JPS6141898Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は在来畳の特性を損なうことなしに断熱
性を大幅に強化すると共に、施工場所における厚
さに対処できる畳床とした断熱畳に関する。 従来から畳は藁を縫製した畳床と畳表を一体に
した構造になつている。しかしながら、最近は藁
不足から化学畳が主流になりつつある。この化学
畳の代表例を説明すると、化学畳は畳表−藁薄層
−耐力板（合板）−ポリスチレンフオーム−花む
しろ−プラスチツクシートの順に畳屋で個々に積
層した構造になつている。そのため、畳を製造す
るには、各部材を順々に積層する繁雑な工程が不
可欠であり、作業性が非常に悪かつた。また、畳
床は一体に接着されていないため、経時変化、た
とえば湾曲したり、機械強度に欠ける欠点があつ
た。さらに、床の防食、および畳自体の寿命に不
可欠な調湿機能が殆んどなく、床構造を大幅に改
善する必要があつた。 本考案はこのような欠点を除去するため、藁と
同等の調湿機能を有する軟質繊維板と、シージン
グインシユレーシヨンボードの中間に合成樹脂発
泡層を形成すると共に、シージングインシユレー
シヨンボードと合成樹脂発泡層との中間にアルミ
ニウム箔を介在させることにより、輻射熱による
乾燥強化、および畳床の厚さの変化に容易に対処
できるようにした断熱畳を提案するものである。 以下に図面を用いて本考案に係る断熱畳の一実
施例について詳細に説明する。第１図は上記畳の
一部を切り欠いて示す斜視図であり、１は畳床で
軟質繊維板２、合成樹脂発泡層３（以下、単にフ
オームという）、片面に接着剤層５を有するアル
ミニウム箔４、およびシージングインシユレーシ
ヨンボード６（以下、単にボードという）とを一
体にしたものである。さらに説明すると、畳床１
は第２図に示すように軟質繊維板２とフオーム３
とアルミニウム箔４とを一体に、所謂液状のフオ
ーム原料を発泡の際の自己接着性を利用して一体
に固着しておき、アルミニウム箔４の接着剤層５
を有する面にボード６を積層一体化し、サンドイ
ツチ構造とする。なお、フオーム３はアルミニウ
ム箔４の接着剤層５のない面と軟質繊維板２とを
発泡時の自己接着性によつて一体化すると共に、
その一部は軟質繊維板２の表面に△ｔに亘つて含
浸し、フオーム３と軟質繊維板２との一体化をよ
り強固にする。また、フオーム３の具体例として
は、硬質、半硬質のポリウレタンフオーム、ポリ
イソシアヌレートフオーム、フエノールフオーム
で約30〜80Kg／m²の密度である。このフオーム３
は断熱材、接着剤、藁上げ材、およびクツシヨン
材としての機能を果たすと共に軽量化、工程削
減、および機械強度の強化を図るものである。ま
た、軟質繊維板２、およびボード６は調湿機能を
発揮するものであると共に、畳床１の厚さを調節
するものである。さらにアルミニウム箔４は畳床
１を輻射熱により乾燥促進するためのものであ
る。７は畳表、８は畳へり、９は畳裏打材であ
る。 以上説明したのは、本考案に係る断熱畳の一実
施例にすぎず、フオーム３内にパーライト粒、シ
ラスバルーン、スチレンビーズ、木毛二次製品、
ガラス繊維、活性炭、硼砂等の１種以上を添加し
て耐圧縮性、弾性、防火性、調湿性、緩衝性を強
化することもできる。 上述したように本考案に係る断熱畳によれば、
畳床の主要部を一体に結合しておき、畳製造時
に容易に所要厚さに形成できる特徴がある。断
熱性と調湿性と耐圧縮強度をサンドイツチ構造に
より同時に得られる特徴がある。フオームが接
着剤と断熱層を兼備するため、工数が大幅に低減
された特徴がある。片面に接着剤層を有するア
ルミニウム箔を用いたため、ボードの厚さを変え
るだけで、任意の厚さの畳床を容易に製造できる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る断熱畳の一実施例を示す
一部切り欠き斜視図、第２図はその要部である畳
床を示す説明図である。 １……畳床、２……軟質繊維板、３……合成樹
脂発泡層、４……アルミニウム箔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 片面に接着剤層を有するアルミニウム箔の接着
   剤層と反対の面と軟質繊維板間に合成樹脂発泡層
   を一体に介在させ、また、上記アルミニウム箔の
   接着剤層を有する面にインシユレーシヨンボード
   を積層した畳床に畳表と畳裏打材をそれぞれ積層
   したことを特徴とする断熱畳。