス酸の存在下にて、有機媒体中で反応させ、熱安
定性、塩基安定性および機械的性質の優れた安定
化ポリオキシメチレンを製造する方法に関するも
のである。 ポリオキシメチレンは機械的性質にすぐれたポ
リマーであるが、熱安定性、塩基安定性等の安定
性に若干欠ける弱点がある。 この弱点を克服するために、ポリオキシメチレ
ン重合体の主鎖中に、−C−C−結合を導入する
事が試みられて来た。−C−C−結合の導入によ
り安定性は向上するが、強度、剛性等の機械的性
質は逆に低下する傾向がある。−C−C−結合の
導入による機械的性質の低下を最少限に止めるに
は、導入される−C−C−鎖長が最短である事、
即ちC−C−Oを導入する事が最も好ましいとの
観点から、ポリオキシメチレンの安定化のために
は、オキシエチレン基−C−C−O−を有する化
合物が用いられてきた。 特公昭43−26872号公報にはポリオキシメチレ
ンと1・3−ジオキソランまたはポリジオキソラ
ンまたは類似構造の線状ホルマール類とを反応さ
せる方法が、また特公昭45−27992号公報にはポ
リオキシメチレンと置換1・3−ジオキソランま
たは置換1・3−ジオキサンとを反応させる方法
が述べられている。 特公昭48−3711号公報には、ポリオキシメチレ
ンと(−C−C−O)−を導入する。1・3・6−
トリオキソケンとを反応させる方法が記載されて
いる。これらの方法において製造される重合体
は、主鎖中に−C−C−O−結合が導入され、熱
安定性は改良されているものの、塩基性物質共存
下における塩基安定性は、依然として実用の段階
には達していない。即ちこれらの方法にて製造さ
れる重合体には、−CH2O−の繰返しより成り、
且つ末端が水酸基であるユニツトが存在し、この
ユニツトの存在のために塩基安定性が依然として
不足している。当業者等には周知の様に、通常こ
れらの重合体は、塩基性物質の共存下にて加熱処
理が施こされ、末端の−CH2O−の繰返しよりな
るユニツトを分解後市場に供される。この加熱分
解工程は、ポリオキシメチレンの工業的製造プロ
セスを煩雑にし、同時に分解工程より生ずるホル
ムアルデヒドの処理回収が更に必要になる。 またこれらの方法によるポリオキシメチレンの
安定化反応に際しては、副反応に起因するポリオ
キシメチレン主鎖の切断がおこり、重合体の数平
均分子量及び粘度が低下する。その結果所定の数
平均分子量及び粘度を有する重合体の取得が困難
となる。 従つて、これらの方法ではより高い数平均分子
量及び粘度をもつポリオキシメチレンを原料とし
て用いる必要があり、ホルムアルデヒドモノマー
及び重合媒体等の高度の精製を必要とする欠点が
ある。 本発明者らはポリオキシメチレンの安定化反応
を広く検討した結果、ポリオキシメチレンと、
1・3−ジオキセパンとをルイス酸の共存下にて
有機媒体中で反応せしめると、良好なる物性と所
望の分子量とを併せ持つ安定化ポリオキシメチレ
ンが高い収率で得られる事を見い出し本発明を完
成するに至つた。 即ち本発明の第1の目的は、−C−C−C−C
−O−結合をポリオキシメチレンの主鎖中に導入
する事により、熱安定性、塩基安定性及び機械的
性質に優れた安定化ポリオキシメチレンを製造す
る方法を提供する事にある。また本発明の第2の
目的は、反応に際しての重合体の数平均分子量及
び粘度の低下のない製造法も同時に提供するもの
である。 本発明において用いられるポリオキシメチレン
は、反覆オキシメチレン単位(−OCH2−)を有
する重合体であり、重合体の両末端が水酸基であ
る重合体または重合体の片末端あるいは両末端を
公知の方法にて安定化した重合体である。重合体
末端の安定化法としては、エステル化法、ウレタ
ン化法またはエーテル化法等が公知である。 また出発原料として用いられるポリオキシメチ
レンの数平均分子量は少なくとも10000以上であ
る事が必要であるが、安定化ポリオキシメチレン
の実用上の性能より見て、30000以上である事が
より好ましい。また数平均分子量の上限は主とし
て所望の安定化ポリオキシメチレンの分子量と、
分子量調節剤の使用量により決定されるが、
500000以下である事が好ましい。 本発明において使用されるルイス酸としては、
四塩化錫、四臭化錫、四塩化チタン、三塩化フエ
ニル錫、三塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三塩化
バナジウム、5弗化リン、三塩化アンチモン、五
弗化アンチモン、三弗化ホウ素、三弗化ホウ素ジ
エチルエーテレート、三弗化ホウ素ジメチルエー
テレート、三弗化ホウ素ジオキサネート、三弗化
ホウ素アセチツクアンハイドレート、三弗化ホウ
素メタノレート等の三弗化ホウ素配位化合物、三
塩化ホウ素、三臭化ホウ素等のいわゆるフリーデ
