JPS6131495A - 潤滑剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［利用分野］ 本発明は潤滑剤組成物に関し、更に詳しくは、摺動部に
潤滑性を付与し、且・つ、摺動部から気体や液化ガスの
漏洩を防止するためのシール性を付与するために使用さ
れる潤滑剤組成物に関する。

従来この種潤滑剤組成物が使用される代表的な例は１例
えば、次のような場合である。即ちピストンを内蔵させ
た圧力容器であって、ピストンより上側の内容物をピス
トンより下方に充填したガス体の圧力により吐出または
噴射させる形式の圧力容器の潤滑剤として使用される場
合である。この種容器としては各種のものが開発されて
いるが、その基本は例えば第１図、第２図に示すとおり
ピストンを二重構造とし、二つのピストン（１）及び（
２）に挟まれた空室内に潤滑剤（Ａ）を充填して上室（
３）に内容物を、下室（５）にプロペラント（噴射用ガ
ス体）を封入した構造のものであり、ピストンの外周と
容器の胸部とが液体シールされ上室（３）と下室（５）
との気宇が保持されると共に潤滑剤（Ａ）がピストンの
摺動を円滑化するものであツ。

［従来技術及びその問題点］ 然してこの種潤滑性とシール性を有する組成物として例
えば実開昭５８−１５４１７３号や特開昭５８−２１３
０７６号のものが知られている。

前者では水又は多価アルコールに必要に応じて増粘剤を
配合したものであり、後者は多価アルコールと親水性有
機高分子物質とから成るものであり、この際の親木性有
機高分子物質としては、水溶性多糖類が使用されている
。これ等潤滑剤組成物はいずれも多価アルコールを含有
しているために噴射用ガスが該潤滑剤組成物中に溶解し
て噴射用ガスの圧力低下を惹起するという難点も少なく
、また増粘剤や親水性力器物高分子物質を使用している
ために潤滑剤組成物の粘度を適当に調整することが出来
、これにより潤滑剤組成物の流下を防ｆにできるもので
ある。

このように従来の潤滑剤組成物はかなり優れた特性を有
するものであるが、多価アルコール又は水を主成分とし
て含有しているために摺動特性ことに摺動抵抗が若干大
きいという難点があった。

本発明者は上記従来の潤滑剤組成物就中、水又は多価ア
ルコールと増粘剤とを併用する潤滑剤組成物について上
記難点を解消するために研究を続けて来たが、この研究
に於いて従来この種潤滑剤組成物の成分としては全く使
用されたことのない２糖類を多価アルコール又は（及び
）水と併用するときは、ピストンの摺動特性が著しく優
れるという全く新しい事実を見出し、これに基づき本発
明を完成するに至った。

［技術的手段］ 上記問題点を解決するための本発明の技術的手段は、水
及び多価アルコールの少なくとも１種及び２糖類を、有
効成分として含有させたことである。

［作用及び効果］ 本発明によると、多価アルコール又は（及び）水と２糖
類な併用することにより、従来の水又は多価アルコール
と増粘剤とを併用する場合に比しピストンの摺動抵抗が
著しく低下する。

この摺動抵抗の低下はピストンの動作を円滑化させる。

また、ガス体圧力を低く設定できることにもなるから、
内容物への噴射ガス透過を一層軽減させ得ることとなる
。

本発明者の研究に依ると、この種圧力容器に於いてはピ
ストンの摺動抵抗は多価アルコールの方が増粘剤よりも
大きく、例えば、グルセリンの方がアラビヤゴムよりも
摺動抵抗は大きい。しかしながら、摺動抵抗を小さくす
るためにアラビヤゴムを多量に配合するとグリセリンの
絶対量が少なくなり、噴射用ガスの潤滑剤への溶解性が
増加する難点が生じる。このためにアラビヤゴムの配合
量はせいぜい多くても３５重量％程度が限度であり、摺
動抵抗の小さいアラビヤゴムの配合量が限られるために
十分に潤滑剤の摺動特性を改善できｉ業い。然るに本発
明の如き２糖類を多価アルコール又は（及び）水と併用
する場合は、２糖類の配合量を著しく増加出来、例えば
、多価アルコールとしてグリセリンを使用する場合には
２糖類の含有量を６０重量％にも向上出来、グリセリン
の絶対量不足に依る上記従来の潤滑剤での難点も生じな
い。特に注目すべきは、本発明で使用する糖類自体、従
来のアラビヤゴム等の増粘剤に比し摺動抵抗が小さいた
めに、本発明潤滑剤は更に一段と摺動抵抗が小さくなる
ことである。即ち、従来の増粘剤よりも、それ自体摺動
抵抗の小さい２糖類を、従来以上に多量配合出来ること
となるのである。

