JPS6128699B2 - - Google Patents

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JPS6128699B2
JPS6128699B2 JP21478384A JP21478384A JPS6128699B2 JP S6128699 B2 JPS6128699 B2 JP S6128699B2 JP 21478384 A JP21478384 A JP 21478384A JP 21478384 A JP21478384 A JP 21478384A JP S6128699 B2 JPS6128699 B2 JP S6128699B2
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JP
Japan
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group
polymerizable
formula
alkyl
monomers
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JP21478384A
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JPS60144310A (ja
Inventor
Tamotsu Yoshioka
Ryuzo Mizuguchi
Shinichi Ishikura
Keizo Ishii
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は両イオン性重合樹脂含有水性エマルジ
ヨン、その製法および塗料組成物に関する。即
ち、上記両イオン性重合樹脂含有水性エマルジヨ
ンは新規な重合性化合物を単量体成分とする共重
合体を含有する水性エマルジヨンであり、また上
記塗料組成物は当該水性エマルジヨンを主成分と
するものである。 本発明者らの研究により、下記に示す新規な重
合性化合物が創製され、該化合物については既に
出願中である(特開昭55−51050号)。 かかる新規化合物は、式、 [式中、R8、R9、R10はそれぞれHまたはC1〜C6
のアルキル基であり、R11はHかC1〜C20の鎖中
に−SO−基、−COO−基、−O−基のいずれかを
含んでいることもあるアルキル基かまたは
【式】基であり、および R12は1個または複数個のC1〜C6のアルキル基で
置換されていることもあるC2〜C12のアルキレン
基である。] で示される重合性アミノスルホン酸化合物であ
る。 この化合物のアミノ基とスルホン酸基の部分
は、式、 で示される互変異性体の混合状態として存在す
る。更に、上式のイオン性部分は系がおかれた環
境により、式、 の如く変化する。従つて、親水性度やPHなど系の
環境を制御することにより、この化合物のイオン
部分に任意の形態をとらせ、それに応じた特性を
発現させることができる。 そして、この新規化合物は良好な反応性、界面
活性、電気化学的性質、生物化学的性質等を有す
る。 本発明の目的は、かかる新規化合物の優れた特
性に着目し、該化合物の各種分野における利用開
発を計ることにある。 一方、高分子工業の分野では、近年省資源と公
害防止の観点から、従来多用された溶剤型の樹脂
ワニスに代わり水系樹脂が重視され、これに関す
る開発研究が増加している。エマルジヨン樹脂は
水系樹脂の中でも特に高い分子量の高分子体を利
用しうる系として特徴を有するもので、通常低分
子量の界面活性剤を必須成分とし、これにより樹
脂粒子が水中に分散安定されているが、この界面
活性剤が成型品中に残存するために、耐水性や強
度などの成型品としての機能を損う点で大きな欠
陥を有している。 本発明のもう一つの目的は、界面活性剤を用い
ないで、樹脂粒子を水性媒体中に分散安定化させ
る手法の提供にある。 本発明者らは、これらの目的を達成するため鋭
意研究を進めた結果、上記新規化合物に他の重合
性単量体を組合わせ、これらを各別に同時に滴下
して水性媒体中で重合させることにより、ソープ
フリー型、しかも高不揮発分に設定してもブツ発
生が無く単一粒径の樹脂粒子が均一に存在する、
化学的・機械的安定性に優れ且つ反応性に良好な
エマルジヨンが得られ、更にはかかる新規化合物
に代えてまたは加えて該新規化合物に類する化合
物(即ち、上記式[b′]の重合性アミノスルホ
ン酸化合物に類するもので、式[b′]中のR12
がC1〜C4のアルキル基で置換されていることも
あるフエニレン基である場合に相当する化合物)
を同様な組合せで同様に重合させることにより、
同様なエマルジヨンが得られること、そしてこれ
らのエマルジヨンを主成分とする、特にヒドロキ
