JPS614993A - 核融合装置真空容器用加熱冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は真空容器の温度差を低減し、且つ局所的な入熱
を除去することのできる核融合装置真空容器相加熱冷ｆ
ｉ１１装置に関する。

核融合装置には、プラズマを閉込める為の高真空度（１
０−’ｔｏｒｒ程度）を達成し得る、例えば第１図に示
すようなトーラス型の真空容器が用いられる。このトー
ラス型真空容器は、トーラスの１周の電気抵抗を大きく
する為に、また構造的に剛なるものとする為に、一般に
第２図に示すように２重壁構造としている。即ち、内壁
を形成する真空容器本体１と２重容器外壁２とによって
２重容器構造とし、その内壁（真空容器本体）１と２重
容器外壁２との間の中空ドーナツ空間にベローズ状の内
部構造物３を設けた構成となっている。

しかして、このような構成の真空容器において、その高
真空度を達成する為には、例えば前記真空容器本体１を
加熱（ベーキング）して上記真空容器本体１の壁等に吸
着された各種のガス成分（Ｎ２　、Ｎ２０．Ｎ２　、Ｃ
○、ＣＯ２等）を放出させることが必要となる。また、
前記真空容器本体１内に閉込められたプラズマからの入
熱を除去することが必要である。そこで従来では、前記
内壁（真空容器本体）１と２重容器外壁２どの間に形成
された中空ドーナツ空間に、高温流体や低温流体等の熱
媒体を流して、前記真空容器の加熱および冷却を行うよ
うにしている。この場合、上記中空ドーナツ空間を流れ
る熱媒体は、前記内部構造物３によってポロイダル方向
を１周することになる。尚、上記熱媒体は、第３図に示
すように仕切板４を介して隣接して設けられる入口ヘッ
ダ５と出口ヘッダ６とを介して前記中空ドーナツ空間に
流入出され、ポロイダル方向を１周することになる。

ところが、このような構造にあっては熱媒体が上記中空
ドーナツ空間中をボロイダル方向１コ１周するので、熱
媒体とその流路壁との間で熱交換を行う領域が長くなり
、前記入口ヘッダ５の付近の熱媒体の温度と、出口ヘッ
ダ６付近の熱媒体の温度との差が大きくなる。この為、
前記真空容器本体１の温度分布が不均一となり易く、こ
の温度差に起因して熱応力が発生して上記真空容器本体
１に悪影響を及ぼすと云う不具合があった。また、・前
記真空容器内に閉込められたプラズマが消滅したとき、
第３図（ｂ）に示すように、上記プラズマが持つエネル
ギ（熱）が真空容器の一部分に集中的に入り込む可能性
がある。この場合、その入熱量によっては、前記真空容
器本体１の一部に穴が開く虞れがあった。

本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、そ
の目的とするところは、中空ドーナツ空間内の大きな温
度差の発生を防止し、また真空容器への局所的な入熱を
効果的に除去することのできる核融合装置真空容器用加
熱冷却装置を提供することにある。

本発明は、２重壁構造として構成されたトカマク型核融
合炉のトーラス状真空容器の、内壁と外壁とで形成され
る中空ドーナツ空間を、トロイダル方向に伸びた仕切板
にて複数の領域に区分し、この仕切板の隣接して入口ヘ
ッダと出口ヘッダとを形成して、該ドーナツ空間内に熱
媒体をそれぞれ流して真空容器のベーキングまたは冷却
を行うようにしたことを特徴とするものである。

以下、図面を参照して本発明の一実施例につき説明する
。

第４図は実施例装置の要部概略構成図であり、第５図は
その作用を説明する為の図である。尚、第２図に示す従
来装置と同一部分には同一符号を付して説明する。

この実施例装置が特徴とするところは、真空容器本体１
　（内壁）と２重容器外壁２との間に形成される中空ド
ーナツ空間に、該中空ドーナツ空間をボロイダル方向に
複数の領域（ここでは２つの領域）に区分するトロイダ
ル方向に伸びた仕切板１１ａ　、　１１ｂを設け、且つ
これらの各仕切板１１ａ。

１１ｂにそれぞれ隣接して熱媒体を入出力する為の入口
ヘッダ１２ａ　、　１２＋）と出口ヘッダ１．３ａ　、
　１３ｂとを設けた点にある。これらの各ヘッダ１２ａ
　、　１２ｂ　。

１３ａ　、　１３ｂにそれぞれ連結して熱媒体流入口１
４ａ。

１４ｂおよび熱媒体流出口１５ａ　、　１５ｂが設けら
れる。

つまり、上記仕切板１１ａ　、　１１ｂによって、従来
ポロイダル方向に１周していた熱媒体の流路が、第５図
に示すようにボロイダル方向の半周毎の２つの流路１６
ａ　、　１６ｂに区画されている。

