JPS6136055B2 - - Google Patents
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- JPS6136055B2 JPS6136055B2 JP4864280A JP4864280A JPS6136055B2 JP S6136055 B2 JPS6136055 B2 JP S6136055B2 JP 4864280 A JP4864280 A JP 4864280A JP 4864280 A JP4864280 A JP 4864280A JP S6136055 B2 JPS6136055 B2 JP S6136055B2
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
本発明は、インジウム等の有価物および鉛、ヒ
素、亜鉛および又は鉄を含有する物質から、イン
ジウム等の有価物を回収する方法に関する。 ここでインジウム等の有価物とは、インジウム
のほかに銀、スズの金属を言う。 インジウムの回収方法としては、亜鉛の湿式製
錬においては、亜鉛浸出残渣を電解液とSO2ガス
で加圧浸出し、浸出液を炭酸カルシウムで2段中
和し、2段目で生成する石膏中にインジウムを濃
縮する方法がとられている。該濃縮したものを、
硫酸浸出し、浸出したインジウムを溶媒抽出で回
収する方法が知られている。 しかし、生成した石膏中のインジウム品位は、
約0.05〜0.1%と低いため、処理工程が複雑とな
るばかりか、高価な有機溶媒を使う必要があり、
工業上好ましい方法ではない。 また、一方亜鉛の乾式製錬においては、蒸留亜
鉛を精留塔において、精留する際、高沸点の金属
である鉛、鉄等を多量に含む塔下部への流下する
亜鉛を溶離炉で溶離することにより、亜鉛以外の
他の金属を除いている。 該溶離炉においては、亜鉛層、鉄ドロス層、及
び粗鉛層の3層に分離される。 亜鉛層は、再び精留塔に装入され、所謂ランノ
フ亜鉛とされる。また粗鉛層には、インジウム
が、0.5〜2%含まれ、これをアルカリ処理する
ことによりソーダスカムとして、インジウムを回
収しているのみであつた。 一方鉄ドロスについては、亜鉛を85〜90%含む
ため精留塔に再び装入することも考えられるが、
精留塔が、カーボランダム(SiCが主成分)で、
できたトレイからなるものであるため鉄により浸
食されトレイの寿命が短くなることから、精留工
程の前の工程即ち、酸化亜鉛の還元炉に単に戻さ
れていた。 しかしながら、鉄ドロス中には、砒素等の不純
物をも含むがインジウム、銀、スズの有価金属を
含有するため、これらの金属の有効な回収方法が
要望されていた。 またさらに、鉄を含有しないか又は、砒素に対
し少量しか鉄を含有しない前記有価金属を含む物
質から、有価金属を有効に回収する方法も要望さ
れていた。 本発明の目的は、以上の従来技術の欠点を排除
し、有効に目的金属を回収する方法を提供するに
ある。 すなわち、インジウム等の有価金属および鉄、
鉛、ヒ素、亜鉛を含有する物質から、インジウム
等の有価金属を回収する方法において、亜鉛を揮
発する第一工程と亜鉛揮発後、該残渣を降温さ
せ、非磁性の液相と磁性を有する固相とに分離す
る第二工程と、該磁性を有する固相を除去する第
三工程よりなることを特徴とするインジウム等の
有価金属を回収する方法に関するものである。 他のもう一つの発明は、インジウム等の有価金
属、鉛、ヒ素、亜鉛を少くとも含有する物質か
ら、インジウム等の有価金属を回収する方法にお
いて、鉄をヒ素に対し一定量添加する第一工程
と、亜鉛を揮発除去する第二工程と、亜鉛揮発
後、該残渣を降温させ、非磁性の液相と磁性を有
する固相とに分離する第三工程と、該磁性を有す
る固相を除去する第四工程よりなることを特徴と
するインジウム等の有価金属を回収する方法に関
するものである。 以下本発明について詳しく説明する。 まず本発明における、鉄、鉛、ヒ素、を含有
し、その他インジウム等の有価物を含む金属の処
理方法について説明する。 例えば、亜鉛の乾式製錬においては、電炉工程
で酸化亜鉛を主成分とする焼結鉱が還元され、蒸
留亜鉛が得られる。該蒸留亜鉛を、例えば、ニユ
ージヤジージインク社方式の精留塔で処理するこ
とにより、本発明の処理対象物の一つである鉄ド
ロスが得られる。 すなわち、蒸留亜鉛を鉛塔において、精留する