シル基を導入した樹脂のエマルジヨンを使用し、
これにアミノプラスト樹脂を組合せた塗料組成物
は優れた低温硬化特性を発揮し且つ耐水性良好な
塗膜を形成しうることを見出し、本発明を完成す
るに至つた。 なお、上記新規化合物とこれに類する化合物
は、下記式でまとめることができる。 式、 [式中、R12は1個または複数個のC1〜C6のアル
キル基で置換されていることもあるC2〜C12のア
ルキレン基かまたはC1〜C4のアルキル基で置換
されていることもあるフエニレン基であり、
R8、R9、R10、R11は前記と同意義。] 即ち、本発明の要旨は、第1に、主鎖が炭素・
炭素結合によつて構成され、その中に式、 [式中、R8、R9、R10、R11およびR12は前記と同
意義。] で示される構造単位を有し、上述の式[b]で
示される重合性アミノスルホン酸化合物から選ば
れる少なくとも1種と他の重合性単量体の群から
選ばれる少なくとも1種とを重合させて得られる
ガラス転移点(以下、Tgと略す)−60〜+100℃
の両イオン性重合樹脂を含み、不揮発分濃度2〜
65%(重量%、以下同様)における粘度(25℃)
が10〜50000cpsであることを特徴とする水性エ
マルジヨン、第2に、上記重合性アミノスルホン
酸化合物と他の重合性単量体を各別に水性媒体に
同時に滴下して重合させることから成る上記水性
エマルジヨンの製法、第3に、上記水性エマルジ
ヨンを主成分とする塗料組成物に存する。 本発明において、上記式[b]で示される重
合性アミノスルホン酸化合物は、ベンジルハライ
ド化合物と1級乃至2級アミノ基をもつアミノス
ルホン酸化合物とを反応させることにより、製造
することができる。 かかる式[b]の重合性アミノスルホン酸化
合物の具体例としては、 N−(ビニルベンジル)タウリン、 N−(イソプロペニルベンジル)タウリン、 2−{N−(ビニルベンジル)}アミノプロパン
スルホン酸−(1)、 2−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
プロパンスルホン酸−(1)、 1−{N−(ビニルベンジル)}アミノプロパン
スルホン酸−(2)、 1−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
プロパンスルホン酸−(2)、 3−{N−(ビニルベンジル)}アミノブタンス
ルホン酸−(2)、 3−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ブタンスルホン酸−(2)、 2−{N−(ビニルベンジル)}アミノブタンス
ルホン酸−(1)、 2−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ブタンスルホン酸−(1)、 1−{N−(ビニルベンジル)}アミノ−2−メ
チルプロパンスルホン酸−(2)、 1−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
−2−メチルプロパンスルホン酸−(2)、 3−{N−(ビニルベンジル)}アミノペンタン
スルホン酸−(2)、 3−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ペンタンスルホン酸−(2)、 4−{N−(ビニルベンジル)}アミノ−2−メ
チルペンタンスルホン酸−(3)、 4−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
−2−メチルペンタスルホン酸−(3)、 3−{N−(ビニルベンジル)}アミノプロパン
スルホン酸−(1)、 3−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
プロパンスルホン酸−(1)、 4−{N−(ビニルベンジル)}アミノブタンス
ルホン酸−(2)、 4−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ブタンスルホン酸−(2)、 4−{N−(ビニルベンジル)}アミノブタンス
ルホン酸−(1)、 4−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ブタンスルホン酸−(1)、 5−{N−(ビニルベンジル)}アミノペンタン
スルホン酸−(1)、 5−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
ペンタンスルホン酸−(1)、 10−{N−(ビニルベンジル)}アミノデカンス
ルホン酸−(1)、 10−{N−(イソプロペニルベンジル)}アミノ