しかして真空容器を加熱または冷却する為の熱媒体は、
前記熱媒体流入口１４ａ　、　１４ｂからそれぞれ流入
され、前記入口ヘッダ１２ａ　、　１２ｂを介して前記
内部構造物３によってトロイダル方向に区画された各流
路に導かれる。そして、熱媒体は前記各流路１６ａ　、
　１６ｂをそれぞれポロイダル５４句に半周して出口ヘ
ッダ１３ａ　、　１３ｂに到達し、熱媒体流出口１５ａ
　、　１５ｂより外部に排出される。この間、熱媒体は
前記流路１６ａ　、　１６ｂをそれぞれ通流する過程に
おいて前記真空容器本体１との間で熱交換作用を呈し、
該真空容器本体１を加熱または冷却することになる。尚
、上記各流路１６ａ　、　１６ｂをそれぞれ通流される
熱媒体は、各流路１６ａ　、　１６ｂ毎にその流量や熱
量等が制御される。

かくしてこのように構成された本装置によれば、熱媒体
が通流される中空ドーナツ空間のポロイダル方向に形成
された流路が、第５図に示すようにポロイダル方向の半
周であるので、その流路長を短く抑えることができる。

この結果、流路入口と流路出口との間の前記熱媒体の温
度差を少なく抑えることが可能となり、真空容器の温度
分布の不均一を招来することがなくなる。しかも、流路
が２つに分けられているので、各流路がそれぞれ真空容
器との間で交換する熱量が半分となり、従つてこの点で
も前記温度差を低く抑えることが可能となる。故に、真
空容器の全体に亙って温度分布の均一化を効果的に図る
ことが可能となる。

また、プラズマの消滅時に、真空容器本体１に局部的に
熱が加わることがあるが、前述したよ）に各流路毎に熱
媒体の流量やその温度を制御可能なので、例えばその局
部的な入熱位置を予め定められた位置に制御するように
しておけば、上記局部的な入熱に対しても、これを効果
的に除去することが可能となる。従って、真空容器内の
湿度差に起因する熱応力の発生を防止することができ、
装置の安全運転を確保することが可能となる。

尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではない
。例えば実施例では２つの仕切板を用いて、熱媒体の流
路をポロイダル方向に２つに区分したが、３つ以上の仕
切板を用いて上記流路を更に多く区分するようにしても
良い。またこの場合、各流路長を必ずしも等しく設定す
る必要はない。

また上記の如くポロイダル方向に区分した各流路に通流
させる熱媒体の流量等の制御手段は、特に限定されない
。要するに本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変
形して実施可能である。

以上本発明につき説明したように、内壁と外壁とにより
形成される各融合装置の２重壁構造の中空ドーナツ空間
を、仕切板にてポロイダル方向に区分して熱媒体の流路
をそれぞれ形成してなる本構造によれば、温度分布の不
均一化を招来することなしに真空容器を加熱または冷却
することができ、また局所的な入熱に対しても、これを
効果的に除去することが可能となる。従って、熱応力の
発生を阻止して装置の安全運転を効果的に確保すること
を可能とする等の多大なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は各融合装置の真空容器の概略構成を示す図、第
２図は従来装置の概略構成を示す図、第３図は従来装置
における問題点を説明する為の図、第４図は本発明の一
実施例装置の要部概略構成を示す図、第５図は実施例装
置の作用を説明する為の図である。 １・・・真空容器本体（内壁）、２・・・２重容器外壁
、３・・・内部構造物、Ｉｌａ、、　Ｉｌｂ　・・・仕
切板、１２ａ　、　１２ｂ・・・入口ヘッダ、１３ａ　
、１３ｂ・・・出口ヘッダ、１４ａ。 １４１）・・・熱媒体流入口、Ｉ５ａ　、　１５ｂ・・
・熱媒体流出口、１６ａ　、　１６ｂ　・・・流路。 出願人復代理人　弁理士　鈴江武彦 （ａ）（ｂ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トカマク型核融合炉のトーラス状真空容器を２重壁構造
   で構成し、内壁と外壁とで形成される中空ドーナツ空間
   を、トロイダル方向に伸びた仕切板にて複数の領域に区
   分し、この仕切板の隣接して入口ヘッダと出口ヘッダと
   を形成して、該ドーナツ空間内に熱媒体をそれぞれ流し
   てベーキングまたは冷却を行うようにしたことを特徴と
   する核融合装置真空容器用加熱冷却装置。