JPS6131086B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6131086B2 JPS6131086B2 JP52145130A JP14513077A JPS6131086B2 JP S6131086 B2 JPS6131086 B2 JP S6131086B2 JP 52145130 A JP52145130 A JP 52145130A JP 14513077 A JP14513077 A JP 14513077A JP S6131086 B2 JPS6131086 B2 JP S6131086B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- dichloropropane
- chloropropene
- dichloropropene
- allyl chloride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は1・2−ジクロルプロパンより1・3
−ジクロルプロペンを製造するための方法に関す
る。 1・3−ジクロルプロペンは農薬、その他有機
合成原料として有用な化合物であり、従来はプロ
ピレン高温塩素化によつてアリルクロライドを製
造するさいの副成物として得られることが知られ
ているが、その合成を目的とする場合にはアリル
クロライドの高温塩素化による方法が主体である
(特公昭38−26355、特公昭47−30682、
USP2688642、USP2430320等)。しかし、アリル
クロライドを原料とする方法はアリルクロライド
が比較的高価であるため経済性に乏しい共に反応
性に富み各種副生物の生成が多く、必ずしも充分
な収率は得難い。また、熱に対して不安定である
ため反応系でのカーボンの生成、固着が著しく、
反応の制御、長時間の安定した操業の維持に問題
があり工業的製法としては満足し得るものとは言
い難い。 本発明者らは比較的安価に得られ、しかも溶媒
等に利用される他には適当な用途も見当らない
1・2−ジクロルプロパンに着目し、これを原料
として1・3−ジクロルプロペンを工業的有利に
製造し得る方法について種々実験研究の結果、本
発明の方法を完成するに至つた。 即ち、本発明は1・2−ジクロルプロパンにア
リルクロライド又は1−クロルプロペンのいずれ
か1方又は両者を30〜60重量%添加した混合物を
450〜570℃の温度で塩素と接触せしめ、塩素化熱
分解反応を行なうことを特徴とする1・3−ジク
ロルプロペンの製造方法を提供せんとするもので
ある。 以下、本発明の方法について更に詳細に説明す
る。 1・2−ジクロルプロパンを単独で高温度に加
熱するとそれ自体熱分解を起し、その脱塩酸反応
によりcis及びtrans1−クロルプロペン、2−ク
ロルプロペン、3−クロルプロペン(アリルクロ
ライド)のモノクロルプロペン異性体の混合物が
生成し、熱分解の温度が高い場合には更に脱塩酸
反応を起し、メチルアセチレン、シクロプロペ
ン、ベンゼン等の炭化水素が生成し、併せてコー
キング等の炭化反応も生じることが知られてい
る。従来公知の1・2−ジクロルプロパンの熱分
解に関する研究の多くはアリルクロライドを高収
率で得ることを目的とするものであり、他のモノ
クロルプロペン類は利用価値のない副生物として
扱われており、特にcis及びtrans1−クロルプロ
ペンはアリルクロライドと沸点が近似しており、
その分離が極めて困難なところからその副生を抑
制するための努力が払われている。 1・2−ジクロルプロパンの熱分解によるアリ
ルクロライドの収率について言えば50〜60%程度
が限度であると言われている。尚、これらの熱分
解反応は吸熱反応であり、その分解温度を維持す
るための外部より多大の熱量を補給する必要があ
る。1方、この1・2−ジクロルプロパンの熱分
解生成物のうちモノクロルプロペン類を塩素と反
応させると、各異性体間に於いて夫々その反応
性、熱安定性が異なるが、一般に反応温度が低い
場合には主として附加塩素化反応により夫々対応
する各種のトリクロルプロパン異性体が生成し、
また反応温度が高い場合には主として置換塩素化
反応により各種ジクロルプロペン異性体が生成す
る。この他にも塩素化分解による炭素鎖の切断、
炭化反応によるコーキング、その他高次塩素化反
応、重合反応による高沸点物の生成等各種の反応
が含まれており、そのいずれの場合も反応出発物
質の相異により反応性に差があるため生成物(副
生物)の割合は一律ではなく、当然のこと乍ら最
適反応条件も異なる。これらの塩素化反応は前記
熱分解反応とは逆に発熱反応であり、反応の進行
に伴つて多量の熱量が発生するため、熱除去並び
