JPS61288755A - 回転電気機械の構造 - Google Patents

回転電気機械の構造

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JPS61288755A
JPS61288755A JP12747985A JP12747985A JPS61288755A JP S61288755 A JPS61288755 A JP S61288755A JP 12747985 A JP12747985 A JP 12747985A JP 12747985 A JP12747985 A JP 12747985A JP S61288755 A JPS61288755 A JP S61288755A
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Fukuo Shibata
柴田 福夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は同期機のように固定子に電機子巻線を設け、回
転子に界磁巻線を設ける回転電気機械の構造に関するも
のである。それは同期発電機や同期電動機のみならず、
サイリスタモーターのように回電電気機械として同期機
を用いたものまでに及び、また三相機のような多相機だ
けではなく、単相機にまでも関連するものである。然し
、説明を簡単化するため、或ることがらについてはその
中の例えば三相同期発電機につき限走的説明をする場合
も上記の種々の回転電気機械に適用しうることを注意さ
れるべきである。
さて同期発電機をブラシレス構造にするため、本発明者
自身の発明として昭和57年特許願第49712号や昭
和57年特許願第217625号があり、昭和60年特
許願第15045号及び昭和60年特許願第22300
号がある。これらの発明では同期機本体を励磁機として
も使うもので、同期機本体の固定子に設けた電機子巻線
に流す負荷電流によつて造られる磁極の極数と、電機子
巻線又は励磁巻線に流す励磁電流によつて造られる磁極
の極数との関係を1対2又は2対1とし、これに対応し
て回転子に励磁巻線部と界磁巻線部を設けて、その磁極
数をそれぞれ固定子の巻線の磁極数に対応させる。この
ようにして同一磁極数の固定子巻線と回転子巻線とを電
磁的に結合させ、磁気回路を兼用した回転電気機械を簡
略にブラシレス構造に造りあげるのである。
然し、従来考えられてきたこの種回転電気機械の場合、
問題点として次に示す二つの点がある。
(1)一つは制動巻線についてである。元来、制動巻線
は発電機の乱調防止、安定度増加、異常電圧抑制などの
作用を持つ。一方電動機の場合、始動時に界磁巻線に励
磁を興えずに、電機子巻線に電圧を加えると、回転磁界
によつて制動巻線に電流が流れ、誘導電動機と同じ原理
により始動トルクを発生する作用がある。然し、同期機
本体を励磁機としても使い、同期機本体の電機子巻線に
流す負荷電流によつて造られる磁極の極数と、電機子巻
線又は励磁巻線に流す励磁電流によつて造られる磁極の
極数との関係を1対2又は2対1としてブラシレス構造
の回転電気機械を得ようとする場合、従来造られてきた
通常の同期機に対する制動巻線を使い得ない。従来使わ
れてきたこれら同期機用の制動巻線では磁極片に数個の
スロットを設け、これに銅棒あるいは黄銅棒を挿入し、
その両端を端絡環にろう付けして、各極を接続し、誘導
電動機のかご形巻線と同様のものを施している。このよ
うな従来使用の通常の制動巻線をもし上述のようなブラ
シレス構造の同期機に適用すると、常に何らかの種類の
電流が制動巻線中を流れることになり、損失が大きく、
制動巻線として成立しないことになる。
本発明の第一の目的は上に述べたような回転電気機械、
すなわち同期機本体を励磁機としても使い、同期機本体
の電機子巻線に流す負荷電流によつて造られる磁極の極
数と、電機子巻線又は励磁巻線に流す励磁電流によつて
造られる磁極の極数との関係を1対2又は2対1として
励磁機のない構造簡単なブラシレス構造の回転電気機械
において簡単に制動巻線効果を得ること、つまり制動巻
線効果を持つた上述の回転電気機械を得ることにある。
次に上述の事柄とは別に上述のような回転電気機械にお
いて、固定子電機子巻線に外部機器と電気接続する外部
接続端子と電機子巻線を構成する構成巻線相互間を接続
する巻線相互間接続端子を設け、上記外部接続端子と巻
線相互間接続端子との間を電気接続して簡単に励磁機な
しブラシレスの上述回転電気機械を得る場合、本体とし
て作動させる部分と励磁機として作動させる部分が共通
となつているが、これを巧みに設計製作し、確実な作動
を簡略にさせることを本発明の第二の目的とする。
上記の目的を達成せしめるため、本発明では、具体的な
電気接続図例の第1図に示すように、固定子に負荷電流
を通す電機子巻線部10を設け、又回転子に界磁巻線部
を設け、上記固定子に装備された巻線の或端子5、6、
7と上記固定子に設けられた励磁巻線部8とを電気接続
することによつて励磁巻線部8に励磁電力を供給するよ
うに配例し、電機子巻線部10の鎖交する磁気回路と励
磁巻線部8の鎖交する磁気回路を兼用する配列とし、そ
の励磁電流を励磁巻線部8に流すことにより造られる磁
極の極数と、上記電機子巻線部10に負荷電流を流して
造られる磁極の極数との関係を、その何れか一方を1と
し、他方をその2倍とする関係となる巻線配列とし、そ
の励磁巻線部8に励磁電流を流して造られる磁極を、こ
れと同一の極数の回転子励磁巻線部が切つて回転子の励
磁巻線部に励磁電圧を誘起させ、その励磁電圧により界
磁巻線部に電流を流し、界磁極を造る配列において、(
1)上記励磁巻線部8に励磁電流を流して造られる磁極
の極数を上記電機子巻線部10に負荷電流を流して造ら
れる磁極の極数P極の2倍とし、具体的な本発明の実施
説明図例の第4図に示すように、界磁極19、20の磁
極表面21、22にスロット23、24を設け、これに
挿入導体25、26を装備し、その挿入導体数を少なく
とも2個以上とし、それら複数の挿入導体25、26の
両端27、28、29、30を、具体的な本発明の説明
図例第2図や第3図に示すように、短絡導体31、32
で短絡し、その挿入導体25と26の間の距離■が電気
角でπ[ラジアン]の距離、すなわち回転子の回転速度
