JPS6144488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リーフスプリング式サスペンシヨン
の改良に関する。

従来、リーフスプリング式サスペンシヨン、特
に隣り合う２軸を夫々支持するリーフスプリング
がシヤツクルリンクを介してイコライザビームに
より互いに連結されて成るイコライザリンク方式
リヤサスペンシヨンにおいては、該リーフスプリ
ングの目玉部、イコライザビーム両端および中央
部、さらにシヤツクルリンクとイコライザビーム
との接続部に、路面からの衝撃荷重を緩和するた
めにラバーブツシユが使用されている。

ところが、該ラバーブツシユの横剛性が低いた
めに、車両急旋回時等に該ラバーブツシユが弾性
変形してアクスルがフレームに対して旋回中心方
向に移動してしまい、運転者の操舵に対する車両
の応答性が悪くなるという不具合があつた。ま
た、悪路走行時等に車両のローリングおよびアク
スルの片輪乗上げ運動等により上記シヤツクルリ
ンクとフレームとの干渉が生じたり、あるいはシ
ヤツクルリンクの傾きに付随して同シヤツクルリ
ンクとイコライザビームとの干渉による摩耗が増
大するという不具合があつた。

本考案は上記に鑑み創案されたものであつて、
車体前後方向に延び少なくとも一端が弾性ブツシ
ユを介してシヤシフレームに支持されたリーフス
プリングを有するものにおいて、上記シヤシフレ
ームの外側面に、車体巾方向に変位した上記リー
フスプリングの内側に当接して同リーフスプリン
グの変位量を規制するストツパがボルトにて固着
され、同ストツパは上記シヤシフレームに固定さ
れて閉断面を構成し、かつその下部において外側
面が下端を車体内方に偏奇させた傾斜面にて形成
されていることを特徴とするリーフスプリング式
サスペンシヨンを要旨とする。

以下、本考案の一実施例を添付図面に従つて詳
細に説明する。

図中、符号２はシヤシフレーム、４は前部後
軸、６は後部後軸、８は前部後軸４を支持するリ
ーフスプリング、１０は後部後軸６を支持するリ
ーフスプリング、１２はフレーム２に固定されリ
ーフスプリング８の前端部を支持するフロントハ
ンガ、１４はフレーム２に固定されたセンタハン
ガ、１６は同センタハンガに中央部をラバーブツ
シユを介して枢支されたイコライザビーム、１８
は一端を同イコライザビームの前端に他端をリー
フスプリング８の後端目玉部８ａに夫々ラバーブ
ツシユを介して枢着されたシヤツクルリンク、２
０は一端をイコライザビーム１６後端に他端をリ
ーフスプリング１０の前端目玉部１０ａに夫々ラ
バーブツシユを介して枢着されたシヤツクルリン
ク、２２はフレーム２に固定されリーフスプリン
グ１０の後端部を支持するリヤハンガである。そ
して、フレーム２の側面にはリーフスプリング８
または１がフレーム２に対して車体巾方向に変位
したときに同リーフスプリング８または１０の内
側に夫々当接してその変位量を規制するストツパ
２４および２６がボルトにより固定されている。
同ストツパ２４および２６は同じ形状を呈してお
り、特に第４図に明らかなように、基本的にハツ
ト型断面を有しフレーム２に固定された状態でフ
レーム２と共同して閉断面を構成するものとなつ
ている。またストツパ２４および２６の、リーフ
スプリング８または１０の内側面に対する当接面
には、例えば高マンガン鋼等の、リーフスプリン
グ８，１０よりは耐摩耗性が低く且つ一般鋼材よ
りは耐摩耗性の高い板２８が溶着されている。ま
たストツパ２４および２６の下部には変位したリ
ーフスプリング８または１０の噛込みを防止する
ために傾斜面３０が形成されている。

上記構成によれば、急旋回時等にアクスル４ま
たは６がフレーム２に対して車巾方向に変位して
も、その変位量をリーフスプリング８または１０
の内側とストツパ２４または２６の外側面との当
接により制限されるので、運転者の操舵に対する
車両の応答性が向上され、また悪路走行時等にお
ける車両のローリングおよびアクスル４または６
の片輪の乗上げ運動等によるシヤツクルリンク１
８または２０とフレーム２との干渉、あるいはシ
ヤツクルリンク１８またはイコライザビーム１６
との干渉による摩耗の増大等といつた不具合も上
記と同様のストツパ２４および２６の作用により
解消されるという効果を奏する。

またストツパ２４，２６の板２８が摩耗限度に
達したら、ボルトを外してストツパを交換できる
ものである。

なお、ストツパ２４および２６とリーフスプリ
ング８および１０との間隙は通常走行時において
相互に接触する頻度が小さい範囲で極力狭い方が
好ましい。

また、リーフスプリング８および１０がストツ
パ２４および２６と直接接触するのが好ましくな
いときには、同リーフスプリング８および１０の
ストツパ２４および２６に対向する側面に適宜耐
摩耗性に優れた部材を取付けることが好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を全体示す側面図、
第２図は第１図の−線に沿う矢視断面図、第
３図は第１図の−線に沿う矢視断面図、第４
図はストツパ２４，２６の単体斜視図である。 ２……フレーム、４，６……アクスル、８，１
０……リーフスプリング、１８，２０……シヤツ
クルリンク、２４，２６……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体前後方向に延び少なくとも一端が弾性ブツ
   シユを介してシヤシフレームに支持されたリーフ
   スプリングを有するものにおいて、上記シヤシフ
   レームの外側面に、車体巾方向に変位した上記リ
   ーフスプリングの内側に当接して同リーフスプリ
   ングの変位量を規制するストツパがボルトにて固
   着され、同ストツパは上記シヤシフレームに固定
   されて閉断面を構成し、かつその下部において外
   側面が下端を車体内方に偏奇させた傾斜面にて形
   成されていることを特徴とするリーフスプリング
   式サスペンシヨン。