JPS6139991B2 - - Google Patents
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- JPS6139991B2 JPS6139991B2 JP54105659A JP10565979A JPS6139991B2 JP S6139991 B2 JPS6139991 B2 JP S6139991B2 JP 54105659 A JP54105659 A JP 54105659A JP 10565979 A JP10565979 A JP 10565979A JP S6139991 B2 JPS6139991 B2 JP S6139991B2
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Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Description
本発明は重油専焼ボイラ等の高温部熱交換器表
面に付着形成させる耐熱型防食被膜に関するもの
である。 近年重油専焼ボイラ等に於いて、NOx対策の
燃焼法改善による火炉上部温度の上昇や脱硫装置
の普及による高Ｓ燃料の採用等の要因により、高
温部熱交換器表面に付着するスケールによつて高
温部熱交換器の腐食が起こりつつある。 この高温部熱交換器表面に付着するスケールは
Ｖ、Na、Ｓ化合物を主成分とする腐食性の強い
V2O5−Na2SO4系の物質である事が知られてい
る。ここで、高温部とは付着スケール表面温度で
400〜1000℃の温度域を云う。 この付着スケールによる腐食に対する対策とし
ては周知の様に大別して、 (1) 高温部熱交換器の材質の改良 (2) 高温部熱交換器表面に付着するスケールの改
質（低Ｓ、Ｖ燃料への転換や燃料への防食剤の
添加） (3) 高温部熱交換器の表面加工処理 等の方法が現在各方面で研究開発されつつある
が、いずれの方法も経済性、防食性、耐久性等の
点で問題がある。 本発明はこのような従来の方法に於ける欠点を
除去するためになされたもので、前述の分類に従
えば(2)の応用による(3)の改良に関するものであ
り、重油専焼ボイラ等の高温部熱交換器表面に、
Mg、Ca、Ba、Be等のアルカリ土類金属化合物の
１種以上を含有した無機質塗料を、付着形成させ
た、ことを特徴とする耐熱型防食被膜である。 本発明を第１図に従つて説明する。第１図に於
いて１は高温部熱交換器表面の金属、２は同金属
１の表面に形成されたMg、Ca、Ba、Be等のアル
カリ土類金属化合物の１種以上を含有した無機質
塗料、３は同無機質塗料２の表面に付着する腐食
性の強いV2O5−Na2SO4系のスケールである。又
２ａはMg、Ca、Ba、Be等アルカリ土類金属化合
物の１種以上を含有した無機質塗料２の内部に存
在する空隙である。 この図に於いて、２がMg、Ca、Ba、Be等アル
カリ土類金属化合物を含有しない無機質塗料の場
合、３は高温に加熱されると溶融して２の内部に
存在する２ａを浸透し、結局、１の表面に到達す
る。ここで後記の反応式(1)式、(2)式によつて金属
表面が局部的に酸化及び硫化され、これが拡大し
て１と２との境界を破壊し腐食が進行する。 ところが、前述の２の無機質塗料にMg、Ca、
Ba、Be等アルカリ土類金属化合物が存在する
と、第１図において３が高温に加熱されて溶融し
２の内部に存在する２ａに浸透しても、３はこの
２ａを通過する間に空隙表面上のMg、Ca、Ba、
Be等のアルカリ土類金属化合物を取込み反応し
て、例えばアルカリ土類金属化合物がMg化合物
の場合MgO−V2O5−Na2SO4系のスケールに変化
するため、３の融点が上昇して空隙内で凝固す
る。 以上の如く本発明は腐食性スケールとアルカリ
土類金属化合物が反応して無機質塗料中の空隙を
ふさぎ、これが耐熱型防食被膜となつて腐食性ス
ケールと金属との接触を断つ事によつて腐食を抑
制する事を特徴としている。 また、本発明においてはMg、Ca、Ba、Be等ア
ルカリ土類金属化合物を添加した無機質塗料だけ
でなくセラミツクやサーメツト等を添加した無機
質塗料でもその効果がある事、そして、添加する
Mg、Ca、Ba、Be等アルカリ土類金属化合物は、
腐食性元素を含まない酸化物、水酸化物、炭酸塩
等やそれらの化合物を含む石灰石（CaCO3）、白
亜（CaCO3）、方解石（CaCO3）、あられ石
（CaCO3）、大理石（CaCO3）、白雲石（CaCO3、
MgCO3）、菱苦土鉱（MgCO3）、毒重石
（BaCO3）、カンラン石（（Mg、Fe）2SiO4）、頑火
石（Mg2〔Si2O6〕）、蛇紋石（Mg2Si2O7・
