JPS6144714A - 関東ロ−ムを原料にした結晶性アルミノシリケイトゼオライトの製造法 - Google Patents

関東ロ−ムを原料にした結晶性アルミノシリケイトゼオライトの製造法

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JPS6144714A
JPS6144714A JP7352584A JP7352584A JPS6144714A JP S6144714 A JPS6144714 A JP S6144714A JP 7352584 A JP7352584 A JP 7352584A JP 7352584 A JP7352584 A JP 7352584A JP S6144714 A JPS6144714 A JP S6144714A
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alkali metal
zeolite
kaolin
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Hiroyoshi Takasaki
高崎 裕圭
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明!lよ、天然の粘土鉱物である関東ロームやカオ
リンを出発原料として表1に示すような粉末X線回折パ
ターンを有する結晶性アルミノシリケイトゼオライトの
製造に関する。
ゼオライトとは一部の結晶性アルミノケイ酸塩の総称で
あり、鉱物として天然にも産するが、現在では天然物と
同一の結晶構造を持つものや、さらに天然に産しないも
のまで合成されている。結晶構造は(SiO2)四面体
と(AlO2)四面体とが酸素原子を共有して交叉結合
し、三次元的網目構造を形成している。この網目が空洞
を形成し、さらにこの大きい空洞は縦横の孔路により互
いに連絡している。この空洞中には結晶水と(AlO2
>の負電荷に対応するカチオンが含まれている。結晶水
は加熱または減圧することにより比較的容易に一部また
は全部を脱離させることができる。またカチオンも他の
カチオンと溶液中で容易に交換できる。
しかもこれらの処理を行ったあともゼオライトの結晶構
造は本質的な変化をうけない。
このような特徴を有するゼオライトは、当初結晶水を脱
離したあとにできる空洞を利用した吸着剤としての応用
が注目された。1960年にはゼオライトの触媒作用が
発見されて以来、おもに固体酸触媒としてのすぐれた性
質が注目され、その用途は急速に拡大されている。
今日、ゼオライトの次のような性質が利用されている。
イ、結晶構造を有するため均一の空洞(細孔および細孔
入口径)をもつ。この空洞を「ふるい」と考え、反応物
分子の大きさがふるいより大きければ空洞に入ることが
できないが、小さければ空洞の中に入り、そこで反応す
ることができる。また反応生成物も空洞より大きければ
外へ出られず空洞につまってしまうが、小さければ外へ
出ることができる。つまり空洞の大きさによって分子を
ふるい分けて反応を進行させ、生成物もふるい分けられ
ることによって選択的な生成物を得ることができる。
口、ゼオライトの触媒作用の本質は固体酸性にある。金
属イオンを含んでいない水素型ゼオライトは焼成温度に
よって、ブレンステッド酸点あるいはルイス酸点とルイ
ス塩基点を発魂させ、さらに酸点の強さと数も決めるこ
とができる。すなわち酸点の種類と強さと数によって色
々な反応に対する触媒作用を選ぶことができる。
ハ、ゼオライト合成時のナトリウムカチオンあるいは水
素イオン(プロトン)を溶液中で容易に他のアルカリ金
属、遷移金属、希土類等のカチオンとイオン交換するこ
とができる。
これによって交換したカチオン特有の触媒作用と、カチ
オンの大きさによって空洞が狭められることによる分子
ふるい作用とが複合して反応を選ぶことができる。
二、さらにゼオライトの金属カチオンを金属微粒子まで
水素で還元すると、結晶構造をもつゼオライトに金属が
均一に分散し、担持された非常に大きい比表面積の触媒
ができる。この触媒作用もまた特異である。
ホ、直接の触媒作用ではないのであるが、最近、分離の
非常に難しい異性体等にゼオライトを接触させ、分子ふ
