JPS6142778B2 - - Google Patents
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- JPS6142778B2 JPS6142778B2 JP195583A JP195583A JPS6142778B2 JP S6142778 B2 JPS6142778 B2 JP S6142778B2 JP 195583 A JP195583 A JP 195583A JP 195583 A JP195583 A JP 195583A JP S6142778 B2 JPS6142778 B2 JP S6142778B2
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Landscapes
- Measurement Of Force In General (AREA)
Description
本発明は、ロードセル起歪体の鋳造に使用され
るマルテンサイト系析出硬化型ステンレス鋳鋼に
関する。 ロードセル起歪体は、負荷する荷重をそれに比
例する電気信号に変える重量センサーであり、従
来、SNCM439(0.4C―0.25Si―0.75Mn―1.8Ni―
0.8Cr―0.23Mo―Fe)の鍛圧材を素材とし、これ
を機械加工して所定の形状に削り出すか、または
いくつかの鍛圧部品をボルト締めにて所定の形状
に組立てる方法により製作されている。しかし、
削り出し方式は加工コストが極めて高くつくのが
難点であり、一方組立て方式では、製作工程が煩
雑なこと、起歪体の形状が大きくなり、重量増を
避け得ないこと、また使用中ボルト締付けトルク
のゆるみによる精度低下を生じる、などの欠点が
ある。加えて、いづれの方式においても、製作可
能な形状に制限があり、ロードセル起歪体として
最適の形状を有するものを得ることは不可能であ
り、あるいは極めて複雑な加工々程を余儀なくさ
れる。もし、起歪体を鋳造により製作することが
できれば、上記の問題は一挙に解消し、設計のバ
リエーシヨンを拡大することも可能となる。 しかるに、従来使用されてきたSNCM439など
の合金からなるこれまでのロードセル起歪体は、
それが鍛圧品か鋳造品かの違いによつて、起歪体
としての特性、とくに直線性、ヒステリシス性、
マイクロクリープ性などが著しく異なり、鋳造品
の特性は、鍛圧品にくらべ劣悪である。例えば、
SNCM439の鍛圧品からなる起歪体であれば、1/8
000の精度が得られるのに対し、同じ合金を用い
た鋳造品のそれは、わずかに1/1000程度に過ぎ
ず、結局鋳造によつて、精度のよい起歪体を製作
することは不可能であつた。 本発明者等は、上記実情に対処するために、既
出願において、鍛圧品と同等の精度を有する起歪
体を鋳造により製作し得る合金を提供した(特願
昭57―140293号)。 本発明は上記合金の特性を更に改善するために
化学成分組成について種々検討を加えた結果、
Cr量を低減することにより、材料組織内に残る
残留オーステナイトをなくし、弾性限度下位部に
おける直線性、ヒステリシス性およびマイクロク
リープ特性を向上させたものである。 本発明合金は、マルテンサイト組織を有する析
出硬化型ステンレス鋳鋼であつて、C0.02〜0.1
%、Si0.4〜2.0%、Mn0.2〜1.5%、Ni4.5〜8.5
%、Cr8.5〜10.5%、Mo1.0〜3.0%、Cu1.0〜3.0
%、Nb0.2〜0.5%、残部Feおよび不可避的に混
入する不純物からなる化学成分組成を有する。 本発明合金は、鋳造後、後記の熱処理を施すこ
とにより、ロードセル起歪体として必要な諸特性
を具備し、1/10000に達する精度を保証すること
ができる。本発明合金の成分組成は、ロードセル
起歪体の種々の使用条件に対応し得るように機械
的性質および耐食性等をも考慮して規定されたも
のである。 以下、本発明合金の成分限定理由を説明する。
なお、「%」は重量%である。 C:0.02〜0.1% Cは材料の硬度を高めるが、0.02%に満たない
とその効果が不足する。C量の増加とともに、硬
度は増すが、多過ぎると、耐衝撃性、加工性等が
悪化するので、0.1%以下とする。 Si:0.4〜2.0% Siは合金溶製時の脱酸剤として加えられる。含
有量が0.4%に満たないと、脱酸効果が不足し、
一方2.0%をこえると、耐衝撃性、靭性が損なわ
