JPS6134438B2 - - Google Patents

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JPS6134438B2
JPS6134438B2 JP2734478A JP2734478A JPS6134438B2 JP S6134438 B2 JPS6134438 B2 JP S6134438B2 JP 2734478 A JP2734478 A JP 2734478A JP 2734478 A JP2734478 A JP 2734478A JP S6134438 B2 JPS6134438 B2 JP S6134438B2
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JP
Japan
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estrone
hpd
add
reaction
addk
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Application number
JP2734478A
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English (en)
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JPS54119446A (en
Inventor
Yoshimi Morita
Tadashi Shirasaka
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Industries Ltd
Priority to JP2734478A priority Critical patent/JPS54119446A/ja
Publication of JPS54119446A publication Critical patent/JPS54119446A/ja
Publication of JPS6134438B2 publication Critical patent/JPS6134438B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はエストロンの製造法に関するものであ
る。詳しくは、不純物を含有する粗アンドロスタ
−1・4−ジエン−3・17−ジオンからエストロ
ンを製造する方法に関するものである。 アンドロスタ−1・4−ジエン−3・17−ジオ
ン(以下ADDと略す)は、各種ステロイド化合
物の中間体として非常に重要な化合物である。
ADDは、ステロール類を微生物酸化すると得ら
れることは良く知られている。 その1つの方法は、キレート剤またはニツケ
ル、コバルトなどの阻害剤を用いる方法で、例え
ば特公昭43−24908号公報、同46−17951号公報な
どに記載されている。 また、もう一つの方法は突然変異株を用いる方
法で、米国特許第3684657号および特開昭52−
105289号公報などに記載されている。 このような微生物酸化は、ペプトン、肉エキ
ス、カゼイン、酵母エキス、コーンステ−プリカ
ー、大豆、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、尿素などの窒素源、グルコース、庶糖、マン
ニツト、デキストリン、澱粉、グリセリンなどの
炭素源及び燐酸塩類、硫酸塩や銅、鉄、マンガ
ン、マグネシウム、亜鉛、コバルト、カルシウム
などの金属並びに必要に応じてビタミンなども含
有する水性栄養培地に、原料のステロール類を添
加して微生物を培養することにより行なわれ、醗
酵により生成したステロイドは培養液中に蓄積さ
れる。 このようにして生成したステロイドには、
ADDの他に数多くの副生ステロイドが含まれて
いる。副生ステロイドのなかで、20−ヒドロキシ
メチルプレグナ−1・4−ジエン−3−オン(以
下HPDと略す)は、各種溶剤に対する溶解度が
たいへんに小さく、HPDが混入しているADDか
らHPDを晶析除去することは困難である。とく
に、醗酵ブロスから分離されたADDの場合に
は、醗酵ブロス中の各種有機物などの同時に分離
される不純物の影響によつて結晶性が低下し、こ
の様な系内にHPDが共存した場合には、その晶
析除去はほとんど不可能となる。 一方、エストロンは、女性ホルモンとしての作
