JPS6151080B2 - - Google Patents

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JPS6151080B2
JPS6151080B2 JP19679084A JP19679084A JPS6151080B2 JP S6151080 B2 JPS6151080 B2 JP S6151080B2 JP 19679084 A JP19679084 A JP 19679084A JP 19679084 A JP19679084 A JP 19679084A JP S6151080 B2 JPS6151080 B2 JP S6151080B2
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JP
Japan
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drain
drum
drying
suction port
drain suction
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JP19679084A
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English (en)
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JPS6175895A (ja
Inventor
Shigeru Okamoto
Kazunori Kotobuki
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Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd filed Critical Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
Priority to JP19679084A priority Critical patent/JPS6175895A/ja
Publication of JPS6175895A publication Critical patent/JPS6175895A/ja
Publication of JPS6151080B2 publication Critical patent/JPS6151080B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は抄紙工程においてシートの幅方向の水
分プロフアイルの均一性を向上せしめることの出
来る抄紙時の乾燥方法及び抄紙用乾燥ドラムに関
するものである。
【抄紙工程の一般的説明】
一般に紙等のシートは前処理されたシート原料
の懸濁液から含水シートを形成してこれを乾燥す
る抄紙工程により製造されるが、この乾燥が均一
に行われないとシートに部分的な熱歪を生じさせ
たり、製品カールが不安定になる問題が発生して
いた。このような欠点を有する従来の乾燥方法及
び乾燥ドラムを説明するに先立ち、抄紙工程の全
体を概略説明する。 第4図は抄紙工程の1例の概略図である。前処
理工程1(各機器の図示は省略)では、シート原
料を水に投入攪拌してから遠心式クリーナー,ス
クリーン,及びデキユレーダーを通して原料中に
含まれていた異物,気泡等を除去する。このよう
にして得たシート原料懸濁水をヘツドボツクス2
に通して幅方向に原料繊維の分散状態を均一にし
た後、ワイヤーパート3上に流出せしめてフオイ
ル,サクシヨンロール,真空ロール等により大部
分の水を分離してシート状に形成し、次いでプレ
スパート4のロールの加圧により搾水してシート
Sの水分を約55〜60%にする。このようにして得
られた含水したシートSはスムーザーロール5を
経てドライヤー6を通過して乾燥される。ドライ
ヤー6は多数の乾燥ドラム7から主に構成されて
いるが、途中にサイズプレスロール8を有し、そ
れより前をプレドライヤー6a、後をアフタード
ライヤー6bと言い、本例では前者が32本の、又