るい作用と吸着能によって一部の異性体のみ吸着させ、
後にゼオライトから異性体を脱離させて、難分離物を分
離する方法が行なわれている。
特にオイルショック以後石油のみにたよらず、エネルギ
ー資源の多様化の為にも、メタノールからガソリン留分
を合成できる結晶性アルミノシリケイトゼオライトの一
つであるZSM−5ゼオライトは世界の注目をあびてい
る。そのZSM−5ゼオライト合成法についてはU、S
、 Pat、、37028B6 、3894106 、
3928483 、 B rit 、 Pat、、14
02981 ヲttUTo数/Z(1)方’fli$R
aされている。
これら従来の方法に共通することは、 イ、天然物でない純正試薬のみを原料にしていること。
口、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのような無機塩
基だけでは合成できず、表2のような有機塩基を主とし
た有機化合物試薬のいずれかを原料に添加していること
ハ1合成時間が数日を要すること。
である。
表2  ZSM−5ゼオライト合成に有効な有機化合物 [第一級アミン] C2エタノールアミン C6n−ヘキシルアミンC3n
−プロピルアミン C7n−へブチルアミンイソ−プロ
ピルアミン Can−オクチルアミンC4n−ブチルア
ミン  C9n−ノニルアミンCsn−アミルアミン 
 C++n−デシルアミン[ジアミン] C51,5−ペンタンジアミン Cs’ 1.6−ヘキサンジアミン [テトラアルキルアンモニウム] テトラ−n−プロピルアンモニウム [アミド〕 ラクトアミド     アセトアミド アミノベンズアミド [アルコール] エタノール 表2のうち最も普通に使われているのは、高価なテトラ
−n−プロピルアンモニウム(通称TPA)である。Z
SM−5ゼオライトの価格はTPAで決まるといって過
言でない。
一方、合成ゼオライトは、すべて出発原料として化学薬
品を使用したものだけでなく、天然のケイ酸塩鉱物、た
とえばカオリン鉱物やアロフェンなどの粘土鉱物、火山
ガラスを使うこともできる。これらはぜオライドに必要
なケイ酸、アルミナを含んでいるので、アルカリを添加
すればゼオライトの合成条件を満すことになる。しかも
これらは天然に膨大な量で産出し、経済的にも安価であ
る。
粘土鉱物は各種の造石鉱物の熱水変質、風化作用の結果
生成される。一般に長石群はカオリン鉱物、雲母粘土鉱
物、モンモリロナイト鉱物に、有色鉱物は緑泥石鉱物、
モンモリロナイト鉱物に変化していることが多いが、粘
土鉱物の起源は複雑で一義的に述べることはできない。
分類は次のとおりである。
非晶質     −m−アロフェン カイト鉱物 アロフェンは粘土鉱物の中で唯一の無定形構造のもので
あって、火山灰土壌の主体をなすものである。火山灰の
風化過程に関する地質鉱物体内視野からの研究(5ud
o、T : lvl ineralogical  5
tudy on C1ays of Japan、 M
aruzen(1959) )によると、降下年代の新
しい火山灰層はアロフェンにとみ、古いものは中間段階
を経てハロイサイトに変化することを明らかにしている
。関東ローム層では立川ローム層がアロフェン、武蔵野
ローム層はアロフェンとハロイサイト、下末吉ローム層
・多摩ローム層はハロイサイトをそれぞれ主成分とする
ことがわかっている。
一方土壌学的視野からの研究(江用友治ら:農業技術研
究所報告、BNo 5.39(1955)、青峰重範二
日本土壌肥料学雑誌、眩、508(1958)、菅笠一
部:九州農試負報、ユ、1(1961)〕によると、イ
)火山沃土の母材の大半は立川ローム層準およびそれよ
り新しいので、その粘土鉱物中にはアロフェンが圧倒的
に多い。アロフェンは火山ガラスと斜長石を主原料とし
、微粒子(比表面大)で孔げきにとむく透水性大)火山
灰という母材特有の物理的特性と温暖湿潤気候とが組み
合わさって急速に進行した化学的風化の産物である。つ
まり風化過程で、規則正しい原子の再配列の余裕がなく
、−次鉱物からS!02ゾルとAI  (OH)3ゾル
が離脱する。沖積世に降灰したごく新しい火山沃土では
これらは混合物として存在するが、降灰後少な(とも数
百年以上を経たものでは、両者がコアゲルを生成し、S
