JPS6136363Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は加工物に対してホツトスタンプ箔を連続
して転写するためのホツトスタンプ機に関し、と
くに長尺のホツトスタンプ箔を加工物に連続して
転写する際に発生するホツトスタンプ箔のロスを
少なくすることを目的とするものである。

一般にホツトスタンプ機は第１図に示すように
軸１を中心に回転するスタンプ受台２の相対向す
る面に加工物３Ａ，３Ｂを供給し、上記スタンプ
受台２に圧接されて同期回転するスタンプロール
４との間に供給リール５よりガイドロール６を介
して供給されるホツトスタンプ箔７を移送し、上
記スタンプロール４によつて上記加工物３Ａ，３
Ｂにホツトスタンプ箔７を転写し、転写後のホツ
トスタンプ箔７をガイドロール８を介して送りロ
ール９及び駆動ロール１０でもつて巻取リール１
１に巻き取るように構成していた。しかしなが
ら、このような構成のホツトスタンプ機ではスタ
ンプ受台２と同期的に回転するスタンプロール４
が加工物３Ａ，３Ｂ以外の箇所に接するときも駆
動ロール１０及び送りロール９を回転してホツト
スタンプ箔６を移送するために、第２図に示すよ
うにその分だけホツトスタンプ箔６に未転写部分
６Ａが生じることになり、箔ロスが大きくなる欠
点があつた。

本案はこのような従来装置の欠点を解消するも
のであり、以下、本案について実施例の図面と共
に説明する。第３図〜第６図は本案のホツトスタ
ンプ機の一実施例を示し、図中２１はスタンプ受
台であり、軸２２を中心に回転駆動されるもので
ある。このスタンプ受台２１は第４図Ａ，Ｂに示
すようにその相対向する面に加工物２３Ａ，２３
Ｂが供給されるようになつている。２４はスタン
プロールであり、軸２５を中心に上記スタンプ受
台２１と同期的に回転駆動されるものである。ま
た、このスタンプロール２４は一端が回転自在に
軸支されたアーム２６の他端に上記軸２５が回転
自在に支承され、上記アーム２６に架けたスプリ
ング２７の付勢力で上記スタンプ受台２１の外周
面に当接されるようになつている。また、上記ス
タンプロール２４は第５図Ａ，Ｂに示すように両
端にやや外径の大きい金属リング２８Ａ，２８Ｂ
を有するものである。２９は供給リール、３０は
ガイドロール、３１は第１の可動ガイドロールで
あり、一端の第１のカウンタウエイト３２が設け
られた支持線３３の他端と結合されており、その
支持線３３はガイドピン３４によつて案内されて
いる。３５は第２の可動ガイドロールであり、一
端に第２のカウンタウエイト３６が設けられた支
持線３７の他端と結合されており、その支持線３
７はガイドピン３８によつて案内されている。３
９，４０はガイドロール、４１はテンシヨンロー
ルであり、第６図に示すように一端が回動自在に
軸支されたアーム４２の他端に回動自在に支承さ
れており、そのアーム４２の中間がリング４３で
もつて一端が回動自在に軸支されたエアシリンダ
４４の可動杆４５の先端に回動自在に結合されて
いる。４６は送りロール、４７は駆動ロール、４
８は巻取リールである。そして、上記供給リール
２９よりのホツトスタンプ箔４９は第３図に示す
ようにガイドロール３０、第１可動ガイドロール
３１を介してスタンプ受台２１とスタンプロール
２４との間に供給され、以後第２可動ガイドロー
ル３５、ガイドロール３９、テンシヨンロール４
１、ガイドロール４０を介して駆動ロール４７と
送りロール４６との間に移送され、取巻リール４
８に巻き取られるようになつている。

ここに上記第１のカウンタウエイト３２は第２
のカウンタウエイト３６より重量が大きく、上記
供給リール２９に加えられるバツクテンシヨンに
ほぼ釣り合うように設定されており、また、上記
駆動ロール４７の回転数は上記スタンプロール２
４の回転数よりも遅くなるように設定されてい
る。

このような構成のホツトスタンプ機において、
今、スタンプ受台２１が反時計方向へ回転駆動さ
れると、これと同期してスタンプロール２４が時
計方向へ回転駆動されるが、上記スタンプロール
２４は金属リング２８Ａ，２８Ｂによつて上記ス
タンプ受台２１から引き離されており、ホツトス
タンプ箔４９の転写に期与していない。上記スタ
ンプ受台２１の反時計方向の回転にともない上記
スタンプロール２４が回転すると、上記金属リン
グ２８Ａ，２８Ｂが上記スタンプ受台２１から離
れて上記スタンプリール２４が上記スタンプ受台
２１に設けた加工物２３Ｂ上に乗り上げることに
なり、その加工物２３Ｂの表面にはホツトスタン
プ箔４９が上記スタンプロール２４にて転写され
る。このような加工物２３Ｂへのホツトスタンプ
箔４９の転写過程においては駆動ロール４７と送
りロール４６によつて巻取リール４８に転写後の
ホツトスタンプ箔４９が巻き取られるが、上記駆
動ロール４７は上記スタンプロール２４より回転
数が遅いために転写後のホツトスタンプ箔４９に
たるみが生じ、そのたるみが第２のカウンタウエ
イト３６によつて吸収される。