後者が14本の各乾燥ドラム7からそれぞれ構成さ
れている。各乾燥ドラム7には蒸気が吹き込まれ
てドラム表面が加熱されており、それに接した含
水したシートSの水分が蒸発し乾燥する。プレド
ライヤー6aの出口で水分4〜5%にまで乾燥さ
れたシートSは、サイズプレスロール8によりシ
ートSの印刷適性を良くするための例えば澱粉液
を塗布されて水分が35〜40%となり、アフタード
ライヤー6bを通過する間に製品水分として例え
ば5〜6%にまで乾燥する。乾燥ドラム7への蒸
気の吹き込みは、プレドライヤー6a及びアフタ
ードライヤー6bをそれぞれ上流から下流に向つ
て順次に複数のセクシヨンに分けて各セクシヨン
毎に1つの蒸気弁を経てそのセクシヨン内の各乾
燥ドラム7に蒸気を供給することによつて行な
い、シートSの乾燥状態に対する蒸気供給量の調
整は、プレドライヤー6a及びアフタードライヤ
ー6bそれぞれの出口の後に設けられたB/M計
9,10のシート水分測定値によりプレドライヤ
ー6a及びアフタードライヤー6bそれぞれの最
下流セクシヨンの蒸気弁の調節により行なつてい
る。また各乾燥ドラムに生じるドレンは各セクシ
ヨン毎に1つの吸引弁によつてそのセクシヨン内
の各乾燥ドラムから同じ吸引力によつて吸引され
て排出される。このようにして乾燥されたシート
Sはキヤレンダー11を通ることにより平滑性を
与えられると共に厚さを揃えられた後、リール1
2に巻き取られる。
【従来の技術】
以上の如き抄紙工程において、ドライヤー6に
使用されて来た従来の乾燥ドラム7′の構造をそ
の1例を簡略に示す説明図である第5図により説
明する。 図中、13はドラム本体であつて蒸気吹込管1
4を備えておりドラム表面13aが加熱されてそ
れに接するシートSを乾燥せしめる。15′はド
ラム本体13の軸心位置にドラム本体13外へ突
出して設けられているドレン排出管である。16
はドレン吸引口であつてドラム本体13の幅の中
央付近の位置でその内周面に近接して配されてい
る。17はドレン排出管15′とドレン吸引口1
6とを連通せしめているドレン吸引管である。ド
レン吸引口16とドレン吸引管17とドレン排出
管15′とで1つの流路が形成され、従来よりサ
イフオンと称されている。このサイフオンには、
高速回転用であつてドラム本体13に固定されて
いてドラム本体13の回転と共に回転する回転式
と、低速回転用であつてドラム本体13とは独立
に支持・固定されていてドラム本体13が回転し
ても固定されたまま回転しない固定式とがある。
図例は回転式であり、この場合ドレン排出管1
5′の突出部分にジヨイント機構を有する蒸気接
続管18′が装着されていてシールフランジ19
とパツキン20とスプリング21により押圧され
るシーリング22とにより蒸気入口18a′とドレ
ン出口18b′とが分離されてそれぞれドラム本体
13内部とドレン排出管15′とに連通しており
且つドラム本体13と蒸気吹込管14とドレン排
出管15′とは蒸気接続管18′とシール状態を維
持したまま回転可能である。図例の他にドレン吸
引管17及びドレン吸引口16のもう1組が反対
方向に設けられることもあるが、この場合でも2
つのドレン吸引口16の配置位置はドラム本体1
3に内周面13bに近接してドラム幅方向の位置
を同じくする同一円周上にある。またサイフオン
が回転式の場合はドレン吸引口16にドラム本体
13と小間隔を持たせるための凸部を設けた上で
ドレン吸引口16及びドレン吸引管17の反対側
に図例の如くスプリング23を装着してその弾力
により固定されることが多い。 上記の如き従来の乾燥ドラム7′を第4図に示
すドライヤー6の各乾燥ドラムとして使用して含
水したシートSを乾燥すると、ドレン吸引口16
の付近ではドレンが吸引排出され易くてドレンの
厚さが薄く熱伝導が良いのでドレン吸引口16が
近接した位置に対応するドラム表面の円周付近で
はシートSは乾燥し易く、又乾燥ドラム7′のド
ラム表面13aの両側サイドであつて抄紙幅より
外側においては蒸発潜熱による熱奪取がないこと
から高温となつてシートSの両側縁部を過乾燥に
し易く、このようなことから、ドライヤー6のフ
ードバランス等を最適に調節してもシートSの水
分プロフアイルは均一でなく、中央付近及び両側