ル−クラフト型化合物、過塩素酸、アセチルパー
クロレート、ヒドロキシ酢酸、三塩化酢酸、三弗
化メタンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸等
の無機酸及び有機酸、トリフエニルメチルヘキサ
フロロアンチモネート、アリルジアゾニウムヘキ
サクロロホスフエート、アリルジアゾニウムテト
ラフロロボレート、トリエチルオキソニウムテト
ラフロロボレート等の複合塩化合物、トリエチル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド
等の有機アルミニウム化合物等があげられる。 これ等のルイス酸のうち、フリーデル−クラフ
ト型化合物と複合塩化合物が活性の点でより好ま
しいが、無機酸及び有機酸も添加量を増加する事
により、フリーデル−クラフト型化合物及び複合
塩化合物と同等の効果をもたらす事が出来る。 本発明で用いる事の出来る分子量調節剤として
は、アセタール化合物、オルトギ酸エステル、ア
ルコール、カルボン酸、カルボン酸無水物及び水
があげられる。 アセタール化合物の第1のグループとしては、
ROCH2OR、HOCH2ORで表わされるホルマール
化合物、ヘミホルマール化合物がある。ここでR
はC1〜C8の直鎖もしくは分岐のアルキル基であ
る。具体的にはメチラール、ジエトキシメタン、
ジ−iso−プロポキシメタン、ジ−n−ブトキシ
メタン、ブトキシハイドロキシメタン等があげら
れる。 アセタール化合物の第2のグループとしては
RO(CH2O)oRで表わされるポリアセタール化合
物がある。ここでRはC1〜C8の直鎖もしくは分
岐のアルキル基であり、nは2〜20の整数であ
る。具体的にはジオキシメチレンジメトキシド、
テトラオキシメチレンジオクトキシド、デカオキ
シメチレンジイソプロポキシド、ジオキシメチレ
ンジエトキシド等があげられる。これらの化合物
は単体として単離されるのは困難である事が多
く、通常は混合物として使用される。これらの化
合物の重合度(n)は、核磁気共鳴スペクトル
(N.M.R)、ガスクロマトグラフイー(G.C)、液
体クロマトグラフイー(L.C)等の手段を用いて
決定する事が出来る。 アセタール化合物の第3のグループとしては
【式】で表わされるアセタール化合物が ある。ここでRはC1〜C8の直鎖状もしくは分岐
状のアルキル基である。具体的にはジメチルアセ
タール、ジエチルアセタール、ジ−iso−プロピ
ルアセタール、ジ−t−ブチルアセタール、ジヘ
キシルアセタール、ジオクチルアセタール等があ
げられる。 オルトギ酸エステルは、HC(OR)3で表わされ
る化合物であり、Rは、C1〜C4の直鎖状アルキ
ル基及びフエニル基より選ばれた基である。具体
的には、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、
オルトギ酸ジエチルプロピル、オルトギ酸プロピ
ル、オルトギ酸フエニル等があげられる。 アルコールは、ROHで表わされる化合物であ
り、Rは、C1〜C20の直鎖もしくは分岐状のアル
キル基、アリール基より選ばれた基である。具体
的にはメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−ブタノール、ラウリルアルコール、ス
テアリルアルコール等の脂肪族アルコール、ベン
ジルアルコール、2−フエニルエタノール等の芳
香族アルコールがある。 カルボン酸は、RCOOHで表わされる化合物で
あり、Rは、水素、C1〜C20の直鎖もしくは分岐
状のアルキル基、アリール基より選ばれた基であ
る。具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ラ
ウリン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、
安息香酸、iso−フタル酸等の芳香族カルボン酸
がある。 カルボン酸無水物は、
【式】 【式】
【式】
【式】で表わされる化合物であ る。ここでR1はC1〜C20の直鎖状アルキル基、R2
は水素もしくはC1〜C20の直鎖状アルキル基、R3
は水素もしくはC1〜C8の直鎖状もしくは分岐状
のアルキル基である。具体的には無水酢酸、無水
プロピオン酸、無水ステアリン酸、無水コハク
酸、無水ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸、
等の脂肪族カルボン酸無水物、無水フタル酸、4
−メチル無水フタル酸等の芳香族カルボン酸無水
物がある。 これらの分子量調節剤のうちでも、重合体の熱
安定性、塩基安定性の観点より、ROCH2ORで表
わされるホルマール化合物、RO(CH2O)oRで表