れる。 Mn:0.2〜0.5% Mnは合金溶湯から洗浄化し、材質を改善す
る。含有量が0.2%に満たないとその効果が発揮
されず、一方1.5%をこえると、耐衝撃性が低下
する。 Ni:4.5〜8.5% 高い弾性限度、高い引張強度を確保するため
に、少くとも4.5%の含有を必要とする。しか
し、多量の含有はコスト増大のみならず、鋳造性
の悪化を招くので、8.5%と上限とする。 Cr:8.5〜10.5% 高い弾性限度、高い引張強度を得るために、
8.5%以上を要するが、あまり多くなると、マル
テンサイト組織が得られず、弾性限度下位部分に
おける直線性、ヒステリシス性、マイクロクリー
プ特性の低下を引起す。また、多量の含有はコス
ト的にも不利である。よつて、10.5%を上限とす
る。 Mo:1.0〜3.0% Moは弾性限度および引張強度の向上に有効で
ある。しかし、1.0%に満たないと効果が不足
し、一方3.0%をこえると、耐衝撃性、伸び、絞
りが減ずる。 Cu:1.0〜3.0% CuはCuリツチ層による析出硬化によつて弾性
限度および引張強さの向上をもたらす。その効果
を得るために、1.0%以上の含有を要するが、3.0
%をこえると、耐衝撃性が低下し、伸び、絞りが
減ずる。 Nb:0.2〜0.5% Nbは機械的性質、ことに弾性限度の向上に寄
与するが、0.2%未満では効果が不足し、一方0.5
%をこえると耐衝撃性が低下する。 本発明合金は通常の溶製技術上不可避的に混入
する不純物を随伴するが、機械的性質を高めるた
めに、P0.03%以下、S0.03%以下に規制すること
が望ましい。 本発明合金を用いてロードセル起歪体を製造す
るには、通常の鋳造法により所要の形状を有する
鋳造品を得、これを温度1050〜1150℃の加熱保持
にて均質化したのち炉冷し(冷却速度約0.6〜1.2
℃/分)、ついで900〜1100℃に保持して油冷(約
15〜45℃/秒)する溶体化処理を行い、更に400
〜600℃に保持して時効処理したのち空冷(約3
〜7℃/秒)することからなる熱処理が施こされ
る。上記熱処理によつて、強度、耐衝撃性や弾性
限度内での直線性、ヒステリシス性などの良好な
諸特性が付与される。 また、本発明合金からなる鋳造品は、上記熱処
理過程において、必要に応じ加工々程を付加する
ことができる。従来材であるSNCM439の鋳造品
の場合は、熱処理の段階で加工を加えると大きな
歪みが生じ、所要の寸法精度を出すことができな
い。また、歪を回避するために、すべての熱処理
を終えたのちに加工を行なおうとしても、硬くて
加工は極めて困難である。本発明合金では、加工
が容易で、かつ加工後の熱処理においても歪は極
めて少ないので、適宜機械加工を加えることによ
つて寸法精度のよい所望の形状を有する起歪体に
仕上げることができる。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 第1表に示す成分組成の合金からなる鋳造品を
熱処理するとともに機械加工を加えて第1図に示
す形状を有するボツクス型ロードセル起歪体
(L:140mm、W:67mm、T:50mmmm、孔径D1:
20mm、孔径D2:20mm)を製作した。 試番1〜3は本発明例、10および11は比較例で
ある。比較例10は、Cr量が本発明の上限規定か
ら逸脱するもの、11はSNCM439相当材である。 上記熱処理は、試番1〜3および10について
は、「1100℃×2時間・炉冷→1000℃×2時間・
油冷→480℃×2時間.空冷」であり、試番11
は、SNCM439についてのJIS規定による焼入れ・
焼もどし(焼入れ温度870℃、焼もどし温度580
℃)である。 各供試起歪体の重量センサーとしての精度の測
定結果を第1表に示す。SNCM439の鋳造品から
なる試番11の起歪体の精度は、わずかに1/1000に
過ぎず、またCr量の高い試番10の起歪体が1/800
0であるのに対し、本発明合金の鋳造品からなる
試番1〜3の起歪体は1/8000越る精度を有する。
この精度は、従来のSNCM439鍛圧品からなる起
歪体の精度(約1/8000程度)を十分上回るもので
ある。 また、各供試鋳造品2,10および11(いづれも
前記熱処理材)から試験片を調製し、機械試験を
行つた結果を第2表に示す。本発明合金は、従来
のSNCM439などに比し、伸び、絞りは低いが、
ロードセル起歪体として必要な性能を具備し、特
に強度にすぐれていることがわかる。
