JPS6128939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガス容器と圧力調整器の間に設ける
ガス遮断器具に関する。

ホースが離脱したり、火災等により損傷したり
するとガスは大量に流出し、大事故の原因とる。
或いはまた、地震等により器具類が転倒すると大
事故を誘発する原因ともなる。

従つて、ガスが大量に流出したり、或いは器具
類が転倒した場合には、直ちにガス流路を遮断す
る必要があるが、従来のものはかかる異常時に確
実に動作しないものが多く、また感度も充分でな
い欠点があつた。

そこで、本考案はガスが所定量以上流出した
り、或いは器具類が転倒したりした際には弁を確
実に動作させてガス流路を直ちに遮断し、更にま
た弁が誤動作した場合には弁体を簡単に正常位置
へ復帰させることができるようにしたガス遮断器
具を提供する目的でなされたものである。

即ち、本考案はガス流路を形成するシリンダ内
に球形の弁体を収納してこき、ガスの大量流出時
にはガス圧によりこの弁体が上昇し、或いは器具
類の転倒時にはこの弁体がシリンダ内を転げて弁
孔を自動的に閉塞してガス流路を直ちに遮断し、
また何らかの原因により瞬間的にガスが大量に流
れて弁体が誤動作したときは、簡単な外部操作に
より弁体を正常位置に強制的に復帰させることが
できるようにした、ガス遮断器具を提供せんとす
るものである。

以下、図面に沿つて本考案の実施例の説明を行
う。

第１図は本器具の分解状態での斜視図であつ
て、本器具は中空本体１、この中空本体１に内蔵
されるシリンダ２、シリンダ２内に収納される球
形の弁体３、並びに弁座４を主要構成物としてい
る。

中空本体１の上下は、夫々上蓋５並びに下蓋６
にて覆われており、また左右には流入管７並びに
流出管８が連結されている。また、上蓋５を貫通
する上下動自在な押棒９が挿嵌されている。

シリンダ２の上部には螺子が形成され、このシ
リンダ２は弁座４を挾んで中空本体内部の螺子に
螺着される。また、上部にはガス流入孔２′が形
成されている。

第２図は、本器具の組立て状態での断面図であ
つて、上蓋５は密閉用のゴム膜１０を挾んで中空
本体１に螺着されている。このゴム膜１０の中央
には、上方へ湾曲する突出部が形成されており、
この突出部の頂部に押棒９の下端膨大部９′が当
接している。尚、ゴム膜１０の突出部は押棒９の
下動を許容するために形成されたものである。

弁座の中心には弁孔が形成され、この弁孔から
上方のゴム膜１０に達する杆１１があり、この杆
１１にはコイルスプリング１２が装着されてい
る。

また、シリンダ２内には球形の弁体３があり、
また下部にはガス流入口２′が形成されている。
この弁体３は正常時においてはシリンダ下部にあ
るが、異常時には弁孔を閉塞してガス流路を遮断
するようになつている。尚、流入管７はホース１
３により図示しないガス容器と、また流出管８は
ホース１４により図示さない圧力調整器と夫々接
続されている。

次に、上記実施例に沿つて取扱い動作の説明を
行う。

正常時には、ガス容器のガスはホース１３、流
入管７を経てガス流入孔２′からシリンダ２内に
入り、更に弁孔を出て流出管８、ホース１４、圧
力調整器を通りガスコンロ（図示せず）へ流れ
る。

ここで、例えばホース１４が流出管８から抜け
るなどすると、ガスは大量に流出するか、ガス流
量か所定量を越るとガスはガス流入口２″からも
シリンダ２内に入り、そのガス圧により弁体３は
押上げられて弁孔を閉塞し、ガス流路を直ちに遮
断する。

或いは、地震等により器具類が転倒した場合に
は、球形の弁体３はシリンダ内を転げて弁孔を閉
塞する。

さて、抜けたホース１４を再び流出管８に挿着
するなどして修復した後、再びガス容器のガスを
本器具内に流入させると、それまでは本器具内に
はガスが無かつたため、最初瞬間的に大量のガス
が本器具内に流れ込む。このため、ガスはガス流
入孔２′からだけでなく、ガス流入口２″からもシ
リンダ内に流れ込み、そのガス圧により弁体３は
誤動作して押上げられ、弁孔を閉塞してしまうこ
とがある。

かかる場合は、押棒９を下方に押せば、ゴム膜
１０を介して杆１１もコイルスプリング１２に抗
して押下げられ、その下端により弁体３は突落さ
れて正常位置に復帰するのである。

以上説明したように、本考案によれば異常時に
は自動的にガス流路を遮断できるので大事故の発
生を防止できるのである。また、弁が誤動作して
ガス流路を遮断したときも、簡単な操作により弁
を正常位置に復帰させることができるのである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は本器具の分解状態での斜視図、第２図は組立
て状態での断面図である。 １……中空本体、２……シリンダ、２′……ガ
ス流入孔、２″……ガス流入口、３……弁体、４
……弁座、５……上蓋、６……下蓋、７……流入
管、８……流出管、９……押棒、１０……ゴム
膜、１１……杆、１２……コイルスプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流入管及び流出管と連結される中空本体と、該
   中空本体に内蔵されるシリンダとから成り、前記
   中空本体には上蓋及び下蓋を装着し、また前記シ
   リンダは弁座を介して前記中空本体に螺着される
   とともに、その上部にはガス流入孔を、またその
   下部にもガス流入口を形成し、且つまたその内部
   には球形の弁体を収納し、更に前記上蓋を貫通す
   る上下動自在な押棒を挿着するとともに、該押棒
   の下方には可撓性密閉材を介して発条か装着され
   た杆材を設け、押棒を発条に抗して下動させるこ
   とにより、杆材の下端にて上昇位置にある前記弁
   体を下落させることができるようにした、ガス容
   器と圧力調整器の間に設けるガス遮断器具。