デカンスルホン酸−(1)、 N−メチル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−メチル−N−(イソプロペニルベンジル)
タウリン、 N−エチル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−エチル−N−(イソプロペニルベンジル)
タウリン、 N−プロピル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−プロピル−N−(イソプロペニルベンジ
ル)タウリン、 N−ブチル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−ブチル−N−(イソプロペニルベンジル)
タウリン、 N−ヘプチル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−ヘプチル−N−(イソプロペニルベンジ
ル)タウリン、 N−ドデシル−N−(ビニルベンジル)タウリ
ン、 N−ドデシル−N−(イソプロペニルベンジ
ル)タウリン、 N−ヘプタデシル−N−(ビニルベンジル)タ
ウリン、 N−ヘプタデシル−N−(イソプロペニルベン
ジル)タウリン、 N−(2−オクタデシルスルフインエチル)−N
−(ビニルベンジル)タウリン、 N−(2−オクタデシルスルフインエチル)−N
−(イソプロペニルベンジル)タウリン、 N−(2−ステアロイロキシエチル)−N−(ビ
ニルベンジル)タウリン、 N−(2−ステアロイロキシエチル)−N−(イ
ソプロペニルベンジル)タウリン、 2−{N−(ビニルベンジル)−N−メチル}ア
ミノプロパンスルホン酸−(1)、 2−{N−(イソプロペニルベンジル)−N−メ
チル}アミノプロパンスルホン酸−(1)、 2−{N−ドデシル−N−(ビニルベンジル)}
アミノプロパンスルホン酸−(1)、 2−{N−ドデシル−N−(イソプロペニルベン
ジル)}アミノプロパンスルホン酸−(1)、 2−{N−オクタデシル−N−(ビニルベンジ
ル)}アミノプロパンスルホン酸−(1)、 2−{N−(イソプロペニルベンジル)−N−オ
クタデシル}アミノプロパンスルホン酸−(1)、 1−{N−メチル−N−(ビニルベンジル)}ア
ミノ−2−メチルプロパンスルホン酸−(2)、 1−{N−(イソプロペニルベンジル)−N−メ
チル}アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸−
(2)、 3−{N−メチル−N−(ビニルベンジル)}ア
ミノプロパンスルホン酸−(1)、 3−{N−(イソプロペニルベンジル)−N−メ
チル}アミノプロパンスルホン酸−(1)、 N−(ビニルベンジル)オクタニル酸、 N−(ビニルベンジル)メタニル酸、 N−(ビニルベンジル)スルフアニル酸 などである。 本発明において、上記他の重合性単量体(以
下、他の単量体と略す)としては、エチレン性二
重結合を有する通常のものであつてよく、具体的
には以下のものが挙げられる。 (a) カルボキシル基含有単量体。具体例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、これらの
誘導体等が包含される。 (b) ヒドロキシル基含有単量体。具体例として
は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、ヒドロキシブチルアクリレー
ト、ヒドロキシブチルメタクリレート、アリル
アルコール、メタアリルアルコール等が包含さ
れる。 (c) 含窒素アルキルアクリレートもしくはメタク
リレート。具体例としては、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート等が包含される。 (d) 重合性アミド。具体例としては、アクリル酸
アミド、メタクリル酸アミド等が包含される。 (e) 重合性ニトリル。具体例としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル等が包含され
る。 (f) アルキルアクリレートもしくはメタクリレー
ト。具体例としては、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート等が包
含される。 (g) 重合性芳香族化合物。具体例としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン等が包含される。 (h) α−オレフイン化合物。具体例としては、エ
チレン、プロピレン等が包含される。 (i) ビニル化合物。具体例としては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等が包含される。 (j) ジエン化合物。具体例としては、ブタジエ
