JPS6140654Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装装置に用いられるカム機構に関す
るものである。

従来の包装装置の一例を第１図および第２図に
より説明すると、１が包装用フイルムであり、フ
イルム１は素材リールから繰り出しローラ３，４
により繰り出され、ガイドローラ５を経て製袋器
６に供給される。一方、包装しようとする被包装
体７は入口コンベヤ８のチエーンブレード９で送
られ製袋器６内に押し込められる。

被包装体７を内蔵し製袋化されたフイルム１は
引張りローラ１０で引張られ、タテシーラ１１で
フイルムのタテ方向（長手方向）にフイルム１の
耳部がシールされる。１２はリードコンベヤでタ
テシールされたフイルム１はフイードされ、エン
ドシーラ１３，１４によりヨコシール１５とカツ
テイングが行なわれ包装製品１６が完成し、出口
コンベヤ１７で搬送される。

包装用フイルム１には製品名等を表示する表示
部１Ａと、フイルム１をカツトするためのカツテ
イングマーク１Ｂが印刷されている。このカツテ
イングマーク１Ｂは光電管による検出体１８で検
出されると電気的信号が発せられる。このカツテ
イングマーク１Ｂを検出している理由は、フイル
ム１をこのカツテイングマークの位置で切断する
ことにより、印刷表示１Ａが包装製品１６の所定
位置に常に設け得ることにある。

包装装置はモータを駆動源として、チエーンと
スプロケツトの連結により、引張りローラ１０、
タテシーラ１１およびリードコンベヤ１２が駆動
されてフイルム１をフイードし、また、このフイ
ルムフイードに同期させてフイルム１をシールカ
ツトするエンドシーラ１３，１４を回転させ、さ
らにタイミングカム（図示せず）を回転させてい
る。

第５図はタイミングチヤートを示したもので、
第６図のカム検出体２７が発する信号と、包装用
フイルムのカツトマーク１Ｂを検出するカツトマ
ーク検出体１８がフイルム１の走行中に検出して
発する信号との関係を示している。カム検出体２
７の信号は常に機械的に一定であるが、フイルム
のカツトマーク検出体１８の信号はフイルム１に
加わるテンシヨンの違いによりずれが生じる場合
がある。(a)信号が正常の場合、(b)はフイルム１の
走行が遅れている場合、(c)は速い場合をそれぞれ
示している。これら(b)および(c)の場合はカム検出
体２７からの信号と比較して演算し、フイルム送
り装置に設けられている調速機により各ローラの
回転を早めたり遅くしたりして調整をしている。

従来のカム機構を第６図により説明すると、２
１がカム軸であり、このカム軸２１にはスプロケ
ツト２２が軸着され、モータからのチエーン駆動
によりカム軸２１は回転されている。カム軸の端
部には歯付ボス３１が軸着され更に歯付カム３２
がスライド自在に歯付ボス３１に取着され常時圧
縮スプリング３３で歯付ボスに押しつけられ、互
いの歯が噛み合つて同時に回転する機構となつて
いる。歯付カム３２の回転角度を検出するカム検
出体２７はリミツトスイツチや近接スイツチ等を
用いればよく、基板からのホルダー２８に取着さ
れている。

この従来の包装装置を運転開始するに際して
は、フイルムの表示部１Ａが被包装体７に対して
適正な位置になるよう手によつて調整し、適正な
位置になつた時点で装置を低速運転させカツトマ
ーク１Ｂをカツトマーク検出体１８が検出した
時、装置を停止させ、上記歯付カム３２を手によ
つて軸方向にずらし、カム検出体２７が信号を発
し始める位置まで回転させ、手をはなせば圧縮ス
プリング３３の力によつて再び歯付カム３２が歯
付ボス３１と噛み合う。こうして適正な信号を出
すように初期設定していた。