わされるポリアセタール化合物、及び
【式】で表わされるアセタール化合物が 好ましく、更には精製及び入手の容易さより、メ
チラール、ジエチルアセタールが特に好ましい。 本発明において用いる事の出来る有機媒体とし
ては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペン
タン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン、等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリ
クロルエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、
クロルベンゼン、O−ジクロルベンゼン、α−ク
ロルナフタリン等のハロゲン化芳香族炭化水素、
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル化合物がある。これらの有機媒体
は単独で用いても良く、或いは二種以上混合して
用いても支しつかえない。 本発明で用いられる1・3−ジオキセパンは通
常1・4−ブタンジオールとホルマリンもしくは
パラホルムアルデヒドとを硫酸等の酸性触媒の共
存下で反応せしめて合成される。1・3−ジオキ
セパン中に含有される不純物は反応に先立ち、蒸
留、吸着等の手段を用いて出来うる限り除去され
るべきである。 1・3−ジオキセパンは、原料ポリオキシメチ
レン100重量部に対し0.1〜100重量部、より好ま
しくは1〜50重量部用いられる。1・3−ジオキ
セパンは、ポリオキシメチレン及び分子量調節剤
を含有する有機媒体に均一に溶解させて用いられ
るが、有機媒体中における1・3−ジオキセパン
の濃度を、以下の式にて規定される濃度(M)以
下に維持する場合には、重合体の熱安定性、塩基
安定性、機械的性質において特に優れた結果を得
る事が出来る。 M=0.81t+32.6 ここでM:1・3−ジオキセパン濃度(gr/
) t:反応温度(℃) 通常、有機媒体中における1・3−ジオキセパ
ンの濃度を上式にて規定される濃度(M)以下に
まず設定した後、1・3−ジオキセパンがポリオ
キシメチレン100重量部に対して0.1〜100重量
部、より好ましくは1〜50重量部の範囲になる様
に、ポリオキシメチレンの濃度を調整する事が多
い。 本発明で用いられる有機媒体は実質的にポリオ
キシメチレンの非溶媒もしくは貧溶媒であり、ポ
リオキシメチレンはスラリーとして取扱われる。
有機媒体中におけるポリオキシメチレン濃度の上
限は、特に限定はないが、スラリーの取扱いの面
より当業者が自ら決定出来る。 反応温度は、通常0〜150℃に設定されるが、
より好ましくは上式にて示される如く、有機媒体
中における1・3−ジオキセパン濃度との関連よ
り設定される。 また反応時間については特に制限はないが、5
〜300分の範囲で設定される。 また分子量調節剤も有機媒体中に均一に溶解さ
れて用いられる。分子量調節剤の有機媒体中にお
ける濃度は、所望する安定化ポリオキシメチレン
の分子量の要求に応じて容易に実験によつて決定
する事が出来る。 ポリオキシメチレン、1・3−ジオキセパン及
び分子量調節剤を含む有機媒体を一定の温度に加
熱もしくは冷却した後、ルイス酸を添加し反応を
開始せしめる。所定時間の経過後、重合体は通
常、有機媒体と分離され、アミン、アンモニア、
NaOH等の塩基性物質とともに水、アルコール中
で加熱される。安定化された重合体は、次いで安
定剤等を添加され実用に供せられる。 以上詳しく述べて来た様に、本発明の方法を用
いる事により、良好な安定化ポリオキシメチレン
の取得が可能となつた。本発明の特色を列挙する
と以下の如くである。 (1) 熱安定性、塩基安定性および機械的性質の優
れた安定化ポリオキシメチレンを製造する事が
可能である事 (2) 安定化反応に際して数平均分子量の低下が殆
んど起こらない事 (3) 分子量調節剤を用いる事により、安定化ポリ
オキシメチレンの分子量を任意に制御しうる事 (4) 特定の分子量調節剤を用いる事により、分子
量調節と同時に、塩基安定化の収率を向上させ
る事が可能である事 以下の記載において、重合体の数平均分子量
は、末端基定量法を用いて算出した値である。即
ち、重合体の末端メトキシ基(−OCH3)は改良
ツアイゼル法を用いて定量する。末端ハイドロキ
シ基(−OH)は、この基を無水酢酸を用いてア
セチル基
【式】に変換した後、アセチ ル基を赤外線吸収スペクトル法を用いて各々定量
した。また末端カルボニル基(
【式】R:水 素もしくはアルキル基)も、赤外線吸収スペクト
ル法を用いて定量した。 還元粘度は、P−クロルフエノール−テトラク
