JPS6138809B2 - - Google Patents

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JPS6138809B2
JPS6138809B2 JP54109346A JP10934679A JPS6138809B2 JP S6138809 B2 JPS6138809 B2 JP S6138809B2 JP 54109346 A JP54109346 A JP 54109346A JP 10934679 A JP10934679 A JP 10934679A JP S6138809 B2 JPS6138809 B2 JP S6138809B2
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spectral
measured
equation
color
temperature
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JP54109346A
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JPS5633518A (en
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Ichizo Tagami
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IHI Corp
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IHI Corp
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Publication date
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Priority to DE19803031959 priority patent/DE3031959A1/de
Priority to US06/181,745 priority patent/US4411519A/en
Priority to GB8027663A priority patent/GB2062218B/en
Priority to SE8005998A priority patent/SE455443B/sv
Publication of JPS5633518A publication Critical patent/JPS5633518A/ja
Priority to GB838309196A priority patent/GB8309196D0/en
Publication of JPS6138809B2 publication Critical patent/JPS6138809B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/60Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using determination of colour temperature

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は被測定物の測定に際し被測定物に関す
る特定の測定条件例えば相対分光放射率等を既知
として用いることなく、被測定物からの放射束を
少くとも3色以上に分光して得た値から分光放射
率等を測定し得る方法に関する。 [従来の技術] 従来から被測定物からの放射束を測定する方法
が各種提案されている。その1つは単色パイロメ
ータ(米国特許第3611805号)及び標準光源と比
色する装置(特公昭43−16594号)である。他の
測定手段としては、特公昭42−4556号、特公昭42
−19873号、特開昭53−45587号、米国特許第
3715922号、米国特許第2648253号等に開示されて
いる2色パイロメータである。又、多色パイロメ
ータも特公昭50−26590号(米国特許第3537314
号)に開示されている。また、特開昭53−123982
号には金属表面の放射率を測定する装置が開示さ
れている。 [発明が解決しようとする問題点] ところが、上記の単色パイロメータや標準光源
と比色する装置にあつては、被測定物の分光放射
率が一定であり被測定物が着色されていないこと
を条件としているので、分光放射率自体が変化し
たり被測定物に着色がある場合には測定不可能に
なる。 また、2色パイロメータでは、夫々の色に対す
る検出値の比又は差を用い、被測定物の相対分光
放射率を既知として固定しているから被測定物の
組成物に変化が生ずる場合には測定誤差が大きく
なつてしまうという欠点を有する。また、多色パ
イロメータでも、本質的に2色パイロメータと同
種の欠点を有している。 また、特開昭53−123982号の装置では金属表面
を既知の黒体光源で照射しなければならないとい
う大きな制約がある外、表面状況及び反射方向に
各種の制限がある。 このように、現在知られているこの種測定装置
には、被測定物に関し測定条件に種々の制限を与
え或いは特別な光源を用いての測定であるため、
その装置による測定は限定された範囲でしか有効
になし得ないものとなつている。 本発明の目的は何らの特定の光源を用いず、被
測定物に対し測定上の制約となる何らの測定条件
を与えずに分光率を測定しうる分光率測定方法を
提供することにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、温度放射をしている被測定物からの
放射束を分光光学系で受けn色の実効波長λ1…
…λnに分光する。この分光放射束の夫々を電気
的検出値X1……Xnに変換する。n色の電気的検
出値からm色の実効波長λi(i=1、2、……
m)に対する電気的検出値Xiを得て条件とし、
実効波長に対する分光率[本明細書で分光率なる
用語は分光放射率、分光反射率、分光透過率を意
味する]の近似式に含まれるm−1個の未知パラ
メータ及び放射束の温度を未知数とし、各実効波
長λi毎に完全黒体の分光放射束発散度の式を用
いて、温度と、分光率と、分光放射束との関係式
を定めて方程式となし、方程式の根として温度及
び分光率を算定する。 [作用] 実効波長毎の完全黒体の分光放射束発散度の計
算には、例えば後述する如き、近似的にはウイー
ン(Wien)の放射式、又精密にはプランク