ことにより鉛鉄等の高沸点物を蒸留亜鉛から除
き、ついでカドミ塔においてカドミウムを除き精
留することにより、99.99%の最純亜鉛を得る。
この際、鉛塔において流下する高沸点の鉄、鉛を
多く含む亜鉛は、溶離炉において、亜鉛部分、鉄
ドロス部分、および鉛ドロス部分とに分離され
る。以上によつて本発明の処理対象物の1つであ
る鉄ドロスが発生する。また鉄ドロスは、前記し
た電炉工程で得られる蒸留亜鉛を溶離炉で、溶離
する際にも得られるが、この中には、本発明の処
理対象物である有価金属等が少ないため、精留工
程で得られた鉄ドロスの処理について以下説明す
る。 該鉄ドロス中においては、一般に約80〜90%の
亜鉛、約5〜15%の鉛、約0.5〜1.5%のインジウ
ム、約0.5〜1.5%の鉄、約0.2〜0.6%のヒ素の外
に有価金属である銀約0.05〜0.7%、スズ約0.2〜
0.6%、などが含まれている。 まず、上記鉄ドロスは、亜鉛を揮発除去するた
め、800℃以上好ましくは、1000〜1200℃に昇温
される。 この際、驚いたことには、亜鉛のみが選択的に
揮発され亜鉛より低沸点であるヒ素等の揮発がな
いことである。 該亜鉛は、純度が99.5%以上あり、一般の蒸留
亜鉛より純度の高いものが得られる。該亜鉛は、
常圧において容易に除去可能であり、蒸留亜鉛又
は、酸化亜鉛としても販売され得るものである。 また精留温度が高いほど、鉄ドロス中の亜鉛除
去率が高いことは言うまでもないが、1000℃以上
あれば99.7%の除去率が得られ、残渣中の亜鉛の
残留率が少なく、後処理工程での処理コストが低
廉になり好ましい。 1200℃以上での精留では、インジウム等の揮発
ロスが多くなるので好ましくない。 亜鉛の除去を真空精製で行う場合においては、
加熱温度500〜800℃好ましくは550〜650℃であ
る。 つぎに亜鉛を除去した精留残渣を約400℃迄冷
却すると、この温度において鉄ドロス残渣は、鉄
を約50〜70%ヒ素を約20〜40%含有する磁性のス
パイス(固相)と、非磁性のインジウムを約6
%、銀を約0.7%、スズ約4%を含有する鉛の液
相との二相を形成する。この鉄およびヒ素を多く
含有したスパイスは、磁性を有するので非磁性の
鉛等が液状態を保持している温度で磁力等により
分離除去される。 また、他の対象処理物として、鉄の含有量がヒ
素に対し少ない場合もしくは、鉄が含まれていな
い場合には、鉄をヒ素に対し2倍重量部以上添加
し有価金属の回収およびヒ素の除去を上記のごと
く効率的に行うことができる。 一方非磁性の鉛液相には、インジウム、銀、ス
ズが、処理対象物中に存在する場合と比べ約8〜
10倍に濃縮される。 上記非磁性物をソーダ処理することにより、イ
ンジウム、スズを選択的にソーダスカム中に回収
し、公知の方法で高純度のインジウム、スズを回
収できる。 銀については、粗鉛中に上記ソーダ処理後も残
存しているため、これに亜鉛を添加して、銀−亜
鉛合金を形成させ鉛から分離回収する。 以上のように本発明を実施することにより、以
下のような効果が得られる。 (1) 鉛、ヒ素、亜鉛および有価金属すなわちイン
ジウム、銀、スズ等を含有する物質からヒ素を
容易に除去し、他のそれぞれの金属を有効に回
収することを可能とした。 (2) また、亜鉛製錬の精留工程で発生する鉄ドロ
スの有価金属を従来のごとく廃棄することな
く、有効に回収することを可能とした。さらに
は、鉄ドロスから得られる亜鉛は、蒸留亜鉛
(約98.5%Zn)よりも高純度(99.7%以上)の
ものであり、従来還元炉で処理して得られるも
のより、純度の高いものを回収することを可能
とした。 実施例 亜鉛製錬における精留工程において発生した所
謂鉄ドロスを加熱炉で加熱し、亜鉛を揮発除去し
た。 この際の鉄ドロス中の成分は、第1表に示めす
値であり、亜鉛が86.42%〜88.90%、鉄1.06%〜
0.87%、鉛7.98%〜10.46%、インジウム0.57%〜
0.79%、銀0.068%〜0.089%、スズ0.4%〜0.53
%、ヒ素0.49%〜0.51%、であつた。 加熱温度は、亜鉛の揮発温度以上である1000
℃,1100℃,1200℃の3ケースにおいて行つた。
該温度においては亜鉛の揮発が認められなくなつ
てからそれぞれ30分間保持した。 高温に保持したほど、残渣中の亜鉛の残留率が
減少し、高純度の亜鉛を揮発物として回収でき
