JPS6138009Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コーヒーデカンターを載置すること
によりコーヒーを沸かしたり、保温するウオーマ
ーややかんを載せて湯沸かしを行なう電熱コンロ
等を総称するもので、詳しくは、箱状ケースの上
面に載置される加熱対象物を加熱するシーズヒー
ターと箱状ケースの側面に設けてある入力コンセ
ントとを電気的に接続し、前記入力コンセントか
らの通電によつて前記シーズヒーターを発熱させ
るように構成してある電熱器に関する。

この種の電熱器としては、従来、単一のシーズ
ヒーター及び入力コンセントを備えたものが知ら
れているが、このような電熱器によればスペース
的に狭い場所でも容易に設置できて使い易い反
面、同時に複数個のデカンターややかんを加熱し
たい場合、複数の電熱器を個々に準備する要があ
るとともに、各電熱器を夫々別個のコードを用い
て壁等に埋込まれている固定コンセントに接続す
る必要があるため、コンセント数が少ない所では
使いにくい不便があるばかりでなく、数本の電気
コードが入れ込み、或いは、絡み合つて歩行の邪
魔になり、かつ、喫茶店などでは見栄えが悪くな
る欠点がある。そこで、このような場合、複数の
シーズヒーターをコンパクトに配置し、これらの
シーズヒーターを一つの入力コンセントに対して
直列又は並列に接続して構成した多連式の電熱器
によれば、１本の電気コードを使用するのみで良
いから、複数の同時使用にあたつて便利である反
面、器具全体が大きいため、必要設置スペースが
大きく、特に一般家庭での使用の如く、通常は１
つのデカンターややかんを加熱するのみで十分な
場合は、この器具が不必要にテーブルスペースを
占めるといつた不利があつた。

本考案は、かかる実情に鑑み、単一のシーズヒ
ーター及び入力コンセントを備えたスペース的に
設置し易い電熱器でありながら、必要に応じてこ
れらの電熱器をコンパクトに組み合わせることに
より、多連式の電熱器と同等に使用できる電熱器
を提供する点に目的がある。

上記目的を達成すべく構成された本考案による
電熱器は、冒頭詳記のものにおいて、前記入力コ
ンセントに複数の出力コンセントを前記シーズヒ
ーターに対して並列に接続するとともに、前記箱
状ケースの外周面を平面視で多角形の多面体に形
成し、前記入力コンセントと複数の出力コンセン
トとは、前記箱状ケースの側面部分で、かつ、
夫々を互いに異なる側面に位置させて配設してあ
ることを要旨とする。

即ち、本来がシーズヒーターへの通電のために
構成されている回路を利用して、その回路にシー
ズヒーターに対して並列の状態で出力コンセント
を接続し、この出力コンセントを入力コンセント
とは異なるケース側面部に取付けることによつ
て、通常は単一のコンパクトな器具としてスペー
ス面で非常に有利に使用することができるもので
あり乍らも、例えば、来客があるなどして同時に
複数の加熱や保温を行ないたい場合は、複数の器
具同志を、出力コンセントと入力コンセントとの
差し込み合いによつて隣接器具間で相互通電可能
な状態に接続し、もつて、器具個々において各別
に固定コンセントとの間に亘つて電気コードをか
け渡す必要がなく、従つて、固定コンセントの数
が少ない場所において複数の同時加熱、同時保温
を行なうに際して非常に便利であるとともに、コ
ードの入れ込み、絡み合いがなく、それが歩行の
邪魔になつたり、美観を損ねることもなく、整然
とした見栄えの良い状態で使用することができる
利点がある。