用を有するほかにも、各種ステロイドの合成中間
体としても広く用いられている。 エストロンは、ADDを原料として、19位のメ
チル基を熱分解によつて脱離する方法(例えば特
開昭51−26865号公報参照)や、アルカリ金属及
び多環状芳香族化合物と接触させて脱離する方法
(例えば特公昭42−10226号公報参照)等で製造す
ることができる。 これらの方法においては、もちろん純粋の
ADDを原料とすることが望ましく、不純物を含
むADDを原料としたのでは所望の純度のエスト
ロンを取得するのが甚だ困難であろうと予想され
る。しかし上述の如く、常法によりADDから
HPDを晶析分離することは極めて困難なので、
HPDを含むADDをそのまま原料として所望の純
度のエストロンを取得できれば甚だ好都合であ
る。 このような事情に鑑み、本発明者らは微生物酸
化によつて得られるようなHPDを含むADDから
高純度のエストロンを製造すべく鋭意検討したと
ころ、ADDをアセタール化したのちアルカリ金
属と多環状芳香族化合物との付加物を反応させて
19位のメチル基を脱離させると、同時にHPDも
溶媒に易溶性の化合物に変化することを見出し
た。従つて反応生成物から常法による晶析によ
り、HPDを含まないADDを原料とした場合と同
じく高純度のエストロンを取得することができ
る。 本発明はこのような知見に基づいて達成された
もので、その要旨は主成分としてのアンドロスタ
−1・4−ジエン−3・17−ジオン17−アセター
ル(以下ADDKと略す)と、少なくともHPDと
を含む混合物を、エーテル性溶媒中、アルカリ金
属と多環状芳香族化合物との付加物と反応させ、
生成したステロイドのアルカリ金属塩混合物を酸
と接触させてエストロンを含むステロイド混合物
とし、これからエストロンをアルコール系溶媒か
ら晶析することを特徴とするエストロンの製造法
に存する。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明方法で原料として用いられる主成分とし
てのADDKと、少なくともHPDを含む混合物
は、例えばステロール類を微生物酸化することに
よつて生成する主成分としてのADDと、少なく
ともHPDを含む混合物をアルコール等と反応さ
せて、ADDの17位のカルボニル基を選択的にア
セタール化することにより得られる。 前述の如くステロール類の微生物酸化による
ADDの生成は公知であり、このような微生物酸
化において基質として用いられるステロール類と
は、各種ステロール、そのC−3エステル、エー
テル誘導体またはそれらの酸化中間体等の総称で
ある。 ステロールとは、ペルヒドロシクロペンタノフ
エナントレン核のC−3にヒドロキシル基を、通
常C−5に二重結合を、C−17に炭素数8ないし
10個の鎖式の側鎖を有する化合物であり、場合に
よつてはC−7、C−8、C−9(11)等に二重結合
を有してもよい。 このようなステロールとしては、コレステロー
ル、スチグマステロール、カンペステロール、シ
トステロール、エルゴステロール、ブラツシカス
テロール、フコステロール、ラノステロール、ア
グノステロール、ジヒドロラノステロール、ジヒ
ドロアグノステロール等が挙げられる。好ましい
ステロールはコレステロール、カンペステロール
およびシトステロールである。 またステロールの3β水酸基と硫酸等の無機酸
または脂肪酸等の有機酸とのC−3エステル誘導
体もその原料として使用される。 このようなC−3エステル誘導体としては、コ
レステリルオレエート、コレステリルパルミテー
ト、コレステリルサルフエート等が挙げられる。
さらに、たとえばステロールの3β水酸基にアル
キレンオキシドを付加させる方法等により得られ
るC−3エステル誘導体も基質として使用され
る。 このようなC−3エーテル誘導体としてはポリ
オキシエチレンコレステリルエーテル等が挙げら
れる。 上記した各種ステロールのC−3エステル誘導
体を含有する羊毛脂(ウールワツクス)、ラノリ
ン、およびラノリンの加水分解で得られるコレス
テロールを含有するウールアルコールおよびウー
ルアルコールにエチレンオキシドを反応させて得
られる、C−3エーテル誘導体であるポリオキシ
エチレンラノリンアルコールエーテルも基質とし
て使用されることはいうまでもない。 魚油やいか油からのアルカリ洗浄ダーク油さら
に植物油の脱臭スカム、脱臭スラツジ、トール油
などのステロール含有天然物および加工物も同様
に基質として使用される。 さらに各種ステロールまたはそのC−3エステ