N[rpm]、電機子誘導起電力の周波数f[HZ]と
して、120f=NPとした時に、上記挿入導体25、
26の間の距離τが電気角でπ[ラジアン]、機械角θ
でπ/(P/2)の距離を保つように配列することを特
長とするか、或いは(2)本発明の具体的な電気接続図
例の第6図に説明的に示されるように、固定子電機子巻
線10に外部機器と電気接続する外部接続端子U、V、
Wと電極子巻線10を構成する構成巻線33、34、3
5、36、37、38相互間を接続する巻線相互間接続
端子39、40を設け、上記外部接続端子U、V、Wと
巻線相互間接続端子39、40の間を電気接続し、一方
、回転子巻線41には界磁巻線部(端子42より端子4
3の間で造られる巻線部であり、黒色矢印の方向で示さ
れる電流を流して界磁極が造られる)と励磁巻線部(端
子U′、V′、W′から励磁電力を出すように配列した
巻線部であり、本例では界磁巻線部と同じ巻線が使われ
る。たゞし、その電流の流れは空白矢印によつて示され
る方向である)の間を整流器44を経て電気接続し、こ
れによつて固定子電機子巻線10に負荷電流と励磁電流
を同時に流し、回転子巻線41に励磁電流と界磁電流を
流すことにより、回転子に造る界磁極と固定子電機子巻
線10に流す負荷電流による電機子巻線を対応せしめて
、回転電気機械の本体部分として構成せしめ、他方固定
子電機子巻線に流す励磁電流により造られる固定子励磁
機部と回転子巻線に流す励磁電流により造られる回転子
励磁機部を対応せしめて回転電気機械の励磁機部分とし
て構成せしめ、上記本体部分と励磁機部分の磁気回路を
兼用せしめ、本体部分の磁極極数と励磁機部分の磁極極
数の関係を、その何れかを1、他方をその2倍とする関
係となる巻線配列とした場合に、回転子励磁磁極部の溝
数Zと相数mと極数Pの関係より毎極毎相の溝数qをg
=Z/(mP)として計算これたqの値をもとに決定し
た分布巻或いは集中巻の巻線配列とし、又固定子電機子
巻線部の溝数Z′と相数m′と極数P′の関係より毎極
毎相の溝数g′をq′=Z′(m′P′)として計算さ
れたg′の値をもとに決定した数の分布巻或いは集中巻
の巻線配列としたことを特長とするのである。
以上の本発明の要点を以下詳細に説明する。第1図は固
定子巻線に関する配列のみを示し、回転子巻線に関する
配列は示していない。電機子巻線10は星形接続した三
相巻線1、2、3から成り、その中性点4を中心に巻か
れる。三端子5、6、7は外部負荷に接続するため、1
6、17、18の接続端子が設けられる。整流器9はグ
レーツ回路で、その整流器11は制御素子付き整流器よ
り成り、その制御素子を制御する制御装置15が接続さ
れる。これは第1図の回路を同期発電機として使う場合
、例えば同期発電機の端子電圧が負荷電流の増減により
変化した場合、その電圧を検出し、電圧が設定電圧より
低くならうとすると、制御電圧15を働らかせて自動的
に制御素子付さ整流器11の制御素子回路を制御して励
磁巻線8に供給する直流励磁電流を増すような制御装置
15である。第1図において電機子巻線1、2、3の端
子電圧が例えば440Vであり、励磁巻線8の両端に加
えるべき直流電圧が50V程度であれば、コンデンサー
12、13、14がその両者間の電圧降下分を受け持つ
ことになる。而もコンデンサー12、13、14は損失
を生じるものではなく、電機子巻線10の端子電圧に対
して進み電流をとるものである。このような進み電流は
発電機の端子電圧を上昇せしめる効果を持ち、負荷に流
れる電流による電圧降下を多少とも補償することになる
第6図では電機子巻線10の接続が二重星形接続となつ
ており、三相の端子U、V、Wに対し外部電源より入力
端子45を通して交流電力が供給される。回転電気機械
が電動機の場合、端子U、V、Wを経て電機子巻線10
へ電力が入つて行くが、回転電気機械が発電機の場合、
電機子巻線10から外部へ電力が出てゆく。電機子巻線
10の二つの中性点39と40に対し整流器47の直流
側端子が接続される。整流器47の交流側端子は入力端
子46を通して電源と接続される。もし発電機として使
われるならば、入力端子46は入力端子45と電気接続
される。このようにすれば、電機子巻線10は励磁巻線
部としても作動することになる。すなわち、U、V、W
なる三相端子から外部へ、或いは三相端子を通して電機
子巻線10の内部へ黒色矢印のように示された瞬時電流
を流すとき、10は負荷電流を流す電機子巻線として働
らくが、二つの中性点39、40から空白矢印の直流電
流を入れ込む時、10は励磁巻線部としても働らくこと
になる。電機子巻線10の中を流れる負荷電流は黒色矢
印の電流で示され、同時に電機子巻線10の中を流れる
空白矢印の電流は励磁電流を示す。第6図では回転子巻
線41も外側接続端子U′、V′、W′及び巻線相互間
接続端子42、43が設けられる。固定子電機子巻線1
0において巻線相互間接続端子39、40が各相の端子
u1、u2、v1、v2、w1、w2に接続されている
ように、回転子巻線41においても巻線間相互間接続端
子42、43が各相の端子u′1、u′2、v′1、v
′2、w′1、w′2に接続されている。固定子の電機
子巻線10に流れる空白矢印の電流による励磁機の作動
に応じて回転子巻線41では空白矢印の電流が流れ、回
転子巻線41はそれによつて励磁巻線として働らく。そ
の交流電流は回転整流器44の交流側端子に入り、整流
器44を経て巻線相互間接続端子42、43を通して再
び回転子巻線41へ直流を送り込むことになる。その電
流は黒色矢印によつて示されるが、その電流の作用によ
つて回転子巻線41は界磁巻線として作動することにな
る。この界磁巻線としての回転子巻線41と対応して電
機子巻線10は動作して、電機子巻線10の中に黒色矢
印の方向の起電力を誘導したり、その方向に電流を流し
たりすることになる。このようにして、第6図の場合、
回転電気機械を構成する固定子電機子巻線10と回転子
巻線41の間には次のような関係がある。すなわち、固
定子電機子巻線10にも回転子巻線41にも二種類の電
流が発生する。一方は負荷電流を流し、界磁電流を流す
回転電気機械本体の系であり、他方は励磁電流を流す励
磁機としての系である。前者すなわち電機子巻線10に
負荷電流を流して造られる磁極の極数つまり界磁電流を
流して回転子に造られる磁極の極数は、励磁電流を流し