(Planck)の放射式を用いる。 現在の電子計算機の能力をもつてすれば、前述
の方程式を直接解くことが出来るが、計算機の負
担を軽くし、より簡単な計算処理で、より迅速な
計算を行うには後に詳述する計算方法が効果的で
ある。 即ち、分光率の近似式にm−1ケの未知パロメ
ータを含む実効波長の関係例えば実効波長のm−
2次整式を用い、前述の方程式から分光率に関す
る未知数を代表的に消去して得られる温度に関す
る1元無理方程式(25)を解き温度を算定する。
算定した温度を前述方程式に代入して、分光率を
算定する。また、実効波長間に、前述の関係
(1/λ−1/λi+1=C)が成り立つ様にし、ウ
イーンの 放射式で近似計算するときには、前述1元無理方
程式(25)は更に1元m−1次方程式に変形出
来、m=3やm=4の場合には、根の公式を用い
て温度を直接算定することが出来る。 本発明においては、上述の如く、温度放射をし
ている被測定物の放射束は分光光学系例えば集光
器、フイルタを経て分光された分光放射束は、後
に電気的検出値に変換する手段例えば光電変換
器、アナログ−デイジタル変換器(以下、A−D
変換器と呼ぶ)を通るが、分光光学系の集光器の
集光率、フイルタの透過率(その帯域透過エネル
ギーに当価なエネルギーとなる波長を実効波長と
いう。)、並びに変換手段の光電変換器の変換率、
A−D変換器のゲイン及び被測定物の分光率が予
め決つた傾向の場合はその傾向等の特性は常に知
り得る管理状態の下に置き、これらを総合した値
を分光ゲインgと表すものとする。このような分
光ゲインgは既知の値として取扱うことが出来
る。これとは逆に、管理し得ない光路の未知の光
学特性例えば石炭燃焼炉を例にとると、石炭の形
状、石炭を覆う灰の分光放射率、周辺燃焼ガスの
分光透過率、燃焼室観測窓の分光透過率、石炭燃
焼炉から上述の分光光学系まで導く光路の分光透
過率を一括しして被測定物の分光放射率となしε
で表す。分光ゲインg及び分光放射率εは実効波
長によつて異なる値をとる。 [実施例] 以下に本発明の実施例を添付図面を参照しつつ
説明する。 先ず、分光光学系を3色分光光学系で構成し、
以下に述べる如くして分光放射率及び温度を測定
する3色分光法について説明する。 3色に分光する光学系の各色に対する実効波長
をλ1、λ2、λ3として、各実効波長に対する
被測定物の分光放射率、分光ゲイン、並びに電気
的検出値を夫々、ε1、ε2及びε3、g1、g2
及びg3、並びにX1、X2及びX3とし、温度放射を
している被測定物の温度をTとする。ウイーンの
放射式で表わされる各実効波長に対する分光放射
束発散度はそれぞれ M1=C1λ1 -5exp−C/λT ………(1) M2=C1λ2 -5exp−C/λT ………(2) M3=C1λ3 -5exp−C/λT ………(3) で表わされる。但し、式(1)、(2)及び(3)において C1=3.74183×10-16w・m2 C2=1.43879×10-2m・deg・ である。 これらの分光放射束発散度M1、M2、M3と上
述の電気的検出値X1、X2、X3との間には周知の
次の関係がある。 X1=g1ε1M1=g1ε1C1λ1 -5exp−C/λT………(4
) X2=g2ε2M2=g2ε2C1λ2 -5exp−C/λT………(5
) X3=g3ε3M3=g3ε3C1λ3 -5exp−C/λT………(6
) X1、X2、X3とM1、M2、M3との関係の下にお
いて、実効波長λ1、λ2、λ3に対する分光放
射率ε1、ε2、ε3は本来夫々任意な値をとり
得るが、縛束条件を設けて次式即ち、実効波長の
一次整式が成り立つているものと見做す。 ε(λ−λ)+ε(λ−λ) +ε(λ−λ)=0 ………(7) 式(7)をグラフに表わしたものが第1図である。
第1図において、横軸は実効波長λを、縦軸は分
光放射率εを示す。点P1(λ1、ε1)、点P
2(λ2、ε2)、点P3(λ3、ε3)は直線
L上にある。 式(4)、(5)及び(6)を用いて式(7)を電子計算機で直
接解くことにより、分光放射率ε1、ε2、ε3
及び温度Tを求めることが出来る。 式(7)を解くのをより簡単にするために実効波長
λ1、λ2、λ3間に次式が成り立つ、製造精度
を無視した分光光学系を選定する。 1/λ1−1/λ2=1/λ2−1/λ3=α………(8
) 但し、式(8)において、αは定数であり、λ1<
λ2<λ3とする。 式(4)、(5)、(6)、(8)を用いて式(7)を解くと、各分
光放射率及び温度Tについて下記のような2種類
の測定値が得られる。 但し、式(9)、(10)、(11)及び(12)におけるk及び

第1種類の測定値については式(13)、(14)を、
又第2種類の測定値については式(15)、(16)を
用いる。 尚、式(13)、(14)、(15)及び(16)の根号内
は次のように変形できるから負にはならない。 上述した分光放射率ε及び温度Tについての2
種類の測定値をグラフで示したのが第2図であ
る。第2図において、横軸には実効波長λを、又
縦軸には分光放射率εをとつている。第1種類の
測定値は原点(0、0)と点(λ2、ε2)とを
結ぶ直線L1と点(λ3、0)と点(λ2、ε
2)とを結ぶ直線L2とで囲まれる斜線領域A1
内にある。従つて、第1図における直線Lは第2
図においては斜線領域A1内に描かれる。又、第
2種類の測定値は直線L1と点(λ1、0)と点
(λ2、ε2)とを結ぶ直線L3とで囲まれる斜
線領域A2内にある。従つて、第1図における直
線Lは第2図においては斜線領域A2内に描かれ
る。 上述の温度Tを表わす式(9)並びに分光放射率を
表わす式(10)、(11)及び(12)は他の形で表し得る。例え
ば、式(9)は と表わし得、式(10)、(12)は夫々 ε=λ1/λkε ………(10′) ε=λ3/λ2ε ………(12′) と表わし得る。 上述した3色分光法は実効波長に対する分光放
射率の関係が一次整式で表わしうる程度の変化
を、実効波長に対し分光放射率が呈している場合
には、その精度を確保し得るが、実効波長に対し
分光放射率が複雑に変化する場合には、3色分光
法を採用し得なくなる。しかしながら、狭範囲の
実効波長又は、予め分光放射率の変化の特性が判
つており、分布曲率の極値等の特定波長を組み合
わせる場合については、3色分光法即ち、式(7)に
よる直線近似をなすことが出来る。 このような実効波長の狭範囲又は特定実効波長
毎に上述の3色分光法を適用してn色の実効波長
に分光放射率ε、並びに温度Tを測定する方法
を、本明細書において、3色分光を応用したn色