ルもしくはエーテル誘導体の酸化中間体も基質と
して使用される。このような酸化中間体としては
各種ステロール、そのC−3エステル、C−3−
エーテル誘導体の4−エン−3−オン又は1・4
−ジエン−3−オン誘導体が挙げられるが、具体
的には、たとえば、コレスト−4−エン−3−オ
ン、コレスタ−1・4−ジエン−3−オン、コレ
スタ−4・22−ジエン−3−オン等である。 ステロール類の微生物酸化に用いられる微生物
も多種類に及んでおり、これらの中にはアースロ
バクター、バシルス、ブレビバクテリウム、コリ
ネバクテリウム、ミクロバクテリウム、セラチ
ア、プロタミノバクター、ストレプトマイセス、
ノカルジア、ミコバクテリウムの各属及びこれら
より得られた突然変異株などが含まれる。例えば
ノカルジア属(以下、ノカルジアをN.略記す
る)では、N.エリスロポリスATCC4277、N.ミ
ニマATCC19150、N.マドウラATCC19425、N.コ
ラリナIFO3338、N.ルテアATCC21291、N.オー
ランチイアATCC12674、N.カニクルリア
ATCC17896、N.グロペルラATCC9356などの菌
株がステロイド醗酵に使用し得ることが知られて
いる。またミコバクテリウム属(以下、ミコバク
テリウムをM.と略記する)では迅速発育性
(rapid growth)を示すM.属菌の殆んどの種がス
テロイド醗酵を起す。 このようなものとしては、M.フレイ、M.ロー
デシアエ、M.フオーツイタム(異名、M.ラナ
エ、M.ギアエ、M.ミネツチ)、M.フオーツイタ
ム・サブスピーシーズ・サーモフイラム、M.ベ
レグリナム〔異名、M.アナババンテイ〕、M.チエ
ロネイ〔異名、M.ポルシエテレンセ〕、M.チエロ
ネイ・サブスピーシーズ・アプセツサス〔異名、
M.アブセツサス、M.ルニヨニイ〕、M.スメグマ
チス〔異名、M.ラクテイコーラ、M.ブリチカ
ム、M.スピーシーズ#607〕、M.フラヴエツセン
ス〔異名、M.アカブルセンシス〕、M.チユーブエ
ンセ〔異名、M.トーカイエンセ〕、M.ギルヴア
ム、M.サーモレジステイビレ、M.チタエ、M.ヴ
アツカエ、M.デユバリー、M.アグリ、M.ラクタ
エ、M.オブエンセ、M.アイチエンセ、M.パラフ
オーツイタム・コンプレツクス〔M.オーラム、
M.ネオオーラム、M.パラフオルツイタム、M.デ
イエルンホツフエリー、カナザワーストレイン
ズ〕などがある。 通常は、これらの多数の菌のなかでも、アース
ロバクター・シンプレツクスIAM1660号菌、ブ
レビバクテリウム・リポリチカムIAM1398号
菌、M.スメグマチスIFO3083号菌、プロミタノ
バクター・アルボフラーバスATCC8458号菌、N.
エリスロボリスATCC4277号菌、M.フレイ
IFO3158号菌、M.パラフオーツイタム・コンプ
レツクスMCI−0801号菌(微生物工業技術研究所
微工研菌寄第4259号)、同MCI−0802号菌(微生
物工業技術研究所申請書受理番号4260)、N.アリ
エナMCI−0710号菌(N.sp.11号菌として寄託さ
れ、その後菌株名を変更した。微生物工業技術研
究所微工研菌寄第4075号)、N.アリエナMCI−
0711号菌(N.sp.21号菌として寄託され、その後
菌株名を変更した。微生物工業技術研究所微工研
菌寄第4076号)などが用いられる。 これらの微生物のなかでは、抗酸菌とくには
M.属の微生物を用いた場合にHPDの副生が多
く、従つて本発明方法に大きな効果がみれる。 いずれの菌株を用いる微生物酸化においても、
醗酵終了後は培養液を水と混和しない有機溶媒で
抽出して、生成したステロイドを培養液から分離
する。有機溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、トルエン、キシレン等の炭化水素、ジク
ロルメタン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、塩化エチレン、トリクロルエチレン等の
ハロゲン化炭化水素、ジプロピルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエ
ーテル類、メチルイソブチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケト
ンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸イソプロピルなどのエステル類が使用される