て造られる磁極の極数との間で1対2又は2対1の関係
を持つ、例えばその一方が2極であれば他方が4極、一
方が4極であれば他方が8極、更に一方が8極で他方が
4極と云うような関係である。この両者の系は磁気回路
を兼用しており、因数の磁極に関連する巻線相互は電磁
的に結合するが、異つた数の磁極に関連する巻線相互は
電磁的に結合しない。
第6図の電機子巻線10の接続の一例を展開図として示
したものが第9図であり、第10図である。第9図と第
10図は同一の電機子巻線の中に流す電流が異なる場合
を示す。第6図の電機子巻線10における端子符号U、
V、W、u1、u2、v1、v2、w1、w2と同じ符
号で同じ端子個所を第9図と第10図で示す。巻線の実
線は溝中の上口コイル片を示し、点線は溝中の下口コイ
ル片を示す。
第9図の矢印は第6図の電機子巻線10の中を流れる励
磁電流すなわち、第6図の空白矢印の電流を示す。第9
図で黒色矢印は同一方向の電流が流れることを示し、空
白矢印は相互に逆方向の電流が流れることを示す。その
ような表示によつて第9図では励磁電流を流して電機子
巻線が8極磁極を造ることを示す。第10図の矢印は第
6図の電機子巻線10に流れる負荷電流を示し、それに
よつて電機子巻線10が4極磁極を造ることがわかる。
第6図において中性点39、40に対して接続される電
機子巻線10の順序は次のようになつている。すなわち
一方の中性点39に対してはu1とv1とw1とが接続
されず、その中のw1の代りにw2が接続され、結局u
1とv1とw2が接続され、他の方の中性点40に対し
てはu2とv2とw1が接続される。これは第9図と第
10図においてもわかるように、三相星形の巻線配列が
二組配列される中、その一組が互いに逆の中性点に接続
されることになる。第6図の直流励磁電流によつて造ら
れる磁極が強く造られるようにするためである。第6図
で電機子巻線33、35、37で一つの星形接続の順に
あり、34、36、38で他の一つの星形接続順に配列
される。
第9図と第10図の巻線配列によつて判るように、固定
子電機子巻線部の溝数Z′と相数m′と極数P′の関係
より毎極毎相の溝数g′をq′=Z′/(m′P′)と
して計算されたg′の値をもとに決定した数の分布巻或
いは集中巻の巻線配列とするのである。
すなわち第9図と第10図を見る時、選択方式として二
通りが考えられる。すなわち固定子電機子巻線10の毎
極毎相の溝数を決定する場合、電機子巻線10に負荷電
流を流し、回転子の界磁電流によつて造られる界磁極と
対応させて、毎極毎相の溝数を決定するか、電機子巻線
10に励磁電流を流して励磁機固定子巻線を作動させて
、これをもとに毎極毎相の溝数を決定するかである。具
体的に第9図及び第10図において溝数が36であるが
、励磁機として基準にとると、8極であるから、三相と
すれば、36÷(8×3)=1.5、すなわち毎極毎相
1.5溝となる。毎極毎相1.5溝として巻線配列をす
る場合には公知のように各相のコイル数は2と1が交互
に繰り返され、全体として各相の電圧は平衡して対称三
相起電力を得ることが出来る。つまり2個の分布巻と1
個の集中巻の結合による巻線配列とすることになるが、
本発明ではそのようにはしない。第10図に示すように
、溝数36、3相、4極として、固定子電機子巻線の巻
線配列を本体の電機子巻線として、回転子巻線に界磁電
流を流し、これに対応して電機子巻線に負荷電流を通し
た場合を基準に巻線配列をする。すなわち毎極毎相当り
溝数3とし、各相のコイル数は3であり、巻線は3個の
分布巻とするのである。このように固定子電機子巻線の
巻線配列は同期■本体として働らかせる電機子巻線を対
象としてq′=Z′/(m′p′)として計算したg′
の値をもとにその分布巻或いは集中巻の巻線配列とする
のである。このようにして造られた巻線配列に対して第
6図の中性点39、40へ励磁電流を流すことにより第
9図に示すように8極磁極が造られることになるのであ
る。
次に第6図の回転子巻線41の巻線展開図例が第11図
と第12図に示される。第11図は回転子巻線41の巻
線配列であり、第12図も同じ配列である。二層巻であ
る点は等9図及び第10図と同様である。第11図と第
12図の巻線配列によつて判るように、回転子巻線41
の溝数Zと相数mと極数Pの関係より毎極毎相の溝数g
をg=Z/(mP)として計算されたgの値をもとに決
定した数の分布巻或いは集中巻の巻線配列とするのであ
る。すなわち第11図と第12図を見る時、選択方式と
して此の場合も二通りが考えられるのである。それは第
6図の回転子巻線41の毎極毎相の溝数を決定する場合
、回転子巻線41に励磁電流を空白矢印で示すように流
し、固定子電機子巻線10に流す励磁電流と対応させて
励磁機としての回転子巻線として毎極毎相の溝数を決定
するか、第6図の回転子巻線41に黒色矢印で示すよう
な界磁電流を通して固定子電機子巻線10に流す負荷電
流と対応させて、同期■本体として作動させるようにし
た時に毎極毎相の溝数を決定するかである。具体的に第
11図と第12図において溝数が24であるが、結論的
に云うと、第12図の界磁電流を流す場合を対象にはせ
ず、第11図の励磁電流を流す場合を対象にする。すな
わち励磁機としての回転子巻線を第11図で考え、3相
8極であり、毎極毎相当りの溝数は1個になる。このよ
うに第11図で各相のコイル数は1であり、巻線は1個
の集中巻とするのである。このように回転子巻線の巻線
配列は励磁機の励磁巻線として働らかせる回転子巻線を
対象としてq=Z/(mp)として計算したgの値をも
とにその分布巻き或いは集中巻の巻線配列とするのであ
る。このようにして造られた巻線配列に対して第6図の
回転子巻線41の中性点42、43へ界磁電流を流すこ
とにより第12図に示すように4極磁極が造られること
になるのである。
何故このようにするのかと云う点は次のように考えられ
る。もし本発明と逆にする場合、すなわち、本例におい
てもし固定子電機子巻線の巻線配列を決定するに際し、
本体としての電機子巻線配列を考えず、励磁機として電
機子巻線に励磁電流を流す時を対象に固定子電機子巻線
の巻線配列を決定し、そのような巻線配列をもとに固定
子電機子巻線に負荷電流を通そうとすれば、発電機の場
合も電動機の場合も作動しない。回転子巻線の配列もそ
れに応じて本発明と逆に決定し、もし界磁巻線に対し先