に反応の制御に種々工夫を要する。 ところで本発明の目的とする1・2−ジクロル
プロパンより1・3−ジクロルプロペンを効率良
く製造するためには、化学反応式から言えば、先
ず1・2−ジクロルプロパンの熱分解反応により
モノクロルプロペン、特に1−クロルプロペン及
び3−クロルプロペンを高い選択率をもつて生成
せしめ、次いでそれらの置換塩素化反応を効果的
に行なわしめ、1・3−ジクロルプロペンの選択
率を高めることが必要とされる。
−ジクロルプロペンを製造するための方法に関す
る。 1・3−ジクロルプロペンは農薬、その他有機
合成原料として有用な化合物であり、従来はプロ
ピレン高温塩素化によつてアリルクロライドを製
造するさいの副成物として得られることが知られ
ているが、その合成を目的とする場合にはアリル
クロライドの高温塩素化による方法が主体である
(特公昭38−26355、特公昭47−30682、
USP2688642、USP2430320等)。しかし、アリル
クロライドを原料とする方法はアリルクロライド
が比較的高価であるため経済性に乏しい共に反応
性に富み各種副生物の生成が多く、必ずしも充分
な収率は得難い。また、熱に対して不安定である
ため反応系でのカーボンの生成、固着が著しく、
反応の制御、長時間の安定した操業の維持に問題
があり工業的製法としては満足し得るものとは言
い難い。 本発明者らは比較的安価に得られ、しかも溶媒
等に利用される他には適当な用途も見当らない
1・2−ジクロルプロパンに着目し、これを原料
として1・3−ジクロルプロペンを工業的有利に
製造し得る方法について種々実験研究の結果、本
発明の方法を完成するに至つた。 即ち、本発明は1・2−ジクロルプロパンにア
リルクロライド又は1−クロルプロペンのいずれ
か1方又は両者を30〜60重量%添加した混合物を
450〜570℃の温度で塩素と接触せしめ、塩素化熱
分解反応を行なうことを特徴とする1・3−ジク
ロルプロペンの製造方法を提供せんとするもので
ある。 以下、本発明の方法について更に詳細に説明す
る。 1・2−ジクロルプロパンを単独で高温度に加
熱するとそれ自体熱分解を起し、その脱塩酸反応
によりcis及びtrans1−クロルプロペン、2−ク
ロルプロペン、3−クロルプロペン(アリルクロ
ライド)のモノクロルプロペン異性体の混合物が
生成し、熱分解の温度が高い場合には更に脱塩酸
反応を起し、メチルアセチレン、シクロプロペ
ン、ベンゼン等の炭化水素が生成し、併せてコー
キング等の炭化反応も生じることが知られてい
る。従来公知の1・2−ジクロルプロパンの熱分
解に関する研究の多くはアリルクロライドを高収
率で得ることを目的とするものであり、他のモノ
クロルプロペン類は利用価値のない副生物として
扱われており、特にcis及びtrans1−クロルプロ
ペンはアリルクロライドと沸点が近似しており、
その分離が極めて困難なところからその副生を抑
制するための努力が払われている。 1・2−ジクロルプロパンの熱分解によるアリ
ルクロライドの収率について言えば50〜60%程度
が限度であると言われている。尚、これらの熱分
解反応は吸熱反応であり、その分解温度を維持す
るための外部より多大の熱量を補給する必要があ
る。1方、この1・2−ジクロルプロパンの熱分
解生成物のうちモノクロルプロペン類を塩素と反
応させると、各異性体間に於いて夫々その反応
性、熱安定性が異なるが、一般に反応温度が低い
場合には主として附加塩素化反応により夫々対応
する各種のトリクロルプロパン異性体が生成し、
また反応温度が高い場合には主として置換塩素化
反応により各種ジクロルプロペン異性体が生成す
る。この他にも塩素化分解による炭素鎖の切断、
炭化反応によるコーキング、その他高次塩素化反
応、重合反応による高沸点物の生成等各種の反応
が含まれており、そのいずれの場合も反応出発物
質の相異により反応性に差があるため生成物(副
生物)の割合は一律ではなく、当然のこと乍ら最
適反応条件も異なる。これらの塩素化反応は前記
熱分解反応とは逆に発熱反応であり、反応の進行
に伴つて多量の熱量が発生するため、熱除去並び
に反応の制御に種々工夫を要する。 ところで本発明の目的とする1・2−ジクロル
プロパンより1・3−ジクロルプロペンを効率良
く製造するためには、化学反応式から言えば、先
ず1・2−ジクロルプロパンの熱分解反応により
モノクロルプロペン、特に1−クロルプロペン及
び3−クロルプロペンを高い選択率をもつて生成
せしめ、次いでそれらの置換塩素化反応を効果的
に行なわしめ、1・3−ジクロルプロペンの選択
率を高めることが必要とされる。
【表】
本発明の方法は上記の如き熱分解反応と塩素化
反応を同一の反応器内で1段で実施するものであ