ことが多い。これらの溶媒以外でも水と混和せ
ず、醗酵生成物たるステロイドに対する溶解力が
大きく且つ培養液中の他の成分に対する溶解力が
小さいものならば任意の溶媒を使用することがで
きる。 このようにして取得した主成分としてのADD
と少なくともHPDを含む混合物は、常法により
アルコールと反応させてADDの17位のカルボニ
ル基をアセタール化することによつて、主成分と
してのADDKと少なくともHPDを含む混合物に
転換され、本発明方法の好適な原料として使用さ
れる。 アセタール化は、ADDとHPDの混合物を不活
性溶媒に懸濁または溶解し、酸触媒の存在下、ア
ルコールと反応させることにより行われる。 このようなアルコールとしては、例えばメタノ
ール、エタノール等の低級脂肪族モノオール、エ
チレングリコール、1・3−プロパンジオール、
1・2−プロパンジオール等のαまたはβ−低級
脂肪族ジオール等が好適に用いられる。 酸触媒としては、例えばパラトルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸などの有機スルホン酸等が好適に用いられ
る。 不活性溶媒としては、反応に不活性なものなら
ば任意のものを使用できるが、アセタール化反応
によつて生成する水を除去するためには、水と共
沸する溶媒、例えばベンゼンおよびトルエン等が
好適に用いられる。 不活性溶媒の量は、反応の初期には懸濁状態で
あつても、反応終了時に均一溶液になるような量
であればよく、通常ADD1モルに対し3〜12程
度用いる。 アルコールの量は、通常ADD1モルに対し2〜
10当量程度用いる。 酸触媒の量は、通常ADD1モルに対し5〜50g
程度用いる。 反応温度は、通常、不活性溶媒の沸点であり、
還流下に加熱し、共沸する水を系外に除きながら
反応を行う。 反応時間は、一般に数〜12時間程度である。 反応終了後は、反応液にピリジンまたは炭酸水
素ナトリウムのような塩基を加えて中和し、水洗
し、不活性溶媒層を乾燥後、溶媒を留去すれば、
ADDKとHPDの混合物が得られる。収率は95〜
100%でほぼ定量的である。この反応は、ADD中
にHPDが含まれていても妨げられることはな
く、またこの反応ではHPDは変化せずに、生成
物中に含まれてくる。 また、ADDのアセタール化は、上述の方法の
ほか、ADDをテトラヒドロフラン等の溶媒にと
かし、アルコール、酸触媒およびオルソギ酸エチ
ル等のオルソギ酸エステルを加えて、室温〜60℃
程度の反応温度で1〜数時間反応させることによ
つても行なうことができる。 アセタール化により得られるADDKとHPDと
の混合物は、通常、再結晶することなくそのまま
本発明の原料として用いられる。所望ならばこの
混合物を適当な溶媒、例えばn−ヘプタン−エタ
ノール等の混合溶媒から再結晶して本発明の原料
としてもよいが、再結晶によりADDKの純度を大
きく向上させることは困難であり、通常はこのよ
うな再結晶を行なう利点に乏しい。 本発明方法において原料として用いられる
ADDKとしては、アンドロスタ−1・4−ジエン
−3・17−ジオン 17−ジメチル アセタール、
アンドロスタ−1・4−ジエン−3・17−ジオン
17−ジエチルアセタール、アンドロスタ−1・4
−ジエン−3・17−ジオン17−エチレンアセター
ル、アンドロスタ−1・4−ジエン−3・17−ジ
オン17−トリメチレンアセタール、アンドロスタ
−1・4−ジエン−3・17−ジオン17−1・2−
プロピレンアセタール等が挙げられる。これらの
ADDKのなかでは、とくにはアンドロスタ−1・
4−ジエン−3・17−ジオン17−エチレンアセタ
ールは好ましい原料として用いられる。 本発明方法においては、これら主成分としての
ADDKと、少なくともHPDとを含む混合物を、
エーテル性溶媒中、アルカリ金属と多環状芳香族
化合物との付加物と接触させる。 エーテル性溶媒としては、例えばジエチルエー
テル、メチルエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル等の脂肪族エーテル、1・2−ジメトキシ
エタン、1・2−ジエトキシエタン、1・2−ジ
メトキシプロパン、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル等のポリアルコキシアルカン、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン
等の環状エーテルが挙げられる。勿論、これらの
エーテル性溶媒は、二種以上混合されたものでも
よいし、またベンゼン、トルエン、キシレンおよ
びヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の不活
性溶媒が少量含まれていてもよい。 アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナト
リウムおよびカリウム等が挙げられるが、これら
のなかでは、リチウムおよびリチウムを含むアル
カリ金属混合物が好ましい。 多環状芳香族化合物は、ラジカル陰イオンとし
てアルカリ金属と付加物を形成するもので、この
ような多環状芳香族化合物としては、例えば1−
メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、ジメ
チルナフタレン、ビフエニル、ナフタレン、フエ
ナントレン、ターフエニル、アントラセン、フロ
ランテンおよびアセナフテン等が挙げられる。 アルカリ金属および多環状芳香族化合物から付
加物を形成させるのは、周知の方法によればよ
い。 ADDKとHPDの混合物を、エーテル性溶媒中
で上記の付加物と接触反応させると、反応中に形
成されたメチルアルカリ金属が還元されつつある
ステロイドの3−オキソ基に付加する傾向がある
のでこの反応の副生物であるメチルアルカリ金属
に対するスカベンジヤーを用いるのがよい。原則
として、2つの型の化合物をスカベンジヤーとし
て使用することができる(すなわち、メチルアル
カリ金属に付加する官能基を含むもの、およびこ
れをプロトン化する酸性水素原子を含むものであ
る)。いずれの場合においても、しかしながら、
スカベンジヤーとメチルアルカリ金属との反応は
“選択的”(両試薬は反応混合物中に存在する他の
ものよりは互にかなり早く反応しなければならな
いということである)でなければならないし、ス
カンベンジヤーはそれ自体還元される3−オキソ
基に付加することのできる有機金属化合物に変え
られてはならない。これらの基準に見合う最も適
したスカンベンジヤーはジフエニルメタン、メチ
ルナフタリンおよび9・10−ジヒドロアントラセ
ンのような弱酸性水素原子を含む大きな分子であ
る。同様に、フエニル環上に1つあるいはそれ以
上のアルキル基を含み、あるいはメチレン部分に
1つのアルキル基を含んでいるキユメンやジフエ
ニルメタンの同族体も適当である。 反応の際、アルカリ金属の量はADDKの2倍モ
ルとHPDの3倍モルの和以上必要であり、通常
は両者の和に対し3〜10倍モル用いられる。アル
カリ金属の量が少なすぎると、反応が不十分とな
るし、量が多すぎても格別それに伴う良い効果が
みられないので好ましくない。また、多環状芳香
族化合物の量は、触媒量でも良いが、通常ADDK
とHPDの和に対し1〜8モル倍用いられる。多
環状芳香族化合物の量が少なすぎると、反応が不
十分となるし、また多すぎても格別それに伴う良
い効果がみられないので好ましくない。 スカベンジヤーを用いる場合には、その量は、
ADDKとHPDの和に対し通常1〜3倍モル程度
である。スカベンジヤーの量をそれ以上に増して
も、格別それに伴う良い効果がみられないので好
ましくない。 エーテル性溶媒の量は、ADDKとHPDの和1
モルに対し通常2.5〜15程度である。 反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気
下で行なう。 反応温度は通常30〜100℃、好ましくは60℃程
度である。 この反応により、ADDKはエストロンの17−ア
セタールのアルカリ金属塩となる。一方、HPD
については、アルカリ金属としてリチウム、多環
状芳香族化合物として1−メチルナフタレン、ス
カベンジヤーとしてジフエニルメタン、エーテル
性溶媒としてテトラヒドロフラン(以下THFと
略すことがある)を用いた場合の主な反応式を示
せば、次の通りである。 反応後は、得られたステロイドのアルカリ金属
塩の混合物を酸と接触させて、脱アセタールおよ
びアルカリ金属の中和を行う。 この方法は、脱アセタールおよびアルカリ金属
塩を中和するに用いられている周知の方法によれ
ばよく、例えば塩酸、硫酸、酢酸等の酸を加えた
り、または酸性イオン交換樹脂と接触させてもよ
い。 本発明方法に於ては、このようにして得られた
主成分としてのエストロンと、少なくとも3−ヒ
ドロキシ−19−ノル−20−ヒドロキシメチルプレ