i 02 /AI 20:lの低い非晶質アルミノケイ
酸塩(アロフェン)を生成している。
口〉ローム層の中にはアロフェンの下層で部分的なカオ
リン鉱物(おもにハロイサイト〉への移動が認められる
ものがある。これはSiO2にとむ滲透水の作用による
S1富化、ないしは酸性条件下でのアロフェンからのA
1の離脱(ギブサイトの生成)によると考えられている
。また同一火山灰層内でも、物理的不均一性による溶脱
条件の差で、アロフェン質の基質中に淡色のカオリン質
の斑点ができると考えられている。
代表的アロフェンの化学分析値範囲は強熱減量14〜1
8%、S i 0235〜42%、Fe2O22〜6%
又ハ15〜17%、Ca Q 0.7〜2.3%、Mg
01〜1.4%、アルカリ(Na 20. K20)1
〜2%である。
カオリン鉱物にはナクライト、ディツカイト、カオリナ
イトのカオリナイト系とメタハロイサイト、ハロイサイ
トのハロイサイト系がある。カオリン鉱物は(Si 2
05 )n層と(AI(OH)s)n層が互いに一層ず
つ縮合して形成され、したがって1枚の層格子の片面は
0面であり他の面はOH面である。普通、カオリンとは
カオリン鉱物の1種または2種以上からなる粘土で、そ
れぞれの産地を何してよばれる。
代表例はゼツリット(Z ettl l 1tz)カオ
リン(チェコスロバキア)、ジョーシア(G eorg
ia)カオリン(アメリカ)、河東カオリン(朝鮮)、
香港カオリン、関白カオリン(栃木系)、指宿カオリン
く鹿児島類)などである。代表的カオリンの化学分析値
範囲は強熱減量13〜15%、5iO242〜46%、
A I 20337〜40%、F1203 0.5〜0
.9%、Tio、0〜1%、Ca OO〜 0.7%、
M1100〜0.3%、K200〜0.5%、Na20
0〜0.6%である。
カオリンの熱変化は次のようである。500〜550℃
で急激に収縮する。強度は650℃まで徐々に増え、7
50℃付近で一度低下し、それ以上では急に増大する。
400℃で結晶水の脱離による吸熱反応、930℃でア
ルミナおよびケイ酸の結合による発熱反応を示す。11
00℃以上でムライト、クリストバライトを生成する。
耐火度は5K33〜36である。カオリナイト系は六角
板状結晶で200〜700w1μ、ハロイサイト系は細
管状その他の形状で50〜120mμの大きさである。
一般にカオリンの性質は岩石の種類、分解の程度、結晶
の大きさ、履歴などに支配される。
カオリン鉱物からゼオライト合成の例としてはユニオン
カーバイト社の特公昭3L−5806によるゼオライト
A、X、Yの合成と高橋浩、西村陽−1日化、並、52
8 (1967)によるゼオライトAの合成がある。一
方アロフIンからゼオライト合成の例は一連の加電化工
業によるゼオライトAの合成く特公昭46−31131
〜31134.31137.32’575) 、フォー
ジャサイトゼオライトの合成く特公昭46−31129
.33216) 、モルデナイト型ゼオライトの合成(
特公昭46−32574)がある。
本発明の構成は、天然粘土鉱物、シリカアルミナ仕調整
用のシリカおよび水酸化ナトリウムのようなアルカリ金
属カチオンの水溶液を含有する混合物を原料として調製
し、前記混合物を、表1に示すような粉末X線回折パタ
ーンを有する結晶性アルミノシリケイトゼオライトの結
晶が生成するまで、少なくとも80℃の温度に保ちなが
ら、水熱合成することを特色とする前記ゼオライトの製
造法である。
したがって従来法に対する本発明の特徴はイ、純度の高
い化学試薬品でなく、天然の粘土鉱物を、化学的に純度
を変えなくても、そのまま必須の原料として用いること
ができる。
口、したがってM2O,8102、Al2O3であられ
される純粋な成分だけでなく、上記M20以゛外のNa
2o、Fe2O:J 、Ti 01Ca O,Mg0S
K20などが不純物として合成原料混合物中に、結晶生
成中も共存していること。(Mはアルカリ金属イオンン
ハ、そして有機塩基などの有機化合物試薬を特別に添加
していないこと。
:、それでも表1に示すような粉末X線回折パターンを
有する結晶性アルミノシリケイトゼオライトが得られる
こと。
ホ、しかも合成時間が比較的短いこと。
へ、また、合成原料混合物を数時間比較的低温で反応し