に毎極毎相当りの溝数を決定し、その後に励磁電流を通
す励磁巻線をきめてゆくとすれば作動しない。
本発明の特許請求範囲の(2)に示されたことがらは第
6図の例と第9図〜第12図の巻線配列図によつて、主
な説明がなされたと考えられる。
第13図は第6図の固定子電機子巻線の配列を決定する
場合、本体として電機子巻線10に負荷電流を流す時の
巻線配列決定に際し、毎極毎相当りの溝数が分数になる
時の例を示す。第6図に対応して第13図では負荷電流
を黒色矢印のように流すが、この場合、4極で3相、全
体の溝数18溝であるので、毎極毎相1.5溝数である
。その場合を対象に分布巻2個のコイルと集中巻1個の
コイルを接続する巻線接続を造り、その巻線接続に第6
図の空白矢印で示した励磁電流を通すのであるが、第1
3図ではそのような励磁電流が空白矢印で示され、それ
により2極磁極が造られることを示している。
第14図も本発明の具体的電気接続図を示すが、この図
には回転子部分が省略されている。電機子巻線10は二
重星形接続の固定子で三相巻線を形成することになる。
電機子巻線10は三相分の巻線u、v、wに分けられる
が、u相の巻線は図のように並列と直列の組み合わせ巻
線48、49、50、51より成り、V相の巻線も直並
列回路に接続された巻線52、53、54、55から成
り、更にw相の巻線は同様に56、57、58、59か
ら成る。これらの巻線が中性点60を中心に三相電機子
巻線10を形成する。これら各相の直並列接続巻線の中
間点端子61と62の間、63と64の間、65と66
の間に第14図の場合交流電源端67より整流器68、
69、70を経て励磁電流が供給されるように電気接続
される。
第14図では固定子電機子巻線10の三相外部接続端子
U、V、Wに対し交流電源端子67から周波数変換装置
91を経て上記中間点端子すなわち相互間接続端子61
と62の間、63と64の間及び65と66の間へ電気
接続される。整流器の68、69、70は制御素子付き
整流器から成り、その制御素子回路の制御装置71、7
2、73により制御される。上記整流器68、69、7
0の接続数を適当に選び、又その接続の向きを適当に選
ぶことは自由であり、その中の最も効率の高い接続方法
を選べば良い。整流器68、69、70の交流側端子に
対し上記交流電源端67から変成器74、75、76を
経て電気接続されるが、変成器74、75、76は必ら
ずしも本発明に必須のものではない。電機子巻線10の
相互間接続端子61、62の間、63と64の間、65
と66の間に外部から励磁電流を流入させるような電圧
を加えないような短絡スイツチ77、78、79が各相
に接続される。この短絡スイツチも必らずしも必要では
ないが、上記電機子巻線10の相互間接続端子61と6
2の間、63と64の間、65と66の間に電圧が加わ
らないようにすればよく、そのためには制御装置71、
72、73を制御し、回転子巻線にはそれによつて励磁
電流に対応した電圧を誘起せず、この電動機の始動時に
は回転子巻線には単に巻線形誘導電動機の回転子巻線の
ように回転子巻線内の循環電流を流すだけとなり、始動
時のトルクを確保しうるのである。
その辺の詳細については昭和60年特許願5月17日に
述べた。
第14図では前述のように交流電源端67より電機子巻
線10への主回路には周波数変換装置91が接続される
が、この回路とは並列的に始動時トランス80の回路が
接続される。サイリスタモーターの始動時は直流サイリ
スタモーターの場合、始動トルクを得ることが難かしい
ため、周波数変換装置91の回路を開放スイツチ81で
開き、トランス回路接続用スイツチ82を閉じて、始動
時、トランス80を電機子巻線10の外部接続端子U、
V、Wへ接続する。このようにして始動時トランス80
を通して電機子巻線10へ交流電圧を加えて始動するが
、その場合、相互間接続端子61−62間、63−64
間、65−66間における電圧を0としておくのである
第14図において交流電源端67より電機子巻線10の
相互間接続端子61−62、63−64及び65−66
の間へ励磁電力を供給するに際し変流器83とコンデン
サー84の並列接続回路が変成器74、75、76に接
続される。これは、コンデンサー84が電圧成分、変流
器83が電流成分を示し、これらのベクトル結合が変成
器74、75、76の一次側に加えられるのである。電
動機の必要トルクが大きくなり、電流が増して変流器8
3の二次電圧が高くなる時、その電圧とコンデンサー8
4とのベクトル結合電圧が高くなり、電機子巻線10の
相互間接続端子に加えられる電圧が高くなり、励磁電流
が増す。このようにすれば、負荷の必要トルクが大きい
時、その回転速度とは別に、電動機の容量を最大に使い
うることになる。
第14図の電機子巻線10の中を流れる電流は負荷電流
と励磁電流に分けられる。このような二種類の電流が同
時に流れる。上記三相の電機子巻線10の中の一相分u
相巻線について考えると、実線黒色矢印で示された電流
がある瞬間の負荷電流を示したものであり、空白矢印が
励磁電流である。
第7図は第14図の固定子電機子巻線10の一相すなわ
ちu相分の巻線接続の一例を示したもので、第14図の
巻線の外部接続端子Uから中性点60に到るものに対応
する。第14図の電機子巻線10のu相巻線で黒色矢印
で示した負荷電流は第7図においても黒色矢印の電流が
対応し、電機子巻線10のu相巻線中、空白矢印で示し
た励磁電流は第7図においても空白矢印の電流が対応す
る。従つて第7図では黒色矢印の電流が負荷電流を示し
、これにより造られる磁極の極数は4極となる。又空白
矢印の電流が励磁電流を示し、これにより造られる磁極
の極数は2極となる。
第8図は第7図と異なる電機子巻線のu相分の巻線接続
例であり、この例によると、黒色矢印の負荷電流により
造られる磁極の極数は2極となり、又空白矢印の励磁電
流により造られる磁極の極数は4極となる。このように
して電機子巻線10の外部接続端子U、V、Wから入る
負荷電流によつて造られる磁極の極数と、相互間接続端
子61−62、63−64、65−66から入る励磁電
流によつて造られる磁極の極数との比を1対2又は2対
1となしうる。このようにして第14図の場合も、負荷
電流を流す電機子巻線に対する磁気回路と励磁電流を流
す励磁巻線としての電機子巻線に対する磁気回路 を兼用しうることになる。
