JPS6143693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は外箱内に敷設され米菓等の食品の陳
列を効果的にするよう仕切りが一体に形成された
薄い合成樹脂の皿にかかわる。

（従来の技術） 米菓（以下、食品という。）は、箱に配列する
に際し視覚上美しく容量感があるように工夫され
る。そのために個々の食品の包装のほかに立体的
に配列しようとするが、その配列は持ち運び中に
崩れることがあつてはならない。それらのために
従来から、箱に傾め階段状に仕切り段を連設し、
即ち側面からみると鋸歯状とし、その両側の仕切
り壁によつて形成されるます内に個々の食品を傾
めに起したように収めるが、同一傾斜度に配列す
るために容量感が減じ配列の前後両端の食品は落
ち込んだ感となる欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は前記傾斜度に変化をもたせ、特に配
列の前後の棚の傾斜度を中央部の棚の傾斜度より
緩くすることにより従来の欠点を解決しようとす
る。

（問題点を解決するための手段） この考案は前後方向で縦列に配列された複数の
棚に於いて最前後の棚を除く中央部の棚は前後方
向の長さを同一とし、それを基準として最前部の
棚は長く最後部の棚は最も長くとり、前後部と中
央部の棚の底面の傾斜度を違えることによりその
目的を達成する。

（作用） 縦列である中央部の複数の棚に同一傾斜に置か
れた食品に対し、前後の棚に同一大きさの食品が
傾斜度を異にして置かれるので容量感が生ずる。

（実施例） この考案の透明な箱１と蓋２とから成る外箱ａ
内底に敷かれる皿ｂは、透明な薄い合成樹脂製で
その中央部にこの考案の要旨が構成される。皿は
仕切りによつて袋入り食品を入れるますを複数個
形成するから、前記中央の縦列（第１図に於いて
上部を前部、下部を後部としその前後部をつらね
た列を縦列とする。）以外に同縦列と直交する中
央の横列や或いは中央以外の縦や横列に又は同列
の一部にこの考案が実施される。第１図はこの考
案の皿の半部を示しており、残り半部とは左右対
称の構成となるものである。実施例の中央列は両
側に仕切り壁３が底面から打ち出して設けられ、
その高さは外箱ａの上縁より低くしている。そし
て前後に５個の菓子用の棚ｃを次のように形成さ
せている。前部の棚ｃ−１はその次の棚ｃ−２と
の間の立上り壁４を底面から仕切り壁３と同じ高
さに打ち出し、立上り壁４から仕切り壁３と同じ
高さの周壁５の底縁へ向つて傾斜面を打ち出し形
成させるが、その傾斜面は左右両側のうちで傾斜
面６−１は立上り壁４の上端から周壁５の底縁よ
り少し上方で周壁５に接続し或いは他の実施例で
はその傾斜の中央部から水平として同じく接続す
る。したがつて周壁５の上記接続底縁は浮きあが
つている。傾斜面６−１にはリブ７が打ち出され
補強されている。棚ｃ−１の中央部の傾斜面６−
２は立上り壁４の上端より少しく落ち込んだ個所
から周壁５の底縁へ向つて設けられる。したがつ
て周壁５との接続底縁は外箱ａの内底に着座し棚
ｃ−１の支持縁となり、中央部の傾斜面６−２全
体は左右両側の傾斜面６−１より落ち込んだ状態
となる。棚ｃ−２から棚ｃ−４までは立上り壁４
に対して前記に準じて傾斜面６−１，６−２が形
成される。したがつて各棚ｃ−２からｃ−４は中
央部の傾斜面と立上り壁４との接続底縁は外箱ａ
の内底に着座してそれぞれの棚の支持縁となる。
棚ｃ−５は周壁５′の上端から棚ｃ−４後方の立
上り壁４′へ向けて、左右両側の傾斜面６−１は
立上り壁４の底縁より少しく上方で同壁４と接続
して立上り壁４をその部分では浮きあがり状と
し、中央部の傾斜面６−２は傾斜の中央を外箱ａ
の内底へ着座する水平部８とすることにより棚ｃ
−５の支持面としている。第１図に於いて各棚ｃ
の右側の仕切りますｄは仕切り壁３，３′により
凹設され底面に突条９を底面より打ち出し設けら
れている。

この考案の仕切りますｄの大きさは一定の大き
さの食品袋を水平に収容する大きさにされ、棚ｃ
−５の前後方向の長さは仕切りますｄの同じく前
後方向よりも短かくされ、棚ｃ−２からｃ−４の
前後方向の長さは棚ｃ−５より短かく同長とし、
棚ｃ−１の同方向の長さは棚ｃ−５と棚ｃ−２の
中間位いとしている。そこで前記一定の大きさの
袋を棚ｃ−５から傾斜面６に置き棚ｃ−１まで同
じく傾斜面６に置くと袋の前後方向に於いて重な
りが生ずるが、重なりを受けない部分は棚ｃ−２
からｃ−５の袋では等しくなり、棚ｃ−１の袋は
全部露見する。

（考案の効果） この考案によると、棚ｃ−２からｃ−４では袋
が傾めであるが前部の袋によつて重なりがみえて
容量感が生じ、棚ｃ−１及びｃ−５の袋は平面状
にみえて前記容量感に変化をもたらし陳列効果を
挙げる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の皿を収めた外箱の蓋の半部
を除去した平面図、第２図は第１図Ａ−A′矢視
断面図、第３図は第１図Ｂ−B′矢視断面図。 図中、ａは外箱、ｂは皿、ｃは棚、ｄは仕切り
ます。３は仕切り壁、４は立上り壁、５は周壁、
６は傾斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後方向で縦列に配列され同一大きさの食品を
   収める複数の棚において、中央部の棚ｃ−２，ｃ
   −３，ｃ−４は前後方向の長さを同一とし、その
   長さを基準として最前部の棚ｃ−１はそれより長
   く最後部の棚ｃ−５は最も長くとり、各棚の底面
   の傾斜度を各棚の長さに比例して緩急にして成る
   陳列用皿。