て結晶核を生成させ、次いでその結晶核の成長とさらに
熟成を促進させるために、加圧上高温例えば160〜1
80℃にするような複雑な二段階工程をとるのではなく
、一段の工程で一気に水熱合成温度例えば160〜18
0℃で結晶核の発生と成長、熟成を行なう簡単な方法で
あること。したがって前記二段階工程法で発生した結晶
核と核自体が異なること。
ト、さらに、合成条件混合物中に塩化ナトリウムを意図
的に存在せしめて結晶の晶出、成長、熟成をする必要が
ないこと。
である。
以下、原料として使用した関東ロームの場合と、結晶質
でアロフェンと類似の化学組成を有するカオリンの場合
について述べる。これら産地より掘出した凍土を水ひし
て磁鉄鉱、輝石、長石、石英などの岩石部分を除くこと
によって、精製した粘土を用いた実施例を述べる。
実施例1 イ、精製関東ロームの調製 栃木県鹿沼市楡木から採集した凍土を水と共にボールミ
ル粉砕器に入れ、適宜時間粉砕すると褐色の泥水が得ら
れる。これをノーベル水ひ装置に通すと、上流には夾雑
物として含まれる比重の大きい前記岩石部分が捕集され
、比重の小さい泥水のみが通過することによって下流に
集められ分級できる。集めた泥水をフィルタープレスに
よって脱水分離し、褐色の板状ケーキとして精製関東ロ
ームを得た。
精製関東ロームの含水率は40〜50重量%で、その化
学組成は 吸着水分 47.40%  強熱減量 13.83%5
i02 40.60%  A I 20335.45%
Fe 2032,21 % Si 02 /AI 203  1.94である。粉末
X線回折の結果は図1、aに示すようにアロフェンと少
量のα−クォーツを含んでいることがわかった。
口、結晶性アルミノシリケイトゼオライト<Na型)の
調製 調製原料は、 1fttjle東0’  ム(S ! 02 /A I
 203−1.94.47.40重量%H20) 0.60850 に高シリカアルミナ比にするに必要なシリカ分を補充す
るための 沈降シ’) jJ (88,25%S i 02 ) 
 1.59540アルカリと水 水’lll 化+ ト1,1 ラム(87,09%Na
 0H)0.5111 p 蒸溜水            14.7116 Gを
24m1オートクレーブ中に調合した。この混合物の主
成分の組成は酸化物のモル比表示で5Na 20−23
Si 02 −Al 203−750H2,0 である。前記オートクレーブを175℃に保ら、毎秒1
 oc+nの振幅で振とうさせながら24時間結晶化さ
せた。
得られた結晶生成物を濾過によって母液から分離し、水
洗し、150℃で1時間半乾燥させた。このNa型生成
物の粉末X線回折パターンを表1と図1、bに示す。
また、Na型生成物を500℃、16時間空気中で焼成
したときの比表面積は172 m/Q(B、E、T、法
、液体窒素温度)であったちなみに、前記酸化物組成を
同一にして、原料混合物として関東ロームを添加せず、
純正試薬の沈降シリカ、塩化アルミニウム、水酸化ナト
リウムおよび蒸溜水によって調製した場合は、175℃
、24時間の合成条件では結晶化しなかった。
ハ、結晶性アルミノシリケイトゼオライトのイオン交換
によるH型の調製 Na型生成物1gにつき1規定N84 N。
3水溶液25m!を加えて、80℃に1時間保ち、ナト
リウムイオンをアンモニアイオンにカチオン交換した。
そしてN H3型生成物を母液から分離後、120℃、
2時間空気中で乾燥し、さらに450℃、6時間空気中
で似焼した後日型結晶性アルミノシリケイトゼオライト
を得た。この生成物の粉末X線回折パターンは表1と同
様であった。
二、結晶性アルミノシリケイトの反応性前記結晶性アル
ミノシリケイトゼオライトの触媒能を水素炎型検出器付
パルス反応器で調べた。条件は下記に示す。
反  応:メタノールによるトルエンのアルキル化反応 実験装置:反応器 内径3 mmのパイレックスガラス
製 カラム 担体 ダイヤソリッドL−1 60〜80メツシュ 液相 5%ベントン34と 5%DID’P 90℃ 3.7m 検出器 FID 実験条件:前処理 ヘリウム気流中430℃2時間キャ