た。 この際ヒ素の揮発が、ほとんどみられないこと
を確認した。 上記亜鉛揮発除去後、残渣を400℃の温度まで
降温すると、磁性物である固相が、非磁性物であ
る液相上に浮上した。該固相を、磁石により分離
除去した。磁性物を分析したところ、第1表に示
めすごとく鉄とヒ素が6:3の比率のスパイスを
形成していることが確認された。 磁性物を除去した液相にソーダ灰を添加し、ソ
ーダスカム中にインジウム、スズを回収した。 銀については、液相の主成分である鉛中に残存
していることを確認した。該銀をパークス法によ
り、鉛中より回収した。
素、亜鉛および又は鉄を含有する物質から、イン
ジウム等の有価物を回収する方法に関する。 ここでインジウム等の有価物とは、インジウム
のほかに銀、スズの金属を言う。 インジウムの回収方法としては、亜鉛の湿式製
錬においては、亜鉛浸出残渣を電解液とSO2ガス
で加圧浸出し、浸出液を炭酸カルシウムで2段中
和し、2段目で生成する石膏中にインジウムを濃
縮する方法がとられている。該濃縮したものを、
硫酸浸出し、浸出したインジウムを溶媒抽出で回
収する方法が知られている。 しかし、生成した石膏中のインジウム品位は、
約0.05〜0.1%と低いため、処理工程が複雑とな
るばかりか、高価な有機溶媒を使う必要があり、
工業上好ましい方法ではない。 また、一方亜鉛の乾式製錬においては、蒸留亜
鉛を精留塔において、精留する際、高沸点の金属
である鉛、鉄等を多量に含む塔下部への流下する
亜鉛を溶離炉で溶離することにより、亜鉛以外の
他の金属を除いている。 該溶離炉においては、亜鉛層、鉄ドロス層、及
び粗鉛層の3層に分離される。 亜鉛層は、再び精留塔に装入され、所謂ランノ
フ亜鉛とされる。また粗鉛層には、インジウム
が、0.5〜2%含まれ、これをアルカリ処理する
ことによりソーダスカムとして、インジウムを回
収しているのみであつた。 一方鉄ドロスについては、亜鉛を85〜90%含む
ため精留塔に再び装入することも考えられるが、
精留塔が、カーボランダム(SiCが主成分)で、
できたトレイからなるものであるため鉄により浸
食されトレイの寿命が短くなることから、精留工
程の前の工程即ち、酸化亜鉛の還元炉に単に戻さ
れていた。 しかしながら、鉄ドロス中には、砒素等の不純
物をも含むがインジウム、銀、スズの有価金属を
含有するため、これらの金属の有効な回収方法が
要望されていた。 またさらに、鉄を含有しないか又は、砒素に対
し少量しか鉄を含有しない前記有価金属を含む物
質から、有価金属を有効に回収する方法も要望さ
れていた。 本発明の目的は、以上の従来技術の欠点を排除
し、有効に目的金属を回収する方法を提供するに
ある。 すなわち、インジウム等の有価金属および鉄、
鉛、ヒ素、亜鉛を含有する物質から、インジウム
等の有価金属を回収する方法において、亜鉛を揮
発する第一工程と亜鉛揮発後、該残渣を降温さ
せ、非磁性の液相と磁性を有する固相とに分離す
る第二工程と、該磁性を有する固相を除去する第
三工程よりなることを特徴とするインジウム等の
有価金属を回収する方法に関するものである。 他のもう一つの発明は、インジウム等の有価金
属、鉛、ヒ素、亜鉛を少くとも含有する物質か
ら、インジウム等の有価金属を回収する方法にお
いて、鉄をヒ素に対し一定量添加する第一工程
と、亜鉛を揮発除去する第二工程と、亜鉛揮発
後、該残渣を降温させ、非磁性の液相と磁性を有
する固相とに分離する第三工程と、該磁性を有す
る固相を除去する第四工程よりなることを特徴と
するインジウム等の有価金属を回収する方法に関
するものである。 以下本発明について詳しく説明する。 まず本発明における、鉄、鉛、ヒ素、を含有
し、その他インジウム等の有価物を含む金属の処
理方法について説明する。 例えば、亜鉛の乾式製錬においては、電炉工程
で酸化亜鉛を主成分とする焼結鉱が還元され、蒸
留亜鉛が得られる。該蒸留亜鉛を、例えば、ニユ
ージヤジージインク社方式の精留塔で処理するこ
とにより、本発明の処理対象物の一つである鉄ド
ロスが得られる。 すなわち、蒸留亜鉛を鉛塔において、精留する
ことにより鉛鉄等の高沸点物を蒸留亜鉛から除
き、ついでカドミ塔においてカドミウムを除き精
留することにより、99.99%の最純亜鉛を得る。
この際、鉛塔において流下する高沸点の鉄、鉛を
多く含む亜鉛は、溶離炉において、亜鉛部分、鉄
