JPS6129963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関における燃料配管系の異音防
止装置に関するものである。

燃料タンクとフイードポンプとを継ぐ配管路に
おいて、フイードポンプが燃料を吸揚げるときの
往復運動による圧力変動によつて配管路を流動す
る燃料の脈動が原因となり、配管路内壁より異音
が発生する場合がある。

従つて、配管路内の燃料脈動を防止すれば異音
の発生は解消される。

本考案は簡単な構造によつて燃料の脈動を防止
又は減衰し、異音の発生を解消したものである。

以下本考案の実施例を図面により説明する。第
１図において１は燃料タンク、２は該燃料タンク
１と配管路３によつて継がれているフイードポン
プである。４はフイードポンプ２とインジエクシ
ヨンポンプ５との配管路上に設けたフイルター、
６はインジエクシヨンポンプ５と燃料タンク１と
を継ぐ燃料戻し配管路である。

本考案は燃料タンク１とフイードポンプ２とを
継ぐ配管路３に、配管路３内で発生する燃料の脈
動を引き起す変動圧力を吸収する空気溜り７を設
けたことである。この空気溜り７に封入される空
気量は１c.c.〜２c.c.の極く僅かなもので十分であ
る。

上記空気溜り７の構造例を第２図で説明する。
配管路３の途中にＴ字型の三方パイプ継手８を接
続し、直交する一方の継手口を上向きに位置す
る。そして、その継手口内にベローズ９を設け、
密封された空気溜り１０を形成し、また、継手口
には小孔１２をあけたキヤツプを螺合するもので
ある。

本考案は上記の通りの構造であるから、フイー
ドポンプ２の往復作動によつて燃料タンク１内の
燃料を吸揚げる場合に、異音発生の要因となる燃
料脈動の圧力変動を配管路３上に設けた空気溜り
７で吸収し、燃料脈動を防止する。その結果、配
管路３の異音発生は確実に解消するものである。

第２図において上記の作用を説明すると、配管
路３を流動する燃料が脈動した場合、空気溜り室
１０に吸収される。このとき、圧力変動が高いと
きにはベローズ９が変形して高い圧力にも対応す
る空気溜り室１０を自動的に形成する。キヤツプ
１１に小孔１２をあけておくことにより外気圧と
連通し、ベローズ９の作動性を良好にする。

以上のように本考案によると、燃料配管路上に
設けられる空気溜りは、燃料配管接続に用いられ
るＴ字型三方パイプ継手を使用するものであるか
ら、小型化による設置スペースの問題を解消し、
また特別に専用の空気溜り部品を製造する必要が
なく、コストダウンが図られる。また、前記Ｔ字
型三方パイプ継手に形成される空気溜り室は、上
向きの継手口内にベローズを設けて密封された空
気溜りを形成し、前記ベローズの外面は大気圧の
もとに置かれた構成であるから、配管路を流動す
る燃料脈動の高い圧力変動が急激に発生した場合
ベローズの変形により空気溜り室の容積を自動的
に拡大し、高い圧力にも対応して異音の発生を確
実に防止する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を備えた燃料配管系の回路
図、第２図は空気溜りの構造例を示す断面図であ
る。 １……燃料タンク、２……フイードポンプ、３
……配管路、７……空気溜り。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｔ字型三方パイプ継手を、その継手の軸線と直
   交する一方の継手口を上向きにして燃料タンクと
   フイードポンプとを継ぐ配管路上に接続し、前記
   上向きの継手口内にベローズを設けて密封された
   空気溜り室を形成し、前記ベローズを設けて密封
   された空気溜り室を形成し、前記ベローズの外面
   は大気圧のもとに置かれていることを特徴とする
   燃料配管系の異音防止装置。