しかも、電熱器の箱状ケースは平面視多角形の
多面体によつて形成され、また、複数の出力コン
セントを備えて、それらの出力コンセントどうし
も互いに異なる面に設けてあるものであるから、
コードを省略した状態で多数の電熱器どうしを接
続するにあたり、設置スペースの無駄の少ない状
態で、しかも、設置箇所の形状に応じた自由度の
高い設置状態を得られる。つまり、多角形の側辺
どうしを対向させて、それらの多角形どうしの間
に無駄なスペースが生じないように配設状態を工
夫して、設置箇所の空間的ロスを少なくすること
が可能であるとともに、例えば、設置箇所が直線
的な細長いカウンターであれば、それに沿わせて
直線的に配設する、あるいは、屈曲した箇所であ
ればそれに沿わせて屈折した形状で配設するな
ど、設置箇所の形状に応じて自由に配設状態を工
夫することができるものであり、これらのことか
ら、空間的ロスの少ない、しかも、設置箇所の形
状に応じた自由な配設状態に設置できる利点があ
る。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する
と、第１図及び第２図で示すように、その底部四
隅に天然ゴム製の滑り止め脚５を付設した、鋼板
製で耐熱銀塗装を施した上向き開口の平面視で四
角形の箱状ケース１内に熱保護板６及びチヤンネ
ル状部材７を固着し、前記チヤンネル状部材７に
ボルト８、ナツト９を介して固定支持させた円板
状ヒーターカバー１０の外周辺に上向き開口の環
状凹溝１０ａを打出し形成し、前記箱状ケース１
の上面開口部に相当する位置の前記環状凹溝１０
ａ内に、金属パイプの中央にスパイラル成型した
発熱体を熱伝導性に勝れた高電気絶縁で充填保持
してなる環状形の電熱用シーズヒーター２をそれ
の伝熱用表面が水平又はほぼ水平面内に位置する
状態に嵌合保持させ、このシーズヒーター２への
通電のための雄型入力コンセント３を前記ケース
１の一側面部の中央位置に露出状態に取付け、こ
の入力コンセント３と前記シーズヒーター２との
間の通電回路には第３図で示したように、通電及
び通電停止切替スイツチ１１及びネオンランプ１
２が直列に介装され、これらスイツチ１１及びネ
オンランプ１２を前記箱状ケース１の、前記入力
コンセント３の存在する側面部に隣る側面部に取
付け、かつ、前記ヒーターカバー１０の上面及び
シーズヒーター２の表面に接触する状態の皿１３
を箱状ケース１の上面開口部に対して着脱自在に
設けて単一のコーヒーウオーマーを構成する。

上記のコーヒーウオーマーにおいて、前記入力
コンセント３と前記シーズヒーター２との間の通
電回路に、第３図の如く前記シーズヒーター３に
対して並列の状態で二つの雌型出力コンセント
４、４を接続し、これら二つの出力コンセント
４、４を前記箱状ケース１の残りの二つの側面部
中央位置に各々露出状態に取付けたものである。

このようなコーヒーウオーマーは通常単一の器
具として、それの入力コンセント３と固定コンセ
ント（図外）とを電気コード１４を介して接続し
て用いられるものであるが、同時に複数個のコー
ヒーデカンターを加熱したい場合は、第４図イや
ロで示すように任意複数個のウオーマーを、互い
に相隣なるウオーマーの一方の出力コンセント４
に他方の入力コンセント３を直接に差込み接続す
る状態に密接配置することができる。又、第４図
ハで示すように、間隔を隔ててテーブル上等に載
置したウオーマー同志を、出力コンセント４と入
力コンセント３とに亘る電気コード１４を介して
電気的に接続させる、或いは第４図ニで示すよう
に、ラツク棚１５の上下段に収納保持させたウオ
ーマー同志を電気コード１４を介して電気接続さ
せる、更にまた、第４図ホのように形態が互いに
異なるウオーマー同志を一方の出力コンセント４
と他方の入力コンセント３との差込み接続により
連結するといつた具合に、任意に継ぎ足し使用す
ることもできるのである。

尚、上記実施例はコーヒーウオーマーについて
説明したが、電熱コンロであつても、また、それ
の兼用型であつても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る電熱器の実施例を示し、第
１図は一部切欠き平面図、第２図は一部切欠き側
面図、第３図は概略電気回路図、第４図イ〜ホは
使用説明図である。 １……箱状ケース、２……シーズヒーター、３
……入力コンセント、４……出力コンセント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱状ケース１の上面に載置される加熱対象物を
   加熱するシーズヒーター２と箱状ケース１の側面
   に設けてある入力コンセント３とを電気的に接続
   し、前記入力コンセント３からの通電によつて前
   記シーズヒーター２を発熱させるように構成して
   ある電熱器において、前記入力コンセント３に複
   数の出力コンセント４、４を前記シーズヒーター
   ２に対して並列に接続するとともに、前記箱状ケ
   ース１の外周面を平面視で多角形の多面体に形成
   し、前記入力コンセント３と複数の出力コンセン
   ト４、４とは、前記箱状ケース１の側面部分で、
   かつ、夫々を互いに異なる側面に位置させて配設
   してあることを特徴とする電熱器。