ロルエチレン(1:1重量比)溶液中で、0.5gr/
dlの重合体濃度にて、60℃で測定した値である。 融点はD.S.C法、昇温速度16℃/minにて測定し
た値である。 塩基安定性は1%のトリブチルアミンを含むベ
ンジルアルコール中で重合体濃度5%にて140
℃、60分間加熱処理した際の塩基安定化収率を以
つて尺度とした。 K222(%/分)は、222℃、真空下における重
合体の熱分解速度定数である。 また機械的性質は、引張降伏点強度及び引張伸
度(ASTM−D−638)を以つて尺度とした。 以下若干の実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。 実施例 1 改良ツアイゼル法を用いた未端メトキシ基の定
量より求めた数平均分子量が72500であり、還元
粘度3.35の減圧下にて十分乾燥されたポリオキシ
メチレンジメトキシド50gr、ゼオライトを用いて
十分精製された1・3−ジオキセパン20gr、ジエ
チルアセタール0.02gr及び金属ナトリウム上から
蒸溜された実質的に無水のトルエン500mlを、撹
拌機、温度計、触媒投入口を備えた四ツ口のフラ
スコに仕込み、内容物を50℃に加熱した。次に触
媒投入口より、三弗化ホウ素ジエチルエーテレー
ト5×10-4モルをトルエン5mlに溶解した溶液を
添加し反応を開始した。フラスコの内容物を50℃
に30分間維持した後、1mlのトリブチルアミンを
加える事により反応を停止した。重合体を別
後、メタノールにて5回洗滌し、60℃で5時間真
空乾燥を行ない、重合体49grを得た。この重合体
の数平均分子量は35000、還元粘度は1.68、融点
は165℃であつた。またこの重合体の塩基安定化
収率は97.5%であり、塩基安定化後の重合体の
K222は、0.02%/分であつた。また塩基安定化後
の重合体に安定剤を加え成形を行なつた所、表面
光沢の優れた強靭なフイルム形成能を有する成形
物が得られた。この成形物の引張降伏点強度は
692Kg/cm2、引張伸度は41%であり、熱安定性、塩
基安定性及び機械的性質に優れた成形物を得る事
が出来た。 実施例 2 数平均分子量69200、還元粘度3.21のポリオキ
シメチレンジメトキシド200gr、1・3−ジオキ
セパン80gr、ジエチルアセタール0.07gr、シクロ
ヘキサン1000mlをフラスコに仕込み、四塩化錫1
×10-3モルを添加し反応を開始した。フラスコの
内温を40℃に40分間維持した後、アンモニア水を
加える事により反応を停止した。重合体を別、
洗滌した後、真空乾燥し、重合体198grを得た。
この重合体の数平均分子量は31300、還元粘度は
1.55、融点は163℃、塩基安定化収率は95%であ
つた。また塩基安定化後の安定化ポリオキシメチ
レンのK222は0.07%/分、引張降伏点強度は674
Kg/cm2、引張伸度は30%であつた。 実施例 3 重合体をアセチル化し、未端アセチル基を定量
する事により求めた数平均分子量が66400であ
り、且つ、還元粘度3.05のポリオキシメチレンジ
ハイドロオキシド200gr、1・3−ジオキセパン
30gr、分子量調節剤としてメチラール0.07gr、n
−ヘキサン1000mlをフラスコに仕込んだ。テトラ
ヒドロフラン中で三弗化ホウ素ジエチルエーテレ
ートとエピクロルヒドリンとを反応せしめる事に
より合成したトリエチルオキソニウムテトラフロ
ロボレート5×10-4モルを添加する事により反応
を開始せしめた。 フラスコの内容物を45℃に40分間維持した。ト
リブチルアミン2mlを加え反応を停止させた後、
別、洗滌、乾燥を行ない重合体198grを得た。
この重合体の数平均分子量は34800、還元粘度は
1.66、融点は166℃、塩基安定化収率は97.5%、
塩基安定化後の重合体のK222は0.02%/分であつ
た。塩基安定化後の重合体を成形に供したとこ
ろ、引張降伏点強度698Kg/cm2、引張伸度40%の良
好な機械的性質を有する成形物を得た。 実施例 4 実施例3で用いた試薬のうち、1・3−ジオキ
セパンを72gr用いた他はすべて実施例3と同じ試
薬を用い、実施例3と同様に操作した。得られた
結果を第1表に示した。 実施例5〜実施例9 実施例3で用いた試薬のうち、分子量調節剤と
してのメチラールに代えて、第1表に示した分子
量調節剤を用いた他はすべて実施例3と同じ試薬
を用い、実施例3と同様に操作した。得られた結
果を第1表に示した。 比較例 1 実施例3で用いた試薬のうち、1・3−ジオキ
セパンに代えて、十分精製し実質的に無水の1・
3−ジオキソラン30grを用いた他はすべて実施例
3と同じ試薬を用い、実施例3と同様に操作し
た。得られた結果を第1表に併せて示した。反応