2H2O）、石ジユウ（（CaMgFe）SiO3）、リン鉱
（Ca3（PO4）2）、尖晶石（MgO・Al2O3）、石灰重
石（CaWO4）等の如き鉱石でも良い事は云うまで
もない。 反応式 Na2O・6V2O5Na2O・V2O4・5V2O5＋1/2O2 Ｍ＋1/2O2→MO (1) Na2SO4＋3R＋Ｍ→Na2O＋3RO＋MS (2) 但しＲ：不特定の還元剤 Ｍ：金属 次に実施例によつて本発明を具体的に示す。 腐食事故を起した重油専焼ボイラの高温部熱交
換器に付着していたスケールを採取し、粉砕後、
この腐食スケールに下記４種類の試験片を浸漬し
て腐食試験を行つた。尚試験条件は、酸素濃度；
5vol％、炭酸ガス濃度；15vol％、亜硫酸ガス濃
度；0.5vol％、窒素ガス濃度；残のガス雰囲気と
し、試験温度；700℃、試験時間；100時間及び
500時間であつた。又試験片は20mm×50mm×５mm
のSUS材を用い、無機質塗料は、エチルシリケー
ト加水分解液30wt％ノンリーフアルミニウム粉
30wt％亜鉛末40wt％よりなる塗料を用いた。
面に付着形成させる耐熱型防食被膜に関するもの
である。 近年重油専焼ボイラ等に於いて、NOx対策の
燃焼法改善による火炉上部温度の上昇や脱硫装置
の普及による高Ｓ燃料の採用等の要因により、高
温部熱交換器表面に付着するスケールによつて高
温部熱交換器の腐食が起こりつつある。 この高温部熱交換器表面に付着するスケールは
Ｖ、Na、Ｓ化合物を主成分とする腐食性の強い
V2O5−Na2SO4系の物質である事が知られてい
る。ここで、高温部とは付着スケール表面温度で
400〜1000℃の温度域を云う。 この付着スケールによる腐食に対する対策とし
ては周知の様に大別して、 (1) 高温部熱交換器の材質の改良 (2) 高温部熱交換器表面に付着するスケールの改
質（低Ｓ、Ｖ燃料への転換や燃料への防食剤の
添加） (3) 高温部熱交換器の表面加工処理 等の方法が現在各方面で研究開発されつつある
が、いずれの方法も経済性、防食性、耐久性等の
点で問題がある。 本発明はこのような従来の方法に於ける欠点を
除去するためになされたもので、前述の分類に従
えば(2)の応用による(3)の改良に関するものであ
り、重油専焼ボイラ等の高温部熱交換器表面に、
Mg、Ca、Ba、Be等のアルカリ土類金属化合物の
１種以上を含有した無機質塗料を、付着形成させ
た、ことを特徴とする耐熱型防食被膜である。 本発明を第１図に従つて説明する。第１図に於
いて１は高温部熱交換器表面の金属、２は同金属
１の表面に形成されたMg、Ca、Ba、Be等のアル
カリ土類金属化合物の１種以上を含有した無機質
塗料、３は同無機質塗料２の表面に付着する腐食
性の強いV2O5−Na2SO4系のスケールである。又
２ａはMg、Ca、Ba、Be等アルカリ土類金属化合
物の１種以上を含有した無機質塗料２の内部に存
在する空隙である。 この図に於いて、２がMg、Ca、Ba、Be等アル
カリ土類金属化合物を含有しない無機質塗料の場
合、３は高温に加熱されると溶融して２の内部に
存在する２ａを浸透し、結局、１の表面に到達す
る。ここで後記の反応式(1)式、(2)式によつて金属
表面が局部的に酸化及び硫化され、これが拡大し
て１と２との境界を破壊し腐食が進行する。 ところが、前述の２の無機質塗料にMg、Ca、
Ba、Be等アルカリ土類金属化合物が存在する
と、第１図において３が高温に加熱されて溶融し
２の内部に存在する２ａに浸透しても、３はこの
２ａを通過する間に空隙表面上のMg、Ca、Ba、
Be等のアルカリ土類金属化合物を取込み反応し
て、例えばアルカリ土類金属化合物がMg化合物
の場合MgO−V2O5−Na2SO4系のスケールに変化
するため、３の融点が上昇して空隙内で凝固す
る。 以上の如く本発明は腐食性スケールとアルカリ
土類金属化合物が反応して無機質塗料中の空隙を
ふさぎ、これが耐熱型防食被膜となつて腐食性ス
ケールと金属との接触を断つ事によつて腐食を抑
制する事を特徴としている。 また、本発明においてはMg、Ca、Ba、Be等ア
ルカリ土類金属化合物を添加した無機質塗料だけ
でなくセラミツクやサーメツト等を添加した無機
質塗料でもその効果がある事、そして、添加する
Mg、Ca、Ba、Be等アルカリ土類金属化合物は、
腐食性元素を含まない酸化物、水酸化物、炭酸塩
等やそれらの化合物を含む石灰石（CaCO3）、白
亜（CaCO3）、方解石（CaCO3）、あられ石
（CaCO3）、大理石（CaCO3）、白雲石（CaCO3、
MgCO3）、菱苦土鉱（MgCO3）、毒重石
（BaCO3）、カンラン石（（Mg、Fe）2SiO4）、頑火
石（Mg2〔Si2O6〕）、蛇紋石（Mg2Si2O7・