るマルテンサイト系析出硬化型ステンレス鋳鋼に
関する。 ロードセル起歪体は、負荷する荷重をそれに比
例する電気信号に変える重量センサーであり、従
来、SNCM439(0.4C―0.25Si―0.75Mn―1.8Ni―
0.8Cr―0.23Mo―Fe)の鍛圧材を素材とし、これ
を機械加工して所定の形状に削り出すか、または
いくつかの鍛圧部品をボルト締めにて所定の形状
に組立てる方法により製作されている。しかし、
削り出し方式は加工コストが極めて高くつくのが
難点であり、一方組立て方式では、製作工程が煩
雑なこと、起歪体の形状が大きくなり、重量増を
避け得ないこと、また使用中ボルト締付けトルク
のゆるみによる精度低下を生じる、などの欠点が
ある。加えて、いづれの方式においても、製作可
能な形状に制限があり、ロードセル起歪体として
最適の形状を有するものを得ることは不可能であ
り、あるいは極めて複雑な加工々程を余儀なくさ
れる。もし、起歪体を鋳造により製作することが
できれば、上記の問題は一挙に解消し、設計のバ
リエーシヨンを拡大することも可能となる。 しかるに、従来使用されてきたSNCM439など
の合金からなるこれまでのロードセル起歪体は、
それが鍛圧品か鋳造品かの違いによつて、起歪体
としての特性、とくに直線性、ヒステリシス性、
マイクロクリープ性などが著しく異なり、鋳造品
の特性は、鍛圧品にくらべ劣悪である。例えば、
SNCM439の鍛圧品からなる起歪体であれば、1/8
000の精度が得られるのに対し、同じ合金を用い
た鋳造品のそれは、わずかに1/1000程度に過ぎ
ず、結局鋳造によつて、精度のよい起歪体を製作
することは不可能であつた。 本発明者等は、上記実情に対処するために、既
出願において、鍛圧品と同等の精度を有する起歪
体を鋳造により製作し得る合金を提供した(特願
昭57―140293号)。 本発明は上記合金の特性を更に改善するために
化学成分組成について種々検討を加えた結果、
Cr量を低減することにより、材料組織内に残る
残留オーステナイトをなくし、弾性限度下位部に
おける直線性、ヒステリシス性およびマイクロク
リープ特性を向上させたものである。 本発明合金は、マルテンサイト組織を有する析
出硬化型ステンレス鋳鋼であつて、C0.02〜0.1
%、Si0.4〜2.0%、Mn0.2〜1.5%、Ni4.5〜8.5
%、Cr8.5〜10.5%、Mo1.0〜3.0%、Cu1.0〜3.0
%、Nb0.2〜0.5%、残部Feおよび不可避的に混
入する不純物からなる化学成分組成を有する。 本発明合金は、鋳造後、後記の熱処理を施すこ
とにより、ロードセル起歪体として必要な諸特性
を具備し、1/10000に達する精度を保証すること
ができる。本発明合金の成分組成は、ロードセル
起歪体の種々の使用条件に対応し得るように機械
的性質および耐食性等をも考慮して規定されたも
のである。 以下、本発明合金の成分限定理由を説明する。
なお、「%」は重量%である。 C:0.02〜0.1% Cは材料の硬度を高めるが、0.02%に満たない
とその効果が不足する。C量の増加とともに、硬
度は増すが、多過ぎると、耐衝撃性、加工性等が
悪化するので、0.1%以下とする。 Si:0.4〜2.0% Siは合金溶製時の脱酸剤として加えられる。含
有量が0.4%に満たないと、脱酸効果が不足し、
一方2.0%をこえると、耐衝撃性、靭性が損なわ
れる。 Mn:0.2〜0.5% Mnは合金溶湯から洗浄化し、材質を改善す
る。含有量が0.2%に満たないとその効果が発揮
されず、一方1.5%をこえると、耐衝撃性が低下
する。 Ni:4.5〜8.5% 高い弾性限度、高い引張強度を確保するため
に、少くとも4.5%の含有を必要とする。しか
し、多量の含有はコスト増大のみならず、鋳造性
の悪化を招くので、8.5%と上限とする。 Cr:8.5〜10.5% 高い弾性限度、高い引張強度を得るために、
8.5%以上を要するが、あまり多くなると、マル
テンサイト組織が得られず、弾性限度下位部分に
おける直線性、ヒステリシス性、マイクロクリー
プ特性の低下を引起す。また、多量の含有はコス
ト的にも不利である。よつて、10.5%を上限とす
る。 Mo:1.0〜3.0% Moは弾性限度および引張強度の向上に有効で
ある。しかし、1.0%に満たないと効果が不足
し、一方3.0%をこえると、耐衝撃性、伸び、絞
