JPS6140891B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多孔フイルタ型油抜装置と異なり、
汚染空気流の流れ方向を急激に変更させ遠心力作
用で油粒子、粉塵粒子及び糸くず粒子を抽出する
そらせ板型の着脱自在油抜装置を備えた調理用ベ
ンチレータに関する。

一般に清掃のために着脱自在の多孔フイルタ型
油抜装置が製造されているが、この種の装置は、
レストランの調理施設に組合わされたベンチレー
タの中の空気流から油分その他の汚染物を除去す
る効率に関して、そらせ板型油抜装置よりもはる
かに効率が低い。また、空気流を短距離の平行ジ
グザグ流路の中に分割する多数の小さい傾斜そら
せ板を備えた着脱自在のハイブリツド型油抜装置
も存在する。これらのそらせ板は、フイルタフレ
ームの中に装着されている。

他方において、遠心力抽出作用のため汚染空気
流の全体方向が相当距離にわたつて繰り返し急激
に変更されるようにしたそらせ型油抜装置の中の
そらせ板を清掃するために、このベンチレータの
中にスプレーノズルを備えることが従来の慣行で
あつた。そらせ板がベンチレータ内部の正常作動
位置にある間に油を清掃するため、これらのノズ
ルに熱水と洗剤とを供給する。

またこれらのノズルは一般に消火のためにも使
用され、ベンチレータフアンと消火システムの制
御を含めて、洗浄サイクルと乾燥サイクルのスケ
ジユールを立てるために複雑な制御システムが必
要である。またスプレー水の処分装置が備えられ
なければならない。故に、相当距離にわたつて空
気流全部の方向を変更させるそらせ板型油抜装置
は、多孔フイルタ型及びハイブリツド型の油抜装
置よりも効率は高いが、非常に複雑で高価にな
る。

そらせ板の一部を取はずすことのできるように
したそらせ板型油抜装置が製造されているが、そ
の場合に残余のそらせ板はベンチレータ中の固定
位置にとどまり、その位置にあるままで何らかの
手段で清掃されなければならない。清掃の目的か
らは、そらせ板全部が除去されなければ一部のそ
らせ板が除去できても利益はない。

故に、特に小さいレストランにおいては、洗浄
ノズルを必要とせず、また多くの弁とスイツチに
よつて自動的洗浄／乾燥サイクルを制御する必要
がなく、手で洗浄することのできる着脱自在そら
せ板型油抜装置を備えた簡単で安価な調理用ベン
チレータが求められている。

本発明の構造においては、すべての油抜そらせ
板がベンチレータから一体として取はずされるユ
ニツトの中に組込まれている。このユニツトは、
特殊のかけ金、取付け部材または着脱式連結部材
なしでその作動位置に装着され、また外部から見
える簡便なハンドルによつて持上げてはずすこと
ができる。油で汚れた部分に手を延ばして見えな
い部分を操作する必要はない。

以下本発明を図面に示す実施例について詳細に
説明する。

第１図には、張出フード１１の下方に複数の調
理ユニツト１０が配置されている。フード１１の
上方に垂直排気ダクト１２が直立し、このダクト
は図示されない吸引フアンと、常時は開いたフア
イアダンパを備えている。この排気ダクト１２
は、調理ユニツト１０から立ち上る汚染された熱
風を引込み、下記の油抜装置を通して制御された
上昇空気流を生じる。

排気ダクト１２は、前壁１４を有する細長い水
平室１３から空気を吸引する。水平室１３の下側
は、１個または複数の着脱自在型油抜装置１５を
通して空気を上方に引抜くために開放されてい
る。この抽出装置１５の数は、調理ユニツト１０
と実質同長の水平室１３の水平長さに依存してい
る。

水平室１３の底部から下方に、垂直後壁２０が
垂下し、この後壁は油トラフ２１の中に終つてい
る。この油トラフ２１はその前側に上縁２２を有
する。この油トラフは、上端水準から下端水準ま
で傾斜し（第２図）、この下端水準は排出口２３
を備え、この排出口から着脱自在油タンク２４の
中に油を排出する。後壁２０は通常、台所の壁面
に隣接している。

第２図において最もよく見られるように、油抜
装置１５は垂直後板３０を備え、この後板は、後
壁２０に当接するための後上方に傾斜した頂端リ
ツプ３１と、後壁２０上の前上方に傾斜したリツ
プ３３上に着座するための後下方に傾斜した下端
リツプ３２とを備える。油抜装置の垂直前板３５
は、その上端縁に後下向きに傾斜したリツプ３６
を備え、このリツプが、前壁１４の下端縁の前上
向きリツプ３７に支持されて、この前壁１４の下
方延長部を成す。

