JPS6132050B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、もれた苛性液の抑制と浄化用の組成
物に関する。

苛性又はアルカリ類は動物質を侵し、皮膚の表
皮を溶かしてしまうのが、これらの物質の性質で
ある。また、苛性物質は刺激性の煙霧を発生し、
露出した皮膚及び眼にひどい、また苦痛な火傷を
起す。従つて、もれたアルカリ液の抑制と浄化用
物質の組成物が必要とされる。本発明に先立つ
て、苛性液もれの被害を抑制するための処方剤が
ジエー・テイー・ベーカー化学会社により市販さ
れた。この処方剤は中和吸収過程で二段階を要す
る二つの組成物の処方剤であつた。すなわち、処
方剤は、粒状くえん酸―水塩と粉末状ブロモチモ
ールブルー、ナトリウム塩との混合物からなる第
一成分と、か焼されたアツタパルジヤイト粘土か
らなる第二の別個成分からなるものであつた。こ
の二成分処方剤は有用ではあるが、ただその二成
分と云う性質のゆえに、多くの場合にめんどうで
使いにくかつた。従つて、もれた苛性液による被
害を抑制するための処方剤として有用な、単一の
処方剤が必要とされ望まれている。更に比較的安
全な程度にむやみに高すぎない価格で、苛性液の
被害の抑制を可能とする単一処方剤が最も好まし
い。

くえん酸、膨張パーライト、小麦粉、ヒユーム
ドシリカ、PH指示用染料及び水から生成される粒
状組成物は、もれたアルカリ液の抑制と浄化用に
特に有用であることが今や発見された。

本発明の目的に有用な粒状組成物は、くえん酸
約51.0ないし他の成分との合計が100％を越えな
い最大％までの量、膨張パーライト12.0ないし
21.0重量、小麦粉12.0ないし21.0重量％、ヒユー
ムドシリカ1.2ないし2.1重量％、PH指示用染料約
0.01ないし0.50重量％及び水1.0ないし3.0重量％
からなる本質的に均質な組成物である。

くえん酸は一般に粒状くえん酸―水塩の形で用
いられる。試験して有用性が見い出されたフラワ
ー（麦類の細粉）の多くの種類の中で、例えば小
麦、グルテン、ライ麦、大麦、からす麦、アロー
ルーツ（くず粉）及びタピオカを挙げることがで
きる。

本発明の特に好ましい組成物は、くえん酸―水
塩63.9％、膨張パーライト16.5％、麦類細粉約
16.5％、ヒユームドシリカ1.6％、通常固体のPH
指示薬、特にブロモチモールブルーナトリウム塩
0.027％、及び水1.9％（ここで百分率は重量部と
して表わされる）を一緒にすることから生ずる本
質的に気均質な組成物からなるものとして定義さ
れてよい。

本発明の組成物に使われるのに適したPH指示薬
は、6.0なあし8.0のPH範囲で知覚できる色変化を
示す任意適当な、通常固体のPH指示薬である。PH
7.0の領域で知覚できる色変化を示す固体PH指示
薬は、特に好ましい。PH指示薬として特に好まし
いのはその様な色変化を6.0〜7.6のPH範囲で示す
ブロモチモールブルーナトリウム塩である。本発
明の粉末組成物中に有用なその他の適した固体PH
指示薬の例として、フエノールレツド、ｍ―ニト
ロフエノール、ｐ―ニトロフエノール、ブロモフ
エノールレツド、ニユートラルレツド、ブロモチ
モルブルー等が挙げられよう。ブロモチモールブ
ルーはその色変化が6.0〜7.6の範囲にあるため、
また特に色盲男性にとつては黄色から緑への色変
化より容易に知覚できるため特に好ましい。PH指
示薬は通常固体、、すなわち室温で固体である。

本発明の新規組成物が本質的に均質な組成物で
あるのが、操作の安全性と円滑性のために特に重
要である。このような本質的に均質な組成物を得
るには、組成物はパーライトの湿潤被覆によつて
つくられる。すなわち、本発明での使用に適した
組成物は次の方法でつくられる。脱イオン水にPH
指示薬を加え、溶解するまでかきまぜる。塊を粉
砕するため粉砕機をへて配合機にくえん酸―水塩
を仕込み、次にこの配合機にパーライトを仕込
む。配合器内のパーライト表面にPH指示薬溶液を
実質的に均等に一面に注ぎ、成分を約20分、又は
混合物がパーライト粒子に接着した部分的に溶解
されたくえん酸結晶の着色塊を形成するまで混合
する。次にフラワーを混合物に加え、フラワーが
被覆し、部分的に処方剤を乾燥するに足る時間の
間、概して約15分間配合する。次に配合機の処方
剤にヒユーミツドシリカ、一般にCab―Ｏ―Ｓ：
1M5を加える。これは集塊を被覆し、生成物かさ
密度を概して約0.51ないし0.57ｇ／c.c.まで高め、
自由流動する粒状生成物を形成させるために配合
される。この配合段階の時間は、均質な配合物を
提供するほど十分に長くあるが、集塊をこわして
組成物の非分粒性を破壊するような過度の機械的
摩耗をさけるほど短かいという点で幾分臨界的で
ある。概して約15分ないし20分の配合は受入れら
れる生成物を生ずる。