ン、イソプレン等が包含される。 これらの他の単量体((a)〜(j))の1種もしくは
2種以上の混合物で使用に供する。 なお、上記(a)〜(e)の水溶性の単量体を使用する
ことにより、エマルジヨン粒子の外殻から内部に
向つてツイツターモノマー(即ち、当該重合性ア
ミノスルホン酸化合物)および水溶性単量体が濃
度勾配をもつて配置されると考えられ、この結
果、エマルジヨン物性および成型品(塗膜)の物
性が良化する。 本発明に係るエマルジヨンの樹脂は、上述の重
合性アミノスルホン酸化合物と他の単量体を構成
モノマーとする。かかる単量体の使用割合は、当
該樹脂のエマルジヨン安定性および被膜性能に応
じて適宜に変化させてよく、通常、全単量体中、
重合性アミノスルホン酸化合物を0.2〜30%、好
ましくは0.5〜15%の範囲で選定すればよい。0.2
%未満であると、エマルジヨン粒子の水性媒体中
での分散安定性が損なわれ、また30%を越える
と、塗膜の耐水性が劣る傾向にある。なお、他の
単量体として上述の(a)〜(e)の水溶性単量体を使用
する場合、これらは通常全単量体中、40%以下の
範囲に選定することが好ましい。40%を越える
と、被膜の耐水性が劣る傾向にある。 上記所定割合の構成モノマーを水性媒体中で重
合開始剤の存在下重合させることにより、当該エ
マルジヨンが製造される。なお、かかる重合は、
重合性アミノスルホン酸化合物と他の単量体とが
各別にして同時に適下されることを特徴とする
が、水溶性の他の単量体((a)〜(e))にあつては、
これらの一部または全部を重合性アミノスルホン
酸化合物と混合して滴下してもよい。上記重合開
始剤としては、通常のものが使用でき、例えば過
酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシド、クメ
ンハイドロペルオキシドなどの有機過酸化物、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草
酸、アゾビス−(2・4−ジメチル)バレロニト
リル、アゾビス−(2−アミジノプロパン)ハイ
ドロクロライドなどの有機アゾ化合物、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸化水素などの無機水溶性ラジカル開始
剤、およびこれらの無機水溶性ラジカル開始剤と
ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、
2価の鉄イオンなどの組合せで得られるレドツク
ス系開始剤が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上の混合物で使用に供する。かかる重合開始
剤は予め反応媒体中に入れておいてもよく、また
構成モノマーと同時に滴下してもよい。これらの
重合開始剤の使用量は、通常全単量体に対して
0.05〜5%、好ましくは0.1〜3%の範囲で選定
されてよい。更に、必要に応じて通常の連鎖移動
剤(例えば、ラウリルメルカプタン、ヘキシルメ
ルカプタンなどのメルカプタン類)を適量併用
(通常、他の単量体に混入する)してもよい。な
お、かかる重合にあつては、低分子量の乳化剤や
分散剤を併用することに何ら支障はないが、重合
性アミノスルホン酸化合物が乳化剤や分散剤(懸
濁安定剤)の機能を有することから、通常の乳化
重合で使用されているこれらの剤の使用を省略す
ることができる。以下、具体的にこの重合の操作
例を示す。 まず、不活性ガス雰囲気中で常圧または加圧下
で、重合開始剤を含有した反応媒体である水(要
すれば親水性有機溶剤を添加されてもよい)を重
合温度(通常4〜100℃)に設定し、これに上述
の重合性アミノスルホン酸化合物(要すれば水溶
性の他の単量体との混合物)またはその水溶液
(必要に応じて塩基性物質を存在させてよい)の
全部もしくは一部と、他の単量体とを各別に10〜
300分間を要して同時に滴下せしめ、滴下後同温
度で5分〜10時間熟成すればよい。このようにし
て、当該樹脂が安定に水分散し不揮発分2〜65%
で粘度(25℃)10〜50000cpsを示すミルク状乃
至クリーム状のエマルジヨンが得られる。当該樹
脂は、一般にTg−60〜+100℃の樹脂特性を示
す。 本発明に係る塗料組成物は、当該エマルジヨン
を主成分とするものであり、具体的にはかかる主
成分単独またはこれに必要に応じて通常の樹脂ビ
ヒクル(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹
脂などのアミノプラスト樹脂、フエノプラスト樹
脂、エポキシ樹脂など)、有機系および無機系の
着色顔料、体質顔料、防錆顔料、その他添加剤