リアガス ヘリウム 流量20 if/m 触媒量 0.02g 反応液注入量 0.23μm 実験結果(1回から3回までのパルス実験の平均値) 2転化率 19.2% 生成物      生成率  選択率 p−キシレン   2,9%  15.0%ベンゼン 
    9,8./   51.311m−キシレン 
    2,7〃13.9/。
他に軽量生成物は有るが、キシレン以上の生成物は無い
。ちなみに前記Na型結晶性アルミノシリケイトゼオラ
イトの同じ反応の実験結果は 転化率  17,0% 生成物      生成率   選択率、p−キシレン
     3.6%   21.3%ベンゼン    
  9.8%   57.6%m−キシレン     
3.4%   20.2%他にトルエンの脱アルキル化
やメタノール分解による軽量生成物とキシレン以上の重
量生成物が確認できた。
実施例2 実施例1と同じ方法で原料混合物の主成分の組成を酸化
物のモル比で表示したNa型結晶性アルミノシリケイト
ゼオライトの生成状態図を図2に示す。64例の結果を
まとめたものである。合成条件は175℃、24時間、
水分95%のものである。
実施例3 例1ではシリカアルミナ比調整補充に沈降シリカを用い
たが、関東ロームは鉱酸によりシリカアルミナ比を変化
させることができるので、関東ロームのみを用いた結晶
性アルミノシリケイトゼオライトの例を示す。
イ、塩酸処理関東ロームの調製 精製関東ロームに次の量論式 %式% にしたがい必要な5N−HCI 量を算出し、その2倍
量を加え、80℃、2時間反応させると含有するアルミ
ナ分と鉄分が酸液中に溶出する。反発後大量の水で十分
水洗した関東ロームを母液から濾過によって分離した。
この時の母液のl)Hは5.5であった。この酸処理関
東ロームを110℃、24時間乾燥した後の化学組成は
次に示す。
吸着水分 28.02%  強熱減量 4.93%S 
i O283,95%  A I 2034.75%F
e2O30,08% S i 02 / A I 203  ’29.99で
ある。
口、関東ロームのみによる結晶性アルミノシリケイトゼ
オライト(Na型)の調製 調製原料として 実施例1、イの精製関東ローム 0.1110 g前記
塩酸処理関東ローム    3,4091 !]水酸化
ナトリウム(87,09%Na 0H)0.51119 蒸溜水            13.9922 !;
1を24m1オートクレーブ中に調合した。この混合物
の主成分の組成は酸化物のモル比表示で5Na20’ 
 23Si○2 −Al 203 750H20 である。前記オートクレーブを175℃に保ち毎秒10
cmの振幅で振とうさせながら24時間結晶化させた。
得られた結晶生成物を濾過によって母液から分離し、水
洗し、150℃1時間半乾燥さぜた。関東ロームを塩酸
処理した時の塩素イオンが調製時に残っていたが、この
Na型生成物の粉末X線回折パターンは表1と一致した
実施例4 栃木県産開山カオリンの成分は粉末X線回折の結果を図
1、Cに示すように、主成分はカオリナイトで他に少量
のα−クォーツを含んでいることがわかった。また、化
学組成は吸着水分 0.65%  強熱減量 19.2
4%Si○240.57%  A I 20339.2
8%3i02 / A I 203  1.75である
イ、開山カオリンによる結晶性アルルミノシリケイトゼ
オライト(Na型)の調製 調製原料は 開山カオリン           0,2903gに
高シリカアルミナ比にするに必要なシリカ分を補充する
ための 沈降シリカ(88,25%Si 02 )   1.4
189gアルカリと水 水酸化ナトリウム(87,09%Na0H)0.407
20 蒸溜水             14.9981gを
241オートクレーブ中に調合した。この混合物の主成
分の組成は酸化物のモル比表示で5Na 20 23S
i 02 −At 203 750H20 である。前記オートクレーブを175℃に保ち、毎秒1
0cmの振幅で振とうさせながら48時間結晶化させた
得られた結晶生成物を濾過によって母液から分離し、水
洗し、150℃で1時間半乾燥させた。このNa型生成
物の粉末X線回折パターンは表1と一致した。なお、2
4時間の結晶化時間ではほぼ非晶質のみであった。
実施例5 イ、似焼開山カオリンによる結晶性アルミノシリケイト
ゼオライト(Na型)の調製開山カオリンを700℃、