分光法と呼ぶ。 第3図は3色分光法を応用したn色分光法によ
り、各実効波長に対する分光放射率ε、並びに温
度Tを測定する場合を図解する図である。第3図
においても、横軸に実効波長λをとり、縦軸に分
光放射率εをとつている。そして、実効波長はn
色であることから、n個の実効波長が横軸上に点
在させて示されている。この方法はこれらの実効
波長範囲の内の狭範囲の任意の3つの実効波長毎
にあるいは3つの特定実効波長毎に式(7)の関係が
成り立つものとして各実効波長に対する分光放射
率ε及び温度Tを求める方法であること、上述の
通りである。これを第3図を用いて例示すれば、
λ1、λ2及びλ3に対する分光放射率ε1、ε
2及びε3を線分l 23で、実効波長λ3、λ
4、λ5に対する分光放射率ε3、ε4、ε5を
線分l 345で、実効波長λi、λj及びλkに
対する分光放射率εi、εj及びεkを線分lijk
で、実効波長λn−2、λn−1及びλnに対す
る分光放射率εn−2、εn−1及びεnを線分
ln−2 n−1 nで近似しうる関係が第3図に
示されている。 ここでλi、λj、λkは必ずしも隣接する必
要はなく、その間に他の実効波長例えばλx、λ
j+1が介在することは任意である。又、実効波
長λxは対する分光放射率εxが線分lx上にある
様にすることとし、実効波長λj+1に対する分
光放射率εj+1を3色分光法の計算に用いない
こと、実効波長λ3に対する分光放射率ε3を線
分l 123及び線分l 345に共用し、重複使用す
ること等任意である。あるいは波長λxに対応す
る分光光学系がなく、従つて、それら対応する電
気的検出値Xxがなく、実効波長λiとλjの
夫々に対応する電気的検出値Xi、Xjとから内挿
して仮想上の実効波長λxと仮想上の電気的検出
値Xxを導出し、仮想上の分光放射率εxを設け
ることは任意である。 これらの3つの実効波長λi、λj、λkのサ
ブグループについての電気的検出値Xi、Xj、Xk
を得て、λi、λj、λkに対する分光放射率ε
i、εj、εkの関係を上述の3色分光法と同
様、式(7)で表しうるものと見做し、上記Xi、
Xj、Xkを用いて式(7)を解いて、各サブグループ
毎に、そのサブグループの実効波長λi、λj、
λkに対する分光放射率εi、εj、εk及び温
度Tに関する2種類の測定値を得る。このように
測定される各実効波長に対する分光放射率ε、及
び温度Tは、本来1価の値であるが、測定上にお
いて多価(サブグループの数の2倍)の値が得ら
れる。これらの複数の値即ち、各サブグループの
2種類の内からいずれかの種類の測定値を、分光
放射率ε及び温度Tとして選ぶ。選ぶ方法は分光
放射率及び温度が一義的に矛盾なく定まるように
各サブグループの測定値を比較検討しつつ選定す
る。 その1つの方法として、n個のサブグループの
温度を平均して平均温度T0を求める。この平均
温度を用いて次式から各実効波長に対する分光放
射率εiを求める。 ε=xλ /gexpC/λ………
(17) 又、実効波長を 1/λ−1/λi+1=α ………(8′) [但し、(8′)式において、i=1、2、3、……
n−1である。]なる関係に選定し、相隣接する
3つの実効波長で各サブグループを構成すると、
平均温度T0は次式で求まる。 但し、(18)式において、ki i+1 i+2及
びi i+1 i+2(i=1、2……n−
2)は夫々、実効波長λi、λi+1、λi+2
のサブグループに対し式(13)、(14)及び
(15)、(16)を適用して求められる値である。 上述して来た3色分光法及び3色分光法を用い
たn色分光法は被測定物の温度T及び分光放射率
εを、近似的に極めて簡単な陽関数で求め得るも
のであり、その求められた値は正確な測定値を要
求されない場合にはその値をそのまま用い得るに
留まる近似値である。従つて、正確な測定値を要
求される場合には、以下に述べる測定法を用いな
けれならない。この測定法では後述するところか
ら明らかなように、正確な測定値を求める際に近
似値を必要とするが、その近似値を、上述した3
色分光法又は3色分光法を応用したりn色分光法
により実効波長に対し式(8)又は(8′)の関係を選
定し又は選定せずして求め、正確な測定値を得る
のに用いる。あるいは後述する式(40−1)、式
(40−2)で得られる値を正確な測定値を得るの
に用いる。 この測定法は分光光学系をm色分光光学系で構
成し、温度放射の算定にプランクの放射式を用い
以下に述べるようにして分光放射率及び温度の正
確な測定値を得る方法であり、以下精密m色分光
法と称する。 m色に分光するm色分光光学系のフイルタの、
m色内の任意の色に対する実効波長をλiとし、
3色分光法等と同様実効波長λiに対する測定系
の分光ゲイン及び電気的検出値ならびに被測定物
の分光放射率を夫々gi及びXi並びにεiとし、温
度放射をしている被測定物の温度をTとすると、
プランクの放射式で表わされる、実効波長λiに
対する分光放射率発散度Miは Mi=C1λi -5(exp(C/λT)−1)-1………(1
9) で表わされる。但し、C1及びC2はウイーンの放
射式の夫々と同じ値をとる。 この分光放放射束発散度Miと電気的検出値Xi
との間には周知の次の関係がある。 Xi=giεii =giεiC1λi -5(exp1/λT−1)-1 ……… (20) 式(20)を変形すると、分光放射率εiと、温
度T、実効波長λi、分光ゲインgi及び電気的検
出値Xiとの間には次の関係式が得られる。 y=expC/T ………(22) 実効波長λiに対する分光放射率εiは0から
1までの間の全く自由な値を取り得るが、次の様
な相互の従属関係でm−1自由度となる様な束縛
条件を創設する。 ∈(ε、ε、………、εn)=0 ………(23) 式(23)の関数∈の形は適宜定めることができ
る。式(23)と、mケの式から構成される式
(21)とを連立させて、y即ち、温度Tと、mケ
の分光放射率ε1、ε2、……εmを解くことは
電子計算機で出来る。 ここで、式(23)の特別な例として、実効波長
λiに対する分光放射率εiが次の如きm−2次
整式(23′)で近似され、m組の点(λ1、ε
1)、(λ2、ε2)、……(λm、εm)がすべ
てm−2次整式で表わされる曲線上にあるものと
見做す場合につき詳述する。他の場合についても
式(25)を導く過程と同様にして容易に温度Tに
関する一元無理方程式が導けるので説明を省略す
る。 i=(−1)i-1π(λk−λj) ………(24) 但し、式(24)において、k及びjはk≠i、