(充填剤、増量材、増粘剤、融着剤など)、更に界
面活性剤、PH調整剤、水、溶剤等を適量混入し、
常温で分散混合して調製される。更に、当該エマ
ルジヨンの樹脂にヒドロキシル基を導入(具体的
には、上記(b)の単量体を使用)し、これに上記ア
ミノプラスト樹脂を組合せることにより、より優
れた低温硬化特性を発現することができ、また耐
水性に良好な硬化塗膜を形成することができる。 以上の如くして、調製される塗料組成物を適当
な被塗物(金属板、木材、紙系基材、プラスチツ
ク系基材など)に通常の方法で膜厚5〜500μに
て塗装し、60〜240℃の温度で20秒〜60分乾燥す
ることにより、良好な硬化塗膜が形成される。 次に、参考例、実施例、および比較例を挙げて
本発明を具体的に説明する。なお、例文中「部」
とあるは「重量部」を意味する。 参考例 1 撹拌器を備えた2フラスコに、脱イオン水
400gとN−メチルタウリンナトリウム塩161gと
エチレングリコールモノメチルエーテル30gを仕
込む。温度70℃に上げ、攪拌しながら(ビニルベ
ンジル)クロライド153gとエチレングリコール
モノメチルエーテル100gとp−ニトロソフエノ
ール0.15gの混合溶液とを1時間かけて滴下す
る。この時苛性ソーダを10分毎に8gずつ6回、
合計48gになるようにして加える。さらに攪拌を
5時間継続して反応を終了する。 得られた反応混合溶液に120gの濃塩酸を加え
た後、ロータリーエバポレーターで初めの体積の
1/3になるまで濃縮する。濃縮液を4倍容のアセ
トンに注ぎ食塩を折出させ、別する。液中の
溶媒量が30%以下になるまでロータリーエバポレ
ーターで濃縮し、5倍容のアセトンに注ぎ薄黄色
の固体物質を折出させる。これを脱イオン水で再
結晶して、式、 で示されるN−メチル−N−(ビニルベンジル)
タウリン(以下、化合物Aと称す)180gを得
る。 実施例 1 攪拌器を備えた反応容器に、脱イオン水216部
を仕込み、攪拌下温度を80℃に保持しながら、こ
れにアゾビスシアノ吉草酸4.5部、トリエチルア
ミン4.9部および脱イオン水45部からなる混合溶
液を添加した。次いで、同温度で化合物A6部、
トリエチルアミン2.4部および脱イオン水90部か
らなる第1混合溶液と、メチルメタクリレート
159部およびn−ブチルアクリレート135部からな
る第2混合溶液とそれぞれ60分間を要して同時滴
下した。滴下後、更に同温度でアゾビスシアノ吉
草酸1.5部、トリエチルアミン1.6部および脱イオ
ン水15部からなる混合溶液を添加し、60分間攪拌
を継続して不揮発分45%、PH7.5、粘度(25℃)
52cps、粒子径0.213μのエマルジヨンを得た。こ
のエマルジヨンはブツが無く、機械的安定性が良
好でり、電子顕微鏡で観察すると粒径分布が単一
であることがわかる。また、このエマルジヨンを
構成する重合体は、テトラヒドロフランに不溶の
ためゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイーが
測定できないほど高分子量であつた。更に、Tg
は12℃であつた。 なお、上記粘度(25℃)はB型粘度計、粒子径
は光散乱法および電子顕微鏡、Tgはデイラトメ
トリーで測定した。機械的安定性は、エマルジヨ
ン溶液の1滴を親指と人差し指の間で5回こすり
合せた時、融着が起らないものを良好とした。以
下の実施例においても同様。 実施例 2 実施例1と同じ反応容器に脱イオン水216部を
仕込み、攪拌下温度を80℃に保持しながら、これ
にアゾビスシアノ吉草酸4.5部、ジメチルエタノ
ールアミン4.28部および脱イオン水45部からなる
混合溶液を添加した。次いで、同温度で化合物
A6部、ジメチルエタノールアミン2.1部、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート6部および脱イオン
水90部からなる第1混合溶液と、メチルメタクリ
レート77.4部、n−ブチルアクリレート103.2
部、スチレン77.4部および2−ヒドロキシエチル
アクリレート24部から成る第2混合溶液とそれぞ
れ60分間を要して同時滴下した。滴下後、更に同
温度でアゾビスシアノ吉草酸1.5部、ジメチルエ
タノールアミン1.42部および脱イオン水1.5部か
らなる混合溶液を添加し、60分間攪拌を継続して
不揮発分45%、PH7.5粘度(25℃)33cps、粒子径
0.126μで粒径分布が単一のエマルジヨンを得
た。このエマルジヨンはブツが無く、機械的安定
性が良好であつた。このエマルジヨンを構成する
重合体は、テトラヒドロフランに不溶のためゲル
パーミエーシヨンクロマトグラフイーが測定でき
ないほど高分子量であり、Tgは15℃であつた。 実施例 3〜22 実施例2の製造方法において、第1表に示す組