ドロス部分、および鉛ドロス部分とに分離され
る。以上によつて本発明の処理対象物の1つであ
る鉄ドロスが発生する。また鉄ドロスは、前記し
た電炉工程で得られる蒸留亜鉛を溶離炉で、溶離
する際にも得られるが、この中には、本発明の処
理対象物である有価金属等が少ないため、精留工
程で得られた鉄ドロスの処理について以下説明す
る。 該鉄ドロス中においては、一般に約80〜90%の
亜鉛、約5〜15%の鉛、約0.5〜1.5%のインジウ
ム、約0.5〜1.5%の鉄、約0.2〜0.6%のヒ素の外
に有価金属である銀約0.05〜0.7%、スズ約0.2〜
0.6%、などが含まれている。 まず、上記鉄ドロスは、亜鉛を揮発除去するた
め、800℃以上好ましくは、1000〜1200℃に昇温
される。 この際、驚いたことには、亜鉛のみが選択的に
揮発され亜鉛より低沸点であるヒ素等の揮発がな
いことである。 該亜鉛は、純度が99.5%以上あり、一般の蒸留
亜鉛より純度の高いものが得られる。該亜鉛は、
常圧において容易に除去可能であり、蒸留亜鉛又
は、酸化亜鉛としても販売され得るものである。 また精留温度が高いほど、鉄ドロス中の亜鉛除
去率が高いことは言うまでもないが、1000℃以上
あれば99.7%の除去率が得られ、残渣中の亜鉛の
残留率が少なく、後処理工程での処理コストが低
廉になり好ましい。 1200℃以上での精留では、インジウム等の揮発
ロスが多くなるので好ましくない。 亜鉛の除去を真空精製で行う場合においては、
加熱温度500〜800℃好ましくは550〜650℃であ
る。 つぎに亜鉛を除去した精留残渣を約400℃迄冷
却すると、この温度において鉄ドロス残渣は、鉄
を約50〜70%ヒ素を約20〜40%含有する磁性のス
パイス(固相)と、非磁性のインジウムを約6
%、銀を約0.7%、スズ約4%を含有する鉛の液
相との二相を形成する。この鉄およびヒ素を多く
含有したスパイスは、磁性を有するので非磁性の
鉛等が液状態を保持している温度で磁力等により
分離除去される。 また、他の対象処理物として、鉄の含有量がヒ
素に対し少ない場合もしくは、鉄が含まれていな
い場合には、鉄をヒ素に対し2倍重量部以上添加
し有価金属の回収およびヒ素の除去を上記のごと
く効率的に行うことができる。 一方非磁性の鉛液相には、インジウム、銀、ス
ズが、処理対象物中に存在する場合と比べ約8〜
10倍に濃縮される。 上記非磁性物をソーダ処理することにより、イ
ンジウム、スズを選択的にソーダスカム中に回収
し、公知の方法で高純度のインジウム、スズを回
収できる。 銀については、粗鉛中に上記ソーダ処理後も残
存しているため、これに亜鉛を添加して、銀−亜
鉛合金を形成させ鉛から分離回収する。 以上のように本発明を実施することにより、以
下のような効果が得られる。 (1) 鉛、ヒ素、亜鉛および有価金属すなわちイン
ジウム、銀、スズ等を含有する物質からヒ素を
容易に除去し、他のそれぞれの金属を有効に回
収することを可能とした。 (2) また、亜鉛製錬の精留工程で発生する鉄ドロ
スの有価金属を従来のごとく廃棄することな
く、有効に回収することを可能とした。さらに
は、鉄ドロスから得られる亜鉛は、蒸留亜鉛
(約98.5%Zn)よりも高純度(99.7%以上)の
ものであり、従来還元炉で処理して得られるも
のより、純度の高いものを回収することを可能
とした。 実施例 亜鉛製錬における精留工程において発生した所
謂鉄ドロスを加熱炉で加熱し、亜鉛を揮発除去し
た。 この際の鉄ドロス中の成分は、第1表に示めす
値であり、亜鉛が86.42%〜88.90%、鉄1.06%〜
0.87%、鉛7.98%〜10.46%、インジウム0.57%〜
0.79%、銀0.068%〜0.089%、スズ0.4%〜0.53
%、ヒ素0.49%〜0.51%、であつた。 加熱温度は、亜鉛の揮発温度以上である1000
℃,1100℃,1200℃の3ケースにおいて行つた。
該温度においては亜鉛の揮発が認められなくなつ
てからそれぞれ30分間保持した。 高温に保持したほど、残渣中の亜鉛の残留率が
減少し、高純度の亜鉛を揮発物として回収でき
た。 この際ヒ素の揮発が、ほとんどみられないこと
を確認した。 上記亜鉛揮発除去後、残渣を400℃の温度まで
降温すると、磁性物である固相が、非磁性物であ
る液相上に浮上した。該固相を、磁石により分離