りが減ずる。 Cu:1.0〜3.0% CuはCuリツチ層による析出硬化によつて弾性
限度および引張強さの向上をもたらす。その効果
を得るために、1.0%以上の含有を要するが、3.0
%をこえると、耐衝撃性が低下し、伸び、絞りが
減ずる。 Nb:0.2〜0.5% Nbは機械的性質、ことに弾性限度の向上に寄
与するが、0.2%未満では効果が不足し、一方0.5
%をこえると耐衝撃性が低下する。 本発明合金は通常の溶製技術上不可避的に混入
する不純物を随伴するが、機械的性質を高めるた
めに、P0.03%以下、S0.03%以下に規制すること
が望ましい。 本発明合金を用いてロードセル起歪体を製造す
るには、通常の鋳造法により所要の形状を有する
鋳造品を得、これを温度1050〜1150℃の加熱保持
にて均質化したのち炉冷し(冷却速度約0.6〜1.2
℃/分)、ついで900〜1100℃に保持して油冷(約
15〜45℃/秒)する溶体化処理を行い、更に400
〜600℃に保持して時効処理したのち空冷(約3
〜7℃/秒)することからなる熱処理が施こされ
る。上記熱処理によつて、強度、耐衝撃性や弾性
限度内での直線性、ヒステリシス性などの良好な
諸特性が付与される。 また、本発明合金からなる鋳造品は、上記熱処
理過程において、必要に応じ加工々程を付加する
ことができる。従来材であるSNCM439の鋳造品
の場合は、熱処理の段階で加工を加えると大きな
歪みが生じ、所要の寸法精度を出すことができな
い。また、歪を回避するために、すべての熱処理
を終えたのちに加工を行なおうとしても、硬くて
加工は極めて困難である。本発明合金では、加工
が容易で、かつ加工後の熱処理においても歪は極
めて少ないので、適宜機械加工を加えることによ
つて寸法精度のよい所望の形状を有する起歪体に
仕上げることができる。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 第1表に示す成分組成の合金からなる鋳造品を
熱処理するとともに機械加工を加えて第1図に示
す形状を有するボツクス型ロードセル起歪体
(L:140mm、W:67mm、T:50mmmm、孔径D1:
20mm、孔径D2:20mm)を製作した。 試番1〜3は本発明例、10および11は比較例で
ある。比較例10は、Cr量が本発明の上限規定か
ら逸脱するもの、11はSNCM439相当材である。 上記熱処理は、試番1〜3および10について
は、「1100℃×2時間・炉冷→1000℃×2時間・
油冷→480℃×2時間.空冷」であり、試番11
は、SNCM439についてのJIS規定による焼入れ・
焼もどし(焼入れ温度870℃、焼もどし温度580
℃)である。 各供試起歪体の重量センサーとしての精度の測
定結果を第1表に示す。SNCM439の鋳造品から
なる試番11の起歪体の精度は、わずかに1/1000に
過ぎず、またCr量の高い試番10の起歪体が1/800
0であるのに対し、本発明合金の鋳造品からなる
試番1〜3の起歪体は1/8000越る精度を有する。
この精度は、従来のSNCM439鍛圧品からなる起
歪体の精度(約1/8000程度)を十分上回るもので
ある。 また、各供試鋳造品2,10および11(いづれも
前記熱処理材)から試験片を調製し、機械試験を
行つた結果を第2表に示す。本発明合金は、従来
のSNCM439などに比し、伸び、絞りは低いが、
ロードセル起歪体として必要な性能を具備し、特
に強度にすぐれていることがわかる。
【表】
以上のように、本発明合金は、鋳造によつて、
従来のSNCM439鍛圧品からなるものよりすぐれ
た精度を有するロードセル起歪体を製造すること
ができる。従つて、鍛圧品を素材とする従来の製
造法に比し、設計の自由度が大きく、かつ加工々
数の減少による工程の簡略化・製造コストの低減
をもたらす。また、熱処理過程での加工が容易
で、加工に因る歪も少いから、機械加工によつて
所望に応じた最適の形状を有する起歪体を寸法精
度よく仕上げることができる。むろん、鋳造によ
り一体物として形成できるので、従来のボルト絞
めによる組み立て方式のものに比し、小型化・軽
量化も可能である。 なお、本発明合金は、前記のように強度等の機
械的性質にすぐれ、またステンレス鋳鋼として高
耐食性をも兼備するので、これらの特性が要求さ
れる各種構造用材料としても好適である。
従来のSNCM439鍛圧品からなるものよりすぐれ
た精度を有するロードセル起歪体を製造すること
