JPS6144573Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、二人用可搬型茶葉摘採機の収容装置
に係るものである。

従来、二人用可搬型摘採機においての茶葉の収
容は、上面一部を通気性とした比較的長尺なナイ
ロン系の布袋で摘採機本体後面を覆設し、該袋内
へ風送することにより行なわれていた。この布袋
では、単に茶畝間或いは茶樹上を引きずられてい
くため、泥が付着し、食品原料としては衛生上好
ましくない。また、袋を引きずるための力が相当
量必要であり、そのために機の摘採操作がおろそ
かになつたり、あるいは、袋をもつてついてくる
人が他にもう一人必要であつたりもした。さら
に、摘採後、製茶工場へ運び込まれる間に、袋が
積み重ねられることにより、下の生茶葉は圧縮さ
れ葉焼けを生じるような事故が発生することもあ
つた。

本考案は斯る現状に鑑みなされたもので、両側
下端に走行車輪を配置した正面略〓型の移動台車
に、前面を解放し、他面は網を張着して通気面と
した収容筐を載置し、該筐前面と摘採機本体後面
とを連結筒にて連通して収容装置を構成すること
によつて、従来の袋を引きずるための力を軽減
し、生茶葉への泥の付着を防ぎ、しかも運搬途中
等での葉焼けをも防止しようとするものである。

次に、本考案を図示実施例について説明する。
Ａは従来公知の二人用可搬型茶葉摘採機で、前後
を解放し底面を茶畝上面弧状に形成した機筐１、
一側のエンジン２、両側把手３，３′、刈刃４、
フアン５、送風管６等からなるものである。７は
機筐１後面を覆設する連結筒で、密な織りの布筒
状で、後方周端にはフアスナー８を縫着する。

９は移動台車で、両側下端に走行車輪１０を上
下調節自在に装着した左右のフレーム１１，１
１′を中央部で伸縮調節自在に連結してなり、正
面略〓型を呈する。１２は後記する収容筐の固定
子である。

１３はフレーム１１，１１の斜辺に載置される
収容筐で、比較的剛強な部材からなる箱型枠体の
五面に金網或いはナイロン網を張着し通気面とな
し、前面は解放してなるものである。また、前面
枠１４にはフアスナー１５を縫着し、前記連結筒
７フアスナー８と係合自在とする。また、１６は
一辺を前面枠１４上方に縫着した布蓋で、他の三
辺にはフアスナー１７を縫着する。これは、摘採
時は前面枠１４上方に巻着しておき、摘採後運搬
時はフアスナー１７を前面枠１４のフアスナー片
１５と係合させて、収容筐１３前面を閉塞するも
のである。

そこで、摘採作業を始めるには、初ず、移動台
車９の走行車輪１０の高さとフレーム巾を茶畝の
状態に合わせて調節する。

次に、布蓋１６を巻着したまま収容筐１３，１
３を左右フレーム１１，１１′上の摘採進行方向
に前面枠１４を向けて載置させ、固定子１２で固
定する。そしてフアスナー片８と１５を係合して
連結筒７と収容筐１３を連通し、エンジン２を始
動し、左右の作業者が機を茶畝半分の上面１８に
載置させて進行すれば、刈刃４で挾断された茶葉
は送風管６からの圧風により、次々と連結筒７を
通過して収容筐１３内へ収容される。収容筐１３
は移動台車９に載置されたまま牽引されるので、
従来の袋のように茶畝間を引きずられることがな
いので、泥等が付着せず衛生的で、しかも、走行
車輪１０が転進するので牽引力は従来に比し著し
く少なくて済む。

次に、そのまま摘採を続けてゆき、茶畝途中で
収容筐１３が茶葉でいつぱいになつたらフアスナ
ー片８と１５を解放し、連結筒７と収容筐１３を
切り離し、布蓋１６の巻回をほどき、フアスナー
片１５と１７を係合させて、収容筐１３前面を閉
塞する。そして、反対側の空の収容筐１３と入れ
かえ同様な操作を続ければよい。また、収容筐１
３がいつぱいにならずに茶畝の端へ来てしまつた
らその収容筐１３前面を閉塞し、摘採機を茶畝反
対側上面１９に移動させ、反対側の収容筐１３と
連通して摘採を行なえばよい。

茶葉でいつぱいになつた収容筐１３は布蓋１６
をして、そのままトラツク等に搭載すればよい。
この際、収容筐１３を積木状に積載すれば効率よ
く積むことができ、しかも、下に積まれた生葉は
上からの重みで圧縮されて葉焼けを起こすことも
ない。

また、場合によつて、しばらく生葉をそのまま
でおき、直ちに製茶しない場合でも、単に収容筐
１３毎にフアンに連通した通風筐上に載置して強
制的に通気すれば鮮度を保つたまま保存すること
もできる。また、収容筐毎給葉機ホツパー上で反
転させれば、生葉の製茶ラインへの供給ができ、
従来のスキや箒等での投入作業も簡易化できる。

なお、図示実施例では、連結筒７を介して移動
台車９を牽引する構造としたが、別途ハンドル等
を付設して牽引する構造としてもよいし、走行車
輪１０をエンジン等で駆動し自走させてもよい。

本考案は前述の如く、下端に走行車輪を配置し
た正面略〓型の移動台車に、前面を解放し、他面
は網を張着して通気面とした収容筐を載置し、該
筐前面と摘採機本体後面とを連結筒にて連通して
収容装置を構成したので、従来の袋を引きずるた
めの力は軽減され、生葉の衛生は保たれ、しか
も、運搬途中等での葉焼けも防止することがで
き、極めて有効な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す斜視図である。 Ａ……二人用可搬型茶葉摘採機、１……機筐、
３，３′……両側把手、４……刈刃、７……連結
筒、９……移動台車、１０……走行車輪、１３…
…収容筐、１６……布蓋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下端に走行車輪を配置した正面略〓型の移動
   台車に、前面を解放し、他面は網を張着して通
   気面とした収容筐を載置し、該筐前面と摘採機
   本体後面とを連結筒にて連通してなる、二人用
   可搬型茶葉摘採機の収容装置。 (2) 走行車輪は上下調節自在とした、実用新案登
   録請求の範囲第(1)項記載の二人用可搬型茶葉摘
   採機の収容装置。 (3) 移動台車は左右巾調節自在とした、実用新案
   登録請求の範囲第(1)項記載の二人用可搬型茶葉
   摘採機の収容装置。