2時間空気中で加熱すると減量は16.45%で粉末X
線回折の結果カオリナイトの結晶構造は壊れ、α−クォ
ーツのみ検出できた。また、化学組成は強熱減量 2.
34%  S i 02 48.56%A I 2Q3
47.01% S ! 02 / A I 203  1.75である
。調製条件は 似焼開山hオリン        0,2425(1沈
降シリカ(88,25%Si○2)   1.4189
g水酸化ナトリウム(87,09%Na0H)0.40
72Q 蒸溜水             is、oooogを
24m1オートクレーブ中に調合した。この混合物の主
成分の組成は酸化物のモル比表示で5Na 20−23
8! 02 Al 203 750H20 である。前記オートクレーブを115℃に保ち、毎秒1
0はの振幅で振とうさせながら24時間結晶化させた。
得られた結晶生成物を濾過によって母液から分離し、水
洗し、150℃で1時間半乾燥させた。このNa型生成
物の粉末X線回折パターンは表1と一致した。
本発明の効果は イ、天然物である粘土鉱物を原料にしていることである
。ことさら原料を試薬の純度まで求めなくても、例えば
多成分の混合している関東ロームで充分である′。しか
も粘土鉱物は火山国日本のいたる所で見うけられるが、
工業資源の対象となりうるちのは凍土取得とその成分性
質より考慮しても乾燥凍土推定量数億トン以上にもおよ
ぶ一大国内資源であること口、関東ロームは非晶質なシ
リカゲルとアルミナゲルが天然に均一に分布していて多
孔質(250m/’11〜300m/g)である。しか
も、強熱減量の大部分として計測されている前記関東ロ
ーム中の構造水が、300℃〜500℃の合成温度以上
まで保持されている特性(示差熱分析曲線より)を有し
ている。したがって、合成温度では強熱減量成分は水酸
化物として存在しているものも多いので、関東ロームは
(S! 04 )、(AI’04)四面体をつくりやす
く、緩かな合成条件においてさえも、短時間にゼオライ
ト結晶構造をつくる能力を有している。それを活用した
こと。
ハ、関東ローム中強熱減量の一部として、天然に含有し
ている微量(数%〜5%)の有機質のために、上記口、
の結晶化能力との相乗効果により高価な有機塩基などの
試薬を特別に添加しなくても表1のゼオライト合成が可
能なこと。
二、さらに、関東ローム化学組成中のFe2O3、Ca
O,M(10、アルカリ(K2O、NaZO)などのカ
チオン類がすでに原料関東ロームの構造の一部として存
在しており、新たに合成原料混合物の一つとして添加し
たアルカリ金属カチオンと相乗して、関東ロームがゼオ
ライトになりやすい潜在的能力が引き出されたこと。
ホ、シたがって安価に早く合成できること。
へ、カオリン鉱物などの結晶性粘土鉱物は非晶質の関東
ロームはと反応性はよくないが、表1の結晶性アルミノ
シリケイトゼオライトの合成が可能なこと。さらに結晶
性粘土鉱物を予め非晶質にしておけば、関東ロームと遜
色ない原料として利用できること。
である。
【図面の簡単な説明】
第1、a図は精製関東ローム、第1、b図は関東ローム
を原料としたNa型結晶生成物、第1、c区は開山カオ
リンのそれぞれ粉末X線回折パターンである。測定条件
はCu管球、Niフィルター、40 kV 、 20 
mA 12000 cps、 T C1、PS  1°
、ssio、R8O,15++++++ 、2°/mi
n 、 2 cm/minである。 第2図はS! 02 、Na 20.Al 203を頂
点とするモル分率表示の三角相図において、SiO2高
モル側を図示したものである。 ちなみに、S i 02−Na 20軸の数字はSi0
2のモル分率を、NazOAl2O3軸の数字はNa2
Oのモル分率を、S! 02−Al2O3軸の数字はA
l2O3のモル分率をそれぞれ示している。 図中の記号は 八−表1の粉末X線回折パターンを示す結晶性アルミノ
シリケイトゼオライトの単−相 B−モルデナイトゼオライトの単−相 C−モルデナイトゼオライトとアナルシンゼオライトの
共存相 D−アナルシンゼオライトの単−相 を示す。 なお、合成条件は24時間、水分95%、175℃であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アロフェンとカオリン鉱物のうち少なくとも1種を
