JPS6135336B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はクイツクカプラ、更に詳細には土工車
輛に作業装置を迅速且つ容易に着脱自在に連結す
るためのクイツクカプラに関する。

装輪式又は装軌式ローダ又はドーザの如き土工
車輛に、ブレード、バケツト及びフオーク等の
〓〓〓〓
種々の作業装置を必要に応じて選択的に連結する
ことができるようになせば、一台の土工車輛を
種々の用途に用いることができる。そこで、従来
から、土工車輛に作業装置を迅速且つ容易に着脱
自在に連結するための種々の形態のクイツクカプ
ラが提案され実用に供されている。

しかしながら、従来のクイツクカプラには、相
当複雑且つ高価であつて、特に小型土工車輛には
適さない、等の欠点がある。

本発明はかかる事実に鑑みてなされたものであ
り、その主目的は、従来のクイツクカプラに比べ
て著しく簡単且つ安価であり、特に小型土工車輛
に好適である新規且つ優れたクイツクカプラを提
供することである。

本発明によれば、土工車輛の前端に装着される
ヒツチと、土工車輛に連結すべき作業装置の背面
に装着されるフツクから成るクイツクカプラにし
て； 該ヒツチは、土工車輛の前端に装着される本体
と、該本体の上部に横方向に間隔を置いて配設さ
れた一対の係合部と、該本体の下部に横方向に間
隔を置いて配設され且つ前後方向に開口する一対
の貫通孔と、該一対の貫通孔に関連せしめて該本
体の背面に装備されたロツキング機構とを具備
し、 該フツクは、作業装置の背面上部に横方向に間
隔を置いて配設され且つ該ヒツチの該一対の係合
部の各々を下方から受入れることができる一対の
受部と、作業装置の背面下部に横方向に間隔を置
いて配設され且つ後方に突出する一対の係合ピン
とを具備し、 該ヒツチの該一対の係合部を該フツクの該一対
の受部に係合せしめると共に、該フツクの該一対
の係合ピンを該ヒツチの該一対の貫通孔に挿通
し、そして該ロツキング機構によつて該フツクの
該一対の係合ピンを該ヒツチの該一対の貫通孔に
挿通した状態にロツクすると、該ヒツチと該フツ
クが連結されることを特徴とするクイツクカプラ
が提供される。

以下、本発明に従つて構成されたクイツクカプ
ラの一具体例を図示している添付図面を参照し
て、更に詳細に説明する。

第１図を参照して説明すると、本発明に従つて
構成された図示のクイツクカプラは、例えばロー
ダの如き土工車輛の一対のリフトアーム２（その
一部のみを図示する）の先端と一対のチルトリン
ク４（その一部のみを図示する）の先端に装着さ
れるヒツチ６と、土工車輛に着脱自在に連結すべ
きバケツトの如き作業装置８の背面に装着される
フツク１０とから構成されている。

最初にヒツチ６について詳述すると、ヒツチ６
は本体１２を具備する。本体１２は、矩形平板１
４と、この矩形平板１４の両側部の各々に横方向
に間隔を置いて固定された３枚のヒンジ板、即ち
外側ヒンジ板１６、中間ヒンジ板１８及び内側ヒ
ンジ板２０とを有する。中間ヒンジ板１８の下端
部と内側ヒンジ板２０の下端部とは、土工車輛の
一対のリフトアーム２の各々の先端を挾むように
配置され、連結ピン２２の如き適宜の手段を介し
て一対のリフトアーム２の各々に旋回自在に連結
され、一方、矩形平板１４の上端を越えて上方及
び前方に突出している中間ヒンジ板１８の上端部
と内側ヒンジ板２０の上端部とは、土工車輛の一
対のチルトリンク４の各々の上端を挾むように配
置され、連結ピン２４の如き適宜の手段を介して
一対のチルトリンク４の各々に旋回自在に連結さ
れ、かくして土工車輛にヒツチ６の本体１２が所
要の通りに装着される。矩形平板１４の裏面の上
端と下端には、夫々、内側ヒンジ板２０間が延び
る上端補強板２６と下端補強板２８が固定されて
いる。