2H2O）、石ジユウ（（CaMgFe）SiO3）、リン鉱
（Ca3（PO4）2）、尖晶石（MgO・Al2O3）、石灰重
石（CaWO4）等の如き鉱石でも良い事は云うまで
もない。 反応式 Na2O・6V2O5Na2O・V2O4・5V2O5＋1/2O2 Ｍ＋1/2O2→MO (1) Na2SO4＋3R＋Ｍ→Na2O＋3RO＋MS (2) 但しＲ：不特定の還元剤 Ｍ：金属 次に実施例によつて本発明を具体的に示す。 腐食事故を起した重油専焼ボイラの高温部熱交
換器に付着していたスケールを採取し、粉砕後、
この腐食スケールに下記４種類の試験片を浸漬し
て腐食試験を行つた。尚試験条件は、酸素濃度；
5vol％、炭酸ガス濃度；15vol％、亜硫酸ガス濃
度；0.5vol％、窒素ガス濃度；残のガス雰囲気と
し、試験温度；700℃、試験時間；100時間及び
500時間であつた。又試験片は20mm×50mm×５mm
のSUS材を用い、無機質塗料は、エチルシリケー
ト加水分解液30wt％ノンリーフアルミニウム粉
30wt％亜鉛末40wt％よりなる塗料を用いた。
【表】
【表】
【表】
以上の様に、本発明によるMg等アルカリ土類
金属化合物を含有した無機質塗料の耐熱型防食被
膜（No.4）は従来の無機質塗料の被膜（No.3）
に比して1/10前後の腐食量であり、耐食性、耐久
性が著しく向上する事が判る。
金属化合物を含有した無機質塗料の耐熱型防食被
膜（No.4）は従来の無機質塗料の被膜（No.3）
に比して1/10前後の腐食量であり、耐食性、耐久
性が著しく向上する事が判る。
第１図は本発明の概念図である。
１……金属、２……アルカリ土類金属化合物を
含有する無機質塗料、２ａ……２の内部に存在す
る空隙、３……スケール。
含有する無機質塗料、２ａ……２の内部に存在す
る空隙、３……スケール。
Claims (1)
- １ 重油専焼ボイラ等の高温部熱交換器表面に、
Mg、Ca、Ba、Be等のアルカリ土類金属化合物の
１種以上を含有した無機質塗料を、付着形成させ
た、ことを特徴とする耐熱型防食被膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10565979A JPS5630471A (en) | 1979-08-20 | 1979-08-20 | Heat-resistant corrosion-resistant film |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10565979A JPS5630471A (en) | 1979-08-20 | 1979-08-20 | Heat-resistant corrosion-resistant film |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5630471A JPS5630471A (en) | 1981-03-27 |
| JPS6139991B2 true JPS6139991B2 (ja) | 1986-09-06 |
Family
ID=14413559
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10565979A Granted JPS5630471A (en) | 1979-08-20 | 1979-08-20 | Heat-resistant corrosion-resistant film |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5630471A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0279097U (ja) * | 1988-12-05 | 1990-06-18 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0269259U (ja) * | 1988-11-07 | 1990-05-25 |
-
1979
- 1979-08-20 JP JP10565979A patent/JPS5630471A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0279097U (ja) * | 1988-12-05 | 1990-06-18 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5630471A (en) | 1981-03-27 |
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