JPS6145713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は屋外形コンデンサモートルの改良、
特に枠体と固定子とを締結部材で結合する屋外形
コンデンサモートルの改良に関するものである。

従来のこの種の屋外形コンデンサモートルを第
１図、第２図に従つて説明する。図において、１
は電動機の枠体、１ａはこの枠体１に設けられた
開口部、１ｂはこの開口部１ａの図において上端
周縁面に刻設された４個の雌ねじ、１ｃは上記開
口部１ａの図において下方に延在して設けられた
突出部で、リード引出口を構成する貫通孔１ｄが
設けられている。１ｆは上記雌ねじ１ｂが形成さ
れるねじ座、１ｇはこのねじ座１ｆを連続的につ
なぐ周壁、１ｈはこの周壁１ｇとねじ座１ｆとで
構成される台座である。２は上記枠体１の内周面
に嵌合された固定子鉄心２に刻設された雌ねじ
で、上記貫通孔１ｄに対向して設けられている。
３は上記固定子鉄心２に巻装された固定子巻線、
４は上記開口部１ａにパツキング５を介して上記
４個の雌ねじ１ｂに皿ねじ（図示せず）で螺着結
合された鋼板よりなる座板、４ａはこの座板４に
設けられたリード導出用の貫通孔、５ａは上記パ
ツキング５に設けられたリード導出用の貫通孔で
上記貫通孔４ａに連通している。６は中間部が上
記座板４に溶接結合され、両端部が逆円錐状に形
成された弾性を有するコンデンサ支承体、７はこ
のコンデンサ支承体６に支承されたコンデンサ、
８は開口側周縁部８ａが該周縁部８ａに対応する
形状に形成された防水パツキング９を介して上記
座板４に螺着結合された金属よりなるコンデンサ
カバーで、上記コンデンサ７を水密に収納してい
る。１０は一端部が上記固定子巻線３に接続さ
れ、中間部が上記貫通孔４ａ，５ａを貫通すると
共に他端部が上記コンデンサ７に接続された接続
線、１１は一端部が上記固定子巻線３に接続さ
れ、中間部が上記貫通孔４ａ，５ａ及び上記コン
デンサカバー８に設けられた貫通孔（図示せず）
を水密に貫通し、他端部が電源（図示せず）に接
続された給電線（図示せず）に接続された接続
線、１２は上記貫通孔１ｄを貫通し且つ上記雌ね
じ２ａに螺合された小ねじよりなる締結部材で、
上記固定子鉄心２の移動を防止している。１３は
回転子鉄心、１４は回転子軸である。

このように構成されたものの動作については衆
知であるので説明を省略するが、固定子鉄心２に
固定子巻線３を巻装したものを枠体１の内周面に
嵌合した状態で、枠体１に貫通孔１ｄを、また固
定子鉄心２に雌ねじ２ａを加工する場合には加工
時に発生する切粉が開口部１ａより枠体１内に侵
入して固定子巻線３のコイルエンドの外周面に付
着して絶縁不良が発生し、延いては固定子巻線３
の焼損事故が発生する欠点があつた。

この考案はこのような欠点を解消しようとして
なされたもので、以下第３図、第４図に従つてこ
の考案の一実施例について説明する。図におい
て、１２０は貫通孔１ｄから離間した位置で上記
貫通孔１ｄを貫通し且つ上記雌ねじ２ａに螺合さ
れた小ねじよりなる締結部材で、上記固定子鉄心
２の移動を防止している。枠体１の突出部１ｃの
一端部、並びに周壁１ｇに一体的に形成され上記
台座の突出寸法と略同寸法に径方向に突出した仕
切り壁を構成する突起で、枠体１の開口部１ａの
上端周縁と共に締結部材１２の側部を連続状に包
囲して上記締結部材と上記開口部１ａとを仕切つ
ている。その他の構成及び動作は従来の屋外形コ
ンデンサモートルと同様であるので説明を省略す
る。

上記のように構成されたものにおいては、枠体
や固定子に締結部材１２０のねじ孔を加工する場
合、パツキン５の裏面に近接した位置まで突起に
よつて切粉の飛散が確実に阻止されており、ねじ
孔加工後にはその切粉が除去される。

この考案は以上のように、固定子を囲繞且つ支
持する枠体、この枠体の径方向に突設され、複数
個のねじ座と、このねじ座を連続的につなぐ周壁
とで構成された台座、この台座に囲まれた位置に
おいて上記固定子のコイルエンドに略対向して開
口されたリード引出口、このリード引出口から離
間した位置において上記枠体又は上記固定子の螺
合されて上記固定子を固定する締結部材、上記台
座にパツキングを介して結合され、上記リード引
出口に略対向して開口した開口部を有する座板、
この座板に支持され、上記固定子のリードと接続
されるコンデンサ、及びこのコンデンサを包囲し
て上記座板と共に上記台座に結合されるコンデン
サカバーを備え、上記リード引出口の近傍におい
て上記台座に連続すると共に上記台座の突出寸法
と略同寸法に径方向に突出され、上記締結部材側
と上記リード引出口側とを仕切る仕切り壁を上記
枠体外周に形成したので、締結部材のねじ孔の加
工時における切粉は、台座の突出寸法と略同寸法
に仕切り壁で確実に飛散が阻止されて開口部より
枠体内へ侵入することが防止され、固定子巻線の
絶縁不良あるいは固定子巻線の焼損事故が防止さ
れるばかりでなく、開口部によつて枠体の機械的
強度が低下しようとするが、仕切り壁で枠体を補
強できることになり、枠体の強度を向上でき、し
かも、締結部材を包囲する部材として台座の周壁
やねじ座を兼用でき、構成も簡単化される効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の屋外形コンデンサモートルの一
部断面図、第２図は第１図の−線方向の断面
図、第３図はこの考案の一実施例を示す一部断面
図、第４図は第３図の−線方向の断面図であ
る。 図中、１は枠体、１ａは開口部、１ｃは突出
部、１ｄは貫通孔、１ｅは突起、１ｆはねじ座、
１ｇは周壁、１ｈは台座、２は固定子鉄心、２ａ
は雌ねじ、３は固定子巻線、４は座板、５はパツ
キング、６はコンデンサ支承体、７はコンデン
サ、８はコンデンサカバー、９は防止パツキン
グ、１０，１１は接続線、１２０は締結部材、１
３は回転子鉄心、１４は回転子軸である。なお、
図中同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定子を囲繞且つ支持する枠体、この枠体の径
   方向に突設され、複数個のねじ座と、このねじ座
   を連続的につなぐ周壁とで構成された台座、この
   台座に囲まれた位置において上記固定子のコイル
   エンドに略対向して開口されたリード引出口、こ
   のリード引出口から離間した位置において上記枠
   体又は上記固定子に螺合されて上記固定子を固定
   する締結部材、上記台座にパツキングを介して結
   合され、上記リード引出口に略対向して開口した
   開口部を有する座板、この座板に支持され、上記
   固定子のリードと接続されるコンデンサ、及びこ
   のコンデンサを包囲して上記座板と共に上記台座
   に結合されるコンデンサカバーを備え、上記リー
   ド引出口の近傍において上記台座に連続すると共
   に上記台座の突出寸法と略同寸法に径方向に突出
   され、上記締結部材側と上記リード引出口側とを
   仕切る仕切り壁を上記枠体外周に形成した屋外形
   コンデンサモートル。