が過乾燥となり、R(シート幅方向の水分の最大
値と最小値との差)は平均して1.5%前後の大き
さであつた。 この対策として、一部の乾燥ドラム7′の内部
の片側又は両側に第5図に示す如くダムリング2
4を設けて側方のドレンをドレン吸引口16に吸
引させないで滞留させることにより或は側方内面
に断熱材を貼着することにより側方の伝熱を不良
にして中央部とのドラム表面温度のバランスを採
る方法、又ドレン吸引口16がドラム幅の中心か
ら左右にずれて位置を異にして配された乾燥ドラ
ム7′をシートSの流れ方向に対してドレン吸引
口16の位置が千鳥状になるように配置すること
によりドレン吸引口16が近接するドラム表面温
度の高い部分をシートSの幅方向に分散させる方
法等の対策が採られて来た。
【発明が解決しようとする問題点】
上記の対策により乾燥シートSの水分プロフア
イルはやや改善され、Rも1%以内に入る様にな
つたが、なお充分とは言えないし、又乾燥効率の
向上は見られない。しかも水分プロフアイルのパ
ターンは抄紙幅,坪量,灰分,抄速等の諸要因に
よつて変化し、そしてこれらの諸要因は製造計画
によつて絶えず変るから、前記の如き諸対策では
対策措置が固定されていて上記諸要因の変更に追
従して対策を修正することができない。又前記し
たドレン吸引口16の位置を千鳥状に配置する方
法はドライヤー6の全体としてはドラム表面の高
温部分を分散させていても各乾燥ドラム7′を通
過する時点ではシートSに局所的な熱歪を生じさ
せて製品カールが不安定になる。従来の抄紙時の
乾燥技術には上記の如き種々な問題点があつた。
【問題点解決手段の開発過程】
本発明者等は上記問題点の解決手段として、従
来の乾燥ドラム7′において1本のドレン排出管
15′にドラム幅方向の位置を異にして2組又は
3組のドレン吸引管17及びドレン吸引口16を
取り付けた乾燥ドラムを製作して検討した。第6
図は3組のドレン吸引管17及びドレン吸引口1
6を1本のドレン排出管15′に取り付けた状態
の主要部を示す説明図、第7図はドラム幅方向の
温度分布図である。一般に高速で回転するドラム
本体13の内周面13bには蒸気を含んだドレン
が遠心力によつて強く押し付けられている。ドレ
ン吸引口16にこの遠心力に打ち勝つ吸引力を働
かせることによりドレン吸引口16付近のドレン
が吸引されるが、離れた場所のドレンは遠心力に
よつて横方向には流れ難いのでドレン吸引口16
付近ではドレンの層が薄くなり、従つてドラム表
面温度が高くなる。従来の乾燥ドラム7′ではド
レン吸引口16がドラム幅の中央にだけ配されて
いたから、第7図に示す如くドラム幅の中央部だ
けが特に高温となつていた。ここにおいて前記の
如くドレン吸引口16を3個取り付けることによ
り第7図に示す如くドレン吸引口16が1個の場
合に比べてドラム表面温度の局部的に高温になる
程度を低く押えて分散させることは出来た。しか
しながら、この乾燥ドラムではドレンの吸引力は
各ドレン吸引口16に共通の1つの調節弁を通つ
て与えられていたので、吸引源に近い方(駆動
側)から遠い方(操作側)へ吸引力が強から弱に
変化し、しかも3つの吸引口16から吸引された
ドレンが1つのドレン排出管15′内で互に干渉
するので、3つのドレン吸引口16からのドレン
吸引量を均一にすることが困難であつた。更にド
レンの発生量は抄紙幅やシートの製品構成等の製
造計画の変更によつて変化するので各ドレン吸引
口16からのドレン吸引量を均一にすることは一
層困難であつた。
【問題点を解決するための手段】
上記の如き問題点解決手段の開発過程を経て本
発明者等はドラムの幅方向の位置を異にするドレ
ン吸引口16毎に吸引力を調節することによりド
ラム幅方向の温度をコントロールすることが出来
ることを見出して本発明を完成した。 すなわち本発明の一つは上記問題点を解決する
ための抄紙時の乾燥方法に関するものであつて、
ワイヤーパート及びプレスパートを経て移送され
て来る含水したシートを蒸気が吹き込まれている
多数の乾燥ドラムを備えたドライヤーに導いて各
乾燥ドラムの表面に接触せしめて移動させながら
シートを乾燥するに際し、1個以上の乾燥ドラム
