JPS6132375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、流速０〜20cm／ｓ程度の低速範囲
の液体中にプローブを挿入し、液体流速を計測す
る熱線流速計などの低速用流速計の検定装置に関
するものである。

プローブを有し、流速０〜20cm／ｓ程度の低速
範囲で使用する液体用流速計に対しては、一般に
適切な検定装置がない。そのため、これらの流速
計使用者は精度のよい検定装置を得るためには、
高い費用を払つて製作を依頼し、経済的に制約の
ある場合には、十分な精度が得られず、再現性も
悪い自家製的な検定装置に依存しているのが現状
である。

一方、このような低速範囲の流速計の使用は、
技術的泥な各分野で漸増しているので、比較的安
価で精度、再現性などにすぐれた検定装置ができ
て供給されれば、益するところが多いものと思わ
れる。

この考案は上記の事情にかんがみ、はかに上に
タンクを設け、このタンクに連通する垂直姿勢の
計測管の下方に整流格子、計測管の上方先端に吸
引ポンプと連結する排出管、整流格子と排出管の
間で計測管にプローブ（被検定物）挿入部を設け
るようにしたものであるが、図示した実施例によ
りこれを詳述すれば、１ははかり、２は内部に水
２ａをほぼ充満しはかり１上に載せられたタンッ
ク、３は下端の開口部３ａがタンク２の底部から
適当な距離だけ離れ、かつ垂直姿勢になるように
支持脚４によつて保持されている計測管、５は計
測管３の内部下方に設けた整流格子、６は計測管
３の上方先端にはめ込んだ有孔栓７を介して計測
管３と吸引ポンプ８の間を連絡する排出管であ
る。３ｂは整流格子５と排出管６の間で計測管３
に穴をあけ設けたプローブ（被検定物）挿入部で
ある。９はプローブ挿入部３ｂにはめ込んだ水密
栓、１０は水密性を保ちつつ水密栓９を貫通し適
切戴な姿勢で計測管３内にあるプローブ、１１は
プローブ１０と指示計１２を連結するケーブルで
ある。

この考案による検定装置は上記のごとく構成さ
れているから、タンク２内に水２ａをほぼ充満
し、吸引ポンプ８を作動せしめれば、計測管３内
に流速分布が一様に近い上昇流が得られる。そし
てプローブ１０は、この上昇流の流速Ｖに対応す
る大きさの電気的信号量Ｅを指示計１２に伝達す
る。流速Ｖは、一定時間ｔ内におけるタンク２内
の水２ａの減少量△Ｗをはかり１で測定し、これ
らら経過時間ｔ、減少量△ｗと計測管３の直径ｄ
から計算できる。

この考案による検定装置の流速範囲は、吸引ポ
ンプ８の吸引力の調節、直径の異なる計測管３や
内容積の異なるタンク２の使用によつて変えるこ
とができる。吸引ポンプ８としては脈動の少ない
ものたとえば化学実験などで使用するアスピレー
タも適している。はかり１としては上皿天びん、
台ばかり、電子ばかりを選ぶことがどき、必要に
よつては記録装置を付加し使用してもよい。

この考案による検定装置の精度は、はかり１、
計測管３の精度、及び吸引ポンプ８の定流動性な
どの影響されるが、いずれも許容できる品質のも
のが比較的容易に製造、または入手できる。また
水頭を利用しないので、装置全体を小さくまとめ
て使用でき、検定作業がやりやすい。

【図面の簡単な説明】

図面はこのの考案に係る検定装置の一実施例で
ある。 １……はかり、２……タンク、３……計測管、
３ｂ……プローブ挿入部、５……整流格子、６…
…排出管、８……吸引ポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. はかり上にタンクを設け、このタンクに連通す
   る垂直姿勢の計測管及の下方に整流格子、計測管
   の上方先端に吸引ポンプと連結する排出管、整流
   格子と排出管の間で計測管にプローブ（被検定
   物）挿入部を設けた低速用流速検定装置。