JPS6142261Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は高圧油中回路しや断器の電動操作制
御回路の改良に関するものである。

従来の電動操作回路を第１図及び第２図に基づ
いて説明する。

図において、１は配電箱であつて、一部には水
深の水圧に応じて伸縮して配電箱１内に充填され
た電気絶縁油３の油圧を自動的に調節する均圧装
置が設けられている。４は上記絶縁油中に設置さ
れた配電盤、５は配電盤４上に設置された回路し
や断器、６は回路しや断器５を電気的な遠隔操作
によつて駆動される電動操作装置、７は上記電動
操作装置６と回路しや断器とを連結する把手、
A₁，A₂は電源端子、Ｓ，Ｖ，Ｔはそれぞれ回路
しや断器５の主接点、Ｌは上記電源端子A₁，A₂
に上記主接点Ｓ，Ｖ，Ｔを介して接続された負
荷、例えばモータあるいはコンデンサからなるも
のである。Ｘは上記負荷Ｌに並列接続された電圧
センサーコイルすなわちリレー、Ｂは上記各主接
点Ｓ，Ｖ，Ｔの投入用押釦スイツチ、Ｆはこの押
釦スイツチＢに上記電圧センサーコイルＸの常閉
接点Xbを介して接続された正転リレーの励磁コ
イル、Ｒは開放用押釦スイツチＣに上記電圧セン
サーコイルＸの常閉接点Xaを介して接続された
逆転用リレーの励磁コイル、faは上記励磁コイル
Ｆのａ接点、raは上記励磁コイルＲのａ接点、Ｍ
は電動操作用モータである。

次に、その動作について説明する。

先ず、回路しや断器５がOFF状態にあると
き、コイルＸは無励磁であるからそのXa，Xbは
それぞれOFF，ON状態にある。そこで、押釦ス
イツチＢを押すと正転用リレーの励磁コイルＦが
励磁され、そのａ接点であるfaが導通状態とな
り、モータＭは正方向に回転される。

したがつて、回路しや断器５の把手７はON方
向へ駆動されて主接点Ｓ，Ｖ，ＴはONとなり、
回路しや断器５は投入される。そして、その投入
と同時に電圧センサーリレーの励磁コイルＸが付
勢されるため、そのｂ接点Xbが開き、コイルＦ
の励磁が解け、そのａ接点であるfaがモータ回路
を断路してモータＭは運転を停止する。

次に、OFFボタンスイツチＣを押すと、既に
コイルＸは励磁状態にあつてXaはONしているか
ら逆転用リレーの励磁コイルＲが付勢され、その
ａ接点であるraが導通状態となり、モータＭは逆
方向に回転され、回路しや断器５は開放される。
そしてその開放と同時に電圧センサーリレーの励
磁コイルＸが消勢されるためそのａ接点Xaが開
き、コイルＲの励磁が解けそのａ接点であるraが
モータ回路を断路してモータＭは運転を停止する
ものである。

ところが、上記のような回路構成によれば、電
圧センサーリレーの励磁コイルＸの負荷側にモー
タあるいはコンデンサなどがある場合、回路しや
断器の開放動作中において回路しや断器が断路状
態になつてもモータあるいはコンデンサー等から
電力が供給され続けると励磁コイルＸの励磁が解
除されず、OFFボタンスイツチＣを押している
間はモータに逆転電流が流れ続けて、焼損に至る
恐れがあるため、OFFボタンスイツチＣを押し
すぎないような何らかの工夫が必要となる。更に
はONボタンＢを押してもXbがOFF状態なので回
路しや断器を投入動作できない不都合も生じるも
のである。

以上のように、従来の制御回路であれば回路し
や断器の負荷によつてはモータ焼損事故がしばし
ば発生したり、回路しや断器投入不能が発生する
という欠点があつた。

この考案は上記の欠点を除去すべくなされたも
ので、電圧センサーコイルの挿入位置や工夫する
ことにより、モータ焼損、回路しや断器の投入不
能等のない電動操作制御回路を提供しようとする
ものである。

以下、この考案の一実施例を図に基づいて説明
する。

第３図において、従来のものと異なる点は電圧
センサーコイル設置位置のみでその他の部分は従
来のものと同様である。すなわち、電圧センサー
コイルＸの位置はその電源側、負荷側に少なくと
も１ケの主接点を持つような位置である。

次にその動作について説明する。

コイルＸは図のような位置に挿入されているの
で、負荷の用途に問わず励磁されておらず、その
接点Xa，Xbは夫々OFF，ON状態にある。そこ
でONボタンスイツチＢを押すと、モータＭの正
転用リレーのコイルＦが励磁されてそのａ接点fa
が導通状態となり、モータＭは正回転運動を行な
い、回路しや断器５の接点はやがてONとなる。
そして、その時電圧センサー励磁コイルＸは励磁
されてそのｂ接点はOFF状態となり、コイルＦ
の励磁が解けてそのａ接点faはOFFとなつてモ
ータＭは正回転運動を停止するものである。

次に、OFFボタンスイツチＣを押すと、ａ接
点Xaは導通状態になつているから従来装置と同
様の経過をたどつて回路しや断器をOFFするも
のである。

このようにこの考案によれば、回路しや断器は
OFF時電圧センサーコイルＸは主接点と主接点
との間に位置するので、負荷の何であるかを問わ
ずXaは確実にOFFしているので、OFFボタンス
イツチＣを押し続けてもモータ焼損には決して至
らないのみならず、回路しや断器のOFF時、ON
ボタンスイツチＢを押すと負荷の種類によらず上
記の通りコイルＸは無励磁でそのｂ接点Xbは導
通状態となり、確実に回路しや断器をONするこ
とができるものである。

なお、上記一実施例によれば、回路しや断器は
３極しや断器の例であるが、２極以上の回路しや
断器であればこの考案の電圧センサー励磁コイル
の挿入位置は適用できることは勿論である。

以上のようにこの考案は、回路しや断器の投入
不能はもちろんのこと、例えばモータ等の焼損の
ない極めて信頼性の高い電動操作制御回路を得る
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は配電箱に収納された回路しや断器を示
す断面図、第２図は従来の電動操作制御回路の概
略を示す電気回路図、第３図はこの考案の一実施
例を示す電動操作制御回路の電気回路図である。 図において、１は配電箱、２は均圧装置、３は
電気絶縁油、４は配電盤、５は回路しや断器、６
は電動操作装置、Ｘは電圧センサーリレーの励磁
コイル、Xa，Xbは接点、Ｆは投入操作用モータ
リレー、Ｒは開放操作用モータリレーである。な
お、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源に少なくとも２個の主接点を介して接続さ
   れた負荷、この負荷に上記一方の主接点を介して
   並列接続され、上記両主接点の投入時に付勢され
   るリレー、上記両主接点の投入用スイツチに上記
   リレーの常閉接点を介した接続され、上記投入用
   スイツチの閉成によつて付勢される投入操作用モ
   ータリレー、この投入操作用モータリレーに上記
   リレーの常開接点と上記主接点の開放用スイツチ
   とを介して接続され、上記開放用スイツチの閉成
   によつて付勢される開放操作用モータリレーを備
   えてなる回路しや断器用電動操作制御回路。