一方、上記供給リール２９のバツクテンシヨン
は第１のカウンタウエイト３２より大きいために
上記スタンプ受台２１の供給側におけるホツトス
タンプ箔４９が緊張される。したがつて、上記ホ
ツトスタンプ箔４９の転写過程においては第３図
の破線で示すようにホツトスタンプ箔４９が架張
されることになる。

次に上記ホツトスタンプ箔４９の転写過程の終
了後に上記スタンプ受台２１の反時計方向への回
転とともに上記スタンプロール２４が時計方向に
回転すると、上記金属リング２８Ａ，２８Ｂが上
記スタンプ受台２１上に再び乗り上げて当接さ
れ、この動作に関連して上記駆動ロール４７が停
止され、上記エアシリンダ４４が動作される。上
記エアシリンダ４４が動作されると、第６図に示
すようにリング４３を介してアーム４２が回動さ
れるために、その先端に設けたテンシヨンロール
４１でもつて点線で示すようにホツトスタンプ箔
４９が架張されて、上記カウンタウエイト３６に
よつて吸収した上記ホツトスタンプ箔４９のたる
み分がうつし代えられる。

次に上記スタンプ受台２１が更に回転し、スタ
ンプロール２４の金属リング２８Ａ，２８Ｂが当
接するスタンプ受台２１の側面の中央とスタンプ
受台２１の回転中心を結ぶ線分がスタンプロール
２４の軸心上に対応（一致）すると、上記エアシ
リンダ４４の動作が解除されるために上記テンシ
ヨンロール４１がもとの位置に復帰する。この
時、上記ホツトスタンプ箔４９はスタンプロール
２４とスタンプ受台２１との間に介在されるも金
属リング２８Ａ，２８Ｂによつてスタンプロール
２４の圧接力を受けておらず、また上記第１カウ
ンタウエイト３２の方が第２カウンタウエイト３
６よりも重量が大きいため、上記第１カウンタウ
エイト３２によつて引き戻される。そして、この
第１カウンタウエイト３２の動作に関連して上記
駆動ロール４７が再び回転駆動されることで、上
記の動作を繰り返すことになる。このような上記
の一連の動作によつてホツトスタンプ箔４９を逆
送りすると、第７図に示すようにホツトスタンプ
箔４９内の未転写部分４９Ａが少なくなり、箔ロ
スを削減することができる。

以上のように本考案によれば、転写後のホツト
スタンプ箔を転写時よりも小さい速度で巻き取つ
てたるみを作り、そのたるみを１個の加工物に対
するホツトスタンプ箔の転写終了時に逆送りする
ようにしたため、ホツトスタンプ箔に生じる未転
写部分を少なくすることができ、その箔ロスを大
巾に削減することができる利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホツトスタンプ機の構成図、第
２図は同機による転写後のホツトスタンプ箔の構
成図、第３図は本考案のホツトスタンプ機の一実
施例を示す構成図、第４図Ａ，Ｂ及び第５図Ａ，
Ｂは同機の要部を示す拡大平面図及び拡大正面
図、第６図は同機の要部を示す拡大図、第７図は
同機による転写後のホツトスタンプ箔の構成図で
ある。 ２１……スタンプ受台、２３Ａ，２３Ｂ……加
工物、２４……スタンプロール、２８Ａ，２８Ｂ
……金属リング、２９……供給リール、３０，３
９，４０……ガイドロール、３１，３５……可動
ガイドロール、３２，３６……カウンタウエイ
ト、４１……テンシヨンロール、４４……エアシ
リンダ、４６……送りロール、４７……駆動ロー
ル、４８……巻取ロール、４９……ホツトスタン
プ箔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外周囲に複数の加工物を搭載して回転駆動さ
   れるスタンプ受台と、このスタンプ受台と同期
   的に回転され上記スタンプ受台との間に供給さ
   れるホツトスタンプ箔を上記加工物毎に転写す
   るためのスタンプロールと、上記ホツトスタン
   プ箔の上記加工物への転写過程では上記ホツト
   スタンプ箔を上記加工物に圧接すべく上記スタ
   ンプロールを動作制御するも上記ホツトスタン
   プ箔の上記加工物への非転写過程では上記スタ
   ンプロールを上記スタンプ受台から引き離すよ
   うに動作制御させるための補助手段と、上記ス
   タンプ受台の巻取り側に設けられ転写済みのホ
   ツトスタンプ箔を巻き取るべく上記スタンプロ
   ールの回転数より遅い速度で回転駆動される送
   り手段と、上記スタンプ受台と上記送り手段と
   の間に設けられ上記スタンプロールと上記送り
   手段との回転数の差によつて上記スタンプ受台
   の巻取り側に生ずる上記ホツトスタンプ箔のた
   るみを吸収しておくための第１のウエイト手段
   と、上記スタンプ受台の供給側に設けられ上記
   ホツトスタンプ箔の上記加工物への転写毎に上
   記スタンプ受台の巻取り側に生ずる上記ホツト
   スタンプ箔のたるみを逆送りするための上記第
   １のウエイト手段より重量の大きい第２のウエ
   イト手段を備えたことを特徴とするホツトスタ
   ンプ機。 (2) 第１のウエイト手段と送り手段との間にはテ
   ンシヨンロール手段を設け、上記第１のウエイ
   ト手段によつて吸収したスタンプ受台の巻取り
   側におけるホツトスタンプ箔のたるみをうつし
   代え、第２のウエイト手段によつて逆送りしや
   すくしたことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のホツトスタンプ機。