成の第1混合溶液と第2混合溶液とをそれぞれ所
定の滴下に要する時間で同時滴下させる以外は、
同様な手法および条件に従つて各種のエマルジヨ
ン(No.3〜22)を得た。かかるエマルジヨンの
性状および重合体のTgを第1表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 23 実施例2において、反応容器に最初に仕込む脱
イオン水の量を110部にする以外は、同様な手法
および条件に従つて不揮発分60%、PH7.5、粒子
径0.103μで粒径分布が単一のエマルジヨンを得
た。このエマルジヨンはダイラタンシーを示し、
B型粘度計での粘度測定はできなかつた。 比較例 1 実施例2において、第1混合溶液としてアクリ
ル酸6部、ジメチルエタノールアミン7.41部、2
−ヒドロキシエチルアクリレート6部および脱イ
オン水90部からなる混合溶液を用いる以外は、同
様な手法および条件に従つて不揮発分45%、PH
7.7、粘度(25℃)56cpsのエマルジヨンを得た。
このエマルジヨンは、1%のブツを含み粒子径が
0.215μと、実施例2〜22に比べて大きく、また
機械的安定性に劣つていた。 比較例 2 実施例2において、第1混合溶液としてアクリ
ル酸15部、ジメチルエタノールアミン18.54部、
2−ヒドロキシエチルアクリレート6部および脱
イオン水90部からなる混合溶液を用い、第2混合
溶液としてメチルメタクリレート76.5部、スチレ
ン76.5部、n−ブチルアクリレート102部および
2−ヒドロキシエチルアクリレート24部からなる
混合溶液を用いる以外は、同様な手法および条件
に従つて不揮発分45%、PH7.9、粘度(25℃)
270cpsのエマルジヨンを得た。このエマルジヨ
ンは、0.5%のブツを含み粒子径が0.211μと、実
施例2〜22に比べて大きかつた。 実施例 24 実施例2で得たエマルジヨン70部に、ヘキサメ
トキシメチロールメラミン(アメリカンサイアナ
ミド社製商品名「サイメル303」)5.6部をエチレ
ングリコールモノブチルエーテル9.2部と脱イオ
ン水3.7部に溶解せしめてなるアミノプラスト樹
脂溶液を、ラボミキサーで攪拌しながら徐々に添
加して、熱硬化性塗料組成物を調製した。 上記組成物を鋼板に乾燥膜厚が約20μとなるよ
うに塗装し、100℃、120℃、140℃または160℃の
温度でそれぞれ20分間熱硬化されたところ、透明
な塗膜が得られた。 かかる塗膜をソツクスレー抽出器で4時間アセ
トン抽出した結果、100℃硬化塗膜で81%、120℃
硬化塗膜で86%、140℃硬化塗膜で93%、そして
160℃硬化塗膜で99%が残留した。また、かかる
塗膜は良好な耐水性(沸騰水中に1時間浸漬して
異常なし)を呈していた。 実施例 25〜35 実施例24において、実施例2で得たエマルジヨ
ンの代わりに、第2表に示す各実施例のエマルジ
ヨン70部を用いる以外は、同様な手段と方法を用
いて塗料組成物を調製した。 上記組成物を鋼板に乾燥膜厚が約20μとなるよ
うに塗装し、100℃、120℃、140℃または160℃の
温度でそれぞれ20分間硬化させ、得られる塗膜を
ソツクスレー抽出器で4時間アセトン抽出した際
の、残留した塗膜の割合(不溶分率)と沸騰水中
に1時間浸漬した際の塗膜外観(140℃硬化塗膜
のみを対象)を第2表にまとめて示す。
【表】
【表】 比較例 3〜4 実施例24において、実施例2で得たエマルジヨ
ンの代わりに比較例1、2で得たエマルジヨンを
用いる以外は、同様な手法および条件に従つて透
明な塗膜を得た。かかる塗膜をアセトン抽出した
結果と沸騰水中に1時間浸漬した結果を第3表に
示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主鎖が炭素・炭素結合によつて構成され、そ
    の中に式、 [式中、R8、R9、R10はそれぞれHまたはC1〜C6
    のアルキル基であり、R11はHかC1〜C20の鎖中
    に−SO−基、−COO−基、−O−基のいずれかを
    含んでいることもあるアルキル基かまたは 【式】基であり、および R12は1個または複数個のC1〜C6のアルキル基で
    置換されていることもあるC2〜C12のアルキレン
    基かまたはC1〜C4のアルキル基で置換されてい
    ることもあるフエニレン基である。] で示される構造単位を有し、式、 [式中、R8、R9、R10、R11およびR12は前記と同
    意義。] で示される重合性アミノスルホン酸化合物から選
    ばれる少なくとも1種と他の重合性単量体の群か
    ら選ばれる少なくとも1種とを重合させて得られ
    るガラス転移点−60〜+100℃の両イオン性重合