矩形平板１４の上端を越えて上方及び前方に突
出している外側ヒンジ板１６の上端部と中間ヒン
ジ板１８の上端部との間には、実質上水平方向に
延びる係合ピンから構成することができる係合部
３０が配設されている。本体１２の上部に横方向
に間隔を置いて配設された一対の係合部３０を構
成する係合ピンは、所望ならば本体１２を一対の
チルトリンク４の各々に旋回自在に連結するのに
利用される上記連結ピン２４と一体に形成するこ
とができる。

矩形平板１４の下部には、横方向に間隔を置い
て配設され且つ前後方向に開口する一対の貫通孔
３２が形成されている。かかる一対の貫通孔３２
の各々の断面形状は、後述するフツク１０の一対
の係合ピンの各々の断面形状に対応するものであ
る限り任意の形状でよいが、後述するフツク１０
の一対の係合ピンの各々の断面形状と一対の貫通
〓〓〓〓
孔３２の各々の断面形状とは共に円形であり、一
対の貫通孔３２の各々の内径はフツク１０の一対
の係合ピンの各々の外径（更に詳くは主部乃至基
部の外径）と実質上同一であるのが好ましい。

上記一対の貫通孔３２に関連して、本体１２の
背面にはロツキング機構３４が設けられている。
図示の具体例におけるロツキング機構３４は、矩
形平板１４の背面下部中央に連結ピン３６によつ
て回転自在に装着されたロツキング部材３８の有
する。このロツキング部材３８はその両端部に楕
円形状部を有し、かかる楕円形状部の各々には大
径孔と小径孔とを部分的に重ね合わせることによ
つて規定される所謂だるま型開口４０が形成され
ている。大径孔の径は上記貫通孔３２の径と実質
上同一であり、小径孔の径は上記貫通孔３２の径
より相当小さい（更に詳細には、後述するフツク
１０の係合ピンに形成されている環状溝の径と実
質上同一である）。第１図において右側の楕円形
状部に形成されている開口４０は、大径孔が上方
に位置し小径孔が下方に位置する逆だるま形状で
あり、一方、第１図において左側の楕円形状部に
形成されている開口４０は、小径孔が上方に位置
し大径孔が下方に位置する正だるま形状である。
上述した通りのロツキング部材３８は、矩形平板
１４の背面に固定された停止片４１の下面に上縁
が当接する第１図に実線で示す非ロツキング位置
と、第１図において左側の楕円形状部の下縁が上
記下端補強板２８の上面に当接する第１図に実線
で示すロツキング位置との間を回転移動せしめら
れる。ロツキング機構３４は、更に、上記ロツキ
ング部材３８を第１図に実線で示す非ロツキング
位置と第１図に２点鎖線で示すロツキング位置と
のいずれかに選択的に位置付けるための手動操作
レバー４２を有する。この手動操作レバー４２
は、連結ピン４３によつて矩形平板１４の背面の
所要位置に旋回自在に装着されている。この手動
操作レバー４２の内側端は連結リンク４４の上端
に旋回自在に連結され、そして連結リンク４４の
下端は上記ロツキング部材３８に旋回自在に連結
されている。手動操作レバー４２の外側端は、矩
形平板１４の第１図において右側に固定されてい
る内側ヒンジ板２０、中間ヒンジ板１８及び外側
ヒンジ板１８に形成されている切欠き４６（第１
図においては内側ヒンジ板２０に形成されている
切欠き４６のみを図示している）を通つて第１図
において右側に突出している。かくの通りである
ので、手動操作レバー４２の外側端を把持して手
動操作レバー４２を第１図に実線で示す位置にせ
しめると、上記ロツキング部材３８は第１図に実
線で示す非ロツキング位置に位置付けられ、手動
操作レバー４２を第１図に２点鎖線で示す位置に
せしめると、上記ロツキング部材３８は第１図に
２点鎖線で示すロツキング位置に位置付けられ
る。手動操作レバー４２と連結リング４４との間
には引張ばね部材４８が張設されている。かかる
引張ばね部材４８は、手動操作レバー４２が第１
図に実線で示す位置と２点鎖線で示す位置との間
の所定の中間位置にある時に最も伸張されるよう
に張設されており、従つて引張ばね部材４８は、
手動操作レバー４２及びロツキング部材３８を、
第１図に実線で示す位置、即ち非ロツキング位置
と、第１図に２点鎖線で示す位置、即ちロツキン
グ位置とのいずれか一方に弾性的に偏倚する。所
望ならば、上記手動操作レバー４２に、或いは上
記ロツキング部材３８に直接的にワイヤー等の適
宜の伝動部材を連結し、かかる伝動部材を土工車
輛の運転台に導き、かくして土工車輛の運転台か
らロツキング機構３４を操作し得るようになすこ
ともできる。ロツキング部材３８が第１図に実線
で示す位置に位置付けられると、その両端部の楕
円形状部に形成されているだるま型開口４０の大
径孔が上記一対の貫通孔３２の各々に整合する。
一方、ロツキング部材３８が第１図に２点鎖線で
示す位置に位置付けられると、その両端部の楕円
形状部に形成されているだるま型開口４０の小径
孔が上記一対の貫通孔３２の各々に整合する。