後の重合体の数平均分子量並びに粘度は大巾に低
下し、塩基安定化後の重合体の回収率も不良であ
つた。 比較例 2 実施例3で用いた試薬のうち、1・3−ジオキ
セパンに代えて、1・3・6−トリオキソケン
45grを用いた他はすべて実施例3と同じ試薬を用
い、実施例3と同様に操作した。得られた結果を
第1表に併せ示した。 実施例 10 ジブチル錫ジラウレートを重合触媒として無水
のホルムアルデヒドを重合せしめ、重合体を得
た。次いでこの重合体の未端を無水酢酸を用いて
エステル化する事により数平均分子量77400、還
元粘度3.85のポリオキシメチレンジアセテートを
得た。 このポリオキシメチレンジアセテート300gr、
1・3−ジオキセパン20gr、分子量調節剤として
以下の組成をもつポリオキシメチレンジメトキシ
ド0.12gr、トリクロルエチレン1000mlをフラスコ
に仕込んだ。
【表】
【表】 このフラスコに、三弗化ホウ素を無水酢酸に吸
収せしめる事により合成した三弗化ホウ素アセチ
ツクアンハイドレート6×10-4モルを添加して反
応を開始せしめた。フラスコの内容物を60℃に15
分間維持した後、ジブチルアミンを加え反応を停
止し、重合体を別、洗滌、乾燥した。この重合
体は297grであり、数平均分子量44700、還元粘度
2.03、融点165℃、塩基安定化収率は97.5%、塩
基安定化後の重合体のK222は0.03%/分であつ
た。またこの重合体成形物の引張降伏点強度は
699Kg/cm2、引張伸度は59%であつた。 実施例11〜実施例16 実施例10で用いた試薬のうち、三弗化ホウ素ア
セチツクアンハイドレートとポリオキシメチレン
ジメトキシドに代えて第2表に示したルイス酸と
分子量調節剤を用いた他は、すべて実施例10と同
じ試薬を用い、実施例10と同様に操作した。得ら
れた結果を第2表に示した。 比較例 3 実施例10で用いた試薬のうち、1・3−ジオキ
セパンに代えて、1・3−ジオキソラン20grを用
いた他は、すべて実施例10と同じ試薬を用い、実
施例10と同様に操作した。得られた重合体は
296grあり、重合体の数平均分子量は11800、還元
粘度は0.80、融点は163℃、塩基安定化収率は90
%、塩基安定化後の重合体のK222は0.08%/分で
あつた。また塩基安定化後の重合体の引張伸度は
21%であつた。 比較例 4 比較例3にて用いた1・3−ジオキソランに代
えて、1・3・6−トリオキソケン20grを用い
た。得られた重合体の数平均分子量は23300、還
元粘度は1.23であり、塩基安定化後の重合体の
K222は0.08%/分、引張伸度は25%であつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 数平均分子量が10000以上であるポリオキシ
    メチレンと、1・3−ジオキセパンとをルイス酸
    の存在下にて、分子量調節剤を含有する有機媒体
    中で反応させる事を特徴とする安定化ポリオキシ
    メチレンの製造法。 2 反応時における1・3−ジオキセパンの有機
    媒体中における濃度を、 M=0.81t+32.6 (M:1・3−ジオキセパン濃度 gr/ t:反応温度 ℃) にて規定される濃度(M)以下に維持する事を特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の安定化ポリ
    オキシメチレンの製造法。 3 分子量調節剤が、ROCH2OR(R:アルキル
    基)、RO(CH2O)oR(R:アルキル基、n:2
    〜20の整数)および【式】(R:アルキ ル基)で表わされるアセタール化合物より選ばれ
    た化合物である事を特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の安定化ポリオキシメチレン
    の製造法。 4 アセタール化合物が、メチラールもしくはジ
    エチルアセタールである事を特徴とする特許請求
    の範囲第3項記載の安定化ポリオキシメチレンの
    製造法。
JP4804479A 1979-04-20 1979-04-20 Preparation of stabilized polyoxymethylene Granted JPS55149315A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4804479A JPS55149315A (en) 1979-04-20 1979-04-20 Preparation of stabilized polyoxymethylene

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