ではドレン吸引口をドラム内周面に近接してドラ
ム幅方向の位置を異にする2以上の円周上に配す
ると共に同一円周上の吸引口群毎にドレン吸引力
を調節してドラム表面の温度を均一化することに
より上記シートの幅方向の水分プロフアイルを均
一化することを特徴とする。 又本発明の他の一つは上記抄紙時の乾燥方法の
実施に適する抄紙用乾燥ドラムに関するものであ
つて、蒸気吹込管を備えたドラム本体の内周面に
近接してドラム幅方向の位置を異にする2以上の
各円周に1以上のドレン吸引口が配されて各円周
毎に構成されたドレン吸引口群と、ドラム本体の
軸心位置にドラム本体外に突出して設けられてい
てドレン吸引口群の数だけの流路を形成している
多重管構造のドレン排出管と、該ドレン排出管の
各流路と各ドレン吸引口群とをドラム本体内で連
通せしめているドレン吸引管と、の上記3種の部
材からドレン流路が形成されており、ドレン排出
管のドラム本体外に突出した部分で各ドレン流路
に吸引力の調節可能な吸引管がそれぞれ接続され
ていることを特徴とする。 以下、図面によつて本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明に係る抄紙用乾燥ドラムの1例の
構造を模式的に示す説明図、第2図及び第3図は
それぞれプレドライヤー及びアフタードライヤー
における本発明に係る乾燥ドラムの配置例を示す
説明図、第8図は実施例におけるアフタードライ
ヤーの乾燥ドラム構成を示す図、第9図は実施
例,比較例で得られた紙製品の水分プロフアイル
を示すグラフである。
【乾燥ドラムの具体的な説明】
先ず本発明に係る抄紙用乾燥ドラム7″につい
て説明する。 第1図においてドラム本体13に蒸気吸込管1
4が備えられている点は従来の乾燥ドラム7′と
同様である。本発明においては、ドラム本体13
のドラム幅方向の位置を異にしドラム内周面13
bに近接する複数の各円周に1以上のドレン吸引
口16が配されており、各円周毎にドレン吸引口
群を構成している。1つのドレン吸引口群は複数
のドレン吸引口16によつて構成しても良いが、
図例の如く1個でも構成することができる。複数
の場合は軸Xに対して等角間隔に配するのが好ま
しい。ドレン吸引口群は複数であることが必要で
あるが2又は3が普通であり、ドラム本体13の
幅の中心線Yに対してほぼ対称の位置に配するの
が好ましい。ドライヤー6の多数の乾燥ドラム7
の一部を占める本発明に係る乾燥ドラム7″が複
数の場合にはドレン吸引口群の配置に関しドラム
本体13の幅の中心線Yから距離lを異にする2
種以上の乾燥ドラム7″があつても良い。本発明
において使用するドレン排出管15は多重管構造
を有していて最内部の管及び各管壁間隙がドレン
吸引口群の数だけの流路を形成しているものであ
る。そしてこのドレン排出管15の各流路と各ド
レン吸引口群のドレン吸引口16とはそれぞれド
レン吸引管17により連通せしめられている。1
つのドレン吸引口群が2以上のドレン吸引口16
から成る場合はこれらのドレン吸引口16のすべ
てがドレン排出管15の1つの流路に連通せしめ
られている。ドレン吸引口16とドレン吸引管1
7とドレン排出管15とでドレン流路いわゆるサ
イフオンを形成している。図例の乾燥ドラム7″
では2重管構造のドレン排出管15の各流路と2
つのドレン吸引口群をそれぞれ構成している各1
つのドレン吸引口16とをドレン吸引管17で連
通せしめてサイフオンを形成しており、各ドレン
吸引管17及びドレン吸引口16と反対側に取り
付けられた支柱25の伸縮可能な端部25aにス
プリング23の弾力を加えてドラム本体13の内
周面13bに対してドレン吸引口16及び支柱2
5の先端25aを押圧することによりドレン排出
管15,ドレン吸引管17,及びドレン吸引口1
6から成るサイフオンがドラム本体13に固定さ
れている。ドレン排出管15のドラム本体13外
に突出した部分及び蒸気吹込管14にはジヨイン
ト機構を有する蒸気接続管18が装着されてい
る。蒸気接続管18には1つの蒸気入口18aと
ドレン排出管15のドレン流路の数だけのドレン
出口18b,18c等を有しており、例えば図示
する構造の場合ではシールフランジ19とパツキ
