JPS6130598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内側中途にストレーナを付設し、使
用に際しては塵埃、砂れき、紙片のような挾雑物
のない清澄な水を供給可能なストレーナ付吸水用
バケツに係るものである。

従来、たとえば小型携帯式のポンプによる吸水
源としてバケツもしくは小型タンクが利用されて
いるが、バケツもしくは小型タンク内の水をホー
ス等で吸引・供給するとき、ホース内での目詰り
状態を予め防ぐため、ホースの吸水側にストレー
ナを付設して塵埃、砂れき、紙片のような挾雑物
の浸入を阻止する必要があり、また稍々もすれば
吸水作業中においてホースがバケツもしくは小型
タンクから離脱し易い欠点を有している。そこで
この考案は、前述ような欠点を是正し、ホースの
吸引側にはストレーナを全く付設する必要がな
く、しかもホース自体が離脱し難いストレーナ付
吸水用バケツを提供しようとするもので、本体内
の一側に誘導部を一体に上下に亘つて区劃・沿設
し、該誘導部の上端を、本体上端と同一水平面の
もとで大気に、また下端を本体の底部内側に、
夫々開口させると共に、本体の中途内壁および誘
導部中途に上下一組の突出せる適数組の突起片の
夫々の間にストレーナを着脱自在に挾持・密嵌さ
せてなるものである。

以下図面についてこの考案の一実施例を述べる
に、ポリエチレンのような合成樹脂材の成形によ
り縦断面が略Ｕ字形の本体Ｂの一側（第１図ない
し第３図において右側）に、上端の吸水口１を大
気に開口した誘導部ｇを一体に本体Ｂの上・下に
亘つて区劃・沿設し、該誘導部ｇの下端２を本体
Ｂの底部内側に開口させる一方、本体Ｂの中途内
壁および誘導部ｇの中途に、上下一組の突出せる
適数組（ここでは４組）の突起片３を、相互に対
称的に対向・突出させ、これら一組の突起片３
夫々の間に合成樹脂もしくは金属製の過網から
なるストレーナ４の周縁を着脱自在に挾持・密嵌
させる。第３図における使用例においては、吸水
口１に挿入・定置されたゴムのような弾性体から
なる吸水ホース５を小型ポンプＰに連結し、その
吐出側に接続されたゴムのような弾性体からなる
吐出ホース６の先端にノズルのような噴出器７を
取り付け、被散布物たとえば野菜、盆栽、苗床の
ようなものに水Ｗを散布可能としてある。

また他の使用例として、第４図にみるように、
フランジｅ付きの曲管状の吐出器１１、または第
５図にみるように、フランジｆ付きの「じよう
ご」のような吐出器１２を、吸水口１を含めた上
端の開口部に蓋Ｃを密嵌し、（第２図の鎖線部参
照）蓋Ｃを貫通し、吸水口１に着脱自在な吐出器
１１または１２だけから本体Ｂ内の水Ｗを外部に
取出すようにしてもよい。図中ｈは吊手、Ｍは動
力源である。

この考案は、前述のような構成であるから、い
まその使用に際しては、本体Ｂ内に水Ｗ（他の液
体でも可）を貯溜させた後、たとえば第３図にみ
るようにポンプ利用による吸水時において、吸水
ホース５を吸水口１を介して誘導部ｇ内に挿通・
定着し、動力源Ｍたとえば電動機の起動で小型ポ
ンプＰを運転させるとき、本体Ｂ内の水Ｗはスト
レーナ４により挾雑物を除去されて清澄な水にな
つてから、吸水ホース５内に吸引され、ついで吐
出ホース６を経て噴出器７から放出されるため、
放出される水は塵埃、砂れき、紙片等のような挾
雑物がない清澄な水を所望地域に供給可能であ
り、またバケツへの給水に際し、塵埃等多少の汚
染物が混入した水の使用も可能である上に、挾雑
物の浸入によるポンプの故障を予め防ぐために、
吸水ホースの吸引側先端にストレーナを取付けた
従来の給水方式に比し、吸水ホースにストレーナ
を取付けることなく、単に吸水ホースの吸引側を
誘導部に密嵌するだけでたとえばポンプによる給
水方式が可能なため、利用者にとつてはその取扱
が簡単であると共に吸水ホースへのストレーナの
取付の配慮が全く不要であり、しかも吸水ホース
を誘導部に嵌入しておくとき、弾性により誘導部
内に密着するため給水作業中途においても吸水ホ
ースを手等により誘導部から引き抜かない限り、
不測のうちに吸水ホースの吸引側が誘導部から離
脱する懸念も全くないので安心裡に利用できると
共に、誘導部ｇは本体Ｂと一体に沿設され、かつ
その上端が本体Ｂの上端と同一水平面のもとに沿
設されているので、誘導部ｇの吸水口１が異物と
当接して破損もしくは切断するような惧れがな
く、永き使用に耐えて利用者にとつては経済的で
もあり、また、誘導部ｇの下端２は、本体Ｂの底
部内側に開口しているので、本体Ｂ内の水Ｗは、
本体Ｂを逐一、傾倒させることなく、底面まで確
実に吸引可能にして利用者にとつてはその取扱が
容易であり、さらに、本体Ｂの中途内壁および誘
導部中途に上下一組の突出せる適数組の突起片３
の夫々の間に、ストレーナ４を着脱自在に挾持・
密嵌させてあるから、本体Ｂを運搬・傾倒もしく
は揺動させても、ストレーナ４が不側のうちに離
脱することがなく、常時設定当初の状態を保持可
能であるから、バケツ自体を水中に浸漬してスト
レーナとして使用でき、また水Ｗのような液体を
本体Ｂに収納するときは、ストレーナ４の上の
砂、小石、塵埃等の挾雑物が本体Ｂの底部に落下
するようなこともなく、常に清澄な液体を外部に
取出し可能であり、また本体Ｂの適所を少許拡開
すればストレーナ４を突出片３から容易に離脱で
き、なお本体Ｂの上端に第２図にみるように、蓋
Ｃを被着するときは第４，５図のような吐出器１
１もしくは１２により「じよう露」のような形態
を以て散水可能で、従来におけるバケツの利用範
囲をさらに拡大したものと云うべきであり、さら
に構造も至つて簡単であるから、堅牢・安価に製
作可能である等の実益を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例にして、第１図は平
面図、第２図は第１図の−線断面図、第３図
は本案品の使用時の一例を示す説明図、第４図は
本案品の他の使用時に利用される吐出器の縦断面
図、第５図は本案品のさらに他の使用時に利用さ
れる吐出器の一部欠せる縦断面図である。 Ｂ……本体、ｇ……誘導部、１……吸水口、２
……下端、３……突起片、４……ストレーナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体内の一側に誘導部を一体に上下に亘つて区
   劃・沿設し、該誘導部の上端を、本体上端と同一
   水平面のもとで大気に、また下端を本体の底部内
   側に、夫々開口させると共に、本体の中途内壁お
   よび誘導部中途に上下一組の突出せる適数組の突
   起片の夫々の間に、ストレーナを着脱自在に挾
   持・密嵌させてなるストレーナ付吸水用バケツ。