上そらせ板４０は前板３５から後下方に傾斜
し、また下そらせ板４１は後板３０から前下方に
傾斜している。これらのそらせ板の水平下縁の上
向きフランジ４２は油トラフを成し、これらそら
せ板の水平方向に沿つた任意の点で捕集された油
が空気流の中に滴下するのを防止する。これらの
フランジ４２はそらせ板の両側端近くで終り、油
抜装置１５の両側鏡板４４の近くにドレン開口４
３を成す。この場合においては、滴下する油が鏡
板４４に沿つて上昇する空気流によつて再び捕促
される可能性は少ない。

油抜装置１５の前板３５の下部４５は後下方に
傾斜して、直立フランジ４２に終り、前記と同様
の油トラフを成す。このフランジも鏡板４４の少
し手前で終り、主空気流の外部においてドレン開
口４３を成す。

油抜装置１５が作動位置に挿入されたとき、そ
の下方傾斜前板部分４５は油トラフ２１の前側上
縁２２の上方に離間されて、汚染空気を油抜装置
の中に導入するための細長いのど開口５０を成
す。油抜装置１５の下側は５１において開き、前
記ののど開口５０と連通し、また装置１５の上側
は５２において開いて水平室１３と連通してい
る。前板３５は第２図に示すように油抜装置を簡
単に引抜くため、２個の垂直方向に細長いハンド
ル５３を備えている。

このようにして、この油抜装置１５は、台所清
掃者がその存在に気がつかないようなベンチレー
タ内部のほとんど近付き難い部分に隠されること
はない。ハンドル５３は目立つように配置されて
いるので、これらのハンドルが普通の台所清掃作
業において注意する必要のある何か取りはずし可
能のものに連結していることはすぐ明瞭となる。

油抜装置１５が取りはずされたとき、油抜そら
せ板は全部、一体ユニツトとして清掃され、ベン
チレータの中で別個に清掃される他のそらせ板が
残存することはない。油抜装置１５の２個のリツ
プ３３と３７の上に支持するので、なんらかの固
定装置を操作しなくても油抜装置を容易にまた簡
便に取りはずして取替えることができ、これらの
リツプ支持体は装置１５を取り替える際に操作員
がはつきりと見えることができる。装置１５を取
りはずし、清掃し、再び挿入するためには非常に
わずかの熟練と訓練しか必要としない。

油抜装置の前板３５の両端に取付けられている
垂直方向に細長いハンドル５３は操作員の両手で
よく把持することができるので、装置の前側リツ
プ３６と後側リツプ３２をそれぞれの支持リツプ
３７と３３から持上げ、装置の油で汚れた部分に
触れることなく、第２図に示すように真直ぐ前方
に動かして引抜くことができる。

第２図に示すように油抜装置１５を清掃のため
に引出したときに、すべてのそらせ板と上向き通
路面は装置の両端に露出されて清掃することがで
きる。

また第２図に示すように、着脱自在油タンク２
４の支持体の底部に、油トラフ２１のドレン管２
３の直下に、開口２５が備えられる。トラフ２１
を水洗しようと思うときにはいつでも、油タンク
２４を取はずし、ドレンホースを開口２５から挿
入してドレン管２３に接続することができる。

調理ユニツトＡとＢを壁から離して、ベンチレ
ータの両側に配置した島型施設において着脱自在
油抜装置１５を使用する方法を第３図〜第５図に
示す。このような調理施設においては、ベンチレ
ータとフード１１は天井または天井上方の支持体
からハンガー５９によつて支持される。

装置の後壁７０の下端は油トラフ７１の上方一
定距離に終り、また油トラフの後上縁７２は後壁
７０から離間されて、第２空気導入のど開口７３
を成す。こののど開口７３の巾は、後壁７０の下
縁部の垂直みぞ穴７６の中にネジ７５によつて固
着されたプレート７４によつて調節自在である。