上に述べた先行技術の二成分型苛性液もれ制御
組成物は、成分の分粒性のため単一成分処方剤へ
の処方できない。すなわち、くえん酸とか焼アツ
タパルジヤイト粘土は放置しておくと分離し、或
はわずかな振とうにより処方剤は有効な能率的な
苛性液もれ抑制用組成物としての使用に不適とな
る。本発明の新規組成物の場合、生成物組成物の
このような分粒問題は実質的に排除されている。

本発明の粒状組成物によつてそのもれが制御さ
れ浄化されるアルカリの例として、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化アンモ
ニウムが挙げられよう。

苛性液のもれに伴い、上述の好ましい組成物の
ような本発明の粒状組成物は、もれの表面に好ま
しくは周囲から内側へ、もれた苛性液全部を中和
し吸収るのに足る量の粒状組成物を施用すること
によつて、実質的に全部のもれた苛性液を抑制浄
化するために使用される。もれた苛性液との初期
の接触で、ブロモチモールブルーナトリウム塩の
指示薬を含有するもれ抑制組成物は、黄色から苛
性条件を示す青に変化する。中和が開始され、苛
性物質と組成物とが接触すると急速に進む。もれ
た苛性液は粒状組成物に吸収される。黄色又は黄
緑色へ戻ると、これは中和された廃棄物の合図で
ある。この時点で黄色味の廃棄物は軟い練り粉状
の稠度を表わす。スラリー中の指示薬の色変化を
観察すると、スラリーがいつ、それ以上の取扱い
にとつて本質的に安全なPH状態に達したかが示さ
れよう。本質的な安全な状態に達した後、廃棄物
は任意適当なスコツプ、好ましくはプラスチツク
製のものを使用してもれの表面からかき取り、適
当な廃棄物処分用容器、例えばプラスチツク製の
処分用袋に入れ、適用しうる環境処分条例に従つ
て処分される。

以上から、苛性液のもれを受けやすい条件下に
作業する者への危険をすばやく、しかも容易に排
除するような組成物及び方法が提供されたことが
わかるだろう。

本明細書でじられた態様と態様に対する用透が
本発明を単に例示するためのものであり、当業者
は本発明の精神と意図を離れずに適当な変更を行
なえることは理解されよう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ くえん酸、膨張パーライト、麦類細粉、ヒユ
   ームドシリカ、PH6.0ないし8.0の範囲で色を変化
   させるPH指示薬、及び水からなり、苛性液のこぼ
   れの抑制と浄化用の本質的に均質な粒状組成物。 ２ 組成物がくえん酸51.0重量％以上かつ全組成
   物合計が100％を越えない最大％までの量、膨張
   パーライト12.0ないし21.0重量％、小麦粉12.0な
   いし21.0重量％、ヒユームドシリカ1.2ないし2.1
   重量％、通常固体であるPH指示薬0.01ないし0.50
   重量％及び水1.0ないし30重量％からなり、また
   麦類の粉が小麦、グルテン、ライ麦、大麦、から
   す麦、アロールーツ及びタピオカの粉末からなる
   群から選ばれる、特許請求の範囲第１項の組成
   物。 ３ くえん酸―水塩63.9重量％、膨張パーライト
   16.5重量％、麦類細粉16.0重量％、ヒユームドシ
   リカ1.6重量％、通常固体のPH指示薬0.027重量
   ％、及び水1.9重量％からなる、特許請求の範囲
   第２項の組成物。 ４ PH指示薬がブロモチモールブルー、ナトリウ
   ム塩である、特許請求の範囲第３項の組成物。 ５ こぼれた苛性液をくえん酸、膨張パーライ
   ト、麦類細粉、ヒユームドシリカ、PH6.0ないし
   8.0の範囲で色を変化させるPH指示薬、及び水か
   らなり、苛性液のこぼれの抑制と浄化用の、本質
   的に均質な粒状組成物と接触させ、生ずる廃棄物
   が本質的に安全なPH状態に達したことの実質上の
   証拠であるPH指示薬の色変化後、廃棄物を処分す
   ることからなる、こぼれた苛性液の抑制と浄化方
   法。 ６ 組成物がくえん酸、51.0重量％以上かつ全組
   成物合計が100％を越えない最大％までの量、膨
   張パーライト12.0ないし21.0重量％、小麦粉12.0
   ないし21.0重量％、ヒユームドシリカ1.2ないし
   2.1重量％、通常固体であるPH指示薬0.01ないし
   0.50重量％及び1.0ないし3.0重量％からなり、ま
   た麦類の粉が小麦、グルテン、ライ麦、大麦、か
   らす麦、アロールーツ及びタピオカの粉末からな
   る群から選ばれる、特許請求の範囲第５項の方
   法。 ７ くえん酸―水塩63.9重量％、膨張パーライト
   16.5％、麦類細粉16.0重量％、ヒユウームドシリ
   カ1.6重量％、通常固体のPH指示薬0.027重量％、
   及び水1.9重量からなる、特許請求の範囲第６項
   の方法。 ８ PH指示薬がブロモチモールブルー、ナトリウ
   ム塩である、特許請求の範囲第７項の方法。