除去した。磁性物を分析したところ、第1表に示
めすごとく鉄とヒ素が6:3の比率のスパイスを
形成していることが確認された。 磁性物を除去した液相にソーダ灰を添加し、ソ
ーダスカム中にインジウム、スズを回収した。 銀については、液相の主成分である鉛中に残存
していることを確認した。該銀をパークス法によ
り、鉛中より回収した。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 インジウム等の有価金属および、鉄、鉛、ヒ
素、亜鉛を含有する物質から、インジウム等の有
価物を回収する方法において、亜鉛を揮発除去す
る第一工程と亜鉛揮発後、該残渣を降温させ、非
磁性の液相と磁性を有する固相とに分離する第二
工程と、該磁性を有する固相を除去する第三工程
よりなることを特徴とするインジウム等の有価物
を回収する方法。 2 インジウム等の有価金属および鉛、ヒ素、亜
鉛を少くとも含有する物質から、インジウム等の
有価物を回収する方法において、鉄をヒ素に対し
一定量添加する第一工程と、亜鉛を揮発除去する
第二工程と、亜鉛揮発後、該残渣を降温させ、非
磁性の液相と磁性を有する固相とに分離する第三
工程と、該磁性を有する固相を除去する第四工程
よりなることを特徴とするインジウム等の有価物
を回収する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4864280A JPS56146834A (en) | 1980-04-15 | 1980-04-15 | Recovering method for valuable substance such as indium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4864280A JPS56146834A (en) | 1980-04-15 | 1980-04-15 | Recovering method for valuable substance such as indium |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56146834A JPS56146834A (en) | 1981-11-14 |
JPS6136055B2 true JPS6136055B2 (ja) | 1986-08-16 |
Family
ID=12809016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4864280A Granted JPS56146834A (en) | 1980-04-15 | 1980-04-15 | Recovering method for valuable substance such as indium |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56146834A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01131764U (ja) * | 1988-03-01 | 1989-09-07 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5830677B2 (ja) * | 2011-05-27 | 2015-12-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 金属処理方法 |
CN102828042B (zh) * | 2012-09-06 | 2013-12-18 | 昆明理工大学 | 一种含银粗锡合金中提取银的方法 |
-
1980
- 1980-04-15 JP JP4864280A patent/JPS56146834A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01131764U (ja) * | 1988-03-01 | 1989-09-07 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56146834A (en) | 1981-11-14 |
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