ン20とスプリング21により押圧されるシール
リング22とにより蒸気入口18aと複数のドレ
ン出口18b,18c等とが互に分離されてそれ
ぞれドラム本体13内部とドレン排出管15の各
ドレン流路とに連通しており且つドラム本体13
と蒸気吹込管14とドレン排出管15を構成する
各管とは蒸気接続管18とシール状態を維持した
まま回転可能である。固定式サイフオンの場合は
蒸気吹込管14の回転摺動部分の他は蒸気接続管
18との回転摺動部分をなくして固定すれば良い
からその構成は容易である。各ドレン出口18
b,18c等には調節弁27により吸引力の調節
可能な吸引管26がそれぞれ各別に接続されてお
り、又蒸気入口18aには調節弁29により圧力
調節可能な蒸気供給管28が接続されている。な
お、本発明に係る乾燥ドラム7″には駆動側にダ
ムリング24を設けても良い。一般に蒸気は駆動
側から吹き込まれるため駆動側のドラム表面温度
が高くなり易く、更に蒸気接続管18等のためス
ペースを広くとつているために空気の湿度が高く
なく乾燥が促進されるからである。ダムリング2
4の取り付けによりドラム表面温度は約10℃低下
するから、通常2本以下の乾燥ドラム7″に取り
付けるだけで充分である。以上の如くに本発明に
係る乾燥ドラム7″は構成されている。
【乾燥方法の具体的な説明】
本発明に係る抄紙時における乾燥方法は、前記
抄紙工程の一般的説明の項で第4図により説明し
たように、移送されて来る含水したシートSを多
数の乾燥ドラム7で乾燥するに際し、1個以上の
乾燥ドラム7ではドラム幅方向の位置を異にする
2以上のドレン吸引口群を設けて各ドレン吸引口
群毎にドレン吸引力を調節してドラム表面温度を
均一化することによつてシートSの幅方向の水分
プロフアイルを均一化する方法である。このよう
な乾燥方法を実施するには次の設置基準に従つて
前記本発明に係る乾燥ドラム(以下改良ドラムと
言うことがある)7″を使用するのが最も適切で
ある。 (i) プレドライヤー6aにおける水分プロフアイ
ルの不均一を修正する場合、 プレドライヤー6aが例えば32本の乾燥ドラ
ム7で構成されている場合、第2図に示す如く
プレドライヤー6aの全乾燥ドラム7(ドラム
を示す円内の数字はドラムNo.)を上流側からシ
ートの予熱部(10本)A,蒸発部(15本)B,
及びシーズイング部(7本)Cの3つの群に分
けることが出来るが、改良ドラム7″は全体の
中央から後半、特に蒸発部Bに設置するのが改
善効果が大きくて好ましく、ドラム数は6本位
が適当であるが、具体的には適用対象プレドラ
イヤー6aで乾燥したシートの水分プロフアイ
ルを見て定めるのが良い。第2図下段は、6個
の改良ドラム7″の配置を第2図上段のドラム
No.と対応させて示した配置例を示し、又プレド
ライヤー6aの操作側H及び駆動側Dとに生じ
ている水分プロフアイルの不均一な個所とこれ
を修正する各改良ドラム7″の2つのドレン吸
引口群G″及び他の乾燥ドラム7′の1つのドレ
ン吸引口群G′との位置関係を示している。 (ii) アフタードライヤー6bにおける水分プロフ
アイルの不均一を修正する場合、 アフタードライヤー6bが例えば14個の乾燥
ドラム7で構成されている場合、第3図に示す
如くアフタードライヤー6bの全乾燥ドラム7
(ドラムを示す円内の数字はプレドライヤーに
連続して付したドラムの通しNo.)をプレドライ
ヤー6aと同様に上流側からシートの予熱部
(2本)A′,蒸発部(8本)B′,及びシーズイ
ング部(4本)C′の3つの群に分けることが
出来るが、改良ドラム7″は全体の中央までの
前半、特に蒸発部B′に設置するのが改善効果が
大きくて好ましく、ドラム数は4本位が適当で
あるが、具体的には適用対象アフタードライヤ
ー6bで乾燥したシートの水分プロフアイルを
見て定めるのが良い。第3図の下段は第2図の
下段と同様に4個の改良ドラム7″の配置例を
示し、又水分プロフアイルの不均一個所と各改
良ドラムのドレン吸引口群G″及び他の乾燥ド
ラム7′のドレン吸引口群G′との位置関係を示
している。 以上の設置基準に従つて改良ドラム7″を設置
してドライヤー6を構成した後、次に説明する如
く改良ドラム7″のドレン吸引を行いながら一般