第14図では回転子の巻線部分は示されていないけれど
も、サイリスタモーターとしての制御回路が示されてい
る。すなわち回転子の軸に設けられた位置検出装置85
の検出機構に合わせてゲート制御回路86が動作し、そ
れによつて周波数変換装置91のインバーター部分87
の制御素子付き整流器のゲートを制御することになる。
周波数変換装置はこの例においては、このインバーター
部分87とコンバーター部分88及びインダクタンス8
9より成る。コンバーター部分88の制御素子付き整流
器は位相制御回路90により制御されるが、その位相制
御は回転子の回転速度を変換した速度変換装置92を基
準速度変換装置93と比較した誤差値によつておこなわ
れる。第14図はこの基準速度変換装置93の設定値を
変えて位相制御回路90を制御し、それによりコンバー
ター部分88の位相制御をおこない。インバーター87
の入力電圧を制御して電動機の速度を制御する。第14
図の回転子としては第6図の回転子と同じものを使いう
る。
第6図について述べられたことが第14図についても適
用されうる。すなわち本発明の特許請求範囲の(2)に
述べられたことは第14図についても適用されうる。
第15図は単相同期機へ適用される例を示す。
固定子電機子巻線94の構成を外部接続電線99、10
0と接続する端子101から並列に巻線の95と96を
接続し、更に巻線95と96に加えて、それぞれ巻線9
7と98を直列に接続して別の外部接続端子102に到
らしめる巻線接続にし、上記巻線95と97及び96と
98の直列接続回路を外部接続端子101と102の間
で並列接続ならしめ、上記外部接続端子101と102
の間に外部電源103より電力を加える一方、巻線95
と97及び96と98の接続点104と、105の間に
電力を加え、上記電機子巻線94或いは95、96、9
7、98に同時に二種類の電流を通すように配列するの
である。
第15図はこのように回転子巻線に就ては示さずに、固
定子電機子巻線を中心に示している。単相の同期電動機
についての電気接続図例であり、電機子巻線94の中、
負荷電流を流すのは上記の巻線、95、96、97、9
8であり、第15図に対応して具体的な巻線配列図例の
第16図及び第17図によつてその状況が判る。第15
図の巻線95、96、97、98は第16図及び第17
図において36個の溝中に、その2/3の溝、すなわち
、24個の溝に納められる。1〜36と示されたのは溝
の番号であり、1個の溝中に1個の導線巻線片を納める
所謂単層巻である。このように負荷電流を流す巻線95
、96、97、98は全体の溝の中の2/3の溝に納め
られ、残り1/3の溝は空けられている。そこで本発明
の場合、第15図で示されるように、この空けられた溝
を利用して巻線106が納められる。この巻線106は
巻線95、96、97、98とは互いに異なつた相を造
る。すなわち、巻線95、96、97、98は負荷電流
を均等に流すので、これらは一相を形成すると考えられ
、これらとは互いに異なる相を形成する相を造る巻線1
06は、巻線95、96、97、98との間で不平衡二
相を造ることになる。巻線106は固定子の溝に納めら
れ、第16図で判るように、巻線95、96、97、9
8の中を流れる負荷電流が黒色矢印で示されるのに対し
、巻線106の中を流れる負荷電流が中空矢印で示され
る。第15図では巻線106は電動機の始動時に次のよ
うに電気接続される。すなわち、開閉器109、110
において、それぞれ接点111及び112を閉じ、巻線
106とコンデンサー113の直列回路が巻線95−9
7と96−98の直列回路と共に端子101と端子10
2の間に並列接続される。このようにすると、巻線95
−97、96−98が主巻線接続であるのに対し、巻線
106とコンデンサー113の直列回路が補助回路にな
る。巻線106の端子107と108は第15図にも第
16図にも示される。
結局、交流電源103から端子101及び102の間に
流す負荷電流は巻線95−97、96−98に流れる主
巻線電流IMと補助巻線106の回路に流れる電流IA
とのベクトル結合電流Iとなる。
この中、IAは交流電源103から電動機端子に加える
電圧Vよりも電気角■A進み、一方IMはVよりも電気
角■M遅れるので、IMとIAの間の電気角は、■M+
■Aとなり、電動機の始動時に回転磁界を発生せしめう
ることになる。第16図の固定子電機子巻線95、96
、97、98と補助巻線106が溝中に配列されている
様子が示され、固定子電機子巻線95、96、97、9
8に対する第15図に示された端子101、102、1
04、105のほか、補助巻線106用の端子107、
108も第15図に対応して第16図に示されている。
第16図はある瞬間における電機子巻線95、96、9
7、98に流れる電流を黒色矢印で、又補助巻線106
に流れる電流を空白矢印で示す。ただし、ここでは電動
機の始動時における電流を示すものとする。従つて開閉
装置109、110は接点111及び112の方に接続
され、同時に短絡用スイツチ114は閉路されて接続端
子104と105の間を短絡する。第17図では補助巻
線106が必らずしも全体の溝の1/3を使うことなく
、溝全体の中、1/3以下に埋められる場合を示す。
第15図に示される固定子電機子巻線及び補助巻線に対
して、回転子に設けられる回転子巻線と回転整流子が第
6図の41と44のように示される。これら回転子巻線
の配列は一例であるが、詳細は昭和60年5月25日提
出の特許出願に示されている。
第15図の電動機が始動して後、定常状態で運転させる
ために、開閉装置109と110はそれぞれ接点117
と118に接続する。その場合には補助巻線106に誘
起された電圧は整流器115を通して電機子巻線94の
中間端子104と105の間に加えられる。整流器11
5の制御素子回路を第15図では制御装置116により
制御させる。電機子巻線94の中、95、96、97、
98に示される実線矢印は負荷電流であり、点線矢印は
励磁電流である。両者の電流は同時に流れるが、その関
係は第14図の固定子巻線10の中のu相電機子巻線4
8、49、50、51中を流れる二種類の電流の関係と
同様である。定常時の状況は昭和60年特許願第150
45号や昭和60年5月25日出願の特許願発明に示さ
れる。この第15図の装置に対しても本発明の特許請求