本考案は従来装置を一旦停止させて手によつて
カムを適正位置に合わせていたものを、装置を停
止させることなく手によらず自動的にカムを適正
位置に合わせることを目的とするものであり、包
装用フイルムに印刷されたカツトマークを検出す
る検出体と、包装用フイルムをフイードするフイ
ルムの送り装置に同期して回転するカムの回転角
を検出するカム検出体とを有する包装装置におい
て、前記カムはカム軸に軸着されたクラツチがオ
ンしたときに吸引されるアマチユアに取着され、
このカムの側面にはスプリングフツクが固着さ
れ、該スプリングフツクと固定板に取着されたス
プリングフツクとの間に引張りバネ張設され、カ
ムの回転角を検出する検出体がホルダーに取着さ
れた構成であつて、クラツチをオフしたときにカ
ムはフリーになり前記バネの引張力によりカムは
常に所定回転角の位置にセツトされることを特徴
とするものである。

本考案の一実施例について第３図および第４図
に基づき説明すると、２１がカム軸であり、この
カム軸２１にはスプロケツト２２が軸着され、モ
ータからのチエーン駆動によりカム軸２１は回転
されている。カム軸２１の端部にはクラツチ２３
が軸着され、クラツチ２３がオンしたときに吸引
されるアマチユア２４がカム軸２１にスライド自
在に取着されている。アマチユア２４にはカム２
５が固着され、このカム２５にはスプリングフツ
ク２６が固着されている。カム２５の回転角度を
検出する検出体２７はリミツトスイツチや近接ス
イツチ等を用いればよく、基板からのホルダー２
８に取着されている。このホルダー２８や基板の
固定板にスプリングフツク２９を固着し、スプリ
ングフツク２６と２９との間に引張りバネ３０が
張設されている。従つて、カム２５が回転してい
るときにはカム２５に固着されたスプリングフツ
ク２６と固定板に固着されたスプリングフツク２
９との間に張設された引張りバネ３０は、カム２
５の回転に伴い伸び縮みを繰り返している。しか
し、クラツチ２３をオフにすればカム２５はフリ
ーになり、引張にバネ３０の引張り力によつて、
スプリングフツク２６，２９間が最短距離の位置
で安定し停止する。この位置をカム検出体２７が
信号を発し始める位置としておく。カツトマーク
検出体１８がカツトマーク１Ｂを検出した時クラ
ツチ２３がオンするような回路を組むことによ
り、カム２５が適正位置のまま回転を始める。こ
れにより従来の手によるカム合わせ、装置の一旦
停止が不要となり、段取り時間が短縮されるよう
になつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の包装装置の概略図、第２図はフ
イルムの一部を示す平面図、第３図は本考案の一
実施例を示すカム機構の正面断面図、第４図は同
側面図、第５図はタイミングチヤート図、第６図
は従来の包装装置のカム機構を示す正面断面図で
ある。 １は包装用フイルム、１Ｂはカツトマーク、１
８はカツトマーク検出体、２１はカム軸、２３は
クラツチ、２４はアマチユア、２５はカム、２６
はスプリングフツク、２７はカム検出体、２８は
ホルダー、２９はスプリングフツク、３０は引張
りバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 包装用フイルムに印刷されたカツトマークを検
   出する検出体と、包装用フイルムをフードするフ
   イルムの送り装置に同期して回転するカムの回転
   角を検出するカム検出体とを有する包装装置にお
   いて、前記カムはカム軸に軸着されたクラツチが
   オンしたときに吸引されるアマチユアに取着さ
   れ、このカムの側面にはスプリングフツクが固着
   され、該スプリングフツクと固定板に取着された
   スプリングフツクとの間に引張りバネが張設さ
   れ、前記カム検出体がホルダーに取着された構成
   であつて、クラツチをオフしたときにカムはフリ
   ーになり前記バネの引張力によりカムは常に所定
   回転角の位置にセツトされることを特徴とする包
   装装置のカム機構。