グナ−1・3・5(10)−トリエンとを含むステロイ
ド混合物を、晶析精製してエストロンを得る。 晶析溶媒としては、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等の低級アルコールを主成分と
するアルコール系溶媒が好適に使用できる。 晶析は、常法に従つて行えばよい。 得られたエストロンは十分に高純度ではある
が、さらに必要に応じてクロマトグラフイー処理
等周知の方法によつて精製してもよい。 本発明方法によれば、原料中の不純物たる
HPDは主として3−ヒドロキシ−19−ノル−20
−ヒドロキシメチルプレグナ−1・3・5(10)−ト
リエン等に変化するが、これがADDから変換さ
れたエストロンに比べて、各種有機溶媒に対する
溶解性が大きいので、エストロンを晶析する際に
溶媒中に溶解したままで容易に除去される様にな
る。この方法は、HPDを含有するADDを工業的
に利用できる様にした点で、工業的な価値が大き
い。 以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下
の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 (1) 乾燥テトラヒドロフラン120ml中にビフエニ
ル18.48g(120ミリモル)、ジフエニルメタン
10.08g(60ミリモル)を加えた溶液をアルゴ
ン気流中で撹拌しながら、これにリチウム
1.249g(180ミリモル)を細かく切つて加え
た。反応液は濃緑色になり、これを加熱還流さ
せながら、テトラヒドロフラン50ml中に溶解さ
せたアンドロスタ−1・4−ジエン−3・17−
ジオン17−エチレンアセタール8.867g(27ミ
リモル)とHPD0.985g(3ミリモル)の混合
物を29分かかつて滴下した。更に十分間加熱還
流させたのち、室温に冷却して、メタノール20
ml、水20ml、および濃塩酸20mlを順次滴下し
た。混合液を60℃に30分加熱したのち、溶媒を
留去し、残渣をn−ヘキサンで洗浄し(200
ml、50ml、50ml)、ついで水で洗浄(50ml×3
回)したのち別、乾燥して、エストロン粗結
晶8.756gを得た、ガスクロマトグラフイー分
析の結果エストロン純度は65.0%であつた。
(エストロン収率78.1%) (2) (1)で得られた粗エストロン7.00g(純度65.0
%)にベンゼン28mlを加え3時間撹拌した後
過し、フイルター上で更にベンゼンで洗浄し
(10ml×2)、乾燥した。 こうして得られたエストロンは5.299gであ
り、純度75.6%、精製収率88.0%であつた。 (3) (2)で得られたエストロン4.784gをとり、こ
れにエタノール250mlを加え、加熱してエタノ
ール200mlを留去した。析出した結晶を別
し、エタノール10mlで洗浄し、乾燥して純エス
トロン3.428gを得た。 エストロン純度 97.8% 晶析収率 92.7% (1)、(2)、(3)の工程の一貫収率は63.7%であつ
た。 実施例 2 (1) 実施例1の(1)におけるビフエニルのかわりに
1−メチルナフタレン17.04g(20mmol)を用
いた他は実施例1と同様におこない、エストロ
ン粗結晶9.018gを得た。 エストロン純度は68.6%、エストロン収率
84.8%であつた。 (2) 本例の(1)で得られた粗エストロン7.00gを実
施例1の(2)と同様に処理してエストロン6.010
gを得た。 このエストロンの純度は77.9%、精製収率
97.5%であつた。 (3) (2)で得られた粗エストロン5.336gをとり実
施例1の(3)と同様に処理して、純エストロン
3.742gを得た。 このエストロンの純度は100%、晶析収率は
90.0%であつた。 (1)、(2)、(3)の一貫収率は74.5%であつた。 参考例 1 HPDからの主反応生成物である3−ヒドロキ
シ−19−ノル−20−ヒドロキシメチルプレグナ−
1・3・5(10)−トリエンとエストロンの種々の溶
媒に対する溶解度を測定し表に示す通りの結果
を得た。
【表】 表からわかるようにエタノール、イソプロパ
ノールのアルコール系溶媒には3−ヒドロキシ−
19−ノル−20−ヒドロキシメチルプレグナ−1・
3・5(10)−トリエンはエストロンの6倍程度溶解
するので、晶析溶媒として使用し得る。 実施例 3 実施例1の(1)で得られた粗エストロン0.600g
(純度65.0%)エタノール25mlを加え、この溶液
を加熱してエタノール20mlを留去した。冷却し析