又１本発明に於いては２糖類を使用することにより吸湿
性が著しく小さくなり、（アラビヤゴム等従来の増粘剤
に比し吸湿性が小さいので）吸湿に基づく粘度低下を防
止出来る利点があり、また吸湿性の大きい多価アルコー
ルの使用量を軽減出来るという点からも吸湿性は著しく
改善され、この点でも極めて優れたものである。

本発明に於いて使用する２糖類としては、中等類２分子
から水１分子がとれて結合した構造を持つものが使用出
来、トレハローズ型（７Ｈ１１ａｌｏｓｅＴｙｐｅ）　
、並びにゼンチオビース型（ＧｅｎｔｉｏｂｉｏｓｅＴ
ｙｐｅ）のもの、いずれも使用出来るが、特に後者のも
のが好ましい。具体例としては、マルトース、ラクトー
ス、ショ糖を挙げることが出来、特に好ましいものとし
て、還元マルトースを挙げることが出来る。この際、例
えば果糖、ブドウ糖、ソルビット等の単糖類を２糖類に
代えて使用すると、果糖は噴射用ガスに溶解し、又、ブ
ドウ糖やソルビットでは糖折（含有量を増大すること）
が生じ、いずれも本発明の目的を達成し難い。

又、本発明に於いて使用する多価アルコールとしては２
価以上のアルコール、好ましくは２〜６価アルコールを
例示出来、特に好ましいものとしてグリセリンを例示出
来る。具体例としては、例えば、エチレン、グリコール
、プロピレングリコール、エリスリトール、キシリトー
ル等を挙げることが出来る。

本発明に於いては多価アルコールを水と併用する場合も
含まれるが、これ等多価アルコールと水との配合割合は
特に限定されることはない。

本発明に於いて、多価アルコールと２糖類との配合割合
は多価アルコール及び２糖類の種類とその組合せにより
変って来るが、通常、前者：後者が７０　：　３０〜２
０　：　８０、好ましくは、６０：４０〜４０：６０程
度である。この際前者が７０よりも極端に多くなると粘
度が低下し、ピストン外周の間隙から漏洩流下しやすく
なり、又、逆に少なくなると、常温で固体となる傾向が
ある。

又、本発明に於いて水と２糖類との配合割合は前者：後
者が２５　：　７５〜５：９５程度、好ましくは、２０
　：　８０〜１０：９０程度であり、やはりこの際、前
者の配合割合が増加すると粘度が低下して流動性が増し
、ピストンの外周間隙から漏洩流下易くなり、又、少な
くなると常温で固体となる傾向がある。

本発明に於いて使用する潤滑剤には、その特徴を妨げな
い範囲で必要に応じて従来公知の添加剤を添加すること
を妨げない。この際の添加剤としては、例えば、従来か
ら使用されて来た増粘剤を例示出来、使用する多価アル
コール並びに２糖類の種類や配合割合に応じて適宜に選
択使用され、その使用量も適宜に決定される。本発明の
潤滑剤組成物は、潤滑性やシール性が要求される場所で
広く使用出来、例えば、ポンプ式ピストン容器等にも有
効に使用出来る。

本発明をより具体的に説明するために以下に実施例を示
すが、以下の例に於いて％とあるのは重量％を示すもの
とする。

［実施例１ 後記第１表に示す所定の潤滑剤を使用した第１及び第２
図に示す圧力容器について、実際にピストンにがかる摺
動抵抗を測定した。この結果を第１表に示す。但し、摺
動抵抗はピストンの動き始める荷重を測定したものであ
る。但し、第１〜２図に於いては（１）及び（２）はそ
れぞれピストン、（３）は上室、（４）は内容物、（５
）は下室（Ａ）は潤滑剤組成物を示す。

［比較例］ 上記実施例に於いて潤滑剤として下記第１表に示すもの
を使用し、その他は実施例と同様に処理して摺動抵抗を
測定した。この結果を下記第１表に示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は圧力容器の一部欠断面図、第２図は要部の拡大
断面図であり、図中、 （１）　　・赤・ピストン　（２）　　・・・ピストン
（３）拳・・上　　室　（４）・・・内容物（５）・・
・下　　室

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）、水及び多価アルコールの少なくとも１種及び２
   糖類を有効成分として含有してなる潤滑剤組成物。
2. （２）、上記多価アルコールがグリセリンである特許請
   求の範囲第１項記載の潤滑剤組成物。
3. （３）、上記２糖類がマルトースである特許請求の範囲
   第１または第２項記載の潤滑剤組成物。
4. （４）、水または多価アルコールと、２糖類との割合が
   、前者１００重量部に対し、後者４３〜１９００重量部
   である特許請求の範囲第１項記載の潤滑剤組成物。