範囲の(2)に示された内容が適用されうる。
第18図は本発明を適用しうる他の具体的な電気接続図
例を示す。固定子電機子巻線10は、そのU、V、Wを
その外部接続端子とし、u1、u2、v1、v2、w1
、w2を巻線相互間接続端子として、負荷125へ電力
を供給するように配列される。この巻線相互間接続端子
u1、u2、v1、v2、w1、w2を変成器119の
二次巻線122の各相と接続し、閉回路を構成すると共
に、変成器二次巻線122の各相の中点X、Y、Zを短
絡し、これを中性点123とする。変成器119の一次
側巻線として電圧巻線120と電流巻線121を設ける
。電圧巻線120はリアクチブ素子124と直列にして
電機子巻線10の外部接続端子U、V、Wと電気接続す
る。このようにすれば、電機子巻線10の中を二種類の
電流が通る。すなわち、U相の巻線で示すと、第18図
の実線矢印のような負荷電流と、点線矢印のような励磁
電流である。点線矢印の励磁電流は変成器119の二次
巻線122から電機子巻線へ供給されるが、一方負荷電
流の観点からすれば、変成器二次巻線122において、
黒色矢印の方向がX点を中心に逆方向に向いているため
、リアクトル効果を消し合うため、中性点の123を中
心に完全な二重星形接続となるような配列となる。電圧
巻線120と直列接続するリアクチブ素子124はリア
クトル又はコンデンサーであり、電流巻線121に流れ
る電流と電圧巻線120に流れる電流の位相差が適当に
なり、磁束のベクトル結合が交流発電機の電機子反作用
を補償する形となる。このようにして電機子巻線10の
中を負荷電流と共に流れる励磁電流によつて造られる磁
極の極数と同じ極数を持つ回転子励磁巻線131を設け
る。回転子励磁巻線131は第18図の例では三相星形
巻線とし、この回転子励磁巻線131から整流器126
を経て界磁巻線127に電気接続する。回転子励磁巻線
131と界磁巻線127をあわせて回転子巻線41とす
る。この界磁巻線127も三相巻線とし、その中の二相
分128と129を直列にして整流器126の直流側を
接続し、他の一相分130を図のように短絡する。この
一相分130の短絡によつて制動巻線効果が得られる。
界磁巻線127に流れる電流によつて造られる界磁極の
極数は電機子巻線10の中を流れる負荷電流によつて造
られる磁極の極数と同一とする。このようにして、第1
8図は交流同期発電機として作動することになるが、整
流器126は回転せしめられることによりブラシレス構
造となり、又励磁機なしの構造となる。
第6図について述べたと同様にして、第18図について
も、本発明の特許請求の範囲に示した第二項の内容が成
立することが判る。
次に本発明の特許請求の範囲に述べられた第一項の内容
に■ては始めに第1図、第2図及び第3図更に第4図を
例に述べたが、以下若干説明を追加する。
第1図において、もし励磁巻線部8に励磁電流を流して
造られる磁極の極数を2極とし、電機子巻線部10に負
荷電流を流して造られる磁極の極数を4極とする場合を
考える。すなわち、本発明と逆になつた場合を考える。
界磁極19、20の磁極表面21、22に設けられたス
ロット中に設けた挿入導体132、133のように電気
角π、機械角π/2の角度を互いに距てた導体相互間を
第4図のような短絡導体134で短絡すると考える。こ
の場合、第5図によつて考察する。第5図は磁極表面の
展開図を示す。今、a、b、c、dによつて示されたも
のは第4図における挿入導体132や133に対応する
もので互いに電気角でπ、機械角でπ/2距てた導体で
ある。これらは両端部で短絡されているものとする。固
定子巻線に流れる負荷電流によつて造られる回転磁界を
gによつて示す。これは4極磁界であり、この4極磁界
の回転速度と回転子の回転速度が等しい限り導体a、b
、c、dには電圧が誘起されることはないが、上記回転
磁界の回転速度に対し回転子の回転速度が少しでもずれ
る場合、第5図のa、b、c、dには図示のような電圧
が誘起され、両端部の短絡導体を通して挿入導体a、b
、c、dに電流を流す結果となる。その限りで、制動巻
線として動作するが、問題となるのはその場合、励磁巻
線によつて造られる励磁極の作用である。すなわち、固
定子に造られる励磁電流による固定磁界又は回転磁界の
2極磁界がどのように作用するかを考える必要がある。
この2極磁界が固定磁界であれ、回転磁界であれ、常に
上記の挿入導体a、b、c、dに電圧を誘導し、電流を
流し、制動巻線として不必要な制動作用をし、回転電気
機械の効率を下げる結果ともなる。従つて以上のような
磁極の極数関係を持つべきではない。本発明では励磁巻
線部に励磁電流を流して造られる磁極の極数を電機子巻
線部に負荷電流を流して造られる磁極の極数P極の2倍
としなければならない。それを例によつて示す。今電機
子巻線部に負荷電流を流して造る磁極を2極とする。そ
の場合、第2図に説明的に画かれているように、二つの
挿入導体25と26の関係は互いにτ=πの関係の電気
角つまり機械角θ=πであり、挿入導体25と26の両
端部27、28の間と29、30の間を短絡導体で短絡
する。この場合、第5図で説明すると次のようになる。
第5図で挿入導体をhとjとする。その導体間の距離を
電気角でτとする。これに対し電機子巻線部に負荷電流
を流して造る回転磁界の磁束波形をfとL、その回転速
度をN[rpm]、電機子巻線の中を流れる負荷電流の
周波数f′[HZ]とすると、N=120f′/p=6
0f′となる。もしf′=60[HZ]であれば、N=
3600[rpm]となる。もし第5図の磁束波形fが
3600[rpm]で回転するならば、挿入導体hとj
はこれと同じ回転速度で回転し、電圧はその導体hとj
に発生せず、回転子が上記3600[rpm]以外の速
度で回転する時、hとjに起電力を誘起し、制動作用を
する。すなわち導体の両端を短絡する導体を通して挿入
導体に電流を流すことになる。これに対し、固定子に励
磁電流を流して造る磁界が4極で、それが固定磁界であ
れ、回転磁界であれ、磁束波形をgとすれば、この磁界
により導体hとjは同位相にあるため、同一電圧の起電
力を発生するため、hとjに発生するその導体同志の電
圧は抹消し合う。結局4極磁界によつてhとjの導体は
影響を受けないことになる。
このようにして励磁巻線部に励磁電流を流して造られる