j≠i、k>j、2≦k≦m、1≦j≦m−1を
満足する自然数である。式(24)のπ(λk−λ
j)はk及びjのすべての組み合わせについて因
子(λk−λj)を掛け合せる乗積を表わす。 式(21)及び(23′)から次の無理方程式が導
かれる。 i=Xλ /g ………(27) 式(25)の左辺を とおくと、このH(y)のyについての微分係数
Di=Xλ /gi ………(29) となる。この微分係数を用いて式(25)のyを数
値計算で良く知られたNewton−Raphson法で解
く。そのyを求める反復式は で表わされる。但し、式(30)において、y=
yoにおけるH(y)の値をH(yo)で、また
∂H(y)/∂yの値を∂H(y)/∂y|y=yoで表
わしている。な お、yoは初期値である。 yの値を求める初期値yoとしては、上述した
3色分光法又は3色分光法を応用したn色分光法
から得られる測定値あるいは後述する式(40−
1)、式(40−2)で得られる値を式(22)へ代
入して用いる。 このようにして、求められるyを用いて式
(21)及び(22)から分光放射率及び温度の測定
値を求める。 この測定値はm種類得られる。このm種類の測
定値の中から、次のようにして、正しい測定値を
得る。即ち、負温度、無限大の温度、負とか黒体
より大きくなる分光放射率を棄却しつつ、他の値
との関係において疑似光源の傾向を強く表わして
いる測定値を棄却して温度及び分光放射率が一義
的に矛盾なく定まるように正しい測定値を選択す
る。この測定値以外の測定値は疑似測定値であ
る。 疑似測定値は被測定物に関しての測定値を同じ
くしてしまうような疑似光源が存在しうることと
一致する。即ち、或る色温度にある完全黒体を、
他の色温度にある完全黒体からの放射束に等しい
放射束を出しうる適切なフイルタで覆つて上記他
の色温度にある疑似光源を作ることが可能であ
る。 上述したところでは、各実効波長間に特定の関
係が選定されていないが、m色の実効波長範囲内
において、実効波長に対し 1/λi−1/λi+1=α ………(8″) [但し、i=1、2、3、……m−1である。λ
mは零に近い小さな値から無限大までの正の値と
する。]なる関係でm色分光光学系を選定する
と、式(25)を次式の如く変形することが出来
る。 Fi=(−1)i-1 n-1i-1Xig/Xgi(λi/
λ7-m………(31) 但し、式(31)において、n-1i-1=(m−1)!/(i−1)!(m−i)! の組み合わせを表わす。 式(25′)を式(25)と同様にして、Newton−
Raphson法で解いてyを求め、このyの値から、
実効波長の式(8″)の関係がない場合と同様にし
て、正しい分光放射率及び温度を得る。 次に、上述した3色分光法を応用したn色分光
法において、3色分光法の代りに精密m色分光法
を用いる測定法、即ち、精密m色分光法を応用し
たn色分光法を以下に説明する。 この精密m色分光法を応用したn色分光法はn
(n≧m≧3)色の内の、適宜に選ばれるm色の
サブグループ毎の実効波長について精密m色分光
法で温度及び分光放射率を測定する方法である。
この方法は3色分光法を応用したn色分光法の場
合には入つてしまうウイーンの放射式の誤差並び
に直線近似することからつて来る測定誤差を除く
ことが出来る。 この測定法においても、精密m色分光法と同
様、各サブグループ毎に測定値にm種類の測定値
が得られるが、これらの測定値から精密m色分光
法で用いたと同じ方法を用いつつ各サブグループ
間の比較をなして互いに掛け離れた測定値を棄却
し、多数決論理で正しい測定値を選択して平均温
度を得る。この平均温度を用いて各実効波長に対
する分光放射率を得る。こうして得られた分光放
射率を式(20)のゲインgiに重みとして掛け、再
度始めから計算を繰り返して分光放射率を得、前
述の重みを考慮して分光放射率を決定する。 被測定物の温度を測定するのに必ずしもすべて
の実効波長について測定値を得る必要はない。例
えば、被測定物が水蒸気、炭酸ガス、有機ガス等
で覆われ、これらの中間赤外線の特異な吸収特性
を利用し組成を選定しようとする場合には、フイ
ルタの実効波長を、これら特異な光吸収帯に合せ
ておき、他方温度測定にはこれらの検出値を用い
ない方が測定しやすい場合がある。 上述した2つの測定法即ち精密m色分光法及び
これを応用したn色分光法によると、完全黒体の
分光放射束発散度が最大となる波長より長波長側
での精度は初めに述べた2つの測定法より良い。 次に、同一の被測定物についての測定物が3色
分光法と精密3色分光法とではどのような差異が
生じるかについて説明する。 式(25′)において
【式】とおくと、完 全黒体の分光放射束発散度をウイーンの放射式で
計算するのと同じになる。式(22)でT≧0であ
ることからy≧1なることを考慮すると、式
(25′)は式(32)となる。 Y=expCα/T ………(33) 式(32)は完全黒体の分光放射束発散度をウイ
ーンの放射式で求めるm色分光法において、実効
波長を式(8″)の間係に選定し、実効波長に対す
る分光放射率εをm−2次整数式で近似して測定
値を求める方程式を表わしている。式(32)にお
いてm=3とすると、上述した式(9)、(10)、(11)及び
(12)を導くことが出来る。式(32)において左辺を
G(Y)とおき、m=3として3色分光法による
測定値を求めるための方程式の根と、式(25′)
において、m=3として精密3色分光法による測
定値を求めるための方程式の根との関係を第4図
に示す(式(25′)でy〓=Yとする。)。第4図
において、横軸はYを、又縦軸はG(Y)又は式
(25′)の左辺の値を表わす。 第4図の曲線Loは3色分光法の場合の曲線を
表わす。曲線Loと横軸との交点P4は3色分光法
で得られる第1種類の測定値を求めるのに用いら
れるY1であり、交点P5はその第2種類の測定
値を求めるのに用いられるY2である。 第4図の曲線L4,L5,L6はいずれも精密
3色分光法の場合の曲線を表わす。L5は式
(25′)の
【式】である場合、L6は
【式】である場合を表している。L4は
【式】である場合を表わしている。曲線L 4と横軸との交点は原点及び曲線Loの横軸との
交点と一致する交点である。 精密3色分光法では一般的には
【式】 であるからm=3とする式(25′)の解は曲線L
5又はL6と横軸との交点として求められる。こ
の解を求める初期値として交点P4及びP5を用
いて反復式(30)により、例えば交点P6及びP
7の値を得る。 次に、分光放射率を実効波長の一次整式で近似
