JPS6134958B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はグローブボツクスに装着するグローブ
の交換方法に関するものである。

本発明の目的はグローブポートに対するグロー
ブの装着手段が簡単であり、グローブの交換に格
別の熟練した技術と必要としないグローブの交換
方法を提供せんとするものである。

又本発明の他の目的はグローブ交換の際のグロ
ーブポートとグローブとの密着性、並びに閉塞性
が強固であり、交換作業に際しても、グローブボ
ツクス内の汚染物質がグローブポート部から外部
に漏洩することを完全に防止することができるグ
ローブ交換方法を提供しようとするものである。

原子力施設に於て放射性物質を取扱う場合、そ
の操作はグローブボツクスを利用する事が極めて
多い。

これらのグローブボツクスは取扱い目的に応じ
て各種のサイズのものがあるがいずれの場合にも
ボツクス前面は内部を看視できる素材からなるボ
ツクス窓１として構成し且つその一部には操作用
グローブ２を取り付ける為のポート３が突設され
ておりこのポート外周に操作用グローブの基端部
を装着して平金具その他のクランプリング及び
Ｏ・リングにより固定する事によりポート部分か
ら放射性物質が漏洩するのを防止するという構成
を採用していた。このためこれら従来の操作用グ
ローブを交換しようとするときにはグローブポー
トの内側を他の物品で閉塞するなどしてグローブ
ポートから放射能汚染物質が漏洩するのを防止す
る手段を構じた後交換作業に着手しなければなら
ないという作業上の煩わしさがあるうえ、グロー
ブポートに対するグローブの装着固定手段が大変
であり、交換作業に熟練を要するなどの欠点があ
つた。

本発明はこれらの欠点を除去しようとするもの
であり、以下に記載する新規な方法の開発によ
り、その目的を達成することができたものであ
る。

以下本発明の具体例を図面を参照して説明す
る。

本発明に用いるグローブ２はネオプレンゴム等
の合成ゴム或いは適宜に弾性及び伸縮性を具えた
合成樹脂等で形成するものであり基端部をグロー
ブポート３の内周縁に合致できる大きさとすると
ともにその外周には適宜の間隔をもつてシール用
のＯ・リング４……４を一体化させている。この
シール用のＯ・リング４……４はグローブ２と同
質材で形成したものを適宜の接着剤によりグロー
ブ２の基端外周縁に接着するものである。なおシ
ール用Ｏ・リング４……４はグローブポート３に
対する圧入を良好にするためにテフロン等の滑性
皮膜４１を貼着することが望ましい。５はグロー
ブポート３に嵌合できる大きさとしたインナーリ
ングであり硬質の合成樹脂又は金属等で環状に形
成しその外周面には前記グローブ２の基端に一体
化させたシール用Ｏ・リング４……４が嵌入でき
る凹溝５１……５１を形成している。６はポート
カバーを兼用するインナーリングのホルダーであ
り、ホルダーを貫挿した螺子７……７をインナー
リング５のネジ孔５２……５２に螺合することに
よりインナーリング５がグローブボツクス内に吸
い込まれるのを防止している。

次にグローブ２の交換方法を説明する。第３図
例示の状態で固定されているグローブのホルダー
６を取り外す、次いで新しく取りつけようとする
グローブ２を旧グローブ２の内側に差し込み、新
グローブに取りつけたインナーリング５の前部端
面を旧グローブに取りつけたインナーリングの後
端端面に当接させる（第４図参照）。次いで新グ
ローブ用インナーリング５の後端面を適宜の治具
８により押圧し、グローブポーナ３に徐々に圧入
進行させると旧グローブ２はその押圧力によつて
グローブボツクス内に押し出されついには新しい
グローブ２が嵌入装着されることとなる（第５図
参照）。新しいグローブ２がグローブポート３の
所定位置に嵌入されたら治具８を取り外し該部分
にホルダー６を螺子７……７により取りつけるこ
とによつてグローブの交換は完了する。なお実施
例においてインナーリング５の固定手段としてホ
ルダー６を用いることを例示したがこれに拘束さ
れることはない、またインナーリング(5)を圧入す
るための治具８も自由に選択することができるも
のである。

上記のようにした本発明方法の特徴とあげれば
以下の通りである。

〔1〕 グローブの交換作業を行う際に汚染物質の
漏洩を防止するために予めグローブポートを何
らかのもので閉塞するという作業が不要となつ
た。

〔2〕 グローブの交換手段がグローブポート３内
にある旧グローブ２に新グローブ２を当接し
て、これを前方に押圧することによつて旧グロ
ーブをグローブボツクス内に押し出すという方
法であるのできわめて簡単である。

〔3〕 グローブを交換する際にグローブポート３
の内側は常に旧若しく新しいグローブ２の嵌入
によつて閉塞されており、しかもその閉塞面積
は交換作業の時にも変ることがない。即ち交換
しようとする新しいグローブ２がグローブポー
ト３の内側に１cmだけ圧入された旧グローブ２
はそれと等しい１cmの距離だけグローブボツク
ス内に送り出されることとなり、グローブポー
ト３内のグローブ２によつて閉塞されるべき面
積部分は旧グローブ２及び（若しくは）新グロ
ーブ２によつて常に閉塞されており、その効果
が低減されることはない。

〔4〕 グローブの交換作業に格別の熟練した技術
は必要でなく誰でも安全正確に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を切欠し且つ一部を拡大して示す
グローブの正面図、第２図はインナーリングの斜
視図、第３図はグローブポートに対するグローブ
の取付け状態を示す一部を拡大した断面図、第４
図は交換作業開始時を示す断面図、第５図は交換
作業完了時を示す断面図である。 １……ボツクス窓、２……グローブ、３……グ
ローブポート、４……Ｏ・リング、５……インナ
ーリング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基端部にインナーリングを固着したグローブ
   の基端部をグローブボツクスのグローブポートに
   気密に嵌装し、かつこのグローブのインナーリン
   グを前記グローブポートに固定手段で固定したも
   のにおいて、前記既装のグローブを新たなグロー
   ブと交換するときに、前記固定手段による固定を
   解除し、次いで前記既装のグローブのインナーリ
   ングの内側に前記新たなグローブを挿入し、この
   新たなグローブの基端部に固着してあるインナー
   リングの先端を前記既装のグローブのインナーリ
   ングの後端に当接させた後、前記新たなグローブ
   のインナーリングを前記グローブポート内に徐々
   に前進させることにより前記既装のグローブをそ
   のインナーリングと共に前記グローブポート内に
   押し出し、次いで前記新たなグローブのインナー
   リングを前記グローブポートに前記固定手段で固
   定することを特徴とするグローブボツクスのグロ
   ーブ交換方法。