次にフツク１０について詳述すると、フツク１
０は、土工車輛に着脱自在に連結すべきバケツト
の如き作業装置８の背面上部に横方向に間隔を置
いて配置された一対の受部５０と、作業装置８の
背面下部に横方向に間隔を置いて配設され且つ後
方に突出する一対の係合ピン５２とから構成され
ている。

図示の具体例における一対の受部５０の各々
は、作業装置８の背面の所要位置に溶接の如き適
宜の方法によつて固定されたフツク形部材から形
成されており、上述したヒツチ６の一対の係合部
３０の各々を下方から受入れることができる下方
〓〓〓〓
に開放された略半円形の受面５４を有する。

一方、一対の係合ピン５２の各々は、作業装置
８の背面の所要位置に溶接の如き適宜の方法によ
つて固定されたブロツク５６に植設されていて、
後方に突出している。かかる一対の係合ピン５２
の各々の先端部、更に詳しくは上述したヒツチ６
の一対の貫通孔３２の各々に挿通された時にかか
る貫通孔３２を越えて後方に突出する先端部に
は、環状溝５８が形成されている。一対の係合ピ
ン５２の各々の、上記環状溝５６よりも先端の部
分には、ヒツチ６の一対の貫通孔３２への挿通を
容易にするためにテーパーが付けられているのが
好都合である。

次に、本発明に従つて構成された上記の通りの
クイツクカプラにおけるヒツチ６とフツク１０の
相互連接操作、従つて土工車輛への作業装置８の
連結操作について説明する。ヒツチ６とフツク１
０を連結する際には、まず最初に、ヒツチ６のロ
ツキング機構３４における手動操作レバー４２を
手動操作してロツキング部材３８を第１図に実線
で示す非ロツキング位置に位置付ける。次いで、
土工車輛自体の前進並びにリフトアーム２及びチ
ルトリンク４の操作によつて、ヒツチ６の一対の
係合部３０をフツク１０の一対の受部５０の受面
５４に下方から挿入して一対の係合部３０と一対
の受部５０を相互に係合せしめると共に、フツク
１０の一対の係合ピン５２をヒツチ６の一対の貫
通孔３２に挿通せしめる。しかる後に、ヒツチ６
のロツキング機構３４の手動操作レバー４２を手
動操作してロツキング部材３８を第１図に２点鎖
線で示すロツキング位置に位置付ける。かくする
と、ロツキング部材３８の両端部の楕円形状部に
形成されているだるま型開口４０の各々の小径部
がフツク１０の一対の係合ピン５２の各々に形成
されている環状溝５８に嵌合し、これによつて一
対の貫通孔３２からの一対の係合ピン５２の離脱
が阻止され、一対の係合ピン５２は一対の貫通孔
３２に挿通せしめられた状態にロツクされる。か
くして、ヒツチ６とフツク１０が確実に連結さ
れ、従つて土工車輛に作業装置８が確実に連結さ
れる。