した場合に、或る実効波長に対する近似分光放射
率が真の値とは異なつている場合にどの位の測定
誤差がるか第1図を用いて説明する。 実効波長λ1、λ2、λ3に対する分光放射率
ε1、ε2、ε3が第1図の裕線L上にあるもの
と看做したが、もし実効波長λ2に対する真の分
光放射率ε0が座標P2′の如き関係にあるとの
とすれば、式(5)及び(7)は X2=g2ε0C1λ−5 exp−C/λ ………(5′) ε(λ−λ)+αε(λ−λ) +ε(λ−λ)=0 ………(7′) と表わされるべきである。但し、式(7′)におい
て、ε0=ε2である。 式(5)及び(7)を用いて得られる3色分光法の測定
値ε2は次の如く修正されねばならない。 第1種類の測定値については、 とし、第2種類の測定値については、 としなければならない。但しω=X λ
λ /X λ である。このことは3色分光法では測定誤差が残
ることを示す。この誤差をなくす為にmの値を大
きくしたり、nの値を大きくする。あるいは被測
定物が定まつていて分光放射率の分布の凹凸の傾
向が予め判つているときには、ゲインfiに重みと
して含ませておく。 続いて、温度の測定値に対して分光放射率の選
定誤差が与える影響について説明し、更に従来の
2色分光法でどの様な誤差を生じるかを説明す
る。 第1図に示すように分光放射率を実効波長の一
次整式で近似した場合において t=λε/λε ………(36) で表わすと、式(10′)、(12′)より t=k/k ………(36′) となる。 測定値についてt=t0となるときの温度の測定
値をT0であつたとする。tの値がt=t0+Δt
で表わされねばならないとすると、t=t0+Δt
における温度の測定値をT0+Δt0と変つて来
る。この温度測定誤差ΔT0は式(9)から ΔT0=−T /2αCΔt………(37) として求められることが出来る。 ε1=ε2=ε3と看做して測定する場合、即
ち、被測定物を灰色と看做して測定する場合、式
(36)からt0=λ/λとなる。もし被測定物が着色 し、t=t0ならび、灰色と看做したことによる誤
差は次の様になる。 ΔT0=−T λ/2αCλΔt =−T λ(2λ−λ)/2C(λ−λ
)Δt………(37′) 式(37′)は特別な場合即ちλ3=∞言いかえ
ればλ2=2λ1の場合には誤差を出じない。3
色分光法に於て式(8)の関係を保ちつつ実効波長λ
3を無限大に近づけ、その極限として実効波長λ
3に対する分光を無意味なものとなすことで存在
する2色分光法は、非常に特殊な2色分光法であ
る。 言いかえれば、非常に特殊な実効波長(λ2=
2λ1)で分光する2色分光法は、実効波長λ3
が、0から無限大迄の値をとり得る本発明の3色
分光法に含まれ、式(8)の関係に実効波長を
選択する3色分光法となる。 1/λ−1/λ=1/λ λ=∞………(8
) λ2≠2λ1の実効波長を利用し、被測定物を
灰色と看做す温度測定法で、もし被測定物が灰色
でない場合には、式(37′)の様な測定誤差を生
ずる。又、従来の2色分光法で、被測定物の相対
分光放射率を特定して測定する場合、もし、被測
定物の相対分光放射率が特定と異なつている場
合、式(37)の様な測定誤差を生じる。 次に、式(32)の左辺をG(Y)とおきm=4
として分光放射率を実効波長の2次整式で近似す
る4色分光法で得られる測定値のためのYと、3
色分光法で得られる測定値のためのYとの比較を
第5図を用いて説明し、更にこれらの測定法と、
3色分光法とではどの様な差異が生じるかを説明
する。 第5図において、横軸にYをとり、縦軸に式
(32)の左辺で表わすG(Y)をとつて示す。曲
線L0は3色分光法の場合を示し、これは第3図
の曲線L0と同じである。曲線L7は4色分光法
の場合を示す。 曲線L0は横軸と点P4及びP5で交わり、曲
線L7は横軸と点P2、点10及びP11で交わ
る。曲線L7が極大点となるときの横座標P12
及び極小点となるときの横座標P13は上述のG
(Y)をYについて微分しそれを零とおいて解け
ば求めることができる。 i=(−1)i-1 n-2i-1Xig/Xgiλi/
λ 7-m………(39) 式(38)及び(39)においてm=4である場合
の式(38)の根即ち、極小値に対する横座標の点
P13の値Y1及び極大値に対する横座標の点P
12の値Y2は夫々 として求められる。 Y1の値を示す点P13はY2の値を示す点P
12より大きく、点P12は正又は0の範囲にあ
る。式(9′)を考慮すれば、点P5は点P12と
点P13との間にあり、点P4は点P13よりも
大きい領域にある。 曲線L0の最小値を与える点P8のYの値をY
3、交点P4のYの値をY4、又、式(32)に於
て特にm=2とおくと2色分光法に相当するが、
この場合の式(32)の根のYの値をY5とする
と、夫々 として求められる。 式(40−2)に於て1≦k≦2であり、1<
λ/λであるが、一般的にはk≠λ/λであつ
て、2色 分光法の測定値と、3色分光法の測定値とは一致
しない。式(40−1)及び式(40−2)にて得ら
れるYの値は、式(25)を解く場合の初期値に利
用することが出来る。 以上の説明までは分光放射率及び温度の測定に
ついて述べて来たが、その測定技法を分光反射率
及び分光透過率の測定にも用いうることを説明す
る。 分光放射率εLである光源からの放射束が分光
透過率fLなる媒体中を伝播して分光反射率ρな
る被測定物で反射され、分光透過率fSなる媒体
中を伝播して測定装置にて検出される。 光源の温度をTとし、完全黒体の分光放射束発
散度をプランクの放射式で求めるものとし、測定
装置のフイルタの実効波長、ゲイン及び電気的検
出値を夫々λ、g及びXとすると、検出値Xは X=gfSρfLεLC1λ-5(expC/λT−1)-1……… (41) となる。ここで、 rE=fSρfLεL とおいてこれを当価反射率を呼ぶ。このrEを用
いて式(41)を表わわせば X=grEC1λ-5(expC/λT−1)-1………(41′) となる。 式(41′)を式(21)のように変形すれば、式
(21)の左辺のεiをrEに変えた式と同じ式にな
る。従つて、分光放射率での測定値を用いてrE
を測定し得る。 ρの測定は既知の分光放射率の被測定物を被測
定物の位置に置いて測定した値と未知の分光反射
率の被測定物を同一位置に置いて測定した値とか
ら求めめる。他の方法としては、εL、fL、fS
を予め測定しておき、これらを用いてρを求め
る。 又、分光放射率の測定における測定装置までの
数式モデルは全く同じであり、従つて上述の分光
放射率を分光透過率に置き替えるだけで、分光透