    樹脂を含み、不揮発分濃度2〜65重量%における
    粘度(25℃)が10〜50000cpsであることを特徴
    とする水性エマルジヨン。 2 他の重合性単量体の群が、カルボキシル基含
    有単量体、ヒドロキシ基含有単量体、含窒素アル
    キルアクリレートもしくはメタクリレート、重合
    性アミド、重合性ニトリル、アルキルアクリレー
    トもしくはメタクリレート、重合性芳香族化合
    物、α−オレフイン化合物、ビニル化合物および
    ジエン化合物から構成される上記第1項記載の水
    性エマルジヨン。 3 他の重合性単量体として少なくともカルボキ
    シル基含有単量体、ヒドロキシル基含有単量体、
    含窒素アルキルアクリレートもしくはメタクリレ
    ート、重合性アミドおよび重合性ニトリルの群か
    ら選ばれる少なくとも1種を使用する上記第1項
    または第2項記載の水性エマルジヨン。 4 他の重合性単量体として少なくともヒドロキ
    シル基含有単量体を使用する上記第1項、第2項
    または第3項記載の水性エマルジヨン。 5 式、 [式中、R8、R9、R10はそれぞれHまたはC1〜C8
    のアルキル基であり、R11はHかC1〜C20の鎖中
    に−SO−基、−COO−基、−O−基のいずれかを
    含んでいることもあるアルキル基かまたは 【式】基であり、および R12は1個または複数個のC1〜C6のアルキル基で
    置換されていることもあるC2〜C12のアルキレン
    基かまたはC1〜C4のアルキル基で置換されてい
    ることもあるフエニレン基である。] で示される重合性アミノスルホン酸化合物から選
    ばれる少なくとも1種と、他の重合性単量体の群
    から選ばれる少なくとも1種とを、各別に水性媒
    体に同時に滴下して重合させて、主鎖が炭素・炭
    素結合によつて構成され、その中に式、 [式中、R8、R9、R10、R11およびR12は前記と同
    意義。] で示される構造単位を有し、ガラス転移中−60〜
    +100℃の両イオン性重合樹脂を含み、不揮発分
    濃度2〜65重量%のにおける粘度(25℃)が10〜
    50000cpsを有している水性樹脂エマルジヨンを
    得ることを特徴とする水性エマルジヨンの製法。 6 主鎖が炭素・炭素結合によつて構成され、そ
    の中に式、 [式中、R8、R9、R10はそれぞれHまたはC1〜C6
    のアルキル基であり、R11はHかC1〜C20の鎖中
    に−SO−基、−COO−基、−O−基のいずれかを
    含んでいることもあるアルキル基かまたは 【式】基であり、および R12は1個または複数個のC1〜C6のアルキル基で
    置換されていることもあるC2〜C12のアルキレン
    基かまたはC1〜C4のアルキル基で置換されてい
    ることもあるフエニレン基である。] で示される構造単位を有し、式、 [式中、R8、R9、R10、R11およびR12は前記と同
    意義。] で示される重合性アミノスルホン酸化合物から選
    ばれる少なくとも1種と他の重合性単量体の群か
    ら選ばれる少なくとも1種とを重合させて得られ
    るガラス転移点−60〜+100℃の両イオン性重合
    樹脂を含み、不揮発分濃度2〜65重量%における
    粘度(25℃)が10〜50000pdsである水性エマル
    ジヨンを配合したことを特徴とする塗料組成物。 7 他の重合性単量体の群が、カルボキシル基含
    有単量体、ヒドロキシル基含有単量体、アルキル
    アクリレートもしくはメタクリレート、含窒素ア
    ルキルアクリレートもしくはメタクリレート、重
    合性アミド、重合性ニトリル、アルキルアクリレ
    ートもしくはメタクリレート、重合性芳香族化合
    物、α−オレフイン化合物、ビニル化合物および
    ジエン化合物から構成される上記第6項記載の組
    成物。 8 他の重合性単量体として少なくともカルボキ
    シル基含有単量体、ヒドロキシル基含有単量体、
    含窒素アルキルアクリレートもしくはメタクリレ
    ート、重合性アミドおよび重合性ニトリルの群か
    ら選ばれる少なくとも1種を使用する上記第6項
    または第7項記載の組成物。 9 他の重合性単量体として少なくともヒドロキ
    シル基含有単量体を使用する上記第6項、第7項
    または第8項記載の組成物。 10 アミノプラスト樹脂をも必須成分とする上
    記第9項記載の組成物。
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