ヒツチ６とフツク１０の連結解除、従つて土工
車輛からの作業装置８の離脱操作は、次の通りに
して遂行される。ヒツチ６とフツク１０の連結を
解除する際には、まず最初に、リフトアーム２及
びチルトリンク４の操作によつて作業装置８を地
面の如き支持基面上に載置する。次いで、ヒツチ
６のロツキング機構３４における手動操作レバー
４２を手動操作してロツキング部材３８を第１図
に実線で示す非ロツキング位置に位置付ける。か
くすると、ロツキング部材３８の両端部の楕円形
状部に形成されているだるま型開口４０の各々の
大径部がフツク１０の一対の係合ピン５２の各々
に整合して位置するようになり、一対の係合ピン
５２のロツクが解除され、一対の係合ピン５２は
一対の貫通孔３２から離脱可能になる。しかる後
に、土工車輛自体の後進並びにリフトアーム２及
びチルトリンク４の操作によつて、フツク１０の
一対の係合ピン５２をヒツチ６の一対の貫通孔３
２から離脱せしめると共に、ヒツチ６の一対の係
合部３０をフツク１０の一対の受部５０から離脱
せしめる。かくして、ヒツチ６とフツク１０の連
結が解除され、従つて土工車輛から作業装置８が
離脱される。

以上の通りであるので、本発明によれば、従来
のクイツクカプラに比べて著しく簡単且つ安価で
あり、特に小型車輛に好適であるクイツクカプラ
が提供されることが明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従つて構成されたクイツク
カプラの一具体例を、ヒツチとフツクを離脱せし
めた状態で示す斜面図。 ２……リフトアーム、４……チルトリンク、６
……ヒツチ、８……作業装置、１０……フツク、
１２……ヒツチの本体、３０……係合部、３２…
…貫通孔、３４……ロツキング機構、３８……ロ
ツキング部材、４０……だるま型開口、４２……
手動操作レバー、５０……受部、５２……係合ピ
ン、５８……環状溝。 〓〓〓〓

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 土工車輛の前端に装着されるヒツチと、土工
   車輛に連結すべき作業装置の背面に装着されるフ
   ツクから成るクイツクカプラにして； 該ヒツチは、土工車輛の前端に装着される本体
   と、該本体の上部に横方向に間隔を置いて配設さ
   れた一対の係合部と、該本体の下部に横方向に間
   隔を置いて配設され且つ前後方向に開口する一対
   の貫通孔と、該一対の貫通孔に関連せしめて該本
   体の背面に装備されたロツキング機構とを具備
   し、 該フツクは、作業装置の背面上部に横方向に間
   隔を置いて配設され且つ該ヒツチの該一対の係合
   部の各々を下方から受入れることができる一対の
   受部と、作業装置の背面下部に横方向に間隔を置
   いて配設され且つ後方に突出する一対の係合ピン
   とを具備し、 該ヒツチの該一対の係合部を該フツクの該一対
   の受部に係合せしめると共に、該フツクの該一対
   の係合ピンを該ヒツチの該一対の貫通孔に挿通
   し、そして該ロツキング機構によつて該フツクの
   該一対の係合ピンを該ヒツチの該一対の貫通孔に
   挿通した状態にロツクすると、該ヒツチと該フツ
   クが連結されることを特徴とするクイツクカプ
   ラ。 ２ 該フツクの該一対の係合ピンの各々は、該ヒ
   ツチの該一対の貫通孔の各々に挿通されると該一
   対の貫通孔を越えて後方に突出する先端部に環状
   溝を有し、 該ヒツチの該ロツキング機構は、非ロツキング
   位置とロツキング位置との間を移動自在に該本体
   の背面に装着されたロツキング部材と、該ロツキ
   ング部材に連結された手動操作レバーとを含み、
   該ロツキング部材の両端部には、該一対の係合ピ
   ンの各々が挿通し得る大径孔と該一対の係合ピン
   の各々の該環状溝の径に対応する径の小径孔とを
   部分的に重ね合わせることによつて規定されるだ
   るま型開口が形成されており、該手動操作レバー
   を操作して該ロツキング部材を該非ロツキング位
   置に位置付けると、該だるま型開口の各々の該大
   径孔が該一対の貫通孔の各々に整合され、該手動
   操作レバーを操作して該ロツキング部材を該ロツ
   キング位置に位置付けると、該だるま型開口の
   各々の該小径孔が該一対の貫通孔の各々に整合さ
   れる特許請求の範囲第１項記載のクイツクカプ
   ラ。 ３ 該ロツキング機構は、該ロツキング部材を該
   非ロツキング位置と該ロツキング位置とのいずれ
   か一方に弾性的に偏倚するばね部材を含む特許請
   求の範囲第２項記載のクイツクカプラ。