JPS6143252A - Ｖ形内燃機関の冷却水供給構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は■形内燃機関の冷却水供給構造、特にシリンダ
ブロックの水室構造に関する。

（従来技術及びその問題点） この種の従来機関においては、第４図に示すようにシリ
ンダブロック１の左右両側の外側にそれぞれ冷却水分配
管２．２が配置されており、分配管２はシリンダブロッ
ク１内の連通路３を介して各バンク４の冷却水ジャケッ
ト部６に連通している。

ところが第４図のような冷却水供給構造を採用している
と次のような問題が生じる。

（１）分配管２がシリンダブロック１の側蓋７の上部近
傍に位置するため、コンロッドの分解や組立て作業の時
に分配管２が邪魔になり、作業性が低下する。

（２）左右に２本の分配管２．２を必要とし、しかもそ
れらを冷却水ポンプに接続しなければならないので、冷
却水供給用の部品点数が多く、構造が複雑である。

（３）ジャケット部内の冷却水のドレン抜きが完全に行
えない。

（発明の目的） 本発明の目的は、左右のバンク間のＶ形の空間を有効に
利用することにより、冷却水供給構造を簡素化すると共
に、コンロッドの分解及び組立て時の作業性を向上させ
、さらにジャケット部内のドレン抜きを完全に行なうこ
とである。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成するために本発明は、シリンダブロック
の左右のバンクをＶ形に配列した■形内燃機関において
、両バンク間の断面形状ｖ形の空間を冷却水通路とし、
該冷却水通路を各バンク内の冷却水ジャケット部に連通
ずると共に冷却水ポンプに接続している。またジャケッ
ト部の最下端部にドレン抜き通路をクランク軸方向に連
続して設ける。

（実施例） 第１図において、シリンダブロック１１はその上部に左
右のバンク１２．１３を備え、下部にスカート部１４を
備えている。各バンク１２．１３の内周面にはそれぞれ
シリンダライナー１５（左側のみ仮想線で図示）が挿入
されている。左右のバンク１２．１３は上開きのＶ字形
に配列されると共に、それぞれクランク軸（中心線０）
の長さ方向に沿って例えば４気筒ずつ備えられている。

左右のバンク１２．１３間には断面形状Ｖ形の空間が形
成されており、該空間の上端部には上壁１６がバンク１
２．１３と一体に形成されており、上Ｗ１６とバンク１
２．１３に囲まれたＶ形空間を冷却水通路１８としてい
る。

各バンク１２．１３の内周とシリンダライナー１５の外
周の間にはそれぞれ冷却水ジャケット部２０が形成され
、各ジャケット部２０のブロック中心Ｈ側の下端部は通
路孔２１を介して冷却水通路１８に連通している。ジャ
ケット部２０の上端部は連通孔２２を介してシリンダヘ
ッドの冷却水通路に連通ずる。

上壁１６には鋳造性を良くするための孔２４が数箇所形
成されており、この孔２４には例えばヒータ２５が挿入
されている。

ジャケット部２０の最下端部、即ちブロック中心Ｈから
最も離れたジャケット部２０の下端部分には冷却水ドレ
ン通路２６が形成されている。ドレン通路２６はいわゆ
る鋳抜き孔であって、左バンク１２用と右バンク１３用
にそれぞれ１本ずつ形成されている。またドレン通路２
６はクランク軸の長さ方向と平行に延びており、シリン
ダブロック１１のクランク軸方向の端縁から端縁まで至
っている。

第２図は第１図のシリンダブロック１１を備えた■形内
燃機関の側面図であって、この第２図において、シリン
ダブロック１１の反はずみ車側の端面には冷却水ポンプ
２８が設けられており、ポンプ２８の吐出口は吐出管２
９を介してバンク１２．１３間の冷却水通路１８に連通
している。ポンプ２８の入口部は図示しないが例えば冷
却器に連通している。