り、反応工学的には吸熱反応と発熱反応を巧みに
組合せることにより反応系内の温度制御熱バラン
スを調整し各種複雑な副反応コーキングの抑制と
共に省エネルギーを達成するものである。この反
応系に更にアリルクロライド又は1−クロルプロ
ペンのいずれか1方又は両者を添加することによ
り目的とする1・3−ジクロルプロパンの収率を
更に一層向上せしめるものである。 1・2−ジクロルプロパンの熱分解と塩素化を
同時に行う反応系に更にアリルクロライド及び/
又は1−クロルプロペンを添加する意義について
は必ずしも断定し難いが、添加されたアリルクロ
ライド及び/又は1−クロルプロペンの置換塩素
化反応により1・3−ジクロルプロペンが生成す
ることによる直接的な収率寄与の他、1・2−ジ
クロルプロパンの熱分解により同時に生成する2
−クロルプロペンの反応系内に於ける割合が相対
的に低下し、その置換塩素化反応による2・3−
ジクロルプロペンの副生が減少すること、更には
通常の条件下では生成した1・3−ジクロルプロ
ペンが更に塩素と反応して1・3・3−トリクロ
ルプロペンが生成することは或る程度避けられな
いが、反応系内にアリルクロライド及び/又は1
−クロルプロペンを添加したことにより反応率を
下げることなく、系内の1・3−ジクロルプロペ
ンの濃度を相対的に低下せしめ、その高次の塩素
化が抑制される等の複合的な効果を有するものと
考えられる。また、工業生産に於ける経済的な利
点としても前記熱収支の問題の他、反応系に添加
すべきアリルクロライド及び/又は1−クロルプ
ロペンはそれ自体反応生成物中に含まれているも
のであり、これを分離して反応器に循環すること
によりその有効利用が図られる。 本発明の方法に於いて、反応温度は一般に高過
ぎる場合には高次の置換反応、分解反応、炭化反
応等を招く恐れがあり、1方、低過ぎる場合には
1・2−ジクロルプロパンの未反応分の増大、ト
リクロルプロパンの副生の増大等の弊害を生ず
る。従つて実用的な見地からは450℃以上、570℃
以下の範囲で行なわなければならない。最適な温
度としては1・2−ジクロルプロパンとアリルク
ロライド及び/又は1−クロルプロペンとの混合
比率及びこれらと塩素との混合比率によつて異な
り1律には規定し得ないが、通常の条件下に於い
ては480〜540℃程度が好ましい。1・2−ジクロ
ルプロパンに対するアリルクロライド及び/又は
1−クロルプロペンの添加量については30〜60重
量%の範囲で種々変えることができる。添加量が
少ない場合には所期の効果が得られないことは勿
論であるが、多過る場合には発熱が著しく系内の
熱バランスが崩れ、コーキングが起り易く反応の
制御が複雑となる。尚、アリルクロライド及び/
又は1−クロルプロペンは別途入手したものを添
加しても良いが、通常は反応により生成するもの
を未反応分と共に回収し、それを循環、再利用す
ることが好ましく、その場合には、反応原料の混
合比、供給速度、反応温度等一定の条件下に連続
的に行えば、1・2−ジクロルプロパン及び塩素
転化率に応じて混合比は或る範囲内に収斂する。
1・2−ジクロルプロパンとアリルクロライド及
び/又は1−クロルプロペンの混合物に対する塩
素の使用量は一般に少ない方が1・3−ジクロル
プロペンの選択率は高く、多い場合には2−クロ
ルプロペン、2・3−ジクロルプロペン、トリク
ロルプロペン等の副生物が増大する傾向が認めら
れているが、1方、少な過ぎる場合には塩素化反
応の転化率が低く発熱量が不足し系内の熱バラン
スが崩れるため、付加反応によるトリクロルプロ
パン類の副生が増大する。又、未反応分の循環量
が過大となり経済的な不利は免れない。最適混合
比については1・2−ジクロルプロパンとアリル
クロライド及び/又は1−クロルプロペンとの
比、反応温度によつて異なり1概には規定し難い
が、通常の条件下に於いては該混合物に対しモル
比で1/3〜1/15好ましくは1/4〜1/6の
範囲が適当である。 尚、本発明の方法に於いてはプロピレン又はア
リルクロライドと塩素との反応と同様に反応器に
供給すべき原料成分の混合は出来るだけ素早く混
合しないとコーキングが著しく長時間の安定した
運転に支障をきたすため、混合ガスの流速として
少なくとも10m/sec以上とすることが必要とされ
る。 以下実施例を示し本発明の方法について更に具
体的に説明するが、これらは代表的なものについ
ての単なる例示であり、本発明はこれらのみに限
定されないことは言うまでもなく、また、これら
によつて何ら制限されるものではない。 実施例 1 540g/hの1・2−ジクロルプロパン、69g/h
の1−クロルプロパン及び92g/hのアリルクロ
ライドを蒸発器にて気化後、予熱器に通して予熱
