JPS6145055Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガイド付スノコ型コンベアに係り、さ
らに詳しくは上下方向に屈曲させて導かれるベル
トコンベアのガイドの屈曲部に改良を施したベル
トコンベアに関するものである。

スノコ型ベルトコンベアとは第１・第２図に示
すように搬送しようとする書類等の被搬送物１を
垂直な状態で差し込むのに必要な空間ｄをもつて
並設した多段に並設したガイド２および、これら
ガイド２，２間に底部に設けられ、ガイド２，２
間に差し込んだ書類等の被搬送物１をガイド２，
２に沿つて搬送する水平な配置のベルトコンベア
３を複数条配置したものである。

このようなスノコ型ベルトコンベアは遠隔部間
の書類のやりとりなどにおいて極めて効果的なも
のであるが、ある場所から他の場所に搬送する場
合、両場所間に高低の差がある場合にはベルトコ
ンベア３の途中を上下方向に屈曲させて導くと共
にガイド２も屈曲させて導かなければならない。

このような場合、従来においては第３図に示す
ような構造が採用されていた。

即ち、ベルトコンベア３の屈曲部に位置する上
側のベルト３ａとガイドローラ４に沿つて一旦側
方に導き出し、更にガイドローラ５に沿つて折り
返し、ガイドローラ４に近接して配置されたガイ
ドローラ６に沿つて再度所望の角度で折り返して
傾斜させる。そして、下側に位置するベルト３ｂ
は内側に配置されたガイドローラ７に沿つてベル
ト３ａと平行に導かれる。

また、ガイド２もベルトコンベア３の屈曲に応
じて屈曲されて配置されるが、その屈曲部２ａの
部分は溶接その他の手段により端縁を接続する構
造を採用している。

従つて、ガイドを屈曲させて配設するには屈曲
角度に応じて溶接固定する作業が必要で、現場に
おける組立、接続作業はとても無理となつてしま
う。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、ガイドの屈曲部に隣接する
ガイドにそれぞれ着脱容易に取り付けることがで
きる１組の回動枠からなるジヨイントを設け、希
望する角度に自由に屈曲して配置することができ
る構造を採用した。

以下、本考案の一実施例を図面と共に詳細に説
明する。

第４図以下は本考案の一実施例を説明するもの
で、各図中第１図と同一部分には同一符号を付し
その説明は省略する。

本考案になる縦スノコ型ベルトコンベアにおい
ては、ベルトコンベア３の両側に配置されるガイ
ド１０であつてベルトコンベア３の屈曲部５に対
応した屈曲部にはジヨイント１１が設けられてい
る。

このジヨイント１１はヒンジ部を介して回動可
能に連結された左右１対の回動枠１２，１２から
構成されている。すなわち一対の回動枠１２，１
２は全く同一の構造とされ、合成樹脂等から一体
成形された枠体としての構造を有する。

この回動枠１２はその一端に左右１対の突片１
３，１３を有しこれら突片１３の先端は円弧状に
形成されている。

そして、各突片１３，１３の対向する位置には
外側が大口径部１４ａとなつている段付きの透孔
１４が貫通して形成されている。

又、回動枠１２の前記突片１３，１３と反対側
の端部には突片１３，１３間の凹部１５と対応す
る位置に突片１６が突設されている。この突片１
６の幅は前記凹部１５の間隔と等しく、その突出
量は突片１３の突出量と等しく、その先端部は円
弧状面となつており、更に前記透孔１４と対応す
る位置に透孔１７が形成されている。

又、回動枠１２の前記凹部１５と突片１６との
間において一方の側に大口径部１８ａを有する透
孔１８が肉厚方向、即ち前記透孔１４，１７の軸
線方向と直交する方向に貫通して形成されてい
る。

各回動枠１２，１２は全く同一に形成されてい
るため、一方の回動枠１２の突片１６を他方の回
動枠１２の突片１３，１３間に嵌合させ、透孔１
４と１７の軸芯を合わせ、例えば六角穴付ボルト
１９とナツト２０により両者間を連結することが
できる。

そして、回動枠１２の一方の側に位置する側面
の角部にはテーパー面１２ａが形成されている。

各回動枠１２の透孔１８中にはテーパー面１２
ａが形成された側からボルト２１を嵌合させ、反
対側に大直径のワツシヤー２２を嵌合させナツト
２３により固定できるように取付ける。一方、ガ
イド１０は第７図に示すように断面がほぼ台形状
に屈曲して形成されており、その左右の側片１０
ａ，１０ａの傾斜角度は回動枠１２のテーパー面
１２ａの傾斜角度と等しい。

このガイド１０はステンレス等の金属板から折
り曲げて成形されるが、台形状の断面の左右の側
片１０ａ，１０ａの下端部には互いに対向する方
向に向かつて折り曲げられた折曲部１０ｂ，１０
ｂがそれぞれ形成されている。

以上のような構造を有するジヨイント１１を用
いてガイド１０，１０間を接続するには連結され
た状態又は独立した状態の一方の回動枠１２をガ
イド１０の端縁に嵌合させる。この時にはナツト
２３をややゆるめ回動枠１２とワツシヤー２２と
の間にガイド１０の折曲部１０ｂが嵌合できるよ
うにしておく。この状態で回動枠１２をガイド１
０の端縁に嵌合させ、ボルト２３をきつく締めて
ワツシヤー２２と回動枠１２の間で折曲部１０ｂ
を完全に挾んで固定する。

独立又は連結された他方の回動枠１２もガイド
１０に同様にして固定し、両者が連結している場
合にはそのままでよく、また独立している場合に
はボルト１９により両者を連結させればよい。

このようにしてベルトコンベア３の屈曲部に対
応してガイド１０を屈曲させる位置にジヨイント
１１を取付ければ、ジヨイント１１の連結部のナ
ツト１９を中心として連結されたガイド１０同志
を目的とする角度だけ屈曲させて配置することが
できる。

屈曲部におけるジヨイント１１の屈曲角度の保
持はナツト１９を締めつけることにより行なえば
よい。

以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、ベルトコンベアの屈曲部に沿つて配置される
ガイドの屈曲部に着脱の容易なジヨイントを設け
た構成とされているため、屈曲部を有するガイド
を簡単に設けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術の平面図、第２図は部分断面
側面図、第３図は部分分解斜視図、第４図は本考
案の斜視図、第５図は部分分解斜視図、第６図は
部分側面図、第７図は部分断面図、第８図は部分
底面図、第９図は部分側面縦断面図である。 １０……ガイド、１０ａ……折曲部、３……ベ
ルトコンベア、１１……ジヨイント、１２……回
動枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に折曲するベルトコンベアと、このベ
   ルトコンベアの両側部に立設されたガイドとから
   なり、前記ガイドの断面は下方が開口した略コ字
   形状で両側片の下端には対向した折曲部が形成さ
   れており、このガイドは前記ベルトコンベアの折
   曲部に対応する位置にジヨイントを介して連結さ
   れ、このジヨイントは一対の回動枠からなり、一
   方は一つのガイドの端部に嵌合され、他方は他の
   ガイドの端部に嵌合され、対向した双方の回動枠
   はヒンジ部を介して回動可能に連結するととも
   に、各回動枠はガイドの両折曲部にまたがるワツ
   シヤを介して各ガイドに固着されたことを特徴と
   するガイド付ベルトコンベア。