過率は測定し得る。 上記までに説明した測定法を実施するための測
定装置を以下に説明する。 第6図は、分光放射率の測定装置1を示す。こ
の装置1は温度放射をしている被測定物(光源)
2からの放射束3を少くとも3種類以上に分光す
る分光光学系4と、分光光学系4で分光された分
光放射束4dを電気的検出値に変換する変換手段
5と、計算装置6とから構成されている。 被測定物2は温度未知の完全黒体2aを覆う分
光放射率未知の膜2bから成る。 分光光学系4は集光器4a、実効波長を異にす
る少くとも3種類以上に分光するための複数枚の
分光フイルタ4b及びフイルタ4bを切替える切
換器4cから成る。 変換手段5は光電変換器5aとデイジタル計算
を例とするのでA−D変換器5bから成る。 計算装置6は変換手段5からの電気的検出値
(デイジタル量)の夫々を実効波長別に記憶し、
これに加えて測定装置1の常に知り得る管理状態
にある値例えばフイルタ4bの透過率、A−D変
換器5bのゲイン等を総合した分光ゲインg、実
効波長λの夫々、並びに光学定数C1及びC2を既
知データとして記憶する記憶手段と、この記憶手
段から所要数例えばm(n≧m≧3)個の電気的
検出値g、λ並びにC1及びC2を得る一方、得ら
れたmケの電気的検出値によつて光源2の温度及
びmケの分光放射率の間に1つの束縛条件を設け
てm−1自由度とした分光放射率を算定する計算
手段を含む。 このように構成される分光放射率の測定装置に
より測定物の分光放射率は次のようにして測定さ
れる。 被測定物2からの放射束3は分光光学系4にお
いて分光され、その分光放射束4bは変換手段5
により電気的検出値へ変換される。 この電気的検出値は上記記憶手段に実効波長別
に記憶される。 これに直続して、電気的検出値の一部又は全て
を用いて放射束3の温度及び各実効波長に対する
分光放射率を上述の3色分光法、3色分光法を応
用いたn色分光法、精密m色分光法又は精密m色
分光法を応用したn色分光法等により求める。こ
のような測定において、被測定物の分光放射率自
体に従来のような条件を設けず、近似ではあるが
m−1の自由度をもたせて表わしているから、ど
のような分光放射率を有する被測定物即ち、灰色
体でも有色体でもその温度を正確に測定し得る。
被測定物の分光放射率の近似に実効波長のm−2
次式で近似すると計算が簡単化する。 又、分光放射率4のフイルタの実効波長間を上
述した式(8)、(8′)、(8″)又は(8)の如き特
定の関係に選定して構成すれば、この選定をしな
くとも簡単化された計算処理は更に著しく簡略化
しうる。 更に、被測定物の分光放射率をm−1の自由度
をもたせて表わしているので、被測定物以外の測
定例えば特別の光源の測定を必要としない。 又、本発明の測定法によれば、疑似光源即ち、
同じ色温度にある光源を識別することが出来る。
又、温度を測定装置内の対物レンズのくもりや着
色の影響なく測定し得る。 このような測定装置に各種物質の既知の分光放
射率を予め用意しておけば、これらの既知の分光
放射率と測定した分光放射率との相関を調べるこ
とから、被測定物の組成分析を行うことが出来
る。 これに加えて、被測定物の温度放射を利用する
ことから、暗闇の中にある被測定物の組成分析も
同様にして行える。 次に第7図を用いて分光反射率の測定装置1′
を説明する。 この例における被測定物2′、分光光学系4′、
変換手段5′及び計算装置6′は上記の分光放射率
の測定装置に対して次のように変形されている。 被測定物2′は太陽2′aからの放射束2′a1
を受ける物体2′bによつて構成され、分光光学
系4′は走査鏡4′aと、走査鏡4′aの回転軸へ
連結されたモータ4′bと、モータ4′bの回転軸
へ連結されたエンコーダ4′cと、エンコーダ
4′cの出力へ接続され、駆動プログラムによる
制御信号を発生するタイミング制御器7からの制
御信号及びエンコーダ4′cからの出力を受けて
モータ4′bへ駆動信号を送るモータ制御器4′b
と、走査鏡で反射された物体2′bからの放射束
2′b1を受光して反射する反射主鏡4′e及び反
射副鏡4′f[望遠鏡を構成する。]と、この望遠
鏡の焦点に設けられたコリメートレンズ4′g
と、プリズム4′hと並びに装置の内部診断のた
めに必要に応じて設けられる比較光源4′iとに
よつて構成される。 変換手段5′はプリズム4′hで分光された分光
放射束4′jの夫々に設けられた実効波長毎の光
電変換器5′a、光電変換器5′a毎に設けられた
増幅器5′b、増幅器5bによつて適当な値とさ
れたアナログ量を一時蓄えるサンプルホールド回
路5′cと、増幅器5′bからアナログ量がタイミ
ング制御器7からのサンプリング信号によつて並
列にサンプリングされたサンプル値の夫々をタイ
ミング制御器7からのマルチプレクサー同期信号
によつて各別にデイジタル化して後述のメモリ
6′aへ送るマルチプレクサーとA−D変換器
5′dとから構成されている。 計算装置6′はマルチプレクサーとA−D変換
器5′dからの電気的デイジタル量(検出値)
を、タイミング制御器7からの走査鏡4′aの位
置及び実効波長によつて決められる番地に記憶す
るメモリ6′aと、実効波長λ、ゲインg、光学
定数C1及びC2、太陽2′aや物体2′bに関する
参考データ、並びに比較光源4′iに関するデー
タ等の装置定数を記憶するプリセツトメモリ6′
bと、タイミング制御器7からの計算同期信号を
受けてメモリ6′a及びプリセツトメモリ6′bか
ら必要とする値を読み出して、上述した測定法で
述べた計算処理をする計算器6′cとから構成さ
れている。 この装置においては、物体2′bが走査され、
その分光放射束4′jが並列に電気的アナログ量
に変換され、直列的なデイジタル量化され、タイ
ミング制御器7の制御の下に測定値を求め得るよ
うに構成された点においてのみ、第1の実施例と
相違しその他の測定過程は全く同じであるからそ
の説明は省略する。 その作用効果も又、上記相違点を除き、同じで
あり、その説明も省略する。 この第2の装置例において、太陽の代りに、照
明光源を用いてもよい。そして、照明光源を走査
鏡の走査対象に含めるように構成し得る。反射主
鏡及び反射副鏡から成る望遠鏡の代りにズーム望
遠鏡を用い、イメージサークルを可変としてもよ
い。物体を点としてとらえてもよい場合には、プ
リズムの代りに干渉計、回析格子、干渉フイルタ
等を用いてもよい。光電変換器として、サーミス
タ、ボロメータ、光電子増倍等を用いてもよく、
中間赤外線以上の長波長測定においては冷却構造