して、内径2mmのY字型混合器に通し121g/hの
塩素とすばやく混合した。これを内径23mm、長さ
700mmのステンレス製反応管に供給して510℃の温
度で反応せしめ、得られた反応混合物を急冷、捕
集してガスクロマトグラフイーにより分析したと
ころ以下の如き結果を得た。 1・2−ジクロルプロパン 228 g/h 1−クロルプロペン 66 〃 アリルクロライド 155 〃 2−クロルプロペン 36 〃 1・3−ジクロルプロペン 125 〃 3・3−ジクロルプロペン 5.7 〃 2・3−ジクロルプロペン 15 〃 トリクロルプロペン類 26 〃 トリクロルプロパン類 5 〃 この反応における1・2−ジクロルプロパンの
反応率は58%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は66%であつた。 実施例 2 実施例1と同じ反応装置を用いて、396g/hの
1・2−ジクロルプロパン及び268g/hのアリル
クロライドを99g/hの塩素と515℃にて反応させ
た結果を以下に示す。 1・2−ジクロルプロパン 194g/h 1−クロルプロペン 44 〃 アリルクロライド 240 〃 2−クロルプロペン 25 〃 1・3−ジクロルプロペン 106 〃 3・3−ジクロルプロペン 8 〃 2・3−ジクロルプロペン 8 〃 トリクロルプロペン類 20 〃 トリクロルプロパン類 4 〃 この反応に於ける1・2−ジクロルプロパンの
反応率は51%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は68%であつた。 実施例 3 原料塩素化炭化水素を蒸発器にて気化、予熱器
にて昇温した後、塩素ガスと混合して反応管に供
給して反応せしめ、得られた反応混合物をクエン
チ、冷却して未凝縮の塩化水素を除去した後、第
1の蒸留塔にて2−クロルプロペンを分離し、ひ
き続き第2の蒸留塔にて1−クロルプロペン及び
アリルクロライドの混合物を分離する。これを次
の蒸留塔で1・3−ジクロルプロペン等と分離さ
れた未反応1・2−ジクロルプロパンと共に循環
して反応原料の1部として使用する。このように
して反応生成物の1部を循環しながら連続的に反
応を継続した場合の反応器への供給原料組成は反
応条件により種々変化するが、条件を一定に保て
ば該組成も1定の割合に落ちつくこととなる。 かくの如き1・2−ジクロルプロパン、1−ク
ロルプロペン及びアリルクロライドを主成分とし
た混合物4.61Kg/hを予熱器で約400℃に加熱した
後、塩素0.72Kg/hとすばやく混合し、反応管へ供
給し塩素化分解を行なつた。内径31mm、長さ2300
mmのステンレス製U字管を用い、反応温度は反応
管の中央部で520℃であつた。反応の結果を以下
に示す。 反応器入口組成 1・2−ジクロルプロパン 2.44Kg/h 1−クロルプロペン 0.69 〃 アリルクロライド 1.48 〃 塩 素 0.71 〃 反応器出口組成 1・2−ジクロルプロパン 1243g/h 1−クロルプロペン 692 〃 アリルクロライド 1480 〃 2−クロルプロペン 122 〃 1・3−ジクロルプロペン 777 〃 3・3−ジクロルプロペン 44 〃 2・3−ジクロルプロペン 44 〃 トリクロルプロペン類 146 〃 トリクロルプロパン類 30 〃 この反応に於ける1・2−ジクロルプロパンの
反応率は49%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は70%であつた。
反応を同一の反応器内で1段で実施するものであ
り、反応工学的には吸熱反応と発熱反応を巧みに
組合せることにより反応系内の温度制御熱バラン
スを調整し各種複雑な副反応コーキングの抑制と
共に省エネルギーを達成するものである。この反
応系に更にアリルクロライド又は1−クロルプロ
ペンのいずれか1方又は両者を添加することによ
り目的とする1・3−ジクロルプロパンの収率を
更に一層向上せしめるものである。 1・2−ジクロルプロパンの熱分解と塩素化を
同時に行う反応系に更にアリルクロライド及び/
又は1−クロルプロペンを添加する意義について
は必ずしも断定し難いが、添加されたアリルクロ
ライド及び/又は1−クロルプロペンの置換塩素
化反応により1・3−ジクロルプロペンが生成す
ることによる直接的な収率寄与の他、1・2−ジ
クロルプロパンの熱分解により同時に生成する2
−クロルプロペンの反応系内に於ける割合が相対
的に低下し、その置換塩素化反応による2・3−
ジクロルプロペンの副生が減少すること、更には
通常の条件下では生成した1・3−ジクロルプロ
ペンが更に塩素と反応して1・3・3−トリクロ
ルプロペンが生成することは或る程度避けられな