プレート７４をトラフ７１まで下降させること
によつてのど開口７３を閉鎖することもでき、あ
るいは調理ユニツト１０Ａの発生する煙と水蒸気
の量に応じて、開口７３の所望の巾を取るように
プレートを持上げることもできる。調理ユニツト
１０Ａは一般に前記の調理ユニツト１０よりも煙
の発生量が少なく、また調理ユニツト１０Ａが使
用されていないときには、この開口７３は完全に
閉鎖される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による壁型調理用ベンチレータ
の部分破断斜視図、第２図はベンチレータから油
抜装置を取はずして示す第１図の断面図、第３図
は本発明による島型調理用ベンチレータの部分破
断斜視図、第４図は第３図のベンチレータの断面
図、また第５図は可調整空気導入のど開口の部分
斜視図である。 １２……ダクト、１４……前壁、２０……後
壁、２１……油トラフ、２２……上縁、２３……
ドレン管、２４……油タンク、２５……開口、１
５……油抜装置、３０……後板、３２，３３，３
６，３７……リツプ、４０，４１……そらせ板、
４２……フランジ、４３……ドレン開口、４４…
…鏡板、４５……前板下端部、５３……ハンド
ル、５０……第１のど開口、７０……後壁、７１
……油トラフ後壁、７３……第２のど開口、７４
……開口調整用プレート、７５……ねじ、７６…
…みぞ穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 垂直後壁、前壁及び一対の対向両側壁と、前
   記後壁に対して平行に配置された油トラフと、前
   記前壁の下端の下方一定距離において前記トラフ
   の前側から直立した縁とを有する着脱自在油抜装
   置を備えた調理用ベンチレータにおいて、前記油
   抜装置は、前記前壁の前記下端の下方延長部を成
   す前板と、前記前板の前側面に備えられた一対の
   ハンドルと、前記前板の下端部を前記トラフの前
   記直立縁の後方において前記トラフの中まで後下
   方に傾斜させることによつて作られた前記トラフ
   と前記前板との間のベンチレータ用空気導入のど
   開口と、前記油抜装置上に備えられた垂直後板
   と、前記前板と後板の間に前記のど開口から入る
   空気流の上昇通路を形成するために前記前板と後
   板とに接続された垂直鏡板と、前記上昇上向き通
   路を通る前空気流を分割することなくその方向を
   変更させるように前記前板と後板から前記上昇通
   路の中に突出されており、前記前板の上部から後
   下方に突出する第１のそらせ板と、その第１そら
   せ板の下方でかつ前記前板の傾斜下端部の上方に
   おいて前記後板から前下方に突出した第２のそら
   せ板を有するそらせ板装置と、前記油抜装置をベ
   ンチレータの中に着脱自在に支持する装置であつ
   て油抜装置を前記ハンドルによつてこの支持装置
   から持ち上げることができるようにした支持装置
   とを有し、前記ベンチレータ中のすべてのそらせ
   板とこれらそらせ板を通る前記上昇通路を限定す
   るすべての壁面は、清掃のためにユニツトとして
   取はずすため、前記着脱自在油抜装置の中に収容
   され、また前記油抜装置を清掃のために取はずし
   たときに、前記すべてのそらせ板面と上昇通路面
   はこの装置の両端に露出されることを特徴とする
   調理用ベンチレータ。 ２ 前記着脱自在支持装置は、油抜装置の前記前
   壁の上縁の下向きリツプを支持するベンチレータ
   の前記前壁の前記下端の上向きリツプと、前記油
   抜装置の前記後壁の下縁の下向きリツプを支持す
   るベンチレータの前記後壁上の上向きリツプとか
   らなることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の調理用ベンチレータ。 ３ 前記各そらせ板の下縁は水平であり、またこ
   れら下縁に備えられた直立フランジがこれら下縁
   に沿つた油トラフを成し、また前記フランジは、
   前記鏡板の少し手前に終わつて、前記トイの両端
   において前記鏡板に隣接してドレン開口を成すこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の調理
   用ベンチレータ。 ４ 前記前板の前記下端部において油トラフを成
   す直立フランジを備え、このフランジは前記鏡板
   の少し手前に終わつて、前記トラフの両端におい
   て前記鏡板に隣接したドレン開口を成すことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の調理用ベン
   チレータ。 ５ 前記油トラフの後側面はベンチレータの前記
   後壁に接続していることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の調理用ベンチレータ。 ６ ベンチレータの前記後壁は、トラフの後側の
   直立縁に対して一定間隔をもつて前記トラフの中
   にまで延びた下端部を有し、ベンチレータの第２
   空気導入のど開口を成すことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の調理用ベンチレータ。 ７ 前記第２のど開口の巾を変更するため、前記
   後壁の前記下端部に調理板を備えることを特徴と
   する特許請求の範囲第６項記載の調理用ベンチレ
   ータ。 ８ 前記油トラフの中に備えられたドレン管と、
   前記ドレン管の下方において着脱自在油タンクを
   支持する支持体とを有し、前記支持体は前記ドレ
   ン管の下方において開口を備えることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の調理用ベンチレー
   タ。