の抄紙工程に従つてシートSを乾燥すれば良い。
【作用及び効果】
改良ドラム7″では各ドレン吸引口群G″毎に独
立したドレン排出用の流路が形成されており、調
節弁27により各ドレン吸引口群G″毎に吸引力
を調節することが出来る。従つて、抄紙幅等の
種々な要因の変更によるドレン発生状態に対応し
て各ドレン吸引口群G″の吸引力を調節してドラ
ム幅方向の複数の位置で分散してドレンを吸引排
出することにより、ドラム幅方向のドレンの厚さ
を、従つてドラム表面温度を可及的に均一化する
ことが出来る。このような改良ドラム7″をドラ
イヤー6の全乾燥ドラム7のうち適切な個所の1
個以上に使用してシートSを乾燥することによ
り、顕著に製品の水分プロフアイルを改善するこ
とが出来るのである。 なお、改良ドラム7″にダムリング24を設け
ないで使用しても製品プロフアイルは上記の如く
改善することが出来るが、更に両サイドの水分プ
ロフアイルを向上せしめるにはダムリング24を
使用すると良い。
【実施例,比較例】
ドラム幅が3750mmであつてプレドライヤー6a
がドラム幅の真中に1個のドレン吸引口16を有
する従来の乾燥ドラム7′から構成され、アフタ
ードライヤー6bが各抄紙毎に説明するように構
成されたドライヤー6を備えた第4図と同様の抄
紙工程により、次の条件でA,B2種の紙製品を
抄紙した。 シート幅:3000〜3400mm (製品取幅により変わる) 乾燥温度:120℃前後(シート) (3Kg/cm2飽和蒸気使用) 製品構成:坪量64〜52.3g/m2 厚さ50〜90μm 抄紙1(比較例) 紙製品A(坪量64g/m2)を、アフタードライ
ヤー6bのすべての乾燥ドラム7がドラム幅の真
中にドレン吸引口16を1個存する従来の乾燥ド
ラム7′から成るドライヤー6で乾燥した。 抄紙2(実施例) 紙製品A(坪量64g/m2)を、アフタードライ
ヤー6bを第8図に示す如く、4本の乾燥ドラム
7に改良ドラム7″を使用したドライヤー6で乾
燥した。4本の改良ドラム7″はいずれも2つの
ドレン吸引口群を備え、そのうち2本の改良ドラ
ム7″のドレン吸引口群G″の間隔は他よりも広く
且つ駆動側にダムリング24を取り付けられたも
のである。 抄紙3(比較例) 紙製品B(坪量52.3g/m2)を、アフタードラ
イヤー6bの乾燥ドラム7としてドラム幅の真中
から左右にずれた1個のドレン吸引口16を有し
且つ1部にその駆動側にダムリング24を取り付
けられた従来の乾燥ドラム7′をドレン吸引口1
6が千鳥になるように配置したドライヤー6で乾
燥した。 抄紙4(実施例) 紙製品B(坪量52.3g/m2)を、抄紙2と同じ
乾燥ドラム構成のドライヤー6で乾燥した。 以上の各抄紙により得られた各紙製品のリール
12での巻取前に測定した水分プロフアイルを第
9図に示す。又各抄紙毎の製品水分の目標値,最
大値,最小値,及びRを次表に示す。
【表】 上記表及び第9図から、抄紙1に見られるよう
にドラム幅の真中に1つのドレン吸引口16を有
する従来の乾燥ドラム7′のみを乾燥ドラム7と
して構成されたドライヤーでは紙製品の水分プロ
フアイルはM型の不良なものであり、Rも1.4%
と大きい。又抄紙3に見られるようにドレン吸引
口16を千鳥に配置し且つダムリング24を使用
すれば水分プロフアイルは改善されるが、それで
もRは0.8%であり充分とは言えない。これらに
比べ、抄紙2及び抄紙4に見られるように本発明
に係る改良ドラム7″を一部に使用して本発明に
係る乾燥方法で乾燥するときは紙製品の水分プロ
フアイルは大幅に改善され、Rも0.5%と小さく
なり、又製品のカールもなく極めて安定したもの
となる。 以上、本発明に係る抄紙用乾燥ドラムを使用
し、本発明に係る抄紙時の乾燥方法により乾燥す
れば、抄紙幅や坪量,厚さその他の製品構成が変
更されてもそれによつて生ずるドレン発生状況の
変化に対応してドレン吸収力を幅方向に変えて調
節することにより、乾燥ドラムの幅方向に温度を
均一化することが出来るから、シート製品の水分
プロフアイルを向上せしめることが出来ると共に
製品カールを安定化せしめ、又ダムリングを使用
しない場合は乾燥ドラムの全幅に亘つてドレンを