いが、反応系内にアリルクロライド及び/又は1
−クロルプロペンを添加したことにより反応率を
下げることなく、系内の1・3−ジクロルプロペ
ンの濃度を相対的に低下せしめ、その高次の塩素
化が抑制される等の複合的な効果を有するものと
考えられる。また、工業生産に於ける経済的な利
点としても前記熱収支の問題の他、反応系に添加
すべきアリルクロライド及び/又は1−クロルプ
ロペンはそれ自体反応生成物中に含まれているも
のであり、これを分離して反応器に循環すること
によりその有効利用が図られる。 本発明の方法に於いて、反応温度は一般に高過
ぎる場合には高次の置換反応、分解反応、炭化反
応等を招く恐れがあり、1方、低過ぎる場合には
1・2−ジクロルプロパンの未反応分の増大、ト
リクロルプロパンの副生の増大等の弊害を生ず
る。従つて実用的な見地からは450℃以上、570℃
以下の範囲で行なわなければならない。最適な温
度としては1・2−ジクロルプロパンとアリルク
ロライド及び/又は1−クロルプロペンとの混合
比率及びこれらと塩素との混合比率によつて異な
り1律には規定し得ないが、通常の条件下に於い
ては480〜540℃程度が好ましい。1・2−ジクロ
ルプロパンに対するアリルクロライド及び/又は
1−クロルプロペンの添加量については30〜60重
量%の範囲で種々変えることができる。添加量が
少ない場合には所期の効果が得られないことは勿
論であるが、多過る場合には発熱が著しく系内の
熱バランスが崩れ、コーキングが起り易く反応の
制御が複雑となる。尚、アリルクロライド及び/
又は1−クロルプロペンは別途入手したものを添
加しても良いが、通常は反応により生成するもの
を未反応分と共に回収し、それを循環、再利用す
ることが好ましく、その場合には、反応原料の混
合比、供給速度、反応温度等一定の条件下に連続
的に行えば、1・2−ジクロルプロパン及び塩素
転化率に応じて混合比は或る範囲内に収斂する。
1・2−ジクロルプロパンとアリルクロライド及
び/又は1−クロルプロペンの混合物に対する塩
素の使用量は一般に少ない方が1・3−ジクロル
プロペンの選択率は高く、多い場合には2−クロ
ルプロペン、2・3−ジクロルプロペン、トリク
ロルプロペン等の副生物が増大する傾向が認めら
れているが、1方、少な過ぎる場合には塩素化反
応の転化率が低く発熱量が不足し系内の熱バラン
スが崩れるため、付加反応によるトリクロルプロ
パン類の副生が増大する。又、未反応分の循環量
が過大となり経済的な不利は免れない。最適混合
比については1・2−ジクロルプロパンとアリル
クロライド及び/又は1−クロルプロペンとの
比、反応温度によつて異なり1概には規定し難い
が、通常の条件下に於いては該混合物に対しモル
比で1/3〜1/15好ましくは1/4〜1/6の
範囲が適当である。 尚、本発明の方法に於いてはプロピレン又はア
リルクロライドと塩素との反応と同様に反応器に
供給すべき原料成分の混合は出来るだけ素早く混
合しないとコーキングが著しく長時間の安定した
運転に支障をきたすため、混合ガスの流速として
少なくとも10m/sec以上とすることが必要とされ
る。 以下実施例を示し本発明の方法について更に具
体的に説明するが、これらは代表的なものについ
ての単なる例示であり、本発明はこれらのみに限
定されないことは言うまでもなく、また、これら
によつて何ら制限されるものではない。 実施例 1 540g/hの1・2−ジクロルプロパン、69g/h
の1−クロルプロパン及び92g/hのアリルクロ
ライドを蒸発器にて気化後、予熱器に通して予熱
して、内径2mmのY字型混合器に通し121g/hの
塩素とすばやく混合した。これを内径23mm、長さ
700mmのステンレス製反応管に供給して510℃の温
度で反応せしめ、得られた反応混合物を急冷、捕
集してガスクロマトグラフイーにより分析したと
ころ以下の如き結果を得た。 1・2−ジクロルプロパン 228 g/h 1−クロルプロペン 66 〃 アリルクロライド 155 〃 2−クロルプロペン 36 〃 1・3−ジクロルプロペン 125 〃 3・3−ジクロルプロペン 5.7 〃 2・3−ジクロルプロペン 15 〃 トリクロルプロペン類 26 〃 トリクロルプロパン類 5 〃 この反応における1・2−ジクロルプロパンの
反応率は58%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は66%であつた。 実施例 2 実施例1と同じ反応装置を用いて、396g/hの
1・2−ジクロルプロパン及び268g/hのアリル
クロライドを99g/hの塩素と515℃にて反応させ