第３図ははずみ車側から見た側面図であり、この第３図
において、左右のドレン通路２６のはずみ車側の端部に
はそれぞれドレン抜きコック３０が接続している。

（作用） 冷却水は第２図のポンプ２８から両バンク１２．１３間
の冷却水通路１８に内に吐出され、冷却水通路１８から
第１図の通路孔２１を介して各バンク１２．１３の冷却
水ジャケット部２０に供給される。そしてジャケット部
２０内を旋回しながら上昇し、通路孔２２を介してシリ
ンダヘッド内の冷却水通路へと供給される。

低温時の始動、低質油による作動あるいは低負荷による
作動を行なう場合には、ヒータ２５を作動させて冷却水
を加熱する。それにより始動性の向上や過冷却の防止を
達成することができる。またヒータ２５を支持している
壁２４がＶ形の冷却水通路１８の］一端に形成されてい
るため、壁２４の伝熱面積は広（、冷却水の加熱効呆は
極めＣよい。

シリンダライナー抜き作業を行なう時等には、冷却水を
冷却水通路１８及びジャケット部２０から抜いておく必
要があり、そのような場合には第３図のドレン抜きコッ
ク３０を開き、冷却水通路１８及びジャケット部２０か
らドレン通路２６を介して冷却水を抜く。この場合機関
据付はレーキ角の関係でコック３０側が最も低くなって
いるので、冷却水は残存することはなく、完全に抜かれ
る。

なお第１図の構造によると、土壁１６により両バンク１
２．１３を連結しているので、横振動に対するシリンダ
ブロック１１の剛性が向上ツる。

（別の実施例） （１）内燃機関のレーキ角として、反はずみ車側が低く
なるような角度を採用している場合には、第３図のよう
なドレン抜きコック３０をドレン通路２６の反はずみ車
側の端部に接続し、それによリドレン抜き作業を完全に
行えるようにする。

（２）例えば第１図のドレン通路２６の反はずみ車側の
端部から冷却水を吸込むように構成すると、冷却水加熱
による効果がより一層向上する。

（発明の効果） （１）左右のバンク１２．１３間の断面形状Ｖ形の空間
を冷却水通路１８としで利用し、冷却水通路１８を各バ
ンク１２．１３の冷却水ジャ６、ケラト部２０に連通し
ているので、従来のようにシリンダブロックの側蓋近傍
に特別の冷却水分配管を設ける必要がなくなる。それに
より例えばコンロッドの分解作業の時等に、側蓋の開閉
あるいはコンロッドの取出しに邪魔になるものはなくな
り、分解点検等の作業性が向、卜する。

（２）シリンダブロックの外側に特別の冷却水分配管等
を設ける必要がないので、冷却水供給構造が簡単になる
と共に、内燃機関自体もコンパクトになる。また重量の
軽減にもなる。

（３）シンダブロック１１自体に冷却水通路を形成して
いるので、冷却水供給用の部品点数を大幅に削減でき、
コストも低下する。

（４）左右のバンク１２．１３間の空間を冷却水通路１
８として利用するようにしているので、例えばヒータ２
５等を簡単に冷却水通路１８に配置することができ、小
容量のヒーターで低湿時の始動性向上のための冷却水加
熱を容易に行なうことができる。

（５）ジャケット部内にドレン抜き通路２Ｇをクランク
軸方向に連続して設けであり、はずみ車側及び反はずみ
車側からもドレンを抜き出せるようにしであるため、ド
レン抜き作業が完全にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したＶ形内燃機関用シリンダブロ
ックの縦断面図、第２図は第１図のシリンダブロックを
備えた■形内燃機関を反はずみ車側から見た側面図、第
３図ははずみ車側から見た側面図、第４図は従来のシリ
ンダブロックの縦断面図である。１１・・・シリンダブ
ロック、１２．１３・・・バンク、１８・・・冷却水通
路、２０・・・ジャケット部、２８・・・冷却水ポンプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリンダブロックの左右のバンクをＶ形に配列したＶ形
   内燃機関において、両バンク間の断面形状Ｖ形の空間を
   冷却水通路とし、該冷却水通路を各バンク内の冷却水ジ
   ャケット部に連通すると共に冷却水ポンプに接続し、さ
   らにドレン抜きをジャケット部の最下端部にクランク軸
   方向に連続して設けたことを特徴とするＶ形内燃機関の
   冷却水供給構造。