とするのがよい。また、焦電型光電変換器(パイ
ロエレクトリツク)を用いると、遠赤外域の測定
でも常温で使用し得るが、光を断続するチヨツパ
(光路に介在させるセクターや振動子であり、光
の通過を規則正しく断続するもの)を合せて用い
なければ、光電変換機能が得られない。光電変換
器は、半導体や金属あるいは強誘電体等を材料と
し、諸種のものが入手出来る。用途に応じた素子
を選ぶこと及びその素子を動作させる必要な付帯
装置を設けねばならないことは当然である。又、
これら素子の特性は、環境温度の影響を受けるの
で、高温環境内で使用し、該環境温度を測定して
補償する等の性能維持上の対策も必要である。例
えば第2の例において、光学系を構成する場合に
よく採用される手段即ち、被測定物以外から来る
放射束、装置の温度放射の影響を除くためのピン
ホールをプリズムの直前に設けるのもよい。 また、プリズムを可動にし、1個の光電変換器
を用いて各検出値を得るための実効波長の切換を
プリズムを動かして切替えるように構成してもよ
い。この技法は上述のように回折格子、干渉フイ
ルタを用いる場合にも採用しうるものである。 第6図の分光放射率の測定装置は上述した測定
法での説明において述べたように、分光放射率に
ついては若干の算出処理の修正をし、又分光透過
率については同じようにして夫々の測定に用いう
る。 次に、本発明により光源の温度測定に基づいて
カラーテレビジヨン装置の色補正を行う場合につ
いて説明する。 第8図において、被写体(図示せず)からの放
射束2′b1を受光する対物鏡[反射主鏡4″e及
び反射副鏡4″fから成る。]と、放射束2″b1
を3波長に分光するダイクロイツクミラー4″j
及び4″kと、ダイクロイツクミラー4″jで反射
した赤色光の一部を反射する半透明鏡4″mと、
半透明鏡4″mからの赤色光を集光するレンズ1
0Rと、レンズ10Rからの赤色光を赤色像電気
信号へ変換するイメージセンサ11Rと、ダイク
ロイツクミラー4″kで反射した青色光の一部を
反射する半透明鏡4″nと、半透明鏡4″nからの
青色光を集光するレンズ10Bと、レンズ10B
からの青色光を青色像電気信号へ変換するイメー
ジセンサ11Bと、ダイクロイツクミラー4″k
を通過した緑色光の一部を透過する半透明鏡4″
lと、半透明鏡4″lからの緑色光を集光するレ
ンズ10Gと、レンズ10Gからの緑色光を緑色
像電気信号へ変換するイメージセンサ11gと、
イメージセンサ11R,11B及び11Gからの
各電気信号を後述する各別の掛算器を経て受ける
変調・復調補償回路12と、回路12からの映像
電気信号を受信するカラー受像管13とは従来公
知のカラーテレビジヨン装置内の、本発明を用い
ての色補償に関係する部分を示す。 第8図に示されるカラーテレビジヨン装置の部
分の内、反射主鏡4″e及び反射副鏡4″f、並び
にこれより前の光路部分は第7図の分光光学系
4″の反射主鏡4″e及び反射副鏡4″f、並びに
その前の部分に対応し、ダイクロイツクミラー
4″j、及び4″k、並びに半透明鏡4″l、4″m
及び4″nが第7図のプリズム4′hに相当する。
従つて、反射主鏡4″e及び反射副鏡4″fは、そ
の前の光路部分、並びにダイクロイツクミラー
4″j,4″k及び半透明鏡4″l,4″m,4″n
は第8図における本発明の測定装置の分光光学系
4″を構成している。 また、半透明鏡4″m,4″n,4″lの夫々に
対応する光電変換器5′a1,5″a2、5″はa
3、並びにこれらの光電変換器からのアナログ電
気信号を直列的な電気的デイジタル量(検出値)
に変換するマルチプレクサーとA−D変換器5″
dが同様に、第8図における測定装置の変換手段
5″を構成している。 マルチプレクサーとA−D変換器5″bからの
検出値の夫々を受取る計算機6″は上述した計算
処理をなして被写体光源の温度を算出し、被写体
光源の分光放射束発散度と希望する光源の分光放
射束発散度との比から赤色補正量、青色補正量、
及び緑色補正量を算出してその出力線6″R,
6″B及び6″G上に送出する。 イメージセンサ11R,11B,11Gの出力
と変調・複調補正回路12との間にイメージセン
サ毎に上述したように掛算器14R,14B,1
4Gが介設されている。これらの掛算器において
各イメージセンサからの像電気信号と対応する出
力線を経て送られて来る補正量とが掛算され、各
色に対応する掛算器即ち赤色掛算器14R、青色
掛算器14B、緑色掛算器14Gから夫々、希望
する光源である場合の赤色像電気信号、青色像電
気信号、緑色像電気信号が線15R,15B,1
5Gを経て変調・復調補償回路12へ送られる。
点線枠11が付加した色補正部分を示す。 このようにして、カラーテレビジヨン装置に本
測定装置を組込めば、被写体の照明が劣悪であつ
てもその被写体を不適当な色彩で映し出すことな
く、適正な色彩で映像を映し出すことが出来る。
即ち、被写体の照明の劣悪さから来る色歪の補正
をなし得る。例えば、野間低い色温度の即ち可視
光が少く赤外に主波長を有する如き照明の下で被
写体が撮像されたとしても、映し出される映像の
色彩は白昼での撮像の如き色彩とすることが出来
る。これは被写体を照明している光源の温度を被
写体からの光を利用して測定することによりその
光源の分光放射束発散度を決定出来、これより被
写体を希望する分光放射束発散度の光源で照明し
た場合に3つの波長毎に得られるであろう検出値
との相違を推定することが出来るからである。即
ち、上述の如く両者の比を求め検出値との乗算を
なして色補正をすることが出来る。 次に、本発明の測定法を応用する際に、分光放
射束像を一旦記録手段例えば写真フイルムに記録
し、その読出し後の処理を上述したと同様になし
た場合について説明する。 第9図は温度分布像又は組成像表示装置を示
し、点線枠4は分光光学系を構成し、この分光
光学系4からの各分光放射像を各別に記録する
記録手段は20で示してある。 記録手段の分光放射束像の各座標の値を電気的
検出値に変換する変換手段5が点線枠で示され
ている。 変換手段5からの検出値を像の各座標につい
て計算して温度及び分光放射率の測定値を算出す
る計算器6を含み、記録像の全座標について得
られた測定値を記憶するメモリ21a、受像管2
1b及びメモリ21aの各測定値を映像電気信号
へ変換して受像管21b上に表示させるインター
フエイス21cを有する画像解析装置21が点線
枠で示されている。 分光光学手段4は図示しない被測定物からの
放射束Bを順次に分光するダイクロイツクミラー
401,402,403と、これらのダイ