磁極の極数を電機子巻線部に負荷電流を流して造られる
磁極の極数■極の2倍とし、界磁極の磁極表面にスロッ
トを設け、これに挿入導体を装備し、その挿入導体を少
なくとも2個以上とし、それら複数の挿入導体の両端を
短絡導体で短絡し、その挿入導体間距離τが電気角でπ
[ラジアン]の距離、すなわち回転子の回転速度N[r
pm]、電機子誘導起電力の周波数f[HZ]として、
120f=NPとした時に、上記挿入導体間距離τが電
気角でπ[ラジアン]、機械角θでπ/(P/2)の距
離を保つように配列することによつて制動巻線として働
らかせうるのである。
2極の場合を例に示し、説明したが、4極の場合も同様
である。その場合、挿入導体は第4図において135と
136の結合が示され、接続又は短絡導体を137で示
す。第4図に示すように、このような組合せが複数個造
られても良い。第4図で短絡導体138は137と同様
、4極の回転電気機械用のものである。然し、4極の場
合には第4図のように、挿入導体135と136の電気
角τ=π、或いは機械角θ=π/(p/2)距てた二者
間を短絡するだけではなく、導体132と133で示さ
れるように、四導体間を短絡導体134のような短絡導
体で短絡することも出来る。6極、8極…の場合も同様
に方式を拡大しうる。すなわち、極数と同数で電気角π
だけ距てた導体を一括して短絡することも可能である。
このような特許請求範囲の(1)に記載された制動巻線
についての内容は今まで述べてきた次の装置に適用しう
る。
先づ第1図のような固定子電機子巻線10と固定子励磁
巻線8を別個の巻線とした場合、磁気回路を兼用する両
者の極数関係が互いに/対2として本発明の特許請求範
囲の(1)に記載の内容を適用しうることは明白であり
、既に始めに述べている。次に第6図のような形状をし
、固定子電機子巻線10の中に負荷電流と励磁電流を同
時に流す場合も適用しうること明白である。第14図の
ような形状をし、固定子電機子巻線10の中に負荷電流
と励磁電流を同時に流す場合も適用可能である。第15
図のような形状をし、固定子単相電機子巻線94を装備
し、負荷電流と励磁電流を同時に流す場合、本発明の制
動巻線の適用は可能であり交番磁界を分解した正相回転
磁界に適用し、逆相回転磁界を吸収しうる。第16〜1
7図のような単層巻の場合にも適用し、本発明の制動巻
線を設けうること勿論である。第4図の139は界磁用
回転子巻線を示す。第18図では回転子に三相巻線の一
相を短絡して、制動巻線として設けているが、この場合
でもこのような制動巻線の有無に関係なく、本発明の制
動巻線の適用は可能である。
今まで述べてきた本発明につき、若干の説明をつけ加え
ながら、発明の作用効果をとりまとめて述べることにす
る。
(1)先づ制動巻線について述べる。ブラシレスであり
、而も励磁機なしの簡単な構造の同期機構造の回転電気
機械は同期発電機や同期電動機だけではなく、同期電動
機を電動機として用いたサイリスタモーターにも適用さ
れるべきものであるが、回転整流器を用い、負荷電流と
励磁電流を固定子に流し、それにより造られる磁気回路
を兼用することによつて得られる。然し、このように構
造を簡単にしながら、ブラシレス、励磁機なしとするこ
とは出来ても、従来の通常の同期機に対するような簡単
な構成の制動巻線は設けることが出来なかつた、制動巻
線は同期機に対して極めて重要な装置であることは公知
である。
本発明ではブラシレスで励磁機なしの回転電気機械を造
り出す場合に、従来の通常の同期発電機や同期電動機や
サイリスタモーターに適用された制動巻線とは異なつた
方式で、而もそれと同様の簡単な構成で安価になしとげ
ることが出来る。
(2)ブラシレスで励磁機なし回転電気機械を得るに際
し、固定子電機子巻線に外部機器と電気接続する外部接
続端子と電機子巻線を構成する構成巻線相互間を接続す
る巻線相互間接続端子を設けて簡単な構成で得る場合、
本体として作動させる部分と励磁機として作動させる部
分が共通となつているが、これを巧みに設計製作し、確
実な作動を簡略にさせることが出来る。
なお、第10図は4極、第9図は8極、溝数が36溝、
三相から判るように第10図では毎極毎相3溝であり、
第9図の配列から8極を対象に考えれば、4、5溝間隔
が極間ピツチになる、又第10図の配列から4極を対象
に考えれば、9溝が極間ピツチとなる。これに対し、コ
イルピツチは第9図と第10図において7溝となつてい
る、このように本発明ではコイルピツチが両者の極間ピ
ツチの間にあらしめて、機器の配列又は効率を上げてい
ることも特長の一つと云いうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の適用を可能ならしめる具体的な電気接
続図例である。第2図は本発明の主要点を説明する具体
的な配列図であり、第3図も本発明の主要点を説明する
具体的な他の一つの配列図である。第4図は本発明の装
置を装備する具体的な図例である。第5図は本発明の作
用を説明するための図例である。第6図は本発明の適用
が可能である具体的な電気接続図例である。第7図は本
発明に用いうる電機子巻線の配列図例であり、第8図も
本発明に用いうる電気機器の電機子巻線の他の配列図例
である。第9図及び第10図は第6図の装置に用いられ
る電機子巻線の接続とその中を流れる電流を示した図例
である。第11図及び第12図は何れも第6図の装置に
用いられる回転子巻線の接続とその中を流れる電流を示
した図例である。第13図は本発明の電気機器の電機子
巻線の配列とその中を流れる他の具体図例である。 第14図は本発明の実施しうる具体的な電気接続図例で
ある。第15図も本発明の実施可能な具体的電気接続図
例である。第16図及び第17図は何れも第15図の装
置における巻線の配列図例を示す。第18図も本発明の
実施可能な具体的電気接続図例を示す。 次に図中に用いられた符号は次のようなものを示すもの
である。 1、2、3:電機子巻線を構成する三相各相の巻線4:
電機子巻線の中性点、5、6、7:固定子に装備された
巻線の端子、8:固定子励磁巻線部、9:整流器、10
:電機子巻線、11:制御素子付き整流器、12、13
、14:コンデンサー、15:制御装置、16、17、
18:外部接続端子、19:20:界磁極21、22:
磁極表面、23、24:スロット、25、26:挿入導