出した結晶を別乾燥して、エストロン0.282g
を得た。 純度 95.8%、晶析率 69.3% 実施例 4 (1) ケタール化 温度計、撹拌子、ベンゼン−水分液アダプタ
−、還流冷却器を備えた1フラスコに
ADD42.660g(純度85.32%、0.1280モル)、ベ
ンゼン750ml、エチレングリコール18.62g
(0.300モル)、パラトルエンスルホン酸モノハ
イドレート0.713g(0.00375モル)を入れ撹拌
しながら還流加熱した。反応により生成する水
はベンゼンとの共沸によつてベンゼン−水分液
アダプタ−に集め系外に抜き去つた。2.5時間
還流させたのち、室温迄冷却しピリジン0.741
g(0.00938mol)を加えた後、ベンゼン層を水
洗した。更にベンゼン中に含まれる水は乾燥ベ
ンゼンを加えながらベンゼンとの共沸蒸溜を行
なうことによつて除去した。このようにして脱
水したのち、乾燥ベンゼンを加えて全量を250
mlにした。この溶液はガスクロマトグラフイー
分析によりADDK42.3g(0.1288mol)を含有
した。 ケタール化収率100% (2) エストロン化 還流冷却器、撹拌棒、アルゴンガス導入管を
備えた2の4口フラスコにビフエニル37.02
g(0.24mol)、ジフエニルメタン40.4g
(0.24mol)、テトラヒドロフラン450mlを加え
た。この溶液に金属リチウム5.00g
(0.72mol)を板状小片にして添加した後昇温し
た。約10分でテトラヒドロフランの還流がはじ
まり、溶液は濃緑色となる。更に20分還流せた
後この温度を保ちながら(1)で製造したADDKの
溶液200ml(ADDK0.1036mol)を30分間で滴下
した。滴下後10分還流した後、内温を60℃付近
に下げメタノール80ml、水160ml、ついで12N
H2SO4140ml(0.84mol)を加えた後、浴温を90
℃迄上げ1時間加熱(還流)した。 室温迄冷却し、25%苛性ソーダ水溶液128
ml、ついで8%重炭酸ソーダ水溶液210mlを加
えて中和した。(PH6.5迄)反応混合液を加熱し
(浴温90℃)低沸留分(THF、MeOH+水の一
部)を留去した。残査に水400ml、ヘプタン800
mlを加え、室温で2時間撹拌した後一夜放置し
た。結晶を過し、水およびヘプタンで洗浄後
90℃、5mmHgで6hr乾燥し、エストロン粗結晶
34.21gを得た。ガスクロマトグラフイー分析
により純度63.2g(エストロン分は21.63g、
80.01mmol) エストロン化収率77.2% (3) (2)にて得られた粗エストロン5.000g(純度
63.2%)にエタノール250mlを加え、この溶液
を加熱してエタノール210mlを留去した。冷却
し析出した結晶を別、乾燥してエストロン
2.852gを得た。純度96.7%、晶析率87.2%。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 主成分としてのアンドロスタ−1・4−ジエ
    ン−3・17−ジオン17−アセタールと、少なくと
    も20−ヒドロキシメチルプレグナ−1・4−ジエ
    ン−3−オンとを含む混合物を、エーテル性溶媒
    中、アルカリ金属と多環状芳香族化合物との付加
    物と反応させ、生成したステロイドのアルカリ金
    属塩混合物を酸と接触させてエストロンを含むス
    テロイド混合物とし、これからエストロンをアル
    コール系溶媒から晶析することを特徴とするエス
    トロンの製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019106754A1 (ja) 2017-11-29 2019-06-06 株式会社 東芝 評価装置、蓄電システム、評価方法およびコンピュータプログラム
WO2021186593A1 (ja) 2020-03-17 2021-09-23 株式会社 東芝 蓄電池の状態を評価する情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム及び情報処理システム
WO2022049745A1 (ja) * 2020-09-04 2022-03-10 株式会社 東芝 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム

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