クロイツクミラーからの分光放射束を反射する反
射鏡4p1,4p2,4p3とこれらの反
射鏡からの放射束を集光する対物レンズ4q
1,4q2,4q3及びダイクロイツクミラ
ー403からの放射束を集束する対物レンズ4
q4からなり、これらの対物レンズからの分光
放射束像は記録手段20の対応する記録手段例え
ば写真フイルム20,20,20,20
へ記録される。 この写真フイルムの全座標を走査し、各座標の
分光放射束を電気的デイジタル値へ変換して記録
する変換手段5は次のように構成されている。 写真フイルムを周面上に添着するための回転ド
ラム5aと、ドラム5aを回転させるモータ
5bと、モータ5bの回転軸に取付けられた
エンコーダ5cと、回転ドラム5a上の写真
フイルムを照射する光源5dと、この光源から
の光を集光するレンズ5E、及びレンズ5e
からの光を電気信号に変換する光電変換器5f
を搭載した架台5gと、架台5gを直接駆動
する送りねじ5hと、送りねじ5hを回転駆
動するモータ5iと、モータ5iの回転軸へ
取付けられたエンコーダ5jと、エンコーダ5
c及び5jからの信号を受け、モータ制御器
5kへモータ駆動プログラム信号を送るタイミ
ング制御器5lと、モータ5b及び5iの
回転駆動を制御する前記モータ制御器5kと、
タイミング制御器5lからのサンプリング信号
を受けて各座標からのアナログ信号を電気的なデ
イジタル値(検出値)へ変換して送出するA−D
変換器5mと、A−D変換器5mからのデイ
ジタル値を座標毎に記憶する磁気テープ5nと
から構成されている。 この変換手段5はモータ制御器5kの制御
の下にあるモータ5bによつて回転駆動される
回転ドラム5aの回転位置と、同様にモータ制
御器5kの制御の下にあるモータ5iによつ
て回転駆動され、そして直線駆動される架台5
g上の走査用光学系の光点位置との相対的位置を
変えることによつて写真フイルムの全座標を順次
に走査用光学系5g,5e,5fで走査し
うるように走査が進むにつれてエンコーダ5c
及び5jからフイードバツク信号をタイミング
制御器5lへ送つて駆動プログラム信号をモー
タ制御器5kへ与えつつ上記フイードバツク信
号を又モータ制御器5kへ送る。 このような写真フイルムの走査によつて発生さ
れるアナログ電気信号は上述の如くタイミング制
御器5lからの、各座標走査と同期したサンプ
リング信号を受けるA−D変換器5mにおいて
デイジタル値へ変換されそして磁気テープ5n
へ記録される。 磁気テープ5nから読出しされた各電気的検
出値は上述の画像解析装置21へ送られ処理され
て、被測定物の温度分布像、又は被測定物の分光
放射率及びその温度と、既知の物質のそれらとの
相関(これは計算装置6において処理され
る。)から被測定物の組成像が受像管21b上に
表示される。 [発明の効果] 以上説明したところから明らかなように、本発
明によれば、次のような効果が得られる。 分光率を正確に測定し得る。従つて温度の測
定も正確となる。 被測定物の分光率にm−1自由度をもたせて
測定するのでどのような分光率を有する被測定
物の分光率も測定出来、従つて灰色体だけでな
く、有色体の温度も正確に、しかもそれが広範
囲に変化しても測定出来る。 分光率を実効波長のm−2次整式で近似する
と、m元連立無理方程式が、1元無理方程式に
変形出来て、簡単なデイジタル計算機やアナロ
グ計算機で高速計算処理が出来る。即ち、実効
波長間に特定な関係を成立するようにフタイル
タを選定すれば分光率を実効波長のm−2次整
式で、近似することによ計算処理が著しく簡略
化される。 被測定物以外の測定例えば特別な光源を必要
としない。 疑似光源即ち同じ温度にある光源を識別する
ことが可能である。 測定装置内の対物レンズのくもりが着色の影
響を受けることなく温度を測定し得る。 各種技術分野例えば、上空からの地表測定、
炉内温度測定、鋼板性状測定、映像の色補正等
へ広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の3色分光法の説明に用いる実
効波長対分光放射率のグラフ、第2図は3色分光
法で得られる測定値が存在する領域を示すグラ
フ、第3図は3色分光法を応用したn色分光法の
説明に用いる線分を重ねたグラフ、第4図は3色
分光法と精密3色分光法による測定値の差異を説
明するためのグラフ、第5図は3色分光法及び4
色分光法及び従来の2色分光法の違いを説明する
ためのグラフ、第6図及び第7図は夫々、本発明
方法を実施するための分光率測定装置を示す図、
第8図は本発明方法を実施するための測定装置を
カラーテレビジヨン装置内に組込み、照明が不適
当な場合に生ずる色歪を補正する装置を示す図、
第9図は分光放射束像を記録する手段を用い、被
測定物の温度分布像、組成像等を表示し得る装置
を示す図である。 図中、2,2′は被測定物、4,4′,4″,4
は分光光学系、5,5′,5″,5は変換手
段、6,6′,6″,6は計算装置である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被測定物からの放射束をn(n≧3)色の実
    効波長に分光し、夫々の分光放射束を電気的検出
    値に変換し、前記n色の実効波長に対する電気的
    検出値から任意のm(n≧m≧3)色の実効波長
    に対する電気的検出値を得て、実効波長に対する
    分光率をm−1ケの未知パラメータを含む実効波
    長の関係で近似して前記放射束の温度を算出し、
    前記得られたn色の各電気的検出値及び前記算出
    した温度を用いて実効波長に対する分光率の近似
    式に含まれる未知パラメータを解いて実効波長に
    対す被測定物の分光率を測定することを特徴とす
    る分光率測定方法。 2 前記m色の実効波長内の実効波長間に 1/λ−1/λi+1=C(i=1、2、……、m−
    1) [ただし、λは実効波長、Cは定数である] なる関係が成り立つように前記mの実効波長を選
    定することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の分光率測定方法。
JP10934679A 1979-08-28 1979-08-28 Method and device for measuring ratio of spectral separation Granted JPS5633518A (en)

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