    主成分とする天然粘土鉱物、ケイ素酸化物給源物質、ア
    ルカリ金属酸化物給源物質および水のそれぞれ1種以上
    の原料源が含有する反応混合物を調製し、前記反応混合
    物をゼオライトの結晶が生成するまで、少なくとも80
    ℃の温度に保ちながら、静止および移動することを含む
    表1に示すような粉末X線回折パターンを有する結晶性
    アルミノシリケイトゼオライトの製造法。 2、前記反応混合物の主成分が酸化物のモル比で表わし
    て下記の組成: SiO_2/Al_2O_3=4以上 M_2_/_nSiO_2=0.01〜5.0H_2O
    含有量=70〜98モル% (式中Mはアルカリ金属イオンであり、nは原子価を示
    す) および温度範囲80℃〜230℃を有するものである特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 3、天然粘土鉱物が関東ローム、アルカリ金属がナトリ
    ウムである特許請求の範囲第2項記載の方法。 4、天然粘土鉱物がカオリン、アルカリ金属がナトリウ
    ムである特許請求の範囲第2項記載の方法。 表1 Na型生成物の粉末X線回折パターン 2θ   d      I/Imax 2θ   d
          I/Imax 7.8  11.325 46     13.8 6
    .4114 15 8.7  10.155 39     14.7 6
    .0209 18 9.0  9.8168 19     15.4 5
    .7488 17 11.8 7.4932 12     15.8 5
    .6041 15 12.4 7.1320 10     16.4 5
    .4004 9 13.1 6.7524 13     17.2 5
    .1510 9 17.7 5.0065 13     28.3 3
    .1508 9 19.1 4.6426 12     29.2 3
    .0557 19 20.2 4.3922 15     29.8 2
    .9955 19 20.7 4.2872 18     29.9 2
    .9857 18 21.6 4.1106 9      30.3 2
    .9472 12 22.1 4.0008 13     31.1 2
    .8732 9 23.0 3.8635 100    31.5 2
    .8376 8 23.2 3.8306 88     32.1 2
    .7859 8 23.6 3.7666 50     32.7 2
    .7362 10 23.8 3.7354 51     33.3 2
    .6882 8 24.3 3.6596 33     34.3 2
    .6121 8 25.5 3.4901 14     35.6 2
    .5196 8 25.8 3.4502 19     36.0 2
    .4926 10 26.5 3.3606 14     37.1 2
    .4211 9 26.8 3.3236 18     37.4 2
    .4024 9 27.2 3.2756 12     44.9 2
    .0170 13 28.0 3.1839 9
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005319396A (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 土壌中のカドミウムの不溶化処理方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52920A (en) * 1975-06-19 1977-01-06 Owens Illinois Inc Method of forming protective film on surface of glass substrate and its resulting article

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