た結果を以下に示す。 1・2−ジクロルプロパン 194g/h 1−クロルプロペン 44 〃 アリルクロライド 240 〃 2−クロルプロペン 25 〃 1・3−ジクロルプロペン 106 〃 3・3−ジクロルプロペン 8 〃 2・3−ジクロルプロペン 8 〃 トリクロルプロペン類 20 〃 トリクロルプロパン類 4 〃 この反応に於ける1・2−ジクロルプロパンの
反応率は51%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は68%であつた。 実施例 3 原料塩素化炭化水素を蒸発器にて気化、予熱器
にて昇温した後、塩素ガスと混合して反応管に供
給して反応せしめ、得られた反応混合物をクエン
チ、冷却して未凝縮の塩化水素を除去した後、第
1の蒸留塔にて2−クロルプロペンを分離し、ひ
き続き第2の蒸留塔にて1−クロルプロペン及び
アリルクロライドの混合物を分離する。これを次
の蒸留塔で1・3−ジクロルプロペン等と分離さ
れた未反応1・2−ジクロルプロパンと共に循環
して反応原料の1部として使用する。このように
して反応生成物の1部を循環しながら連続的に反
応を継続した場合の反応器への供給原料組成は反
応条件により種々変化するが、条件を一定に保て
ば該組成も1定の割合に落ちつくこととなる。 かくの如き1・2−ジクロルプロパン、1−ク
ロルプロペン及びアリルクロライドを主成分とし
た混合物4.61Kg/hを予熱器で約400℃に加熱した
後、塩素0.72Kg/hとすばやく混合し、反応管へ供
給し塩素化分解を行なつた。内径31mm、長さ2300
mmのステンレス製U字管を用い、反応温度は反応
管の中央部で520℃であつた。反応の結果を以下
に示す。 反応器入口組成 1・2−ジクロルプロパン 2.44Kg/h 1−クロルプロペン 0.69 〃 アリルクロライド 1.48 〃 塩 素 0.71 〃 反応器出口組成 1・2−ジクロルプロパン 1243g/h 1−クロルプロペン 692 〃 アリルクロライド 1480 〃 2−クロルプロペン 122 〃 1・3−ジクロルプロペン 777 〃 3・3−ジクロルプロペン 44 〃 2・3−ジクロルプロペン 44 〃 トリクロルプロペン類 146 〃 トリクロルプロパン類 30 〃 この反応に於ける1・2−ジクロルプロパンの
反応率は49%であり、1・3−ジクロルプロペン
の対塩素収率は70%であつた。
Claims (1)
- 1 1・2−ジクロルプロパンにアリルクロライ
ド又は1−クロルプロペンのいずれか1方又は両
者を30〜60重量%添加した混合物を450〜570℃の
温度で塩素と接触せしめ、塩素化熱分解反応を行
なうことを特徴とする1・3−ジクロルプロペン
の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14513077A JPS5479208A (en) | 1977-12-05 | 1977-12-05 | Preparation of 1,3-dichloropropene |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14513077A JPS5479208A (en) | 1977-12-05 | 1977-12-05 | Preparation of 1,3-dichloropropene |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5479208A JPS5479208A (en) | 1979-06-25 |
| JPS6131086B2 true JPS6131086B2 (ja) | 1986-07-17 |
Family
ID=15378089
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14513077A Granted JPS5479208A (en) | 1977-12-05 | 1977-12-05 | Preparation of 1,3-dichloropropene |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5479208A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108675912B (zh) * | 2018-04-26 | 2021-05-14 | 滨州市沾化区鑫骏化工有限公司 | 1-氯丙烯氯化制备1,3-二氯丙烯的方法 |