薄くすることにより乾燥効率を向上せしめること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る抄紙用乾燥ドラムの1例
の構造を模式的に示す説明図、第2図及び第3図
はそれぞれプレドライヤー及びアフタードライヤ
ーにおける本発明に係る抄紙用乾燥ドラムの配置
例を示す説明図、第4図は抄紙工程の1例の概略
図、第5図は従来の乾燥ドラムの構造を簡略に示
す説明図、第6図は3組のドレン吸引管及びドレ
ン吸引口を1本のドレン排出管に取り付けた状態
の主要部を示す説明図、第7図はドラム幅方向の
温度分布図、第8図は実施例におけるアフタード
ライヤーの乾燥ドラム構成を示す図、第9図は実
施例,比較例で得られた紙製品の水分プロフアイ
ルを示すグラフである。 1……前処工程、2……ヘツドボツクス、3…
…ワイヤーパート、4……プレスパート、5……
スムーザーロール、6……ドライヤー、6a……
プレドライヤー、6b……アフタードライヤー、
7……乾燥ドラム、7′……従来の乾燥ドラム、
7″……本発明に係る乾燥ドラム(改良ドラム)、
8……サイズプレスロール、9,10……B/M
計、11……キヤレンダー、12……リール、1
3……ドラム本体、13a……ドラム表面、13
b……ドラム内周面、14……蒸気吹込管、1
5,15′……ドレン排出管、16……ドレン吸
引口、17……ドレン吸引管、18,18′……
蒸気接続管、18a,18a′……蒸気入口、18
b,18b′……ドレン出口、18c……ドレン出
口、19……シールフランジ、20……パツキ
ン、21……スプリング、22……シールリン
グ、23……スプリング、24……ダムリング、
25……支柱、25a……端部、26……吸引
管、27……調節弁、28……蒸気供給管、29
……調節弁、G′……従来の乾燥ドラムのドレン
吸引口群、G″……本発明に係る乾燥ドラムのド
レン吸引口群、S……シート、X……乾燥ドラム
の軸、Y……ドラム幅の中心線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ワイヤーパート及びプレスパートを経て移送
    されて来る含水したシートを蒸気が吹き込まれて
    いる多数の乾燥ドラムを備えたドライヤーに導い
    て各乾燥ドラムの表面に接触せしめて移動させな
    がらシートを乾燥するに際し、1個以上の乾燥ド
    ラムではドレン吸引口をドラム内周面に近接して
    ドラム幅方向の位置を異にする2以上の円周上に
    配すると共に同一円周上の吸引口群毎にドレン吸
    引力を調節してドラム表面の温度を均一化するこ
    とにより上記シートの幅方向の水分プロフアイル
    を均一化することを特徴とする抄紙時の乾燥方
    法。 2 蒸気吹込管を備えたドラム本体の内周面に近
    接してドラム幅方向の位置を異にする2以上の各
    円周に1以上のドレン吸引口が配されて各円周毎
    に構成されたドレン吸引口群と、ドラム本体の軸
    心位置にドラム本体外に突出して設けられていて
    ドレン吸引口群の数だけの流路を形成している多
    重管構造のドレン排出管と、該ドレン排出管の各
    流路と各ドレン吸引口群とをドラム本体内で連通
    せしめているドレン吸引管と、の上記3種の部材
    からドレン流路が形成されており、ドレン排出管
    のドラム本体外に突出した部分で各ドレン流路に
    吸引力の調節可能な吸引管がそれぞれ接続されて
    いることを特徴とする抄紙用乾燥ドラム。 3 ドレン吸引口群とドレン排出管とドレン吸引
    管とがドラム本体と共に回転する特許請求の範囲
    第2項に記載の抄紙用乾燥ドラム。 4 ドレン吸引口群とドレン排出管とドレン吸引
    管とが固定されている特許請求の範囲第2項に記
    載の抄紙用乾燥ドラム。
JP19679084A 1984-09-21 1984-09-21 抄紙時の乾燥方法及び抄紙用乾燥ドラム Granted JPS6175895A (ja)

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