ができる。従つて、鍛圧品を素材とする従来の製
造法に比し、設計の自由度が大きく、かつ加工々
数の減少による工程の簡略化・製造コストの低減
をもたらす。また、熱処理過程での加工が容易
で、加工に因る歪も少いから、機械加工によつて
所望に応じた最適の形状を有する起歪体を寸法精
度よく仕上げることができる。むろん、鋳造によ
り一体物として形成できるので、従来のボルト絞
めによる組み立て方式のものに比し、小型化・軽
量化も可能である。 なお、本発明合金は、前記のように強度等の機
械的性質にすぐれ、またステンレス鋳鋼として高
耐食性をも兼備するので、これらの特性が要求さ
れる各種構造用材料としても好適である。
第1図〔〕は実施例関係のロードセル起歪体
の形状を示す平面図、〔〕は側面図である。
の形状を示す平面図、〔〕は側面図である。
Claims (1)
- 1 C0.02〜0.1%、Si0.4〜2.0%、Mn0.2〜1.5
%、Ni4.5〜8.5%、Cr8.5〜10.5%、Mo1.0〜3.0
%、Cu1.0〜3.0%、Nb0.2〜0.5%、残部Feおよ
び不可避の不純物からなるロードセル起歪体鋳造
用マルテンサイト系析出硬化型ステンレス鋳鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP195583A JPS59126758A (ja) | 1983-01-10 | 1983-01-10 | ロ−ドセル起歪体鋳造用マルテンサイト系ステンレス鋳鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP195583A JPS59126758A (ja) | 1983-01-10 | 1983-01-10 | ロ−ドセル起歪体鋳造用マルテンサイト系ステンレス鋳鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59126758A JPS59126758A (ja) | 1984-07-21 |
JPS6142778B2 true JPS6142778B2 (ja) | 1986-09-24 |
Family
ID=11516014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP195583A Granted JPS59126758A (ja) | 1983-01-10 | 1983-01-10 | ロ−ドセル起歪体鋳造用マルテンサイト系ステンレス鋳鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59126758A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61130463A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-18 | Kubota Ltd | ロ−ドセル起歪体鋳造マルテンサイト系ステンレス鋳鋼 |
DE19813459A1 (de) * | 1998-03-26 | 1999-09-30 | Mettler Toledo Gmbh | Elastisch verformbares Bauteil und Verfahren zu seiner Herstellung |
RU2656912C1 (ru) * | 2017-09-26 | 2018-06-07 | Акционерное общество "Научно-производственное объединение "Центральный научно-исследовательский институт технологии машиностроения" АО "НПО "ЦНИИТМАШ" | Способ термической обработки литых деталей из высокомарганцовистых сталей |
-
1983
- 1983-01-10 JP JP195583A patent/JPS59126758A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59126758A (ja) | 1984-07-21 |
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