体、27、28、29、30:挿入導体25、26の両
端部、31、32:短絡導体、33、34、35、36
、37、38:電機子巻線10を構成する構成巻線、3
9、40:巻線相互間接続端子、41:回転子巻線、4
2、43:端子、44:整流器、45、46:入力端子
、47:整流器48、49、50、51、52、53、
54、55、56、57、58、59:電機子巻線10
を構成するu相、v相、w相の構成巻線、60:中性点
、61、62、63、64、65、66:電機子巻線1
0の各相の直並列巻線の中間点端子、67:交流電源端
、68、69、70:整流器、71、72、73:制御
素子回路の制御装置、74、75、76:変成器、77
、78、79:短絡スイツチ、80:始動時トランス、
81:開放スイツチ、82:トランス回路接続用スイツ
チ、83:変流器、84:コンデンサー、85:回転子
位置検出装置、86:ゲート制御回路、87:インバー
ター部分、88:コンバーター部分、89:インダクタ
ンス、90:位相制御回路、91:周波数変換装置、9
2:速度変換装置、93:基準速度変換装置、94:電
機子巻線、95、96、97、98:電機子巻線94の
構成巻線99、100:外部接続電線、101、102
:外部接続端子、103:外部電源、104、105:
接続点、106:補助巻線、107、108:端子、1
09、110:開閉装置、111、112:接点、11
3:コンデンサー、114:短絡用スイツチ、115:
整流器、116:制御装置、117、118:接点、1
19:変成器、120:電圧巻線、121:電流巻線、
122:変成器二次 巻線、123:中性点、124:リアクチブ素子、12
5:負荷、126:整流器、127:界磁巻線、128
、129:三相界磁巻線中の二相分、130:三相界磁
巻線中の一相分、131:回転子励磁巻線、132、1
33:挿入導体、134:短絡導体、135、136:
挿入導体、137、138:短絡導体、U、V、W:電
機子巻線10の三相外部接続端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 固定子に負荷電流を通す電機子巻線部を、又回転子に界
    磁巻線部を設け、上記固定子に装備された巻線の或端子
    と上記固定子に設けられた励磁巻線部とを電気接続する
    ことによって励磁巻線部に励磁電力を供給するように配
    列し、電機子巻線部の鎖交する磁気回路と励磁巻線部の
    鎖交する磁気回路を兼用する配列とし、その励磁電流を
    励磁巻線部に流すことにより造られる磁極の極数と、上
    記電機子巻線部に負荷電流を流して造られる磁極の極数
    との関係を、その何れか一方を1とし、他方をその2倍
    とする関係となる巻線配列とし、その励磁巻線部に励磁
    電流を流して造られる磁極を、これと同一の極数の回転
    子励磁巻線部が切って回転子の励磁巻線部に励磁電圧を
    誘起させ、その励磁電圧により界磁巻線部に電流を流し
    、界磁極を造る配列において、(1)上記励磁巻線部に
    励磁電流を流して造られる磁極の極数を上記電機子巻線
    部に負荷電流を流して造られる磁極の極数P極の2倍と
    し、界磁極の磁極表面にスロットを設け、これに挿入導
    体を装備し、その挿入導体数を少なくとも2個以上とし
    、それら複数の挿入導体の両端を短絡導体で短絡し、そ
    の挿入導体間距離tが電気角でπ[ラヂアン]の距離、
    すなわち回転子の回転速度N[rpm]、電機誘導起電
    力の周波数f[Hz]として、120f=NPとした時
    に、上記挿入導体間距離tが電気角でπ[ラジアン]、
    機械角Θでπ/(P/2)の距離を保つように配列する
    か、(2)固定子電機子巻線に外部機器と電気接続する
    外部接続端子と電機子巻線を構成する構成巻線相互間を
    接続する巻線相互間接続端子を設け、上記外部接続端子
    と巻線相互間接続端子の間を電気接続し、一方回転子巻
    線には界磁巻線部と励磁巻線部を設け、上記界磁巻線部
    と励磁巻線部の間を整流器を経て電気接続し、これによ
    って固定子電機子巻線に負荷電流と励磁電流を同時に流
    し、回転子巻線に励磁電流と界磁電流を流すことにより
    、回転子に造る界磁極と固定子電機子巻線に流す負荷電
    流による電機子巻線とを対応せしめて回転電気機械の本
    体部分として構成せしめ、他方固定子電気子巻線に流す
    励磁電流により造られる固定子励磁機部と回転子巻線に
    流す励磁電流による造られる回転子励磁機部を対応せし
    めて回転電気機械の励磁機部分として構成せしめ、上記
    本体部分と励磁機部分の磁気回路を兼用せしめ、本体部
    分の磁極極数と励磁機部分の磁極極数の関係を、その何
    れかを1、他方をその2倍とする関係となる巻線配列と
    した場合に、回転子励磁磁極部の溝数Zと相数mと極数
    Pの関係より毎極毎相の溝数gをg=Z/(mP)とし
    て計算されたgの値をもとに決定した数の分布巻或いは
    集中巻の巻線配列とし、又固定子電機子巻線部の本体と
    しての溝数Z′と相数m′と極数P′の関係より毎極毎
    相の溝数g′をg′=Z′/(m′P′)として計算さ
    れたg′の値をもとに決定した数の分布巻或いは集中巻
    の巻線配列としたことを特長とする回転電気機械の構造
JP12747985A 1985-06-12 1985-06-12 回転電気機械の構造 Pending JPS61288755A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0696834A3 (en) * 1994-08-11 1996-05-01 Satake Eng Co Ltd Three-phase, brushless, self-exciting synchronous generator without rotor excitation winding

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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