| CN111807922A (zh) * | 2020-07-23 | 2020-10-23 | 岳阳景嘉化工有限公司 | 一种2,3-二氯丙烯连续自动化制备方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB968931A (en) * | 1962-06-01 | 1964-09-09 | Richard Klar | Improvements relating to the chlorination of olefines |
| US3927131A (en) * | 1974-06-10 | 1975-12-16 | Dow Chemical Co | Dehydrohalogenation of halogenated hydrocarbons |
-
1977
- 1977-12-05 JP JP14513077A patent/JPS5479208A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5479208A (en) | 1979-06-25 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5689020A (en) | High temperature chlorination process for the preparation of polychloroolefins | |
| US3987119A (en) | Production of vinyl chloride from ethane | |
| US5097083A (en) | Process for the chlorination of ethane | |
| AU665180B2 (en) | A process for the production of ethylene or a mixture of ethylene and vinyl chloride | |
| US4804797A (en) | Production of commodity chemicals from natural gas by methane chlorination | |
| US3923913A (en) | Process for obtaining chlorinated derivatives of ethylene | |
| US20040186334A1 (en) | Methane to olefins | |
| EP0002021A1 (en) | Catalytic dehydrohalogenation process | |
| AU9173591A (en) | Production of alkenes | |
| US4094915A (en) | Recovery of 12-dichloroethane from vinyl chloride production effluent | |
| US2167927A (en) | Halo-substitution of ethylene | |
| JPS6131086B2 (ja) | ||
| CA2982507A1 (en) | Method for chlorination and dehydrogenation of ethane | |
| US3294852A (en) | Process for preparing fluorine containing organic compounds | |
| JPS6131085B2 (ja) | ||
| US3190931A (en) | Method for oxychlorination of hydrocarbons | |
| US7371905B2 (en) | Method of producing hydrofluorocarbons | |
| US2621111A (en) | Production of silicon chlorides | |
| US3879482A (en) | Vinyl chloride process | |
| JPH0352832A (ja) | 高められた圧力の下に1,1,1‐トリフルオロ‐2,2‐ジクロロエタンを製造する方法 | |
| US2140507A (en) | Production of ethyl chloride | |
| US4192823A (en) | Vapor phase chlorination of 1,1-dichloroethane | |
| US4217311A (en) | Method of preparing vinyl chloride | |
| US4301314A (en) | Vapor phase chlorination of 1,1-dichloroethane | |
| JPS6137254B2 (ja) |